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しらぼ、 https://shirabo.hateblo.jp/

numeriのpatoさん目指して書いてます。そっち系好きなら是非。

一つ読んでつまらなかったらもう読まなくていいです。それくらい面白い記事を書いてそんなこと言ってみたいです全部読んでください。

しらぼ
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2016/05/06

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  • アラサー青春18きっぷ東北1人旅 1

    2022年、8月3日。06時50分。 ファミリーマートの自動ドアを出た途端に襲いかかる熱波。吹き出る汗。真夏の歌舞伎町は朝から暑かった。 東横の凄惨な景色を眺めながら角ハイのプルタブを捻る。 皆が皆、思い思いの格好で寝ている。こんなことができるのはある意味日本の治安の良さでもある。どんだけ酒飲むんだよ。 落ちていた紙からは実家への熱い想いを感じとれる。 とまぁなんでこんなところでフラフラしているのかというと、今回旅をするにあたって8月3日から1週間ほど仕事の休みを取ったのだが、仕事終わった直後から飲みだしてしまい、新橋で記憶を飛ばし、気がつくと早朝の新宿歌舞伎町にタイムスリップしていたのだ。つ…

  • ザ・ノンフィクションよりノンフィクション

    ドラマや映画、小説に貴方は何を求めるか? 息詰まるアクション?謎が謎を呼ぶミステリー? 僕はノンフィクションが好きだ。人間の本質が窺えるような、人間讃歌の作品。平凡で単調な人生を送る人なんてほぼいなくて、誰しもが掘り下げてみると悩みと絶望と幸福と失敗と成功が練り込まれた生い立ちを垣間見ることが出来る。 ただ、もちろんノンフィクション作品というのはあくまでも実際の出来事を「元にして」作られているのだから、厳密にはフィクションなのだ。結局は皆が観るエンタメであり、売れないといけない本なのだ。虚構だ。 では、もう圧倒的なリアル、ほんとのノンフィクションとは?それを観たい、感じたい。好奇心と探究心で心…

  • パンツに穴が開いた。 それはまるで最初から決められていたかのように、そこに穴があった。 用を足す時にパンツを膝のところまで下げた時に私は見つけた。 直径4センチほどの穴。 あぁ。開いてしまった。穴が。 私はつぶやいた。 直径4センチの穴。 すぐに履き替えないといけない訳でもない大きさの穴。 とはいえ、このままこれからも使うとなると大きく開きすぎた穴。 最近毎日パンツに穴が開く。 そういえば、昨日のパンツも開いたな。 私はまたつぶやいた。 まとめて同じタイミングでパンツを買うので、 ほぼ同じタイミングでパンツに穴が開く。 買いたてのころは何不自由なくパンツを所有する、パンツ富豪だったのに、 今と…

  • 残暑とは ショートパンツの 老人よ

    残暑とは ショートパンツの 老人よ 1957年の俳句文芸句集に載せられた星野立子の俳句である。残暑のどの辺がショートパンツで、何が老人なのかさっぱりだが、彼女にとってそれが残暑なのだろう。まぁ、ショートパンツの老人みたいに残暑も嫌だってことなのだろうか。 9月某日。立子に想いを馳せながら、ねっとりと肌に纏わりつく湿気の中、僕は東京の上野駅から御徒町の方へ歩いた。残暑と呼ぶにはあまりにも暑い。 この辺りは宝石の街とも呼ばれ、ダイヤモンド通りとかエメラルド通りといった宝石の名前を冠した通りもある。 これは昔、上野、御徒町周辺に寺院に収める仏具や飾り物を作る職人が多く、明治維新以後は宝石類を加工する…

  • 走馬灯を作る

    走馬灯が見えた、なんて表現がある。死にそうな思いをした時に見るやつだ。 元々は回り灯籠とも呼ばれ、影絵が回転しながら写るように仕掛けが細工された江戸中期頃の灯籠のことだ。 走馬灯が起こる原因は、人は死の危険に直面すると、助かりたい一心でなんとか助かる方法を脳から引き出そうとするために記憶が映像的に一気によみがえる、アドレナリンが分泌されて脳に変化をもたらして記憶をよみがえらせるなどと考えられているが本当かどうかはよくわからない。 僕が働いている鳶職なんかでは、たまに堕ちそうになって走馬灯が見えた、なんて人もいるし、ふざけて高いところで突き落とそうとして相手に走馬灯を見せさせるという頭のおかしい…

