Kさんはさっきとは違う道を通って駅までやってきた。 「じゃ、オレは一度家に帰るから。」 「職場ってこの辺りなの？」Kさんの職場は東京駅から近いと聞いていた。 私は方向音痴だし距離感覚もあまりないので、東京駅とこの駅はそんなに近いのかと思ってそういう言葉が出たのだが、Kさんはまたイラついて 「そんなわけないだろ！オレがなんでこんなところで仕事するんだよ！？」 え、こんなところって…(;・∀・) さっきまでべた褒めの人気駅は一気にこんなところに格下げされた。 何が気に入らなかったのかを考えてみると、おそらく自分は住宅街にある小さな支店に勤めるようなレベルの人間ではないと言いたかったのではなかろうか…
Kさんの母校にやってきて、いろいろなところを案内してくれた。おそらくKさんが一番見せたかったのは自分が携わる部活だが「あいつら遠征でも行ってるのかな」と、なぜか今日は練習風景を見る事ができなかったらしい。この後はきっと夕飯まで一緒にいるのだろうと思ったら「そろそろ仕事に戻らないとならないから帰ろう。」と言われた。正直言って嬉しい。だんだんKさんのウソ交じりの話に付き合うのが苦痛になって来ていたところだ。早く帰って姉夫婦にお礼の夕飯でも作ろう。お昼はお肉だったから、夜は魚だなと、私の頭の中はもうKさんの事を考えてはいなかった。Kさんだってこんなに早く解散するという事は、もう私とは早く解散したくな…
学生時代、校舎のバルコニーから飛び降りたなどと衝撃の告白を受けたので 「どうして飛び降りたの？」と当然の質問をすると、先生と口論になったと(-_-;)なに、その曲がった熱さは。「ケガはしなかったの？」と尋ねると「これくらいの高さでケガするヤツはよほど運動神経がないヤツだよ。」と鼻で笑った。いや～、本当にそう思ってるなら、こんなに“飛び降りた自慢”しないよね(;・∀・)「その後はどうなったの？」先生と口論したのなら、その後先生との関係がどうなったのか気になるではないか。Kさんはちょっと遠くを見るようにかっこつけて 「先生のせいで飛び降りたから、責任問題だよね。先生はビックリして青い顔してオレの事…
ビールも飲み干し、おつまみも無くなったが、Kさんの携わる部活の学生が出てくる様子はない。Kさんがしびれを切らしたのか「あっちに行こう、オレが飛び降りたところ見せてあげるよ。」と立ち上がった。飛び降りた((((((゜ロ゜;？え、どこから？私の意見も聞かぬまま、ゴミをまとめはじめたKさん。おいでと手を差し出して、私に自分と手を繋ぐように促している。さっき「触るなよ！」と言って振り払った同じ手とは思えない(ﾟДﾟ;)「よく怒られてお酒が飲めるね」などと言われたが、こちらこそ「よく振り払ったくせに手を繋ごうと思うね。」と言いたい(;￢_￢)言わないけど。 Kさんは私の手を引いて歩きだした。グラウンドを…
Kさんが連れて行ってくれた母校のグラウンドでは、Kさんの携わっている部活ではなく、女子の陸上部が練習していた。彼女たちは短距離選手なのかスタートの練習をしていた。それを少し小高い場所から、ビールを片手に見るなんて、なんだか変な感覚だ(;・∀・)そうでなくとも、彼女たちは肌を覆う範囲の少ない練習着を着ている。イヤらしい目で見るのは間違っているのはわかっているのだが、露出部分や身体の凹凸にどうしても目が行く(;´∀｀)エッチなオバサンでごめんね。Kさんだって多少はそんな目で見ているはずだ。だがKさんは彼女たちを見ながら「今走った子は尻の筋肉の付き方が良い。」とか「大腿四頭筋が発達しているから良い鍛…
「ここは輸入食品が安く売られているお店だよ。」次にKさんの目に止まったのは、コーヒーや輸入食品が有名なお店だ。どうやらKさんは本気で《都会にはこんな素敵なお店もあるんだよ！》というスタンスで説明しているようだが、残念ながらそのお店は全国どこにでも、なんならウチの近所のショッピングモールにも、確か駅ナカにだってあるお店だ。私自身頻繁に衝動買いしてしまうほどよく利用しているお店だ。「ここで何か買っていこう。」と、Kさんが言った。何か？どういうことだろうと思ったが、母校ではKさんが長年携わっている部活動の練習が行われているだろうから、グラウンドが見えるどこかに座ってジュースでも飲もうという事らしい。…
