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  • 小田垣雅也『キリスト教の歴史』(講談社)

    「キリスト教」とは何か、という問題に直面した素朴な日本人は、まず何を読めばいいのか。何でもいいのだ、きっと。概説本でも学術論文でもパウロ書簡でも「聖書物語」でも内村鑑三でも遠藤周作でも佐藤優でも何でもいいのだ。マグダラのマリアが西洋美術ではどう表象されて来たのかみたいなやや渋い切り口の論考から入るのも乙だね(岡田温司『マグダラのマリア』中央公論社)。 日本で偶像視されているアルベルト・シュバイツァーの思想や行動力も、最近人気の高い『カラマーゾフの兄弟』も、マタイ・ヨハネ受難曲も、キリスト教や聖書の知識なしには深く理解できない(はずだ)。 身も蓋もないけれども、キリスト教を知るための最短ルート(…

  • 山本夏彦『完本 文語文』(文藝春秋)

    入力しながら、毎回思うことは、「藝」という字のアラベスク文様みたいな錯綜感。この守旧精神、歴史ある出版社の気負いを見ないでもないし、私も嫌いではない。「文芸春秋」なんて書くと何だか気の抜けたサイダーみたいになって急に安っぽくなる。澁澤龍彦も「渋沢龍彦」と書くと急に凡庸化してあのディレッタンティズムの神秘性が希薄化してしまう。森鴎外の鴎も「鷗」の字でないと駄目みたいだ。内田百閒の「閒」の字に至っては、ときどき「間」と書かれている。これはきちんと活字化された本のなかにもある。月と日は全然違う。パソコン入力は漢字の異形性と多様性を奪い取る傾向があると言えば、それまでだけれど。 漢字の形状から受ける印…

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