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離婚した私 https://ootomokayosan.hatenablog.jp/

離婚して5年の私が綴る物語。離婚して良かったこと、困ったこと、結婚時代の悩みや想い出など。離婚した方も、思いとどまってる方もどうぞ。

おおともかよ
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2019/03/25

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  • 葉桜

    隅田川沿いの桜は、もう黄緑色の葉っぱが目立っていた。 「もう少し早かったら良かったのにな。」 残念そうに言うそのひとに、笑いながら私は言う。 「このくらいが丁度いいよ。」 「ん?もう散りそうなのがいいの?」 「うん。だって似合ってるじゃん、うちらに。葉桜。」 そのひとも声をたてて笑った。 「そっか。葉桜って感じね。」 延々降り続く花吹雪は、逆光で、嘘みたいに綺麗だった。 「ちょっと待って」 そのひとの声に立ち止まり振り返る。 黙って、私の髪に絡んだ花びらを指でつまんだ。 突然、全身を、羞恥と幸福が駆け巡る。 誰にも祝福されない、はじまりの日。

  • 何色にも染まる夫

    テレビは、何時間でも観ている。 2メートル離れた、テレビの真ん前の特等席で、 無言でひたすらテレビを観ている。 私が時折テレビに視線をやると、 夫の後頭部が見える。 同じテレビ番組を観て、笑いあったのは遠い昔。 背中に声を掛ける気なんて起きない。 もちろん夫にも、振り返る気持ちなど全くなかっただろう。 何をするにも夫は受け身だった。 彼の意思が確認出来る時は、 物欲か性欲に突き動かされている時のみ。 それ以外は、提案も決定権も、私に委ねられていた。 「なんでもいいよ」 「どっちでもいいよ」 「決めていいよ」 それが楽な時もあったが、 「それじゃ困るんだけど」と言うと、 ひたすら黙り込むのだ。 …

  • 息子はグレーゾーン

    私が療育している子ども達の約半数は、 自閉スペクトラム障がいの疑い、 若しくは確定診断が付いている。 そのほとんどが、アスペルガー症候群である。 幼児期の子どもの保護者の多くは、 健診で指摘されたものの、 医療機関を受診することに躊躇いがあり、 確定診断を先延ばしにしている。 我が子の困難さを、 障がいと取るか、個性と取るか。 幼児期ではまだ判断が付かないというのもある。 風変わりな子どもではあるが、 3歳にして漢字が読めてしまうような、 IQの高い我が子を障がい児と認めたくない。 その気持ちはよくわかる。 幼稚園に息子を迎えに行くと、 玄関に入る前から大きな泣き声が聞こえる。 毎日毎日、息子…

  • アスペルガー症候群は遺伝するのか

    アスペルガー症候群(疑い)の元夫のエピソードを書いてきたが、 義父については更に疑惑が深い。 遠方に住んでいて、会うのは年に一度のペースだったが、 毎回なにかしらやってくれた。 夫と付き合っていた頃は、大変印象の良いひとだった。 一番最初に、ご挨拶で会ったときは、 正座をしてうやうやしく深々と頭をさげた。 テーブルには、義母の作った手料理が並ぶ。 「この人は料理がうまいんだよ」 などと、義母を褒めちぎっていた。 少し離れたところで、 義母は何故か憮然としていた。 結婚が決まり、仲人の所へ皆で挨拶に行った日。 義父は耳を疑うようなことを言った。 難い話はやめましょう、と仲人が言って、 それぞれの…

  • キカイダーでハカイダー

    夫はハカイダーだった。 何でも破壊する。 手先が不器用なうえ、 力加減がわからない。 覚えたてのセックスは悲惨だった。 いつまでたっても痛い。 どこが、って、 髪も肩も腕も背中も足も腰も、痛い。 全体重を載せられて、息ができない。 何度目かの時、 「苦しい。痛い。乱暴すぎ」 と苦情を言った。 愛撫の愛がわからないのだから仕方なかったのだ。 それからは妙にふわふわした所作になった。 組み立て家具には、 たいがい、ヒビが入った。 息子のプラモデルは私が作った。 強烈に憶えてることがある。 正月休みで、私たちは私の実家に泊った。 大雪が降って、一家総出で雪かきとなった。 息子は歩道の雪で遊んでいた。…