Kさんの目には恐らくお店に入る前からこの低価格の値札を付けたジャケット群が映っていたのだろう、迷いが無かった。そしてその場で試着を始めた。しかしKさんは仕事柄スーツを着ることが多いと思うのだが、こんな安いもので良いのだろうか？ネイビーのジャケットを羽織り「どう？」と言うので「(そのポッコリしたお腹が隠れて)良いと思うよ(^^)」と微笑んだ。ネイビーのジャケットなんて、誰でも似合うよ。会計を済ませている間、Kさんの目の届く範囲のレディースのエリアを見ていたが、当然チラチラとKさんの動向を窺う事に余念はなかった。Kさんが購入したものを手に取った瞬間、さり気なく近づいて横に立った。どうだ、完璧な行動…
Kさんの母校に向かって歩いて行く途中は、ステキなカフェや雑貨屋さんがたくさんあり、Kさんが自慢する通り人気の場所なのだと理解した。 お洋服屋さんもたくさんあった。しかも（セールの時しか買えないけれど）私の好きなお店が、まさにセールの貼り紙をしていた。良いなぁ、見たいなぁ(;￢_￢)なんてこの状況で口に出せるわけもない。 だが「ここセールやってるね、見ていこうか？」と言い出したのはなんとKさんの方だった(;ﾟдﾟ) あ、もしかして怒鳴ったお詫び？に服買ってくれるとか(*'▽'*)？この期に及んでなぜまだそんな期待をする余裕があったのか、能天気の自分に呆れる(-_-;) Kさんに付いてお店入ると、…
「この後は〇〇大学に連れて行ってあげるよ。」Kさんが笑顔で言った。空腹が癒えたからか、機嫌も少しは治ってきたようだ。どうやらランチを終えたらKさんの愛する母校に案内してくれるらしい。Kさんから「この駅は長年住みたい街ランニング上位で、オシャレなお店もたくさんある」とさんざん聞かされたので散策を楽しむのだろうか？或いはKさんの自宅に案内されるのかな？と思ったのだが、嘘に気付いた時点でそれは無いだろうと思っていた。Kさんの母校というのは、ある私立大学だ。 正直に言うと人の母校など全く興味が無い。だって、Kさんはかなり自慢のようだけど、Kさんの母校をはじめ、東京のほとんどの私立大学なんて、わが地方で…
じわじわチクチクと怒られていると、やっと私たちの順番がやってきて席に案内された。ランチメニューは少なく、本当は牛肉を食べたかったが一番高かったため、これをきっかけに何を言われるかという危険を回避するために一番安い鶏肉にしておいた(-ω-;)Kさんは牛肉を頼んだので、なんだかわからないが安心した。料理が届くまでもずっと私のミスを細かく指摘し、自分がどれほど細やかに人々に気を配って、それがいかに当然であるかという事を私に諭している。「まずオレの周りには男女問わずマリコちゃんのような人は一人もいないね。」というのだ。まあ仕事柄そうかもね。細かく指摘してくる人が多そう(偏見)。あ、でも私の同級生、地方…
「ここだよ。〇〇駅はみんなが住みたい憧れの街だから、ランチのお店も有名なところがたくさんある。」 そう言って通りから少し入った小さなお店の扉を開けると、すぐに店員がやってきた。 「いらっしゃいませ、何名様ですか？」 「2名です。」 あれ、Kさん、予約しているのなら名前を言わないの？案の定お店の人は言うじゃない「今丁度満席ですのでお待ち頂くと思いますがよろしいでしょうか？」って。そりゃそうだわ。Kさん、早く名前を言わないと…と思ったのに「大丈夫です。」と答えた。え？さっき、予約したって言ってたよね…(ﾟДﾟ;)私の疑問に気付いたのであろう。「マリコちゃんが遅れるっていうからすぐに予約を取り消した…
Kさんは遅刻したことを責めるのだけでは飽き足らず、今度は私の過去について想像で攻め始めた。「誰もマリコちゃんの事を本気で好きじゃなかったからだよ」この言葉は私を激しく傷つけた。誰も好きじゃなかったって…。 今までの恋愛を全否定しつつ自分は優しい恋人だよとアピールを入れてくる。「結婚しようと思う相手ならきっと相手の為を思って、間違った行為を正すように教えてあげるよ。そう思わない？」そうかもしれないが、私の行為が人の道から外れるほど、こうしてネチネチとしつこく責められる程の“間違った行為”だとはどうしても思えない。 もしKさんが遅刻したって、連絡が遅れたって、こんなに腹は立たないもの。私は(少なく…
