妻と出会い、いっしょに生活して、妻はがんになって亡くなった。 そして、今の私がいる。 最愛の人を亡くしたという一点で人生を嘆くより、 妻と過ごした24年半というトータルで自分の人生を見ることが出来れば、 “悲嘆の人生”ではなく、“いい人生”へと見方が変わるかもしれない。 今...
「もし、明日私が死ぬようなことがあったら」と 考えることが多くなっている。 妻の死から、 命は永遠でないことが意識されるようになったのと、 いろいろな場面を事前に想定しておきたいと考えているためだ。 ガンジーが “明日死ぬと思って生きなさい” スティーブ・ジョブズが、 “も...
妻は57歳で亡くなった。 妻が80歳まで生きていたとしたら と仮定して、 比較して考えて見た。 57歳から80歳まで、 あと23年、妻といっしょにいられたことになる。 23年は、それなりの期間であり、 妻と実際に過ごした24年半と同じぐらいの期間になる。 私は、「まさか」の...
妻は、大人の中に子供の“無垢”を持っていた人でした。 不器用なところなど、 私が好きな女性像を、妻はほとんど満たして持ってくれていた。 私にとっては、普遍性をもった女性でもあった。 妻を見てると、私の細胞が活性化してるのがわかった。 そう思うと、妻との一体感に酔うことができ...
私にとって、妻は3人いる。 過去に存在していた妻、 今、頭の中に浮かぶ妻、 過去に抱いていた未来の妻、 「過去」の妻は、 “肉体”と“魂”を備えていた。 「今」と「未来」の妻は、 確実に肉体は消えており、魂は、残っているかどうかはわからない。 今、そして未来において、 過去...
“妻と私の物語”を全部知っているのは、 妻と私の2人しかいない。 主人公は、妻と私のダブル主演。 妻はいなくなったので、 この物語を知っているのは私だけとなった。 この物語の断片を人に話すことはあるが、 他の人からしたら、特に聞きたい話ではないと思うので、 長くは話さないよ...
生活の中では、「自由」な時と、「不自由」な時がある。 妻が居た時は、 考え方のズレで喧嘩になり、自分のやり方を断念することもあった。 見たいTV番組を見ている時、 妻は状態を察することなく、 長い時間ずっと私に話かけてきたりと、 言わば、自由が削られている感があった。 その...
水は高いところから、低いところに流れる。 これは自然な現象だ。 逆に、現在の位置より上げるには、 ポンプ等で人為的に力を加えることが必要になる。 私が妻に惹かれていたのと、 水が低いところに流れるのは、同じ現象と言える。 なんの力を借りることなく、 私は妻への愛情をぶれるこ...
現在、深夜。 ブログを書いている。 シーンと静まりかえっている。 今日も暑い。 エアコンは取り付けていないので扇風機で風を送っている。 部屋の入り口を見る。 そこから、入ってくる妻の残像が浮かぶ。 その残像が、リアルの妻に変わるような感覚が生じる。 ひと呼吸して、「それはな...
中尾彬氏が亡くなった。享年81歳。 何度か夫婦で出演していたのを見ていたが、 いつ見ても、いい関係を持っている夫婦だと思って見ていた。 “おしどり夫婦”なんだろうが、 他の“おしどり夫婦”と呼ばれる芸能人の夫婦と比べて、 べったりではなく、いい距離感を持った夫婦という印象が...
1ヶ月前のブログで、 正味期限が今年の4月までの30個のパックご飯があるのに気付き、 炊飯器でのごはんを一時中断して、 1ヶ月間、“パックご飯”月間とすると書いていたが、 やっと、一昨日最期の1個を食べ終わり、 昨日、1ヶ月ぶりに炊飯器で炊いたごはんを食べた。 当たり前だが...
”妻の記憶”は、 私を悲しくさせたり、心地良い気分にさせたりして、 私の心を揺さぶる。 ”妻の記憶”がなかったら、 私は、心を揺さぶられることなく、 平和な毎日を送っているかもしれない。 でも、それはつまらない平和だ。 “妻との出会い”は、 私の脳の中に、”妻の記憶”を作り...
私には子供がいない。 妻が亡くなり、私は単身高齢者となった。 終活を始めているが、 終活作業は、 生前にやらなければならないことと、 死んだ後にやらなければならないことの 2つに分けられる。 生前にやることは、私が頑張ってやればいいが、 死んだ後にやらなければならないことは...
”妻の記憶”は、 私の残りの人生に、ずっと寄り添ってくれている。 二人の時間が始まった最初の瞬間に還る。 脳の報酬系が作動する。 二人ではなくなったが、一人でもないと、 私に思わせてくれている。 記憶は、 目で見ることは出来ないが、脳で見ることが出来る。 夢も、目ではなく脳...
掃除といえば、部屋の掃除が思い浮かぶが、 心の中の掃除というのがあると思っている。 妻は掃除が苦手な人だった。 片づける気力がなかなか湧かないことが理由だと思っている。 だらしない性格かというと、そうは思っていない。 妻が、発達障害の一種のアスペルガー症候群だったことが そ...
世間では、「人生100年」というワンパターンのフレーズが、 あちこちで飛び交っていて、 長生きするためには、何を食べればいいか、 1日何歩、歩けば けばいいいか、睡眠時間は何時間がいいか、 いつまでも社会とつながっているのが若さの秘訣、 などと、 寿命を延ばす秘訣をテーマに...
妻は、今どこにいるのだろう。 時々、そんなことを考える。 空の彼方か、土に戻ったか、それとも私のすぐ傍か、 もうどこにもいないのか。 「私の心の中にいる」という言い方も時々するが、 これは、概念化された妻であり、 私が本当に求めているのは具体的な妻であり、 何処にいたとして...
