高収入さん63 聞き慣れない言葉

高収入さんはいつも通り「こんばんは」 と言ってほぼ無表情で現れた。 今回は夕飯の事は尋ねなかったが、なんだか当然のように夕飯があると思っている気配で 「あ～お腹空いた」 とソファに座った。 「あ、食べてないんですね。（ちょっとイヤミ）今日、何もなくて・・・うどんでいいですか？」 と尋ねると 「いいね」 と言われたので、ああ、やっぱりね(*_*;と一人頷いた。 美味しい（冷凍）うどんに温泉卵、ネギと生姜、天かすまで入れてあげちゃうんだな、これが(；´Д｀) ひとくち食べた高収入さんは 「美味しいね。」 と呟いた。 え(゜Д゜)？ あれ、今まで美味しいなんて言わなかったのに。 もしかして彼なりに…

高収入さん62 そんなつもりじゃ～あぁ(；´Д｀)

高収入さんがいつものように 『今日行っていい？』 と連絡してきたのは、生理も終盤を迎える頃だった。 ムリにしようと思えば出来ないこともないが、出来ればしたくない…と思っているのだが、断るにはちゃんとした理由が必要だし、あの出来事を経てみれば、家に招いておいて 「生理なのでエッチは…」 というのは通用しないと思う。 なんと答えるべきか悩んでいると、また連絡が来た。 『沖縄出張の部下がマンゴーくれたんだ。』 あ、つまりそれを一緒に食べようということかしら(゜Д゜)？ それなら 『わ～マンゴー大好き！！ 楽しみにしています♥』 とでも返事をしておこう。 正直私はマンゴーを含めた南国フルーツがあまり好…

高収入さん61 『ごめんね』→『こちらこそ』じゃないの？

あの日不機嫌なまま、すがる私を振り払うようにして帰った高収入さん。 そんな高収入さんから連絡が来たのだ。 『元気？』 悔しいけど 待ってたよ～(ToT) 一晩中眠れず過ごしていた。 どうやったら高収入さんの気持ちを鎮められるか、言い方は卑屈だが高収入さんに許してもらえるかを考えながら一晩過ごしたのだ。 きっと高収入さんは今日も忙しく働いて、私のことなど忘れていることだろう。 と思っていたらこの連絡だ。 『元気です。』 本当はこれだけでいいかと思ったが、次に会う時ににこやかに会いたい。 （こちらから別れてやると思っていたはずだが(；´∀｀)） 『一昨日はごめんね。』 と加えておいた。 高収入さん…

高収入さん60 切り替えの早いオトコ

「今日は生理…」 と告げると、少しのやり取りのあとさっさと帰ってしまった高収入さん。 彼が私の貧相なカラダだけが目的だったとはとても思えないのだが、エッチしたい時にすぐに出来る、都合のいいオンナである可能性は高いのではないだろうか。 そうはわかっていてもそう思いたくないのがオンナ心。 だからと言って私からアクションを起こすことなど想像も出来ないほど、高収入さんの態度は冷ややかだった。 「またね」 と言われても、“また”があるとはとても思えない程に。 ひどい(;_:) ああいう態度って本当にひどい そしてずるいと思う。 出ていった方は気持ちをリセットすることは容易いだろう。 私は一人取り残された…

高収入さん59 （中年オンナの）カラダが目的ですか？

エッチな感じになりそうだったので、正直に 「生理なの」 と告げると… 「帰ろ」 って。 え、なになに(；´Д｀)？ 慌てる私は 「どうしてそうなるの…？」 と帰り支度をする高収入さんの腕を掴んで言った。 しかし高収入さんはそれを軽く、でもピシっと振り払うように言った。 「したくないんでしょ？ いいよ、ゆっくりして。 来て悪かったね。」 この展開というか、高収入さんの切り替えの速さについていけず 「どうしてそうなるの？なんで？」 を繰り返す、頭の弱い感じの対応しか出来ない私。 玄関で靴下、靴と履きながらも、高収入さんは私を一度も振り返らずに 「またね。」 と言って出て行った。 あとに残された私は…