「何をやってるんだよ！早く来いよ。」Kさんは私が(要約すると)Kさんの思い通りに行動しなかった事に腹を立て、怒りを爆発させている。その結果私はKさんの事を怖いと感じている。怖いのだが、私にはこのまま引き返させない理由があった。地方都市から飛行機代を払って、この人に会うため“だけ”にここに来ているのだ。私はこの日のことを『ケチが招いた不幸💀』だと思っている。 その過ちが今現在も続いているのだから手に負えない(；´Д｀) すごすごとついていきながらも、少しでも機嫌を直してもらえるように、と言うより、なし崩しにしてしまおうとして「ごめんね^^;？」と手を繋ごうとするとふり払われた(;ﾟдﾟ)それでも…
何が何だか分からないが、目の前にいる人がとにかく怒っている。直接の理由は、私が電車が遅れたことを報告したのち、電車が動き出したことを報告しないまま、目的地近くまで連絡しなかったから…という事だろうか。その人は様々な言葉に織り交ぜて田舎者、帰れ帰れと私を罵倒してくる。（少なくとも私には）こんな些細な事で帰れとまで言う気持ちがわからない。地方から飛行機代という大きな交通費を払ってこの人に会いにやってきたというのに？これがもし地元でのデートならさっさと帰っていたかもしれない。だが、私はこの人と仲良くなるために東京まで来ているのだと思うと、どう行動するのがいいのか、すぐには判断できなかった。このまま帰…
Kさんから指定された駅に到着し、Kさんの到着を待っていた。すると遠くから血相を変えたKさんが走って来るのがわかった。もともとあまり好ましくない顔は、私に限りなく近付き小さな声で、しかし強く脅すように言った。「🤬電車が動き出したら連絡してっていったのがなんで出来ないんだよ！」きょとん(ﾟДﾟ)？なぜ怒っているのかがさっぱりわからず、最初は冗談だと思ったほどだ。「東京は地方と違ってすぐに電車が止まるんだよ。みんなそれをわきまえて30分前には行動している。だから田舎の人はって言われるんだ。」 えっと…。あまりの勢いと迫力に言葉が出なくなった。しかしなんだか数種類のディスりが入っているのは響いてきたぞ…
翌日はKさんが住むという駅で待ち合わせることになった。自分が愛する街、母校がある街を案内したいのだとか。姉の家からは2回乗り換えで、一時間近くかかりそうだった為、もちろん一時間半前に出発した。スマホで乗換案内検索をして「11：32に着く電車で行きます。」と時刻表も張り付けて送った。そういうのが好きそうだからね(;´∀｀)「了解！気をつけてね。」という返信のあと、最後の乗り換えの駅に到着すると電車が止まっていた。「ごめんなさい いま人身事故で電車が止まっているので、少し遅れます。」「いいよ、気にしないでゆっくり来て。動き出したら連絡して。」というラインが届いた。そりゃそうだ、電車が止まったなんて…
実際に泊まったホテルの部屋を、「自分の部屋だよ」と言って添付して来る神経。ただでさえKさんに対して全信頼を寄せているわけではないのに、まさかこんな虚言オチが待っているとは思ってもみなかった。ホテルの客室の写真を検索しながら私が固まっているので、姉が訝るような視線を投げていることに気付いたので、話題を変えることにした。「そういえばね、電車に乗って行ったんだよ。」姉も田舎者なので同じ反応をした。「ええっ！車じゃないの(;ﾟдﾟ)？」やっぱりね(;’∀’)東京駅のホーム内での待ち合わせ、電車の種類、指定席の話をすると、姉は更に驚いて「え、それってつまり…交通費全額は出してくれてないということ？」と言…
Kさんとは途中で別れ、姉の家に向かった。もう夕方だったので、姉夫婦の為に食事を作ったり掃除したりしているうちに、姉が帰宅する時間になった。「どうだった？」姉は玄関を開けるなり、Kさんとの小旅行について聞きたがった。「ホテルすごかったよ。」姉が本当に聞きたいことでは無いだろうと思ったのだが、苦し紛れに口にしたところ「え～～～～っ！どんなところ？？」と思いのほか興味を示してくれた。名前と場所でホテルのホームページを導き出し、姉に見せると「おおっ、〇円！？」と、宿泊代を一番に見て妙に納得し「これでお姉ちゃんも安心だよ。」と笑っていた。その後も二人でホームページを見続けていたのだが、私は大変な事に気付…