春は出会いの季節。 入学式、クラス替え、入社式、新年度での移動、など、 新しい出会いが増える環境がある。 男女の出会いについては、 恋愛以外では、 昔は見合い、最近はマッチングアプリでの出会いが増えているみたいだ。 「出会い」があると必ず「別れ」がある。 恋愛中の別れは多い...
思い出は、なぜきれいに見えるのだろう。 思い出は、なぜセピア色なのだろう。 思い出は、なぜ私の胸を締め付けるのだろう。 思い出は、なぜ手を伸ばしても届かないのだろ。 私の頭の中には、なぜ妻の思い出しかないのだろう。 頭の中を隅々見渡すと、 端っこに、ほんの少しだけ妻以外の思...
スーパーで、 何を買おうか ということだけに向いていた意識が、 流れていたBGMが耳に入った途端、 そちらの方に、意識が移った。 その曲は、 曲名を知ることなく、テレビなどで、時々耳にする曲であり、 パリの町並みを歩いている気にさせられるメロディーだ。 これまでは、何気なく...
死別経験者が今の心情を、 「身体の半分を失っている状態」と表現することがよくある。 私も、正にそのような心の状態であり、 毎日、何か足りないと感じながら生きている。 2分の1あった妻が、 私の身体から離れて行ったことが原因なのは明らかだ。 当たり前だが、 体重が半分になった...
現在、パックご飯が食器棚に30個(5袋×6)ほどある。 それはそれで、何ら問題ではないのだが、 正味期限が、全て今年の4月と表示されている点が問題なのだ。 消費期限ではないので、食べても問題はないのだろうが、 今、4月なので、今食べないと、味がどんどん落ちていく。 なぜここ...
私が持っている “人との交流円” の直径が、 小さくなっていると感じている。 “普通の人”は、 もっと直径が大きい円を持っているようだ。 かつての私は、 普通の人並みの大きさの円を持っていた気がする。 大きい円を持っていると、 他の人の円と交わる部分が出来やすくなり、 人と...
一昨日、歯を抜いた。 7年ほど前のブリッジ療法における土台となっている歯が割れたためで、 これで、2本歯を失ったことになる。 あと、20年以上前に、親知らず を1本抜いている。 その時の痛さの記憶があったため、 抜くことに抵抗があったが、 抜いてみると、1時間ほど微妙な痛さ...
昼食を終えて、自転車で自宅へ向かっている時、 前方に見える桜の木から、花びらが舞って落ちるのが目に入った。 桜が満開の景色もいいが、 花びらか散っている景色も、風情があって悪くない。 でも、その光景は、命を感じさせ、 すると、妻の姿が脳裏に映し出される。 そして、胸が痛くな...
3日水曜日、 9年前に辞めた会社のメンバーの飲み会に参加した。 私を除いた7人の内訳は、 2人が、妻が亡くなった翌年の2018年5月以来、 2人が、私の退職直後に飲んで以来、 3人は、いっしょに飲むのが初めての人 というメンバー構成だった。 18時半に始まり、3時間半の飲み...
前日、2つの終活関係のものが片づいた。 一つは、 契約している生命保険2つの内の1つの解約を、 生命保険会社に電話で伝えた。 解約手続きの書類を送付してくれるとのこと。 解約返戻金の額は、一括払いの金額とトントンであった。 もう一つ入っている生命保険は、夏に5年満期となる予...
私は人から、 やさしいとか、やさしそう か言われることが多い。 でも、 私は、やさしい人間ではない 自分のことを一番知っている私が言うのだから、間違いない。 私は、妻に対してだけやさしい人間だ。 ほかの人に対しては、可もなく不可もなく接していて、 特別にやさしくしたいとは思...
私は最近、外に出かけた時の楽しみを見つけた。 それは、 小さな子供を見る楽しみだ。 何が楽しいのか。 子供は、予測不能な動きをする。 昆虫も、予測不能な動きをする。似てる。 妻も、予測不能な動きをよくしてた。 子供は無垢で純粋。濁ってない。 ゴミボックスの穴の中を、頭が中に...
妻の画像や動画を時々見る。 頭の中に映し出される“妻”と、 画像や動画に映っている“妻”との間に ズレがないと感じた時、 ホッとするところがある。 どういうことかと言うと、 自分の妻に対する記憶が、 まだ衰えていないことを確認出来た安堵感とでもいうのだろうか。 妻は間違いな...
19日火曜日、 パソコン教室で動画に音楽を付ける作業をしている時、 スマホが鳴った。 スマホに耳を当てると、○○ですと言うので、 最初、私はてっきりマンションの管理会社の人かと思った。 (去年、マンションの理事に選任されて、仕方なく毎月理事会に出席している) 「今、忙しいで...
今の自分にとって怖いものは何なんだろう。 以前であれば、 怖い順に並べると、 妻の死、自分の死、両親の死、認知症、がん、地震、おばけ 嫉妬・妬み 現在はというと、怖いものはグッと減り、 以前に挙げた、妻の死、両親の死、は消え、 しいて挙げれば、 認知症くらいか。 自分の死、...
外を歩いていると、前方に 夫婦と思われる80歳くらいの二人が歩いているのが見えた。 杖をついているご主人を奥さんが支えながら歩いている。 歩き方から、ご主人はだいぶ体が弱ってるように見える。 それを支えながら歩いている奥さんも、 ご主人と同じように体が弱っているように見えた...
「生活」と「人生」 一見似ているが、違いはある。 文字としては。 「生」は共通で、「活」と「人」が違っている。 「生活」に目を向けている人は、 生きるため、いかに毎日の活動をするかを考え、 そのため、お金、付き合い、健康等に気を使っている。 イメージとしては、水平に目を向け...
妻を「水」に例えて考えてみた。 水は、電気を起こす力がある。 水は、美しい景色を生み出す。 水力発電 水が高い所から低いところへ落ちる力を利用することで、電気が生じる。 水の干上がりによるダム湖の水位の減少が起ると、 電気を起こせなくなってしまう。 水を、酸素と水素に分解...