高収入さん58 生理の時にもしてる人、手を挙げてヽ(`Д´；)ﾉ

「あの、今日…生理…なの(；´∀｀)」 高収入さんは照れる私にこう言った。 「だから？」 え、だから？って、私に言わせる？ 「だから、そういう事は出来ないなって(；´∀｀)えへ」 「どうして出来ないの？」 ど、どうして(；´∀｀)って？ 汚いし、恥ずかしいし…って、いや、そもそも生理の時って子宮内膜が剥がれ落ちている状態で、腟内がデリケートだからそういう事はしないほうが良いんだよ。 って、産婦人科の先生が言ってた。 私の心を察してなのか高収入さんは 「汚いとか、恥ずかしいとかならこっちは気にならないけど？」 「え…(；´∀｀)」 やだ、高収入さんったら何言ってるのかしら(；´Д｀)？ 半分勘違…

高収入さん57 生理だってば！

時間をかけて煮込んだビーフシチューだが、高収入さんは5分もかけずにさっさと食べ終えた(；´Д｀)まあ、オトコの人ってそういうとこあるよね。と諦めて、さっさとテーブルをキレイにすることにした。洗い物をしている間にと思い 「コーヒーにしますか(^^)？」 と尋ねると 「いや…」 と濁された(*_*; げ、またややこしい注文をするんじゃないでしょうね、と身構える私。 「片付けなんか後でいいからさ、こっちおいでよ。」 と優しい口調で言う高収入さん。 それは恐らくスキンシップを望んでいるように感じられた。 求められるのは嬉しいのだが、私は性格上汚れた食器を流しの中にためておくなんて事ができないし、何より…

高収入さん56 ”大丈夫”に対する違和感

正直今は離れて欲しいので 覆いかぶさってきた高収入さんに 「こぼしちゃいますよ～(；´∀｀)もう～。」 とちょっとじゃれている感じを出して、この場を取り繕うことにした。 高収入さんはちょっと真顔になった気がしたが、それ以上は何も言わなかった。 ルーはインスタントだが、上手に盛り付けも出来て、程よく煮込んだビーフシチューを 「どうぞ～」 と出したが、高収入さんは 「美味しそう～」 なんてことは言わなかった(-_-;) ひとくち食べても何も言わない。 「どうですか？ちょっと濃くなっちゃったかも＾＾」 という問いかけにも 「いや、大丈夫だよ。」 だった。 よく思うのだが、この“大丈夫”って言葉、なに…

高収入さん55 覆いかぶさってきた

雨に濡れた革靴の中で蒸されたのであろう足のクサさがどうにも我慢できなかったので、勇気を出して言ってみた。 「靴下まで濡れちゃって気持ち悪いですよね？ よかったらお風呂場で足洗って下さい。 その間に食事の準備しちゃいます＾＾」 高収入さんがどう受け取ったかは不明だが 「そうだね」 と言ってくれたので私の気持ちも少し収まった。 ビーフシチューをお皿に入れていると、高収入さんが背後から近づいてきた。 なんだなんだ(；´∀｀) 盛り付け見られるの恥ずかしいんだけどな。 などと思っていると 覆いかぶさられた。 恐らく高収入さんは“そっと抱きしめた”って感じなんだろうけど、私は比較的小さな身長、高収入さん…

高収入さん54 そこまでクサイのか…。

高収入さんは雨の中やってきた。 「大丈夫ですか？タオル使って下さい。」 今日は朝から、いや昨夜から雨の予報だったというのに、なぜ傘を持っていないのだろう。 そもそも車に置き傘くらいしておけばいいのに(；´Д｀) と心では思いつつ玄関で甲斐甲斐しくお世話をする私。 「ありがとう。」 と口では言うものの、それほど感謝している風でもない高収入さん。 感情表現が乏しいと諦めてはいるが、感謝の言葉や態度は多いに越したことはない。 それだけで頑張れる単純なオンナなのに。 「傘忘れちゃったんですか？」 と問うと 「イギリスにいた頃は誰も傘なんてさしてなかったから、持たないのが習慣になってるね。」 と、真偽不…