(軽)犯罪者Kさんを隠匿した罪で共犯と見做されるのではないかと慌てる私の気持ちなどなんとも思っていないようで、Kさんは駅員さんに声をかけた。そこで昨日料金不足で無賃乗車まがいの事をした事に気づいたようだ。あまりにも平然としているKさんに呆然としていると「料金は払ったんだから何も問題はないんだよ。」とこれまた平然と言ってのけるKさんが信じられなかった(-_-;)私ならもっと平身低頭とまではいわなくとも、申し訳ない気持ちを伝えるべく謝ると思うから。 帰りの電車も指定席券を買ってくれた。「今日のこと、お姉さんになんて報告するの？」と聞かれ「すご～～～～～～く素敵なホテルに泊めてくれたって言うの＾＾」…
散歩もランチも終え、そろそろ都内に帰ろうかという事になった。この日は平日だ。Kさんから「マリコちゃんと会うために仕事を調整してこうやって来ているけど、本当は仕事が溜まっているんだ。」と恩着せがましく言われたのだが、言わせてもらえば自分が東京に呼び出したのだ(;´Д｀)言わないけど。そして「このまま職場に行く」と言った。私も早めに姉の家に行って休むことにした。この二日間でもうすっかりクタクタだ。他人と一緒にいるというのは本当に疲れる。...Kさんとだから(;￢_￢)？チェックアウト後だったが、高橋さん（仮名）が駅まで送ってくれた。迎えは大きなセダンだったが、今日はハイブリッドの小型車だ。「車が出…
私が住む地方には存在しないファミレスに入り、ランチを食べつつ、明日は何をしようかと話しているとき、Kさんが「地方の人って芸能人って見たいんじゃない？見たことある？」と言いだした。なんともバカにした言い方だがまぁ合わせておこう(-_-;)「無いよ～。あ、でもスタジオ見学で客席から見たことはあるけど。あとルミネでお笑い見たり、浅草で落語見たり、つまりわざわざ見に行った以外、見たことない(笑)」と言うと、Kさんは意外な所に食いついた。「ルミネって、ルミネtheよしもとってこと？いつ行ったの？」えーと...(^o^;私はジャンルに関係なくお笑いが好きなので、東京に来ると、小さな劇場のまだ売れていない芸…
「この辺りのファミレスは雰囲気を大切にしているんだよ。」とKさん。 ファミレスまでも自慢の種にしている。 そんな姿を見る限り、私が複雑な気持ちでいるなどとは夢にも思っていないようだ。まだ昼前だったからか、ファミレスだというのに全く並ばずにテラス席に案内された。ファミレスなのにテラス席があるというのは確かに海沿いならではかもね、と気を取り直してメニューを開く。 （いつもの癖で）アルコールに目が行った。それに目ざとく気づいたのか「お酒飲みたいなら飲んだら？」と笑って言うので、遠慮無くワインとおつまみになりそうなものを頼んだ。朝食を食べ過ぎてお腹は空いていなかったのだ。とはいえ、コレがオシャレなカフ…
さすが東京近郊にあり、美しい夕陽が自慢(イヤミ)で、サーフィンメッカの海沿いなだけあって、オシャレなカフェもたくさんある。これは簡単に負けを認めても良い所だ。勝負するところでもないけど。どうやらKさんの機嫌も直ったようなので仲良くどこかに入ってランチしようと相談していると、私の地元に無いファミレスが姿を現した。いや、もしかしたらあるのかもしれないが、近所には無いので「わ～このファミレス、実物見たの初めて！(笑)」私の中でこのファミレスは芸能人の話題に上っているのをメディアで見聞きするだけの存在だった為、例えるなら…我が地方でのみ活躍する地元のタレントさんを偶然街で見かけた時と変わらない感情が込…
灼熱の砂浜を歩きながら海自慢をされていると、Kさんがふと公衆トイレを指さして「ちょっとトイレに行ってくるから待っててくれる？」と言うので私も「あっちの木陰の方にいるね。」と、まばらではあるが木のある辺りを指差した。日影に入ると少しは暑さも凌げ、ホッと一息ついた。 えっと…(;’∀’) 何分経ったのか。Kさん、すぐに出て来ると思ったが意外と長い。 暑いよ☀ 想像したくはないが、おっきい方か(-_-;)？ どれくらいかかるかわからないのでスマホを取り出し、仕事のメールチェックなどしつつ数分。 トイレの方に目をやると、ちょうどKさんが出てきてキョロキョロと私を探している様子だった。「Kさ～ん(＾∇＾…