私は、 倹約家なのか、節約家なのか、それともケチなのか。 スーパーでの買い物は、 しっかりチラシでチェックしたうえで買っているし、 複数のスーパーのレシートで、商品別の価格を比較して、 傾向を掴むこともしている。 なるべくコンビニでは買い物をしないようにしている。 外食の時...
妻がいない現実を、やっと認めるようになってきているのだが、 たまに、 予期せぬタイミングで、無性に妻に会いたくなる時がある。 その様なこころの状態は、 しばらく時間を置くと収まってくるのだが、 今後も、このようなパターンは繰り返すと思われる。 妻と、物理的に会うことが叶わな...
木曜日はテニススクールの日。 いつものように、20分自転車を漕いでテニスコートにたどり着いた。 受付に行くと、受付の人から、「今日は休みです」と言われた。 私が、「えっ」というと、その人は「すみません」と言った。 年末年始、お盆の時期の休校以外、年に2回ほど休みの日があるが...
私は、過去の映像を集めて編集して、妻の動画を作っている。 2時間ほどの結婚式の動画をトリミングして、 18分ほどに短縮されたものにしている。 その作業をしていると、 若い時の自分に、一瞬であるが戻っている感覚になる。 作業は止まり、 気が付いたらその映像に見入る時間が長くな...
ニュースなどで、 生活困窮者に対する炊き出しの風景を見ることがあるが、 炊き出しに来ている人の心理を考えて見ると、 空腹を満たせる喜びもあるだろうが、 こういうところに並ばないといけない自分の現状を見つめてみて、 周りが幸せそうな情景を見たときの疎外感の方が大きいのではない...
テレビで聞いたのか、新聞のコラムで見たのか忘れたが、 アルツハイマーの人に2回来てもらい、好きな絵を聞いたら 同じ絵を選んだ。 これは、どういうことだろう。 記憶や思考能力が傷害されたとしても、 その人の本能は変わることなく、 美意識は保たれる ということなのだろう。 絵で...
妻が生きている時は、明らかに二人の人間が存在した。 でも、今は、私という一人の人間しか存在しない。 果たして、そうだろうか。 今でも、二人が存在しているようにも思える。 リビングに置いてある箱の中には、妻の骨がある。 「骨」が人間でないとしたら、 私という一人の人間だけが存...
引き続き終活作業を行っており、 現時点での進行状況を記録しておきたいので、 それを、下に記した。 ■銀行 マンションの管理費、公共料金等、 引落し指定のある銀行を残して、解約出来るものは解約済。 ■ネット証券、生命保険、カード会社は継続。 ■スマホ、公共料金も継続。...
私が仲良くしたくない相手の一つに、「後悔」がある。 にもかかわらず、 後悔は、私と仲良くしたいのか、いくら引きほどいても、 くっついてくる。 時に、腕を組んできたりする。 私は仲良くしたくない。 しかし、 ある時、後悔が腕を組んできた時、 何か懐かしい感覚を覚えた。 それは...
妻を亡くした後に、 自分の中で大きく変わったと思うことの一つであるのが、 人の見方が変わったということです。 歩いていて、すれ違う女性はたくさんいるが、 以前は、背が高くモデルのようなスタイルの女性とすれ違うと、 すれ違った後、その人の残像が頭に残ったりしたのだが、 今は、...
妻の夢を見た。 いつも私は、寝る時、 自分の部屋から寝室に移り、 妻が生前、寝ていたベッドの上で寝るのだが、 (妻はこのベッドで、添い寝していた私の横で亡くなっている) 昨日は、 自分の部屋でテレビを付けたまま寝てしまい、 目を覚ました時、 自分の部屋のベッドに居ることに気...
辛い時に、その人を励ます言葉として、 どんなと時にも“できないという先入観”を持つな 諦めなければ必ず道はひらける どんな人間にも、必ずその人だけが持つ長所がある どんな人間にも、必ずその人だけが生きる理由がある など こういう言葉は、 若い時や妻が亡くなる前であれば、 生...
ベッドで仰向けになり、ボーッとした状態で、 妻を想っていると、 昔、高校1年位の時に見た「ある愛の詩」という映画の ラストシーンが頭に浮かんできた。 この映画は、身分が違う二人の男女の、真っ直ぐな愛を描いた作品で、 “愛とは決して後悔しないこと” という名セリフがある。 私...
“過去”は、 Fixされたもので、 変えることは出来ないし、戻ることも出来ない。 “未来”は、 何もしなくても、常に私の目の前に存在し、 自分で作り上げることが可能な領域だ。 “後悔”は、 戻ることが出来ない「過去」の中に存在する。 未来は、 ゼロから作り上げるものなので、...
妻の記憶は私の脳の中にある。 私だけが持ち得る唯一の記憶だ。 その記憶は、 時に、私に勇気を与え、 時に、私を温かい毛布をかぶせるように、 包み込んでくれる。 妻がいなくなって、当初は、 「生きる意味がなくなってしまった」 という思いが、 私の心の中を全面覆っていたが、 今...
久々に夢を見た。 悪い夢であり、ちなみに妻は登場していない。 比較的多いあっちこっち飛ぶような夢ではなく、 ストーリーは繋がっていて、しっかりしたものだった。 それ故に、起きたとき、夢だとわかってホッとした。 内容は、 私のお客さんを訪問するため、 上司(30代の時の支店長...
妻を亡くして、 私の人生は180度変ってしまった と、 ずっと思いながら、生きてきた。 でも、 最近、妻がいた時と今は、 変っていないのでは と思うようになりつつある。 もう少し詳しく説明すると、 以前も妻を愛していたし、 今も愛する人は、妻だということ、 この点は、何ら変...