  • まさはる流フランス語学習〜パツキンパイパン〜

    ガソリンが181円になったり、正社員がリストラに遭ったり、非正規雇用がまかり通ったり、空前絶後の円安で世はまさに世紀末。今回はそんなSFみたいな時代のお話。 2月の東京。港区。 ビル風がダウンジャケットの中にまで忍び込む。通りを歩く人々が少しでも体温を奪われないように、首元のマフラーを締め直す。 気温は10度を切っていた。真面目に仕事なんかやってられない。頭がクラクラする。 僕は現場を一回り歳上の先輩と仕事中に抜け出し、冷えた手をさすりさすり、コンビニで買ったハイボール啜りながら、歩いているOLのバストサイズを当て合う遊びに興じるという酔狂な遊びをしていた。服の膨らみ、揺れ具合、アンダーとの差…

  • ハプニングバー界の大谷翔平

    当初の開花宣言より早まった東京では、至る所にソメイヨシノが街に彩りを添えていた。歩く人々も足を止めては、その美しさに魅了されている。 日曜日の夕方。少し風が冷たいせいか、いつもより早足で僕はいつものビルに入る。 アルファベット一文字だけ書かれた無造作な看板のついた扉の前に立ち、インターホンを押す。いつもの店員に導かれて中に入る。 換気のあまり良く無いフロアーにカップルが数組とカウンターに男性客が数人。店員に炭酸水を頼んで椅子に腰掛けた。 横にいる客はいつもの常連のパンダだ。本名は知らないし、知る必要もない。禿げた頭に残ったわずかな髪の毛がまるでパンダの耳のようになっているから、勝手に命名した。…

  • 修正の向こう側を考えるとウクライナ情勢が視えてくる

    都内某所。日差しが肌に突き刺さる。蝉の鳴き声は聞こえなかった。 いつもの場所に行き、いつものインターホンを押す。会員制のハプニングバー。外観からはどう見ても分からない。この秘密基地感が好きなんだと常連の一人が言っていたことを思い出す。 中から解錠され扉が開くと同時に、そそくさと中に入る。埃の匂いが鼻腔をつく。2階のカウンターへ行く。複数人の男女がカウンターに座り、4人の男女がその奥のスペースでとんでもない格好で絡み合っている。カウンターの空いた席に腰掛け、ハイボールを頼んだ。 たまに話す隣の常連の男の名前は忘れた。が、禿げ上がった頭の両脇にだけ残った髪の毛がパンダの耳のようになっていて、密かに…

  • 初夢は1エロ2サケ3バクチ ⑥

    1月3日。8時40分。 東萩駅から電車が走り出す。益田駅で一度乗り換え後、米子駅まで一気に目指す。およそ6時間程乗り続け、54駅を移動する。この日に連れが飛行機で米子に来るとのことだったので、出雲は後日行く為スルーする。 昨日の灰色の日本海とはうって変わって、目が痛くなるくらいのオーシャンブルー。この写真ももちろん車窓から撮っている。 いまにも亀を虐める子供達と海亀とか出てきそうな海だ。海岸線も形や深さが安定していないのだろう、これといって大きな港なども無い。整備された海岸線の多い太平洋側に比べて津波の可能性の低い日本海側の海は手付かずの自然のままになっている。 美しい。 ぼぅっと眺めながら旅…

  • 初夢は1エロ2サケ3バクチ ⑤

    「ここからすぐ近くなんです。」 スタスタと歩く信雄さん。もう78歳なのにあれだけ呑んでこれだけ歩けりゃ元気だな。と背中を見ながら感心した。 2分程歩くと、すぐに信雄さんの実家に着いた。 「ここです。」 と言って信雄さんが入った家は、なんとも立派な造りの建物だった。 え!?これ家なん!? 古い家ですがウチでよければ、、って言ってたけど、古いもなにもめちゃくちゃ素敵な家じゃないか!建築物マニアの僕にとってはお宝である。 中に入ると吹き抜けになっていた。さささ、こちらへ。信雄さんに導かれるままついていく。 「結構古い家なんですよ。江戸時代くらいのですね。それから何度か改築されてますけど、ほとんど昔の…

  • 初夢は1エロ2サケ3バクチ ④

    頼むっ、頼む頼む頼む、、、 ぐわぁー!! 揺れる静かな電車の中で男がもがき苦しんでいた。こんな正月からこの時間に電車に乗るような酔狂な人は他におらず、この男1人だった。 長門駅から東萩駅までの道中、YouTube LIVEで競輪中継を観ながら更に賭け続けたこの車窓の男は、負けに負け、数十分の間に10000円位負けた。 理性を失い、我を忘れて犬畜生のように吠えている。その男が車窓に映っている自分自身なのだとは思いたくもなかった。 等間隔に配置された萎びた街灯が、その男を照らすたびに姿が消え、また現れてと繰り返している。この男の過ちもこれから幾度となく繰り返されるのかもしれなかった。 博打はやれば…