高収入さん53 なぜ突然来るの？

二日後、高収入さんはまた突然連絡してきた。 『今から行っても良い？』 またか…(-_-;) また突然。 もう夕飯もお風呂も済ませてまったり寛いでいた時だ。 ”彼氏”に会えるのは嬉しい。 ただ、今朝から生理が始まっていて身体がだるい。 私は生理痛が重い方なので、生理の時は一人でゆっくり過ごした方が良いのだが、忙しい高収入さんが会いたいというのなら私だって気持ちは同じだ。 それに結婚したら生理だから一人で過ごさせてくれという訳にはいかないだろう。 高収入さんもまさか 「生理なら帰るよ。」 とは言わないだろうが、あえて事前に伝える事でも無いだろうし 『待ってます＾＾』 と返事をして気付いた。 あ、も…

高収入さん52 性欲はコントロール出来ているのか？

とうとうそういう事をしてしまった私達。 高収入さんは精力がすごいっていうか、行為そのものがすごかった(；´Д｀) 行為ってもちろんSEXの事ね(-_-) 私はかなり好きな方だと思うが、高収入さんは私の比ではない。 私の今までしてきた行為はほんの序盤のような気すらする(；´Д｀) 学生の頃、友人が付き合っていた彼氏が絶倫だという話をしていて、ウブな私はそれを興味深く聞いていたのだが、その彼らの行為とよく似ていると思った。 しかし高収入さんは猿のような大学生ではなく40代のオッサン。 若かりし頃、性欲をコントロールする事がさぞ大変だったのではあるまいか？ などと下世話は事を考えてしまう中年オンナで…

高収入さん51 精力が強いってこと？

食事のあとコーヒーを淹れて、二人でソファに並んで座ると （今日はコーヒーが飲みたいと言うので） onnanokoaruaru.hatenablog.com 「あ～これ、お土産」と、バッグから航空会社の紙袋を取り出した。 え😲！！ 「お土産があるんですか？嬉し～～～～～～っ(*´∀｀)！」 期待していなかっただけに本当に嬉しい。 「機内販売で買ったよ。」 本当だ、機内販売のカタログでよくありそうなメイクセットだ(；´∀｀) 後で検索すると10,000円くらいだった。 10,000円使うなら、欲しい化粧品は他にあるのに。 なんて罰当たりな事を思ったりして(ΦωΦ) 外国製のメイクセットは使える色が…

高収入さん㊿譲歩しても結婚したい

予告された20時を少し過ぎて高収入さんがやってきた。 私はいかにも働いてきたように、ブラウスとスカートの上にエプロンを着て出迎えた(゜∀゜) 高収入さんはあまり表情が無いのだが、相変わらずで 「ひさしぶりだね」 と一言。 私は嬉しいので我慢できずニコニコして 「お疲れ様でした。 お腹空いてますか( ´∀｀)？」 などと言ってしまった。 高収入さんは素直に 「かなり」 とこれまた一言(；´Д｀) 「じゃあすぐに食事にするので、どうぞ手を洗って座って下さい。」 と促すと、高収入さんは洗面台に向かって手を洗ってソファに座った。 やった！今回は素直に洗ってくれた(゜∀゜) onnanokoaruaru…

高収入さん㊾寧ろこちらから罠を

高収入さんから『（意訳すると）手料理を振る舞ってくれ』メッセージが届いた。 まだ付き合って間もないのに、家で手料理なんて早くない？ これは結婚相手に相応しいかどうか、試されることになるのか？ だが私はめちゃくちゃ結婚したいので、所謂”胃袋を掴む”事は重要だろう。 ここはむげに断るのは得策ではない。 とりあえず予防線を張っておこう。 『時間がないので簡単なものしか出来ませんけど…。』 こう送ってメニューを考えつつ、冷蔵庫～野菜室～冷凍庫を開けてみる。 （やった、冷凍しているトマトソースがある！） メニューはパスタとサラダ、スープだな。 どうやら高収入さんはパスタがかなり好きそうなので、「あなたの…

高収入さん㊽都合のいいオンナの完成

突然 『今日会える？』 と聞かれても…。 用事もないから会えるし、す～～～～っごい会いたいし、半分以上答えは決まっているのだが… だからと言っていきなりの誘いを簡単にOKしても良いのだろうか(-_-;)？ これでは恐れていた”都合のいい女“の完成ではないか。 ええいっ＼(^o^)／！ 都合が良かろうがなんだろうが会いたいのだ！！ 会おう！ …と言いつつ変なプライドが邪魔をして、本当は休みだが、ちょっと忙しいふりをしてみた。 『帰宅は20：00くらいになると思いますが、大丈夫ですか？』 と返信すると 『こっちもそれくらいになりそう。』 と返信が来た。 そっか、今日はどこに連れて行ってくれるのかな…

