止まった時間1 No.117
あれからの時間 それからの僕は、ろくな人生などは送っていなくて、大体同じようなことを繰り返している。 新たに出会う人や昔から僕を知る人などは、美術大学を出て絵を描いていこうとする僕の人生を、夢があって羨ましいとか言うけれど、そんな羨ましいなどと言われる様な人生ではない。 僕にしてみれば、そういうことを言ってくる人の人生こそ、遥かに羨ましいと僕は思っている。 美術大学を卒業してから相変わらずで、何度絵を描こうとしても、思うような絵はいつまでも描けない。 いつもイライラしていて、過去の嫌な思い出など忘れなければと考えるのだが、それを忘れた日など画学生の頃から1日としてなかった。 僕が美術大学に入学…
2020/06/30 12:41