今年も、はや1年の24分の1が終了した。 私は世界を語れるような人間ではないが、 世界は、いろんなリスクで覆い尽くされていることは、 何となく感じている。 世界の分断、物価高、戦争、地球温暖化(沸騰化)、地震、 台風などの災害、詐欺、等。 これらは、世界視点での話で、 自分...
“生” は人生の起点で、終着点の “死” まで、 ロープで繋がっている。 そのロープの上を、私たちは綱渡りをしながら、 終着点である“死”まで歩いている。 終着点は、人それぞれで、 どこが終着点なのかわからないまま、人々は歩き続けている。 みずから終着点を決めて、ロープから...
今の私は、私ひとりで作られたものではない。 親をはじめ、兄弟、友人等、 いろんな人の影響を受けて作られてきたと思うが、 私が、最も大きな影響を受けたのは、妻だったと思ってる。 妻と出会ってなかったら、 今とは、少し違う自分になっていただろう。 結婚したのが、妻以外だったら、...
すべての人間は、 “生” を一回、“死” を一回 与えられ、 この点に関しては平等だ。 これは、物理的現象だけで考えるとその通りなのだが、 これに心の現象を加えて考えると、二回死を迎えることになる。 どういうことかと言うと、 一回目の死は、誰もが考える死、 二回目の死は、そ...
もしかして、人はその人にしか出来ない役割・使命を与えられて 生まれて来てるのかもしれない と時々思うことがある。 だとしたら、 私の場合、どのような役割・使命が与えられたのか。 考えて見た。 妻を幸せにすることが、私の役割だったのでは。 そして、私が役割を果たすべく対象とし...
また、新しい年を迎えました。 多くの人は、年初に、仕事やお金、健康、自分磨き 等の立派な目標を 立てるのでしょうが、 私の場合は、特に目標はなく、 強いて言えば、 引き続き、粛々と終活作業を進めることでしょうか。 突然、室内で倒れるとも限らないので、 遺品整理で来るだろう親...
喪失感、悲しみ、後悔、空虚感。 これらを、私は、6年前、神様から受け取った。 私が求めていないものを、神様は、勝手に私に渡したのだ。 返せるものなら、今すぐにでも返したい。 でも、神様は、受け取ろうとしない。 神様は、人が嫌がることをするのが好きみたいだ。 少々、屈折した心...
若い時は、 外を歩いていて、目に入るものに対して、 特に何かを感じることはなかった。 視覚から入っていたのだろうが、 頭までは届いていなかったということだ。 次にやることが頭の中を占めていて、 景色が頭に入ってくることはなかったように思える。 会社を辞めて、組織から解放され...
妻を喪ってからの生活の中で、 果たしていいことはあるのか考えてみた。 すると、いくつかいいことが見つけられた。 それは、 時間を思うように使うことが出来る。 物事も、自分が思った通りに進めることが出来る。 1つ例を挙げると、 私は、自分の部屋(4畳)を、 自分の考えでレイア...
2週間ほど続いていた喉の不調が、やっと治まって来たと思ったら、 今度は、 先週から、じわじわと痛くなっていた腰が、 今朝から、歩くのも大変なくらいに悪化してきた。 独自に考えたストレッチ効果で、 3ヶ月ほど前から腰痛が改善していたのだが、 腰痛が再発しただけでなく、 木曜日...
妻は “点” として私を見ていた。 私に集中して、 他の男性に気を取られることはなかったように思える。 妻は、こだわりを強く持つ人であり、 私がそのこだわりに合っている人だったのだと思う。 対して、 私は、 相性が悪くない人が入る円を描き、 その中心に妻が位置するという考え...
私のこれまでの人生を、下記のように4つに分類した。 第1ステージ 実家での生活 18年、 第2ステージ 学生時代及び、サラリーマン時代の独身生活 20年、 第3ステージ 結婚生活 24年半、 第4ステージ 死別後 6年経過 死別前の3つのステージは、18年、20年、24年半...
「足し算」と「引き算」。 どちらが魅力的かと問われたら、大多数が「足し算」と答えるだろう。 「足し算」は、上っているイメージがあり、 「引き算」は、下っているイメージがある。 私も、以前は足すことだけを考えて生活していた。 部屋の中は、物が多い方がいい、 お金は、どんどん増...
テレビで、ふたりの100歳の女性が紹介されていた。 1人は、食堂で週6日ラーメンを作るおばあちゃん、 もう1人は、今も現役の化粧品販売員。 2人とも、言葉が途切れることなく出てくるし、 姿勢が良く、動きも老人の動きではない。 100歳でも不自由なく生きている感じだ。 一方、...
今年も終わりが近づき、 そろそろ、年賀状や大掃除を意識する時期となりました。 私は、数年前から年賀状の断捨離を進めており、 また、喪中ハガキが3枚届いているので、 今年は、10枚くらい出せばいい状態です。 掃除も、年末大掃除ではなく、小掃除で済ます予定です。 共働き世帯の増...
妻はなぜ57歳で逝ったんだろう と時々考える 30代、40代という若さで亡くなる人もいるが、 57歳でも、亡くなると、若くして・・・ と言われる。 妻は、57歳の姿を、私の記憶に残して、 この世を去った。 妻は、若い姿のままで、逝きたかったのか。 老いたくなかったのか。 ...
人生には波があり、山と谷を繰り返す。 私は、若い時は、 山の状態の時、 これが私の実力であり、私の人生だと思い込みがちで、 そのあと、ドーンと一気に下り、 谷の状態になることが多かった。 すると、今度は謙虚になり、しばらく、この状態に耐えていると、 再び山の状態になる。 す...
新聞を読んでいると、 「かなしみ」について書いている随筆があった。 「かなしみ」については、 私の人生で、今後、ずっと付き合っていくはずの命題であり、 関心を持って読んだ。 「かなしみ」を漢字で書くと、「悲しみ」「哀しみ」だけれど、 「愛しみ」と書いても、「かなしみ」と読む...
