耳を澄ますように古代を感じる試み。
京阪神を中心にフィールドワーク、五感を働かせて古代を感じるというコンセプトではじめました。
芸能の神様として多くの芸術家やタレントの崇敬を得、1989年に社殿の建て替えの際に行われた神事、正遷宮大祭には長渕剛やYMOの細野晴臣、環境音楽の大家 ブライアン・イーノを召喚しての奉納を執り行った天河大弁辨天社。 当時は、アーティストやニューエイジ系のかなりハイな人たちやが集っていたが、現在は少し落ち着きを取り戻した様子。それでも、パワースポットとしての人気は相変わらずで、スピ系の人々も多く訪れている様子だ。 毎年7月の大祭になると能舞台では観世流の著名な楽師による能が奉納される。また、同社には能面31面、能装束30点と小道具、能楽謡本関係文書などの遺産が残され、能とこの地の並々ならぬつなが…
本尊十一面観音像をはじめ、約千点にも及ぶ文化財を所蔵する長谷寺。四季折々の花が咲き、なかでもぼたんは約150種約7,000株が咲きそろうことから、「花の御寺」と称されている。 車で向かうなら、三輪山の裾から初瀬川を遡って車で10分強。ほどなく、長谷寺の参道にさしかかり、門前町らしいお店や古い町家などが並ぶ。 ちなみに、長谷寺の一帯は古来「泊瀬」と呼ばれている。その名の由来は三輪山から長谷寺に向かう国道165号線の途中、朝倉小学校正門近隣に佇む柿本人麿による万葉歌碑にも見てとれる。 「こもりくの泊瀬の山の山の際に いさよふ雲は妹にかもあらむ」 「泊瀬の山々のあたりにいつまでも去りやらずにいる雲は…
今年、2018年には創建1250年を迎える春日大社。東大寺と並んで奈良の観光地として最も多くの人たちが訪れるが、その魅力の一つが境内が原生林に隣接しているということだ。たしか、養老孟司ものたまっていたが、孤島や山間の奥深くでならいざしも、奈良の市街地からほどない地域にこれほどの原生林がそのままの姿で残されていることは非常に奇特なこと。 世界遺産 春日大社 公式ホームページ 春日大社は、平城遷都後、興福寺と同様、藤原氏により創建され、氏神として栄えたと伝えられる。鹿を神使とし、山原生林の中に鎮座する。創建以来、朱の柱、白い壁、檜皮屋根の本殿・社殿が千古の森の中にその秀麗な姿をとどめている。 注目…
上町台地から太陽を崇拝する、日想観という信仰があった。 その日は午後5時半を過ぎたころ、夕日が西門の間から徐々に沈んでいく。居合わせる人々は境内から手を合わせ、般若心経を唱えながら西の彼方に沈みゆく夕日を眺める。 これは、聖徳太子が創建した大阪の四天王寺にて、春分・秋分の日の午後5時20分から行われる法要の場面。「日想観」と呼ばれる特別な行事だ。 四天王寺 西門。2017年、秋の日想観。残念ながらこの日は雨だった。 「日想観」とは西方に向かって、沈む夕日を観ながら極楽浄土を想う仏教の修行のひとつ。先の夕日が沈む方向に佇む四天王寺の西門にあたる石鳥居は、古来、極楽の東門にあたると信じられてきた。…
東大寺の二月堂で行われている「お水取り」その発祥地となる笠置寺。 奈良や京都と比べると観光地として賑わっているわけではなく、ときおり、ハイキングで笠置山を登る人が訪れる程度の場所だが、どうしても自分の目でみてみたい史跡があった。 きっかけは、白洲正子の『十一面観音巡礼』という書籍だ。本書のなかで、東大寺の「お水取り」と笠置寺の関係性について興味深く記され、重要人物である実忠という僧侶が覚醒したという場所が存在するのだ。 十一面観音巡礼 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ) 作者: 白洲正子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1992/08/04 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック:…
『歴史REAL京都・奈良古代史を歩く』発行 洋泉社 <PART②奈良・京都歴史の舞台を歩く>ページの取材を担当。 東大寺、興福寺はなぜ都の外れに建つのか?平安京に劣らない 「極楽都市」・宇治の秘密歴史の舞台はなぜ、その場所だったのか?ブラタモリでは正確に伝えられなかったトピックスなども盛り込んだ興味深い内容です。 https://www.amazon.co.jp/歴史REAL京都・奈良古代史を歩く/dp/4800314267 取材を進めるなかで、地形と信仰、政治の関係が浮き彫りになった。 実感したのは神よりも民の想像力だった。
年明けに取材で歩いた熊野古道のコンテンツがアップされた。和歌山での「100の旅モデル」を史跡や神社仏閣、景勝地を軸に紹介する「わかやま歴史物語」という観光ポータルサイト。 私が担当したのは熊野古道エリア。「熊野詣で」を計画される方はぜひ、ご覧下さい。 下記は<熊野古道・中辺路の終点本宮と那智山を結ぶ「大雲取越」への古道> wakayama-rekishi100.jp 取材して驚いたのが熊野古道を歩く9割が西洋人とのこと。世界中の山深い古道のなかでも山賊が出ず、快適な温泉や美味な料理が堪能できる熊野は奇跡的なのだとか。 熊野詣では死者のVRのようなもの。ゴーストになって、山々を彷徨う。 一個の生…
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