昔々、とある森の中に「ミドリ株式会社」という小さな会社がありました。そこにはいろんな動物たちが働いていて、仲良く……とまではいかないけれど、なんとか日々をやりくりしていました。 その中に、一匹のハリネズミがいました。名前はトゲゾウ。彼はとても仕事ができるのですが、口が悪く、常に誰かを責めたり、皮肉を言ったりするのが日課でした。 「こんなこともできないのか?」 「おまえのせいで納期が遅れるだろ!」 会議中、毎回誰かがトゲゾウのトゲに刺され、社員の多くがストレスを抱えていたのです。 ある日、ついに社員の一人、カメのノロミが倒れてしまいました。もともとゆっくり屋で要領も良くなかったノロミは、トゲゾウ…