高収入さん㊼諦めの悪いオンナ

高収入さんにあまり期待できそうにないのでMさんの良いところを探してみることにした。 ①とにかく高収入 ②頭の回転が速い ③（恐らく）誰に対しても優しい この三つだけでも十分だと思うのだが、いかんせんルックスが(；´Д｀) あのルックスをカバーして余りある魅力とはいったい…。 本当に人のことをあれこれ言う資格なんて無い事は十分にわかっている。 それでも、ダメなものはダメなのだよ(-ω-;) そんなことを考えていたら、なななななんと 高収入さんから連絡が！ 『今日会える？』 ん？ 見間違いかな(；´∀｀)？ 『今日会える？』 え え えーっ(;ﾟ∀ﾟ)=3ﾊｧﾊｧ！！！！ すっかり高収入さんの事を…

しがみつくオンナ

結婚したい女性がひしめく婚活サイトで、“高収入”を武器に、しかも積極的に行動する高収入さんなら、いくらでも相手がいるだろう。 普通に考えると、高収入さんは私のことを本命から外していると思えた。 そんな気配も感じたから、私はMさんに期待し、大きく裏切られ（Mさんに罪はないが）、もう持ち駒は全く無い状態だ。 はあ…(-_-;) 私の婚活はまたしても振り出しに戻るのか…？ 面会依頼、前にも増してMさんからは、熱いメッセージが届くようになった。 恐らくMさんからは気に入られているのだろう。 いくらかなりの高収入とは言え、ルックスが貧相な似非俳優のKABAちゃんではモテないのかもしれない。 しかし私はこ…

高収入さん㊻付き合っているかどうかの見極め

ゴールデンウイーク前にいくつも予約投稿しておいて良かった。 連休中はひどい忙しさで、帰って寝るだけの日々を過ごしていた。 はあ、はあ(；´Д｀) で、連休中に高収入さんが出張から帰ってきた。 『帰ってきたよ』 というだけのメッセージだったが、連絡をくれたことが嬉しくて仕方なかった(；´∀｀) だがここで調子に乗ってはならない。 負担にならないようにボリュームを合わせて 『お帰りなさい！長旅お疲れさまでした。』 とだけ書いたのだが、それっきり返信は無い。 “お帰りなさい”だけにするべきだったの(；´Д｀)？ ちなみに出張先からくれたメールはたったの3回。 3回と言っても、三日間に分けてとかではな…

Mさん⑳伊達に似ているから困るのだ(-_-;)

仕事に行く時間が迫ってきた。 Mさんはまだ話し続けているが、そろそろ切り上げなければならない。 「お話しの途中なんですが、そろそろ行かないと…」 と切り出すと、Mさんは特に気を悪くするでもなく 「あ、そうだね、ボクも行かなくっちゃぁ」 と微笑んだ。 時間はあっという間だった。 ほぼMさんの話を聞くだけで終わってしまった感があるが、会話もなく終わってしまうような相手より遥かに良いのではないだろうか。 私は残ったコーヒーを飲み干しながら、さっきのMさんの言葉を思い出した。 onnanokoaruaru.hatenablog.com 誰に似ているか… Mさんが自分を誰に似ていると思いこんでいるのか知…

Mさん⑲ナルシストで自意識過剰で…

ほんの数分前（もしかしたら1分以内かも）にした会話すら覚えていないというか聞いていない疑惑。 そう言えば、人の話を聞けない人はナルシストだと聞いたことがあるが、Mさんはその傾向があるかもしれない。 だってさっき、おかしなこと言ってたもん。 （なんかイケメン有名人に似ているかのような口ぶり(-_-;)） Mさんはそれから自分の以前の職場の事を話した。 その社名、聞いたことあるけど実在する会社だったのね(;ﾟ∀ﾟ)=3？ という感じの会社だった。 Mさんは 「あまりに忙しすぎてぇ、家には着替えに帰るだけだったから辞めちゃったよぉ。」 と言うのだが、後で収入を調べたら鼻血が出そうなほど高くて驚いた(…