妻の死という経験をしたあと、 喪失感を抱えた人生になってしまったが、 心の質に目を向けると、 以前より、成長しているように感じている。 自分のやってること、他人のやっていることを 俯瞰して見るようになった自分に気付く。 妻が死んでいくのを見て、 「生」と「死」、「命」という...
私の人生は、大きく二つに分けられる。 妻が亡くなるまでが前編、それ以降が後編。 この前編と後編の間には、大きな溝が出来ていて、 言ってみれば対立している。 後編から見ると、輝いている前編が羨ましく、嫉妬さえ覚える。 前編には、家族が存在し、共感し合える相手がいて、 人生に対...
私は毎日、妻の声に耳を澄ましている。 それは、 耳からは入って来ない。 (妻がいた時は、耳から入って来ていた) 「頭の中」で発生し、「心」を経由した後、聞こえてくる「声」だ。 その声は、 妻のかわいい声を、ほぼ完全に再現している。 このことは、 私が、妻の記憶を鮮明に保てて...
“妻がいた時”と、“一人になった今”とを比べてみた。 健康面では、良くなったことが多い 妻がいた時は、腰痛がひどくて、 5年間休止していたテニスだったが、 妻が亡くなった翌々年より再開し、 当初は腰をかばいながらのテニスだったが、 3ヶ月ほど前から始めた独自に考えたストレッ...
喪中ハガキが届いた。 小学5年から高校3年まで同じ学校で、 中学と高校の軟式テニス部で一緒だった友人からであり、 今年、姉(73歳)と奥さんの母親(94歳)が亡くなったというものだった。 姉を亡くした彼の心を気遣うとともに、 私の姉は71歳なので、 亡くなっている母親、妻、...
私は過去を経て、今を生きている。 過去の中には妻との生活があった。 過去の中で、最も大きな出来事だった。 二人の生活は終わりを告げ、一人の生活へと変った。 今後、どういう生き方をしたらいいのだろう と考えながら生きている。 まだ確たるものは得られてなく、いろいろ模索してい...
妻が、昔、 「私、“追っかけ”をしたことがないのよ」と言ったことがある。 今は、「追っかけ」という言葉は聞かなくなったが、 今で言う「推し活」に近いのかと思う。 最近は、中高年の女性も、ジャニーズや韓ドラなどで、 「推し活」にはまっている人が多いみたいだが、 妻の場合は、 ...
今年も、あと2ヶ月となった。 時間の経過が早く感じられる。 時間というのは不思議だ。 物理的には、一定の早さで時刻を刻んでいるのに、 あるときは長く感じ、あるときは短く感じる。 好きなことをやっていると、集中しているためか、 時間の流れが早く感じられ、 嫌いなことをやってい...
パソコン内の妻の動画を整理していたら、 2014年11月に、1泊旅行で「伊東」に行った時、 宿泊先に置かれていた卓球台で、卓球をする二人の動画があった。 決して運動神経の良くない妻は、 度々空振りをしていたが、 その都度、「フフフ」と、口を手で押さながら、微笑んだ顔で、 ピ...
私が、それを聞いて、心が温まる言葉の中に、 「不器用」という言葉がある。 普通は、 「器用」が “優” で、 「不器用」が “劣” と考えられる。 不器用な人は、 特に会社などでは、注意されたり怒られたりすることが多くなる。 でも、 私の場合は、なぜか、「不器用」の方が “...
亡くなった人のことを、 「天国に行った」、「お空から見てる」、「心の中にいる」 などのように、 あたかも、その人が存在するかのような表現がよくされているが、 そう言っている本人は、本当にそう思っているのだろうか。 「その人のすべては無くなり、終わった」 という言い方をする人...
現在、私の頭の中を占めているのは、ほぼ妻であり、 パーセントで言うと、95%くらいという感じだ。 寝ている時は、さすがに妻のことは考えていないが、 ただ、 妻は、たまに夢に出てくるので、 この時は、妻を考えていることになる。 意識して妻のことを考えている訳ではなく、 無意識...
13日の午前0時20分頃、 バタバタバタと虫が飛んでいるような音がし始めた。 共用廊下に照明があるので、 光を求めて、蛾でも飛んでいるのかと思い、 窓を開けて、その照明を見たが、虫の姿は見つからない。 その音の出所を見つけ出そうと思い、耳を澄ますと、 かなり近くで聞こえる。...
妻がいなくなって、 喪失感という雲が、私の心を漂っている。 喪失感をなくする方法は、1つだけある。 それは、 妻を忘れること。 人間は、いろいろな機能を備え付けているが、 忘却機能も与えられている。 忘れることで困ることは多いが、 忘れることが便利だと思うことも、いくつかあ...
週末に、 お寺が主催する「エンディングフェア」に行ってきた。 境内では、いくつかのブースが出店しており、 多くの人で賑わっていた。 4つの終活セミナーに参加した。 60代が多いように思えた。 私は、まだ、終活の堀を固めている段階なのだが、 とても参考になる話が聞けて、 多少...
今日10月6日は、妻の命日で、 妻が亡くなってから6年が過ぎた。 死別経験者にとって、 6年は、長く感じる人もいれば、 短く感じる人もいて、それぞれ感じ方は違うだろう。 6年というのは、それなりの年数であると思うが、 私は、 妻の面影が、まだはっきりと残っていて、 そんなに...
人は、それぞれの道を歩んでいる。 何度も分岐点にさしかかり、判断して1つの道を選び 進んできた。 その判断に対し、後で後悔することもあるだろうが、 すべて後悔しないような選択はありえない。 分岐点での判断を繰り返した結果、 私の今の位置がある。 私は、判断の繰り返しの途中で...
人生は、 「生」の点と「死」の2点を結ぶ線上を、 生から死へと時間と共に進み、 「死」の点へ到達した時点で、終了すると考えている。 今、私は、その線上を、 「死」という点に向かって、進んでいる最中である。 一方、妻は、6年前に突然、ぷつんと線が切れて、 切れたところに、「死...
