6月の中旬の梅雨晴れの1日、銚子、犬吠埼を訪ねた。初夏の海風が気持よく吹きつける岬の旅はさぞかし快かろうという期待感で胸はふくらんでいた。何よりも、予想外の天気の良さだったのだから。半島とか岬が人をひきつけるのは、それらが隅っこにあるということが最大の理由だろう。中心からはずれた辺境、そこには私達が忘れてしまっている何かが今も生きているにちがいなく、それをこの目でたしかめてみたい、という、ひそかな願望があるように思える。実際、訪れた岬の生活風景は、想像していたよりも鄙びたものではなかった。時折、この地方独特の民家が散見されるものの、概して、どの家も今風のつくりに建て替えられていて、調子抜けした感じではあった。むしろ、銚子から終点の外川までを結ぶ銚子電鉄の一輛電車に乗った時に、ローカルな気分に浸れたのである。古く...銚子から犬吠埼へ
草津は江戸時代以来、東海道と中山道がまじわる宿場町だった。その宿場の状態が現在どうなっているのか以前から興味をもっていた。今では東海道のローカル線の一駅になってしまっているが、かつての街道筋は宿屋や茶店が並び立ち、さぞかし賑わっていたことであろう。そんな草津の駅に降り立ってみた。線路と交差するように街の東西を走るメインストリートは、明るく閑静なただずまいだった。街全体に高層ビルがないのがいい。空が広く、それだけに街が明るく感じられた。地方都市を訪れると、私はいつも、この街に住めるかどうかを私なりの基準で判断してみることにしている。買い物の便利さ、医療施設の充実、環境はどうか、気候はどうかなどを詮索してみるのだ。これらの基準からすると草津はとりあえず合格点を越えるだろうと思えた。駅内にある観光案内所のスタッフに、...東海道草津宿探訪
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