Mさん⑱話を聞かないオトコと

お土産をたくさん持ってきてくれたMさん。 喜ぶ私を見て満足そうにこう言った。 「すぐにおウチに帰ってね。ケーキを冷蔵庫に入れないとね。」 ん(；´∀｀)？ 私、今仕事の合間に会いに来ているって書いたのにな。 onnanokoaruaru.hatenablog.com 「これから仕事なので、涼しいところに置いておきます＾＾」 まあ、私なんかよりはるかに忙しい人に、相手のスケジュールなんて覚えてられるわけないよね(-_-;) 限定スイーツ諸々を受け取ったことで、Mさんの喋り方や顔を少しだけ受け入れられるようになっていたのでそれほど腹も立たなかった。 困ったことに私は食べ物で人の評価が上下するようだ…

Mさん⑰努力すれば好きになれるかも

羽田空港の数量限定スイーツがここにある。 私は決してこういうものに詳しい方ではないが、職場に詳しい女性がいることと、Mさんに会う前に“羽田土産”を検索していたから(￣。￣;) もちろん惜しみなく派手に喜んだ。「ええっ、すごい！嬉しい！信じられない！ コレって並ばないと買えないんですよね？ え？まさか並ばれたんですか？？」 Mさんはサラッと、でもねっとり（どっち？）「そうなのぉ？ 朝早かったから並ばずに買えたんだと思うよぉ＾＾ そんなに喜んでくれてうれしぃなぁ♪」 と返した。恩着せがましさが無いのは経済的の賜物か？ それだけではなく他にもまだ入っている！ これは数量限定ではないが、同じく検索した…

Mさん⑯まさか田中圭とか高橋一生とか(；´Д｀)？

Mさんは決して声が大きい方ではないが 「マリコちゃん、実物の方がとっても良いねぇ＾＾」 という言葉に、周囲の人々の耳がピクピク動いているような気がした。 そういう会話、モロに婚活とか出会い系とか思われても仕方ないやつ(-_-;) 私はあえて小さな声で話した。 「Mさんは誰かに似ているなぁって思いましたけど、全然思い出せなくて(；´∀｀)」 （ドラマの端役の貧相な顔した人） その言葉にMさんはとても嬉しそうな顔をして言った。 「あ～それ多分あの人だぁ＾＾ コーヒー飲み干す頃に答えを教えてあげるねぇ。」 いやいやいやいやいやいやいやいや（ ﾟ∀ﾟ ;） 私が言ってる似ている人って、テレビドラマの端…

Mさん⑮誰だって聞き耳を立てるよね？

Mさんと並んでコーヒーショップに入ったところ、駅前だけあって店内はかなり混んでいた。 「マリコちゃんごめんねぇ、席取っておいてくれるぅ？」 と、私の飲み物を聞いてくれたことで、不思議なことに少しだけポイントが上昇した。 当たり前のことだが、この当たり前が出来ない自転車さんと会っているから(；´∀｀) テーブル席が空く所だったので、周囲で席を狙っていたであろう人々に負けないように、さささささ～～～～～～～っ！とバッグを置いて席を確保した。 勝った(￣―￣)ﾆﾔﾘ 無言の争いに勝利したことで満足感を得た私は少し余裕が出来ていた。 そこへトレーにコーヒーを2つ乗せたMさんがやってきた。 「いい席が取…

Mさん⑭お互いオトナなので(;ﾟ∀ﾟ)

Mさんから 『待っていてね！』 というラインが届いていたのだが…。 なんだか私が”楽しみに”待っているような書き方なのだが、その設定は彼の中でいつ出来上がったのだろう(；´∀｀) ああ、とても気が重いが、行くしかあるまい(-_-;) 今日はこのあとスーツで仕事に向かわなければならない。 困ったことに、私はどうやら交際するつもりもない相手にでもキレイな自分を見て欲しいという気持ちがあるようで、手持ちのスーツの中でも女性らしいスーツを選んだ。 待ち合わせた駅前のコーヒーショップの前で待っていると、何人もスーツ姿の男性が通り過ぎていく。 仕事というよりちょっとオシャレしてます的なスーツ姿とか、あまり…

