「耳鼻削ぎの日本史」から見える室町・戦国時代の人々の常識

「耳鼻削ぎの日本史」から見える室町・戦国時代の人々の常識

戦国時代、合戦で討ち取った相手の鼻を削ぐ――という風習を知ったのは谷崎潤一郎の「武州公秘話」 読んだ当初は、作者が作者だけにかなり偏った変態的な描写なのだと思ったが、後々当時としては特異なものではないということがわかった。 その耳鼻削ぎという特殊なテーマを深く切り込んでわかりやすく話してくれるのがこの本。 耳鼻削ぎの日本史 (歴史新書y 54) 作者:清水 克行 洋泉社 Amazon 清水先生の中世をテーマにした本はとても面白くて、初めて「室町は今日もハードボイルド」を手に取って以来、ほとんど読んだ。 結果的に「耳鼻削ぎの日本史」を読む前に、軽めのもので慣らしといてよかったかも。といってもグロ…