  • 夫の体臭に耐えられなくなった

    結婚末期のこと。 夫が単身赴任して数年経過していた。 毎月帰省することを約束していたが、 「今月は仕事で帰れない」 というメールが届くことも多くなっていた。 毎月帰省してほしい、という希望は、 ただ、息子とはせめてコミュニケーションを取ってほしい、 それだけだった。 すでに、私は夫を求める心境には無かった。 むしろ、居ない方がいいと思っていた。 夫が単身赴任してから、 私のうつ病の再発が無くなっていたのだ。 ある夫の帰省日。 夫から異臭がした。 たまたま不潔にしていたわけではないと思う。 その帰省から毎回、夫から異臭がするようになった。 加齢臭なのか? 月に一度しか会わない人だとしても、 こん…

  • 離婚を決意させた夫のひと言

    「俺ひとりの力でここまで来た」 15回目の結婚記念日。 ホテル最上階のラウンジで、何杯目かのバーボンロックを呑み、 酔いで丸裸にされた心の主は、上機嫌でそう言った。 端正な夫の顔が、どんどん狡猾になっていて、嫌な予感がしていた。 (これから聞きたくない言葉を吐き続けるのだろう) 予感通りの言葉に、私の心はぺしゃんこになった。 「そう」 涙が堪えられなかった。 泣く私を見て、夫は何故か得意満面だった。 そして、涙の訳を尋ねない。 夫は高所得者と言ってよかった。 お金に苦労しなかった点は感謝している。 しかし、それが総てだろうか。 仕事に明け暮れ、休みと言えば月に4回ゴルフに行く夫。 日曜日は、息…

  • 夫が「アスペルガー症候群」と診断されていたなら

    先日、私の夫はアスペルガー症候群だったのかもしれない、 という記事を書いた。 私は現在、障がい者に関わる仕事に従事している。 一般の方よりかは、その分野に詳しい。 勉強する程に、 元夫は発達障害者であろう、という予測が、確信に変わってきた。 付き合い始めたのは、今から30年以上前のことだ。 もちろん、アスペルガー症候群などという言葉は知られてなかった。 一般に知られたのは、「酒鬼薔薇事件」の後だったと思う。 少年Aがアスペルガー症候群と診断されたのだ。 それによって、何か「危険な病気」という間違った認識が広まってしまった。 今は、アスペルガー症候群をピックアップするより、 「自閉症スペクトラム…

  • パンドラの箱

    今朝がた。妙な夢をみた。 別れた夫が、笑いながら結婚指輪を差し出している。私は固まっていた。どういうことだ?これは過去なのか、現在なのか?・・・現在だ。復縁ということか。・・・それは、ない。ない、と思う。また、あの生活に戻る訳にはいかない。でも、迷っている。暮らしは、ラクになる。夫の笑顔が怖い。怖い!嘘だよね。夢かな。夢・・・だ。 水中をもがくように、夢の中から出た。 離婚したことに後悔はない。それなのに、どうしてこんな夢をみたのだろう。 このブログは、パンドラの箱を開けたようなものかもしれない。書くことは、まだ、たぶん辛いのだ。 箱の中から、これからどんなものが出てくるのだろう・・・。

  • 離婚してようやくカサンドラは報われるのか

    夫はどういう人だったか? 問われても、うまく答えることができない。 5年間、思い出さないようにしていたのもあるが、 20年間一緒にいて、ついに正体が掴めなかったことが大きい。 喜怒哀楽の表現が、極端に薄い。 こういうのは自然に湧いてくるものだと思うが、 彼の表現には、常に不自然さがつきまとう。 彼の大笑いを遂に聞かなかった。 さんまみたいな引き笑いばかりしていた。 「かわいそうだね」という、 人に同情する言葉も聞かなかった。 その代わり、仕事の愚痴も全く言わなかった。 自分がしたいことは相談無く勝手にやっていた。 私の話は半分以上理解できないと言っていた。 自分の意思があるのか無いのか。 人の…

  • 離婚ブログはじめます

    もうすぐ、離婚して丸5年になる。 難破船から漂着したのは見知らぬ国で、 そこに住んでたひとから愛と淋しさをもらった。 思うところがあって、今度は、 独りでボートを漕いで海に出た。 やっぱり遭難した。 漂着したのは無人島。 猫だけが住んでいた。 もらって失った人生。 独りで、どこまで続くのだろう。

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