第174話 痛い。痛い。助けて!

第174話 痛い。痛い。助けて!

ある日の午後、突然リビングルームに「痛い。痛い。助けて」という女性の大きな叫び声がした。 吾輩は、お昼ご飯を食べた後、岩の上でウトウトしていたので、いったい何が起こったのか?よくわからなかったが、どうやらその声の持ち主は、奥さんのようである。 そこで、吾輩はダメもとで、その声のする方に向かって話しかけてみた。 カメ子:奥さん、いったい、どうしたの? 奥さん:クロゼットの上の棚を片付けていて、脚立から落ちたのよ。 凄い、奇跡が起こった。 奥さんが、吾輩のしゃべっている言葉を理解しているではないか。 カメ子:大丈夫。痛みが治まるまでじっとして、動かない方がいいよ! 奥さん:カメ子、ありがとう。動こ…