😒厄日
9月13日は毎年必ず思い出す。私の厄日である。秋の季語でもあるらしい。60年前、私は交通事故に遭った。その瞬間、私は「行け!」と思ったのだ。次の瞬間時速100キロ以上の単車と衝突した。あれは事故ではなく自殺であったのか……。それほど悩みがあったわけではない。お菓子問屋の三男のぼんぼんで、ぼんやりと暮らしていた。あの日も弟の野球の練習を見たりして暇を持て余していた。敢えて言えば、音痴だから、明日の音楽の独唱の試験がいやだった。あの時死んでいたら、当然今の私はない。妻と出会うこともない。子供も孫もいない。9月13日はいつもそう思う。七十四才の自分はいない。意識が戻った時、最初に「明日の音楽の試験受けんでええ」と安堵の息を吐いたのも確かだ。😒厄日
2020/09/18 09:10