one-sided love 〜もうひとつの恋のかたち〜 プロローグ
幼稚園の頃から兄妹のように仲良しだった1歳年上のチャンミンオッパを、異性として好きだと自覚したのは中学2年生の終わりだった。 家も近所でずっと一緒に…
今までも直感で物事を決めることはあったけれど、恋愛に関しては慎重だった。 その俺が、出会ってその日のうちにチャンミンと一緒に暮らすことを決めた。 そ…
唇が重なった感触が気持ちよくて…。 自分が何をしているのか、分からなくなってしまっていた。 「…う~ん…。」 ユノが、そっと目を開けた。 …
“その18”から数話、お話の内容が少し過去に戻ります。“その3”の前半の続きです。 「ユンホって、けっこうロマンチストなんだね。」 チャン…
僕はびっくりして、 「どうしたんだよ、ミヨナァ。ヒチョルヒョンと喧嘩でもした?」と、聞いた。 ミヨンは後ろを向いたまま、 「先週の日曜日に誘われて…
チャンミンとミノくんが店の奥に入って暫くしてから、黒い高級車が店の前に止まりスーツを着た男が中に入ってきた。 「こんにちは。こちらに、チョン・ユン…
「チャンミン、この間借りた本を持ってきた。ずっと借りてて悪かったな。」 「別に急がなくてもよかったのに。どうだった?面白かったか?」と、僕は聞いてみ…
「チャンミンさん、最近ずっとお店に来てますね。体調、いいんですか?」 ミノくんに言われて、 「ああ、そうなんだ。食欲もあるし、気分もいいみたいだ。だ…
きっともう教室に来ているはずの彼の後ろ姿を一番初めに見たくて、廊下を息がきれないように走る。 教室のドアをそっと開けて、 「あっ、やっぱりもう来て…
人気店のその店は、いつものように混雑していた。 カウンター席は肩が触れそうなほどの距離で椅子が並んでいて、めいっぱい俺の方へ椅子を寄せて座るのがチャ…
僕の名前は、シム・チャンミン。今は高校2年生。 クラスメートで親友の“ユノ”は、チョン・ユンホ。 そして、僕の好きな人。 …………………。 …
暫くしてチャンミンと一緒に戻ってきた看護師が、 「この後、医師の診察がありますからこちらでお待ちください。」と言い、くすっと笑った。 不思議そうな…
この度は、「Snowdrop」を最後まで読んでくださりありがとうございました。 初めての人外設定&ユンテムカプでしたが、いかがでしたか?たぶん私の…
「おはよう、チャンミン。」 今日も変わらず、少しの期待を抱いて君に声をかけた。 「……。」 起き上がった君は、無言のまま怪訝そうに俺を見ている。 「…
「テミン…なんてことを…。」 俺はテミンに駆け寄ると、首に手を置き溢れる血を止めようとした。 テミンは何か話そうとするけれど、声にならなくて微か…
沈黙に耐えられなくて、俺はチャンミンの唇と身体の赤い痕に触れた。 「ごめんな。こんなに痕つけて…ここ血が滲んでる…痛いか?」 「ううん、痛くないよ…
「ユノ…さん…?なに言ってるの。冗談はやめてよ。僕、行くところないって知ってる…。」 「そこの引き出しの中に、普通の人間なら不自由なく生きていけるだ…
嫌がるチャンミンの腰を押さえて口をゆるゆると動かすと、我慢していても漏れ聞こえてくる声が変わってきた。 もっと声が聞きたくて、もっともっと感じて欲…
俺たちの種族には、幸福感を与えて生血を極上にした後3つの選択肢がある。 まず、お互いの血を交換し同種族になる事。その場合、相手とは血を奪い合う仲…
キスをしても口を固く閉じたままで、何度も抱き合っているのにチャンミンにとっては初めての行為なんだと実感した。 それでも気持ちを抑えられなくて、唇を…
テミンは日に日に弱っていき、起き上がれない日が多くなった。 「ユノさん、ごめんね。最近、身体が怠くて…何も出来ない…風邪でもこじらせちゃったかな…
チャンミンは、唇や首筋にキスをするたびに爪が食い込むほど俺の手を握った。 俺はキスの途中で唇を離し、 「チャンミン、座って。」 そう言って、今まで…
それから、毎日テミンの精気を吸い生血を喰らった。 吸血鬼の牙には麻酔の効果があり、乱暴に咬みつかなければ痛くないし咬まれた記憶も目覚めればなくなっ…
チャンミンと俺は手を繋ぐこともなく、無言のまま車でマンションまで帰ってきた。 たぶん、そんなことは初めてだった。 部屋に入り持ち帰った物を整理し…
薄暗い部屋でも分かるほど、血管の透けた肌は白く美しかった。 まるで内側から発光しているように見えた。 ベッドに横たわるテミンを今すぐ貪り尽くしたい…
「「ミノくん、ただいま〜。」」 2人で声を揃えて言いながら店に入ると、 「あっ、ユンホさん、チャンミンさん、おかえりなさい。」と、変わらない人懐っこ…
テミンを拾ってから、1週間が経った頃だった。 「ユノさん!ユノさん!!大変!!」 浴室からテミンの大きな声が聞こえてきたので、 「どうした?テミン…
ムンシクさんのお店の手前で立ち止まり、ゆっくりと大きく呼吸をして俺は気持ちを落ち着かせた。 平静を装いながら、何も知らないふりをしてチャンミンを迎…
テミンは風呂からあがると、 「あー、さっぱりした。ユノさん、着替えありがとう。僕、疲れたからもう寝るよ。いいよね。」と言って、食事をしないでソファー…
チャンミンは、30分経っても帰ってこなかった。 昼時の混雑も収まった頃だから、ヨンジさんと話し込んでいるのだろうか…。 ここに来る日は、いつもより…