血糖値が110を切り、糖尿病予備軍から脱出出来た。 宝くじで5000万円が当たった。 このお金で、タワーマンションの最上階購入を考えている。 毎日、たくさんの人と交流して、求められていて、尊敬されている。 現在が、以上のようであったら、幸せだろうか。 多くの人は幸せだろうが...
“表情”は、心を映す鏡であって、 言葉の裏側にある見えにくいものを知る手がかりを、 提供してくれる。 言葉で、「好きだよ」と言われても、 言葉の裏側にある感情が、その言葉と一致しているかどうかは、 心の中を覗いてみないとわからない。 心の中は、本人にしか見えないから、 心の...
回転寿司チェーン店の、「牡蠣フェア」キャンペーンを知って、 19日、 20分かけて自転車を漕いで、目指す店に行った。 店は、ショッピングセンター内にあり、 いろんな店が入っており、1カ所でいろいろな買い物が 出来る点が、便利である。 牡蠣握り、炙り黒毛和牛握り、まぐろ中トロ...
『人生に起る出来事にはすべて意味がある』 この言葉を否定しないで、 「妻が私より先に亡くなったこと」について考えてみた。 夫婦で同時に亡くなることは、 心中や、二人同時に事故に遭うなど、 極めて限られる場合でしか起らない。 そうでないなら、 どちらかが先に亡くなることになる...
妻が生きていた時、 80代半ばくらいまでは、二人の生活は続くと考えていて、 その間に注ぐ妻への愛情量を、私は、概ね自分で考えていた。 しかし、妻は、60歳まで2年を残して、旅立った。 妻は、20~30年分の愛情を受け取らずに行ってしまった。 私は、好きなもの、好きなことを、...
「心」というものについて、考えてみた。 「心」について説明しろと言われても、説明はむずかしい。 なぜなら、 どこに存在するかが不明だし、 実体がはっきりしない。 個体でないことだけは確かだ。 神様は、人間に、顔、脳、手足、胴体などを与えた。 見えるものとして、それぞれの個性...
妻はオーソドックスな人だった。 テレビでの、現代の恋愛ドラマは見ることはなく、 昔の洋画を見るために、スカパーの契約をするほどだった。 最近の映画は、アクションものが多い印象で、 暴力的なものを嫌う妻にとっては、対象外となっていた。 アクションもの以外も、 最近の映画は、昔...
出かける前にテレビを付けると、 「徹子の部屋」という番組をやっていて、 ゲストで大和田獏が出ていた。 黒柳徹子との30分の対談なのだが、 大和田獏の話を聞きたくて、 出かけるのを番組後にすることにした。 大和田獏は、妻である岡江久美子を、 新型コロナウイルス感染症による肺炎...
昨日、100円ローソンで買い物をしていたら、 昔懐かしい歌が流れてきた。 歌っているのが薬師丸ひろ子ということはわかるのだが、 曲名が出てこない。 本来は来生たかおの曲で、旋律は同じだが、 それぞれ、曲名が違ういうこともわかっている。 私が20代後半の時のJ-POPだ。 こ...
「神のご加護がありますように」 欧米人が使っているのを、よく耳にするが 日本語にすれば「お大事に」のような感じだろう。 個人的には、響きのいい言葉に感じる。 私は宗教人ではないのですが、宗教的な言葉には関心があります。 宗教の中に入っていくことには抵抗がありますが、 外か...
私は、毎日、 寝て、食べて、運動したり、テレビを見たり、 言わば、生活(生きて活動)している。 私は、並行して、 人生(人として生きている)を歩んでいる。 どちらも「生」とういう文字が入っていて、 生きているから経験していることと言える。 二つの違いと言えば、 「生活」は、...
テニスの休憩中、ベンチに座っている時、空を見た。 遠くに雲があるが、今日も雨が降ることはないだろう。 暑さで、体力の消耗が激しい。 空の青い部分を見ていると、 その先に妻がいる感覚になり、しばらく上を向いていた。 その間、心が安定していることがわかった。 妻と私はまだ繋がっ...
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妻と出会い、いっしょに生活して、妻はがんになって亡くなった。 そして、今の私がいる。 最愛の人を亡くしたという一点で人生を嘆くより、 妻と過ごした24年半というトータルで自分の人生を見ることが出来れば、 “悲嘆の人生”ではなく、“いい人生”へと見方が変わるかもしれない。 今...
妻は大きな幸せは求めていなかった。 小さな幸せがあれば、それで良しとしていた。 そのような妻を見て、 私でも妻を幸せに出来るかもしれないと思った。 私の幸せは、妻の幸せと相似形だった。 妻が幸せであることを確認出来ると、私も幸せになれた。 わかりやすい仕組みが出来上がってい...
「別れ」と聞けば人により、 それぞれ、思い浮かべる情景、体験があると思う。 私も、 卒業による別れ、退職による別れ、付き合っていた人との別れ、 テニス仲間との死別、両親との死別、 など数々の別れを経験してきた。 別れは、大きく分けて二つある。 「死別」と「そうでないもの」だ...
妻に会えて本当によかった。 私にとって唯一無二の人と出会うことが出来た。 いい人生をいただけた。 その人はこの世からいなくなった。 私は、 その唯一無二の人の“余韻”とともに、毎日を生きている。 余韻しかないけれど、ぜいたくは言えない。 妻と出会っていなかったら、この余韻さ...
私は、妻を喪ってから、 「いのち」について考えることが増えた。 私の解釈では、 「命」は、 言い換えれば“生命”であり、肉体が持ってるものというイメージがあり、動物や植物にも当てはめることが出来る。 一方、 「いのち」は、 「命」に「その人の人生」を加えて出来上がったものと...
