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里映
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2019/11/24

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  • 余命

    人は酔うと本音を言うと聞いたことがある だが… 誰もが 酔って話したことは 憶えていない 酔って言ったことだからと 酔った時の発言や行動を まるで無かったことの様にしたがる アルコールを飲まない私は どちらが本当なのかさっぱりわからない 彼は 酷く酔っているときだけは 唯一 私に優しくしてくれた 好きだ 愛してる…という言葉も 決まって泥酔時だけだった 私は自分に都合よく 酔った時は本音に違いないと思いたかった ただ…彼は酔うと 私には何でもどんなことでも話す人で 子供のようなところもあった その話の内容に 私がひどく傷ついていることすら 彼はきっと 全く気づいていなかった 仕事以外にも 彼女…

  • ジギルとハイド

    一線を越えた頃から この関係を続けるべきではないのに 自分からは離れられず 葛藤の渦中で思っていた “いっそ嫌いになってくれたら…” 彼のこの思いは 付き合っていく中で そこかしこに現れてきていた 顕在意識なのか 潜在意識なのか 計画的だったのか 無意識だったのか おそらく彼自身もわからないまま サディズム的行動や言動が増えていった それはまるで ジギルとハイドのように感じた 彼との関係も2年が過ぎた頃 彼の自己都合な性格も 身勝手な振舞いも 2年で変わるわけもなかったが この頃になると 彼の気持ちの中に小さな変化がおきていた 愛情を重さで計ることができたなら それはおそらく... 彼女より私…

  • 二番手

    とうとう… 所謂 一線を越えた二人 この一線とはどこなのか おそらく人それぞれ その “線” は違うだろう 男と女 彼と私でも ソレは違う 私自身は彼に恋したと気づき 夫に言えないことができた時がソノ “線” 彼は完全に肉体関係を持った時がソノ “線” だったように思う 出逢ってから1年半後私たちは 職場の同僚から 誰にも言えない秘密の関係に変わった いつしかお互いの呼び名も変わっていた 私は西嶋君から 名前の柾(まさき)からマサちゃんと呼び 彼は木山さんから 里映と呼ぶようになっていた ただ… その関係は 幸せな日々とは程遠く 逢えるのは彼が決めた日だけ 行く場所は彼が決めた場所のみ 別れる…

  • 愚か者

    傷なのか 怒りなのか 自分でもわからないまま ただ ただ 憔悴した週末を過ごしていた 傍らには お母さんと過ごせる週末を楽しみにしている まだ9歳になったばかりの息子が 今日はどこへ遊びに行く?とはしゃいでいた まさか大好きなお母さんが バカげたことに心乱されていることなど知る術もない ただ 息子を前にすると “女” ではなく “母” の顔へともどり 意外に凜としている自分に少し驚いた 明るく無邪気な息子と戯れていると 憔悴している心も どこか遠くに感じ 癒された この笑顔は 何があっても絶対に守らなければ… 愚かな母でも この子より大事なモノは この世に存在しないと 思い続けられたことは ほ…

  • 傷のモノローグ

    『彼女が大事だからしない』 私にとっては まるで悪夢のような言葉だった これが私が彼からうけた 最初の傷… 心の中で だったらなぜここへ…? だったらなぜこんなこと…? 私の体を貪りついておきながら 無残に突き放す こんな私にも小さなプライドはあり ソレすらもズタズタになった 幼い頃から 出来の良い姉と比較されて育ったからか 私はコンプレックスの塊だった 自分のどの部分にも自信が持てていなかった そのうえ 女は出産すれば体の線も崩れ 元々無かった自信は もっと無くなっていた そんな私が 年下イケメン男に恋をして 求められるまま 罪悪感の中で 一糸まとわぬ姿を晒し 勇気をだして身をゆだねたのちの…

  • 駆け引き

    ラブホテル… 昨今ではレジャーホテルとかカップルズホテルとか 名称も時代で変わっているらしい 私は十数年前に行ったきりだったため 入室した途端 物珍しさからドキドキはどこかへ吹っ飛び 興味津々で高級な部屋の設備に 年甲斐もなくはしゃいでいた 『すごいね! これってカラオケなの?』 西嶋も 『すげー広いなあ~ シアタールームもあるじゃん』 そんな会話をしつつ 部屋の探索に余念がない私 すると突然西嶋が 『僕 シャワー浴びてくるね』 えっ?シャワーって? えっ?見学するだけじゃ? またまた私の心臓は聞き取れるほどの爆音になったが ここで私はふと気づいたことがあった 私…今日 生理だった… ちょっと…

  • 恋に落ちて

    慰安旅行先でなんとなく勢いで計画された 製造部みんなとの焼肉食事会だったはずが 西嶋の出し抜いた形で決まった 二人きりの食事 私はかなりドキドキしながら自宅で西嶋の迎えを待った 普段 書きモノや食事は右手だが 他はすべて左利きの西嶋 愛車も当時から外車で左ハンドルだった そのため私は この後11年間もの長い間 常に自分の左側に彼を感じて過ごす日々になろうとは この時はまだ想像もしていなかった 西嶋は約束の時間より5分ほど早く 会社で見るさわやかな笑顔で さっそうと現れた 左ハンドルが妙に似合って見えたのは 既に私の中では 西嶋に恋心を抱いていたのかもしれない 私は 緊張を悟られないよう 『おつ…

  • 直感

    田舎の小さな製造会社だったが 某大手企業の100%下請けな為 仕事自体は忙しい日々 私が仕事する事務所には 常に 社長 経理担当の奥様が鎮座している 慣れるまでは この いわゆるご夫婦の空間に 息がつまりそうで いつ辞めようかと思っていた 一か月 三か月 半年… 辞めると言い出せないまま 一年が過ぎていた その間 10時や15時の休憩などで 苦手な製造部におやつを届ける私 そのたびに なぜかいつも西嶋の視線を感じ ふと彼を見ると 必ず目が合い 屈託のない笑顔を見せてくる 私は 直感にも似た感覚で 西嶋の存在を どことなく懐かしいような でも近づいてはいけないような 不思議な気持ちで見ていた こ…

  • 出逢い

    里映29歳…あと数ヶ月で30歳になろうとしていた春 旦那30歳 一人息子7歳 運命に導かれるように転職したその年 田舎の小さな製造会社に 彼はいた そう…彼との出逢いだった その時代 金融関係にいた私は 1円の違算でも帰宅が深夜近くになる仕事に 神経が疲弊しきっていた 事務系の細かな仕事は好きだった しかし 自分の時間すら削られてしまうその仕事に 最初こそやりがいを感じ のめり込んでいたが 性格的に 心のリフレッシュを大事にしたい私は だんだん そのやりがいすらも 目減りしていった ある日 新しい職場を探すため すっぱりと辞表をだした どこか男勝りで中世的 潔い自分も好きだった 通勤も電車では…

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