聖書と無教会主義と実験的信仰
太宰治の掌編『一問一答』では、「あなたは、クリスチャンですか。」という問いに対して「教会には行きませんが、聖書は読みます。世界中で、日本人ほどキリスト教を正しく理解できる人種は少いのではないかと思っています。キリスト教に於いても、日本は、これから世界の中心になるのではないかと思っています。最近の欧米人のキリスト教は実に、いい加減のものです。」と答えています。 太宰が、日本人ほどキリスト教を正しく理解できる人種は少いのではないかと思った理由は何かわかりませんが、おそらく無教会主義のキリスト教徒を見てのことだろうと推察します。 ちなみに彼は『苦悩の年鑑』という短い作品の中で「何某先生」という表現で…
2019/10/29 02:23