ここ3日連続で、夕食時に1センチくらいの小さな蛾が、 目の前を数分間舞う日が続いている。 まるで、 「私を見て」とでも言うかのような舞い方に感じた。 こういうことがあると、 私は待ってましたと言わんばかりに、 これは妻の仕業だと思ってしまう。 今回出現した蛾は、 妻の魂が、...
私は最近、夜中の2時頃、電気、テレビをつけたまま寝てしまっていて、 4時頃に起きて、テレビやネットをだらだらと見た後、 6時頃に再び寝て、10時頃起きるというパターンが続いている。 30日も、また同じように寝てしまい、4時頃に起きた後、眠ることが出来ず そのまま起きていた。...
週一回パソコン教室へ行っているが、 今そこでやっているのは、昔の写真をデータ化する作業だ。 一度この作業は終わったと思っていたのだが、 ある日、押入れを覗いていると、奥の方に箱があり、 箱を開けると大量の写真が新たに見つかり、 作業はいまだに続いている。 パソコン教室がある...
妻と結婚して生活しているうちに、 “私の心”の半分が、“妻の心”の中に入っていった。 “妻の心”からは、“私の心”の中に半分が入ってきた。 これで、お互いに2分の1ずつを持った同一の心となった。 これで、一体感のある夫婦という感覚が確立した。 そして、妻は亡くなり、 体の消...
私はどこにでもいる平凡な人間だ。 でも、妻の前では平凡でない人間でありたかった。 妻の人生を作ったのは私だ。 私の人生を作ってくれたのは妻だ。 私は、 妻と出会って、いい人生を送らせてもらった。 一方、 果たして、妻は、 私と出会ったことがいい人生につながったのだろうかと ...
時々私の携帯には営業の電話が掛かってくる。 不動産業者が、「マンション、売る予定はありませんか」 携帯会社が、「お得なサービスがあります」 買取専門業者から、「不用品は何でも買取に行きます」 (最終的に貴金属が目的か) など。 昨日は、 以前買い物をしたことがあるショップチ...
妻は、終末期医療を、 医療ありきの病院ではなく、 生活の中の医療である在宅医療を選んだ。 その選択は、 がんの告知を受けた後、すぐに決めた。 妻は何事もゆっくりで遅い人だったが、この判断は早かった。 告知の翌日から、銀行、スカパーの契約解除、自分のお墓の話をし、そして、ゴミ...
幸福感について考えてみた。 “地位財”と“非地位財”というものがある。 地位財とは、 他人との比較によって幸福感を得るために消費される財貨やサービスのこと。 非地位財とは、他人との比較とは関係なく、それ自体で幸福感を得られるもの と説明されている。 地位財には、 例えば...
妻は、2017年5月23日に余命1年のがん告知を受けた。 その時記録していた23日とその翌24日の妻の言葉を、 私は、前回のブログで書いた。 前回に続いて、 今回は、25日、26日に妻が言った言葉を書く。 25日(木) 私はアルバイトに出かけた。 仕事中、胸が苦しい。 早く...
終活作業は、ゆっくりと少しずつ行っている。 先日、一か所に束ねて置いてある妻の関係書類を整理した。 その中に、 A4の紙があり、よく見ると私が書いたものであった。 妻のがん告知日である2017年5月23日から26日までの4日間で、 私の行動や妻の言ったことなどが書かれていた...
「ハチ」と言えば、 飼い主が職場で急死したことを知らず、渋谷駅に毎日朝夕通って、 死ぬまで10年間も待ち続けた秋田犬の名前が浮かぶ。 心から可愛がってくれた飼い主の愛情が忘れられなかったのだろう。 犬は、信頼した相手に対し強い忠誠心や愛情を持つという。 それとともに、そのよ...
「幸せ」とは、 その人のためならがんばれる という相手がいることだと思う。 その相手がこの世にいなくなった場合はどうだろう。 がんばる意味がなくなってしまう。 私の場合、 いくら自分のためにがんばっても、 幸せを感じることは出来ない。 妻は、私に人生を本気で生きようと思わ...
どの人にも、その人だけの歴史がある。 歴史は、偉人や有名人だけに与えられたものではない。 私にも歴史はあるし、当然、妻にも歴史はある。 前回のブログで、 スマホを無くし、そして見つかるまでの流れを書いた。 スマホを無くすことで一番困ったと思ったのが、 「妻の高校時代の写真画...
24日、 午前のテニスを終えて、 家に着き、テニスバッグの中に入れていたスマホがないことに気づいた。 バッグの中のすべてのポケットを調べたが、どこにも見当たらない。 固定電話でスマホの番号に電話すると、音は鳴ってるが、 家の中のどこからも音は聞こえてこない。 ということは、...
音がない世界。 静寂のなかの妻の声。 耳から入ってくるのではなく、脳内で響く声。 妻との会話が、音でなされなくなって7年半。 妻はいなくなったが、 妻の声の特徴、しゃべり方などが、しっかりと脳に記憶されているため、 妻との会話は出来ている。 数日間ほとんど会話をすることがな...
「もし、明日私が死ぬようなことがあったら」と 考えることが多くなっている。 妻の死から、 命は永遠でないことが意識されるようになったのと、 いろいろな場面を事前に想定しておきたいと考えているためだ。 ガンジーが “明日死ぬと思って生きなさい” スティーブ・ジョブズが、 “も...
妻は57歳で亡くなった。 妻が80歳まで生きていたとしたら と仮定して、 比較して考えて見た。 57歳から80歳まで、 あと23年、妻といっしょにいられたことになる。 23年は、それなりの期間であり、 妻と実際に過ごした24年半と同じぐらいの期間になる。 私は、「まさか」の...
妻は、大人の中に子供の“無垢”を持っていた人でした。 不器用なところなど、 私が好きな女性像を、妻はほとんど満たして持ってくれていた。 私にとっては、普遍性をもった女性でもあった。 妻を見てると、私の細胞が活性化してるのがわかった。 そう思うと、妻との一体感に酔うことができ...
