二代目天皇の即位
神武天皇の自伝 番外編 4(カムヤイミミの自伝) わたしは弟のカムヌナカワミミと二人、タギシミミを討つべく白檮原宮(かしはらのみや)に忍び込んだ。 見張りの目をかいくぐり、タギシミミが寝ている寝室の前まで来た。 「よし、カムヌナカワミミ、いくぞ」 わたしは言った。 「兄上、しっかり! 長兄のヒコヤイが逃げ出した今、父の後を継いで天皇(すめらみこと)の地位を受け継ぐのは次兄である兄上です。なので兄上の手でタギシミミを討ち、次の皇位を確実なものにしてください」 「おう、任しとけ!」 そっと部屋に忍び込み、タギシミミが寝ているそばまで来た。わたしは剣を振り上げようとした・・・が・・・ 急に恐怖が襲っ…
2022/02/26 19:25