Mさん⑬『経済力』は第一条件になり得ないらしい(-_-;)

KABAちゃんだと思ったらもうMさんとは思えない。 Mさんは会話の間にも 『うふふぅん？』 とか 『ええ～ん？』 みたいな相槌を打っているのだが、本人は気付いていないかもしれない。 それから1～2分軽く話して電話を切ったが、私がこの人と恋愛をする未来などあるのだろうか？ ってかMさん本当に恋愛対象は異性なの？ 思い返せばプロフィールに書かれた年収に惹かれての始まりだったが、ここに来て気付いた。 一番必要なのは経済力ではない。 （季節外れだが）クリスマスツリーに例えるなら、「経済力」は数々のオーナメントになり得ても、モミの木そのものにはなり得ないのだから。 トップに飾る大きな星にはなり得るが、そ…

Mさん⑫「関東の男性ってみんな中性的ですよね」

私はいったい誰と会話しているのだ(；´∀｀)？ いや、もちろんMさんと話しているのだが… （私が勝手に作り上げた）Mさんの声は、ちょっと低い落ち着いた声の予定だったのだが、実際にスマホから聴こえてくる声は少しだけ高くて、言葉遣いがねっとりしていた。 最近見ないけどちょっとだけKABAちゃんみたいな声と喋り方。 説明が難しいが 『もしもしぃ、マリコちゃん⤴？Mでぇす。』 みたいな感じで、小さな母音が所々に入った喋り方なのだ。 さささささ～～～～～～～っ(；´Д｀)））））） （心が引いていく音） いや待て、声だけで判断してはならないぞ。 気を取り直して 『はじめまして＾＾』 と笑顔で話す私。 あ…

Mさん⑪彼の要求はエスカレートしてきた(；´Д｀)

自分の奇跡の一枚を送って さ、さあどうぞ、Mさん、評価してちょうだい...(-_-;) と不安な気持ちで待っていると、またすぐに返信が来た。 『やっぱり！思った通りキレイな女性ですね。』 あ、あれ？そんなに？やばい、自分で墓穴を掘ったのかもしれない(；´Д｀)ああ、またしても写真詐欺を重ねてしまった(-_-;) 詐欺写真で満足したように思えたMさん。このまま対面の日まで大人しくしていてくれる...と思ったのだが、甘かった。 Mさんはまた新しい提案をしてきたのだ。 『電話しても良いかな？』 ああ、Mさんを調子に乗せてしまった～(；´Д｀) まぁ、いっか...。 Mさんから送られた写真を見て既に評…

Mさん⑩中国人観光客に感謝する

Mさんの事をあーだこーだと言い過ぎたかもしれない。 次はいよいよこちらが評価される番がやってきたのだ。 だが、私はそれほど恐れていなかった。 なぜなら私が送った写真は数ある偶然が生み出した写真だ。 それは昨年のこと、仕事が急にキャンセルになり、同じくキャンセルになった仕事先の友人と出かけた温泉旅行先で撮った写真だ。 最近どこに行っても溢れかえっている中国の人々（台湾かも）だが、その時も多くのあちらの人々で大混雑していた。 私達はそういう人混みを避け、秘湯として知る人ぞ知る…はずのその温泉に行くと、そこにも彼らはちゃんといた(-_-;) 秘湯なんてのはもう世の中に存在しないのか？ 高度成長期の日…

Mさん⑨これくらいで許して下さい(；´Д｀)

まずい(-_-;) Mさんに写真のお礼を書こうと思うのだが 『Mさん、写真をありがとうございました…』 の次の言葉が何も出てこない(-_-;) 苦肉の策でこんな感じのことを書いてみた。 『メールの内容通り、知的さが感じられますね。 きっとお仕事でも信頼されているんだろうなと感じました。』 本当は知っている。 斜め上からの自撮りを見れば、Mさんは知的さなど褒めて欲しいわけではないということを。 “ステキ” “好み” “カッコイイ” 的なコメントが欲しいはずだ。 しかし思ってもいないことを書くのはそれこそ失礼だ。 （知的さが溢れているとも感じてないけど(-_-;)） 褒め言葉が見つからない中、これ…