私にとって、妻は3人いる。 過去に存在していた妻、 今、頭の中に浮かぶ妻、 過去に抱いていた未来の妻、 「過去」の妻は、 “肉体”と“魂”を備えていた。 「今」と「未来」の妻は、 確実に肉体は消えており、魂は、残っているかどうかはわからない。 今、そして未来において、 過去...
“妻と私の物語”を全部知っているのは、 妻と私の2人しかいない。 主人公は、妻と私のダブル主演。 妻はいなくなったので、 この物語を知っているのは私だけとなった。 この物語の断片を人に話すことはあるが、 他の人からしたら、特に聞きたい話ではないと思うので、 長くは話さないよ...
生活の中では、「自由」な時と、「不自由」な時がある。 妻が居た時は、 考え方のズレで喧嘩になり、自分のやり方を断念することもあった。 見たいTV番組を見ている時、 妻は状態を察することなく、 長い時間ずっと私に話かけてきたりと、 言わば、自由が削られている感があった。 その...
水は高いところから、低いところに流れる。 これは自然な現象だ。 逆に、現在の位置より上げるには、 ポンプ等で人為的に力を加えることが必要になる。 私が妻に惹かれていたのと、 水が低いところに流れるのは、同じ現象と言える。 なんの力を借りることなく、 私は妻への愛情をぶれるこ...
現在、深夜。 ブログを書いている。 シーンと静まりかえっている。 今日も暑い。 エアコンは取り付けていないので扇風機で風を送っている。 部屋の入り口を見る。 そこから、入ってくる妻の残像が浮かぶ。 その残像が、リアルの妻に変わるような感覚が生じる。 ひと呼吸して、「それはな...
中尾彬氏が亡くなった。享年81歳。 何度か夫婦で出演していたのを見ていたが、 いつ見ても、いい関係を持っている夫婦だと思って見ていた。 “おしどり夫婦”なんだろうが、 他の“おしどり夫婦”と呼ばれる芸能人の夫婦と比べて、 べったりではなく、いい距離感を持った夫婦という印象が...
1ヶ月前のブログで、 正味期限が今年の4月までの30個のパックご飯があるのに気付き、 炊飯器でのごはんを一時中断して、 1ヶ月間、“パックご飯”月間とすると書いていたが、 やっと、一昨日最期の1個を食べ終わり、 昨日、1ヶ月ぶりに炊飯器で炊いたごはんを食べた。 当たり前だが...
”妻の記憶”は、 私を悲しくさせたり、心地良い気分にさせたりして、 私の心を揺さぶる。 ”妻の記憶”がなかったら、 私は、心を揺さぶられることなく、 平和な毎日を送っているかもしれない。 でも、それはつまらない平和だ。 “妻との出会い”は、 私の脳の中に、”妻の記憶”を作り...
私には子供がいない。 妻が亡くなり、私は単身高齢者となった。 終活を始めているが、 終活作業は、 生前にやらなければならないことと、 死んだ後にやらなければならないことの 2つに分けられる。 生前にやることは、私が頑張ってやればいいが、 死んだ後にやらなければならないことは...
”妻の記憶”は、 私の残りの人生に、ずっと寄り添ってくれている。 二人の時間が始まった最初の瞬間に還る。 脳の報酬系が作動する。 二人ではなくなったが、一人でもないと、 私に思わせてくれている。 記憶は、 目で見ることは出来ないが、脳で見ることが出来る。 夢も、目ではなく脳...
掃除といえば、部屋の掃除が思い浮かぶが、 心の中の掃除というのがあると思っている。 妻は掃除が苦手な人だった。 片づける気力がなかなか湧かないことが理由だと思っている。 だらしない性格かというと、そうは思っていない。 妻が、発達障害の一種のアスペルガー症候群だったことが そ...
世間では、「人生100年」というワンパターンのフレーズが、 あちこちで飛び交っていて、 長生きするためには、何を食べればいいか、 1日何歩、歩けば けばいいいか、睡眠時間は何時間がいいか、 いつまでも社会とつながっているのが若さの秘訣、 などと、 寿命を延ばす秘訣をテーマに...
妻は、今どこにいるのだろう。 時々、そんなことを考える。 空の彼方か、土に戻ったか、それとも私のすぐ傍か、 もうどこにもいないのか。 「私の心の中にいる」という言い方も時々するが、 これは、概念化された妻であり、 私が本当に求めているのは具体的な妻であり、 何処にいたとして...
春は出会いの季節。 入学式、クラス替え、入社式、新年度での移動、など、 新しい出会いが増える環境がある。 男女の出会いについては、 恋愛以外では、 昔は見合い、最近はマッチングアプリでの出会いが増えているみたいだ。 「出会い」があると必ず「別れ」がある。 恋愛中の別れは多い...
思い出は、なぜきれいに見えるのだろう。 思い出は、なぜセピア色なのだろう。 思い出は、なぜ私の胸を締め付けるのだろう。 思い出は、なぜ手を伸ばしても届かないのだろ。 私の頭の中には、なぜ妻の思い出しかないのだろう。 頭の中を隅々見渡すと、 端っこに、ほんの少しだけ妻以外の思...
スーパーで、 何を買おうか ということだけに向いていた意識が、 流れていたBGMが耳に入った途端、 そちらの方に、意識が移った。 その曲は、 曲名を知ることなく、テレビなどで、時々耳にする曲であり、 パリの町並みを歩いている気にさせられるメロディーだ。 これまでは、何気なく...
死別経験者が今の心情を、 「身体の半分を失っている状態」と表現することがよくある。 私も、正にそのような心の状態であり、 毎日、何か足りないと感じながら生きている。 2分の1あった妻が、 私の身体から離れて行ったことが原因なのは明らかだ。 当たり前だが、 体重が半分になった...