さっきの若者に刺激されて、Kさんが砂浜を歩こうと言う。 onnanokoaruaru.hatenablog.com 暑い中気は進まなかったが従った。サーファーは日焼けも気にならなければ暑さにも強そうだね(；´Д｀)「ここから見る夕陽が最高なんだよ。」と教えてくれたがまだ午前中でイメージもわかない。それに私の地元県には、キレイで有名な海が何か所もある。砂浜はこんなに人で埋め尽くされていないし、遠浅で透明度も高く、カメラを趣味とする人々が全国からツアーを組んで集まるほどだ。 だから「そうなんですね～。」という曖昧な言葉しか出て来なかった。「こういう海って見たことないでしょう？」と得意そうに続ける。…
クローゼットに用意されたビーチサンダルやバスルームのオシャレアメニティを、持参した大きなバッグの中に残らず収めたKさん。そうそうその大きなバッグ、メーカーは何と言ったか覚えていないが、有名なブランドのものらしい。エルエルビーンのキャンバス地のバッグによく似ているものだった。 一応コレね(-_-;) ↓www.llbean.co.jp そんな普段使いするバッグまで自慢しちゃうんだね、と心で笑った。誰かがいたら声に出して一緒に笑っていたかもしれないので、一人で本当に良かった。その後Kさんが私の洋服の小さなロゴに目を止めて言った。「それいいね、まるで〇〇のみたいじゃない。」〇〇とはまさにこの洋服のブ…
食後のデザートを食べていると、下の砂浜からとても楽しそうな声が聞こえてきた。ここはプライベートビーチのはずだから、誰でも入れるわけがないと思うのだが(;・∀・)？そう思って覗いてみると、若い男女5，6名が砂に絵と文字を書いているのがわかった。内容は、結婚おめでとうとか、男女の名前とかを砂で掘ったり、拾ってきたであろう木切れや貝殻で装飾したり、とてもセンスのあるものだった。私が若かったとしてもこういうセンスは持ち合わせていないので、羨ましく思った。それを眺めながらKさんが「きっと隣に新婚カップルが泊まってるんだろうね。昨日のおどおどした二人かな。彼らはその友達ってところか。」とまた水を差すような…
朝になると、昨日高橋さん（仮名）から言われた通り、食事がバルコニーに運ばれた。ノーメイクの寝起きババアの顔を見られるのは誰であれ屈辱なので、バスルームに隠れてホテルの人が帰って行くのを待った。「帰ったよ。」Kさんに声をかけられて出ていくと、バルコニーがすごい事になっていたΣ(･ω･ﾉ)ﾉ！テーブルセットにパラソルが開かれ、あらゆる種類の朝食（もちろん洋食）が並べられていたのだ。パンケーキ、フレンチトースト、パン数種類、サラダ、オムレツ、ソーセージ…あと何だったかな。そうそう、フルーツの芸術的な盛られ方と言ったら…✨それに、朝食なのにグラスゼリーなんて、今まで食べたことある？（あ、そう、みんなあ…
バスローブでしばらく過ごしたい気持ちを抑え、わざわざパジャマに着替えてバスルームから出たところで、ベッドに座ってテレビを観ているKさんが目に飛び込んできた。そのkさん、バスローブのままだよ、おい。そういえばさっきバスルームから出てきたときは、腰にバスタオル巻いていたなと思い出したりして(-_-;) 私じゃなくてこの人、バスローブをパジャマだと思ってるんじゃないかしら…(;´Д｀) 「こっちにおいで」Kさんが気取って言った(ﾟДﾟ;) ﾄﾞｷﾄﾞｷ…このﾄﾞｷﾄﾞｷは(*´ω｀*)ドキドキではなく、もちろん(；ﾟДﾟ)ドキドキだ。生理だから最終的な事を求められることはないと思うのだが、高収入さん…
Kさんがバスルームから出てきて「お風呂入ってきたら？お湯入れておいたから。」あ、優しい(;´Д｀)でも私、まずは自分で浴槽洗いたかった。ま、いいか…。「じゃあそうするね。」「入浴剤、こんなにあるよ、どれ使ってもいいよ。」使ってもいいよって…。見ると入浴剤は液体で試験管のような瓶に入っており、と～～～～～ってもカワイイ♡ものだ。そう、カワイイ。 決して普通のホテルに置かれているものではなく、明らかに若い女性を意識しているデザインだった。バスタブに浸かって浴室内を見回すと、洗面台にあるボディクリームやヘアクリーム、ひいては固形石鹸までカワイイ。ブランドを見てみたが全くわからなかったので、後からネッ…
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