「腹、減ってるか?」 部屋に入り久しぶりに暖房をつけて聞くと、 「ううん、そんなには…。」 「そうか、だったら先に風呂に入って温まれ。手が氷みたいに…
「チャンミンさん、いらっしゃい。来てくれて嬉しいですよー。」 ミノくんは、チャンミンの手を握り笑顔で出迎えてくれた。 明るく人懐っこい性格で誰から…
スノードロップの花言葉「希望」「慰め」 「おまえ、死にたいのか?」 ほとんど人通りのない真夜中、24時間営業のスーパーでだいぶんマシに…
「ユンホ、ちょっといいか。」 診察が終わり、俺だけシウォンに呼び止められた。 1人になるのが不安そうなシムくんに、 「すぐ戻るから。少しだけ待っ…
配達帰りの道路は、いつものように混雑していた。 日の入りがだいぶん遅くなり、この時間でもまだ明るく視界は悪くなかった。 信号の手前でスピードを落と…
ポピー全般の花言葉「恋の予感」白いポピーの花言葉「忘却」 今日も君は、昨日の俺を忘れてしまうんだ…。 「おはよう、チャンミン。…
「この世界が終わるとき、君の目は何を映すのだろう」などを終えて、感謝と感想。
この度は、「この世界が終わるとき、君の目は何を映すのだろう」と「こたつで君と、時々みかん」と「短編」数話を読んでくださりありがとうございました。 …
この世界が終わるとき、君の目は何を映すのだろう 〜Another Story〜
このお話はその後というわけではなく、全く別の話として読んで頂けたらと思います。 「…ミン…チャンミン…。」 遠くでユノの声が聞こえた。 「……。」 …
この世界が終わるとき、君の目は何を映すのだろう the last day (最終話)
マンションに帰りリビングに入ると、 「チャンミンっ。俺さぁ、恋とか愛とかなのかよく分からないけど…。チャンミンのこと好きだし…なんか…チャンミンと……
彼岸花の花言葉「再会」「また会う日を楽しみに」「思うはあなたひとり」「情熱」 「この花、嫌いだな。」 ユノはそう言った。 「なんで?」 …
それから、僕たちは愛の言葉を囁くこともなくただ夢中で抱きあった。 僕といえば、ユノの白い肌にたくさんの赤い痕をつけていた。まるで、僕のユノだと主張…
「シム・チャンミン。おまえが好きだ!俺とつき合ってください!!」 学校で1、2を争うほど人気者のユノ先輩が、僕に告白をした。 人見知りで友だちも…
あんな事をしてしまって僕はとても後悔していた。 こんなに気まずくなるくらいなら、何もなかった方がマシだった。 ユノはどうなんだろう…。ユノの気持ち…
「ユノヒョ~ン。タオルを持ってきてくださ~い。」 玄関でチャンミンの声がして廊下に出た俺は驚いた。 「なに?どうした?びしょ濡れじゃん…。雨、降…
僕のマンションでの生活は、始めのうちは楽しかった。 食料はコンビニで買いだめしたので困らなかったし、ライフラインは止まらずに使えたから不自由なく生活…
ふと見ると、チャンミンが握りしめた右手で天板を叩いた音だった。 「…いやだって…嫌だって言ってますけどぉ。おっ!」 「チャ、チャンミン?!」 豹…
「チャンミン、どうしたんだよっ。早く入れよ。」 ユノに言われて我に返った。 「…すみません…。」 ユノとの出会いを思い出して、コンビニの前でぼーっと…
「チャンミン、みかんと同じ匂いがする。」 「みかんを食べたから、部屋に匂いが残っているだけですよ。」 「そうかなぁ。ん~、でもいい匂いがするよ。チャ…
出会いは最悪だった。 練習室の隅っこで何をする訳でもなく音楽を聴いていたら、誰かが僕のヘッドホンをいきなり取りあげた。 「ちょっと、何するんですか…
さっき床に置いた敷き布団と掛け布団を、ふたりで広げて順々に掛けていく。 暑さと期待で少し紅潮している頬が変にそそって抱きしめたくなるけれど、ぐっと…
勿忘草の花言葉「私を忘れないで」 この世界が終わるとき、僕はあなたと一緒にいてあなたの笑顔を見ていたい。 この世界が終わるとき、 ユノ、 あなた…
〈ピンポーン〉 インターフォンが鳴って、チャンミンがいそいそと玄関に出ていった。 久しぶりに同じ日になった休暇を家でのんびり過ごそうとチャンミン…
マンションのドアを開けて、 「ただいまっ!わー、懐かしいなぁ。なんかチャンミンの匂いがする。ん〜、落ち着くなぁ。」と言って、息を大きく吸い込んだ。 …
ユノヒョンが、僕の様子を見にきていたなんてことは後から知ったんだ。全て、分かってしまったんだね。僕は、ヒョンとの生活に少し疲れていたんだ。どんなに愛…
ユノが行ってしまってから、2年が経とうとしていた。 僕は、相変わらず元気な姿を笑っている僕を投稿し続けた。 その代わり、胸にためた思いはブロッ…
そうなった経緯は知らないし知りたくもなかった。だけど、久しぶりに見たチャンミンは疲れていた。というより、やつれていた。チャンミンの友人から聞いた話で…
ユノからの連絡が途絶えた後も、僕はメールとSNSをやめなかった。 いつ、何処で、ユノが見るか分からないし僕が元気でいることを知らせておきたかった。 …
「外の世界を見てみたい。」と、僕はそう切りだしていた。昨日、今日、考えたことではなかった。ただ、すぐには言えなかったんだ。ユノヒョンとずっと一緒にいて…
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