MICSにおけるトラブル対策④ ペーシングが効かない!
MICSアプローチでは正中アプローチとちがい、簡単に心外膜ペーシングができない。このため確実な心外膜ペーシングを遮断解除前に設置しておくことが肝要である。遮断解除してからペーシングが効かないことが判明した場合は、心外膜リードの追加設置が必要になることがあるが、人工心肺中であれば血管内ボリュームを脱血して心臓を虚脱させることで可能になる場合がある。このため、人工心肺離脱までにペーシングが有効であること、特にその閾値を確認しておくことは極めて重要である。人工心肺離脱後にペーシングが想定外のタイミングで効かなくなることは稀に経験する。側方開胸アプローチでの心臓マッサージは有効にはできない可能性があり、悪夢の時間が到来する。筆者は心嚢ドレーン設置した際に、ペーシングリードが引っかかって抜けてしまった瞬間に心停止と...MICSにおけるトラブル対策④ペーシングが効かない!
2024/05/26 05:39