  • 初夢は1エロ2サケ3バクチ ③

    大西洋はさわやかなブルー。日本海は淀んだ灰色。そんなイメージ通りの海の表情をひたすら眺めていた。千切れた雲の隙間からオレンジの光が隙間を縫うように流れている。日本海沿いの景色をひたすらに眺めることのできる山陰本線の線路を轢いた人のセンスの良さを感じる。車窓からは手前の陸もあまり見えないので、まるで海の上を走っているかのようだ。 景色にうっとりとしながら30分ほどすると小串駅に到着。ここで10分程待って電車を乗り換える。 小串駅。なにも無い。 乗り換えの時間に少しだけ海沿いへ。神秘的だった。 ここからもうしばらく進むと下関市からは出てしまう。 電車は移動手段の一つとしか考えていないので鉄オタでも…

  • 初夢は1エロ2サケ3バクチ ②

    1月1日、15:30。熊本空港に着いた。 元旦初日っていつも飛行機が安い。やっぱり年越し前にはみんな帰郷して、一緒に年越しイベントをこなしているのだろう。集団行動が苦手な僕みたいなのが、こうやって元旦の飛行機に乗るのだ。 地元の熊本県は抜群にアクセスが悪い。 他の都道府県は空港、主要駅、繁華街が密集しているのに対し、熊本県はその全てが離れている。せめて鉄道で繋がっていれば良いものの、空港はバスか車でないと行けない。立地や予算的なものの兼ね合いもあるのは確かだが、初めてこの土地を訪れる人にとってはショッキングかもしれない。 空港からバスに乗り市内へ。 コロナの影響か、正月だからか、全然人がいない…

  • 初夢は1エロ2サケ3バクチ ①

    年が明けた。 2021年はコロナでワクチン打ったり知り合いが違うワクチン打っちゃったりオリンピックだったりと変化の多い一年だったが、僕といえば淡々と夢の国に通っては夢のない仕事を続け、家に帰ってはYouTubeやらNetflixやら Xvideoやらを廻し観るくらいの平凡な一年であった。 さて年越しといえば旅でしょ、みたいな感じで今年も元旦から旅行にいくことにした。2021年のつまらない一年を払拭してくれるような、刺激的な旅にしたかった。やっぱり、年の初めはなにか縁起の良いことをしないと。 年明けの縁起、といえば「一富士二鷹三茄子」である。所説あるがその昔、徳川家康が好きだったものベスト3が富…

  • 千葉と言ったら○○○○○ランド

    6月も半ばに入ると本格的な蒸し暑さが始まった。 僕が住んでいる舞浜は海も近く、熱と湿気を帯びた海風が東京湾から漂ってくる。 都内よりも一段と不快指数が高いだろう。ジメジメって形容詞がピッタリすぎる。 こんな辺鄙な町にもう2年以上も住んでしまった。ディズニーランドの新エリア工事に関わる事になり、渋谷の家から足繁く通っていたのだが、高速の渋滞やら通勤ラッシュやらが自分のポリシーに反し...ってか嫌になり、ディズニーランドから最短距離の賃貸に引越した。 ディズニー信者からしたらこの立地はまさに聖地。夜には花火が毎日家から観れる。毎日ホールニューワールド。通勤には便利だが、ディズニー好きでもないもんだ…

  • おっぱいの形の雲が浮かんだ空を見て、夏の終わりを知った。

    おっぱいの形の雲が浮かんだ空を見て、夏の終わりを知った。 という始まりの文章だけがメモとして残っていた。 携帯のメモ機能ってのは、まぁとても便利なモノだよね。皆さんはどのように使っているだろうか。僕の場合は、本や広告にあるグッとくる文章をメモしてみたり、今度読んでみようかなって本のタイトルをメモしてみたり、ふっと思いついた文章をメモにしていつか使ってみようとメモしてみたりする。 時には酒を飲み過ぎて記憶を飛ばしているにもメモをしていたりして、隠されたもう一人の自分からのメッセージなんじゃないかってくらい意味不明なものも多い。宇宙人からのメッセージのようなものだ。 そんなお宝ざっくざくのメモを時…

  • Pokemon LEGENDS と湯島のダイアモンド&パール

    『ポケモンマスターに、俺はなる!』 というセリフでお馴染みの大人気ゲーム『ポケットモンスター』の新情報が2月27日、ポケモン公式YouTubeチャンネルで発表。 2006年9月に発売されたニンテンドーDS用ソフト「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」のリメイク版『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド』『ポケットモンスター シャイニングパール』が、ニンテンドースイッチにて今冬に発売されることが明かされた。 また、新作『Pokemon LEGENDS アルセウス』が2022年初頭にニンテンドースイッチで発売されることも発表された。 そんなニューストピックスをスマホでチラリと覗きながら…

  • 僕たちはあいみょんを抱けない

    「僕はあいみょんを抱けない。」 日曜日。曇り空。昼の居酒屋。少し薄暗い店内にまばらな客。その中に僕の声明が響いた。 人生において何の接点もない老若男女がこの居酒屋にランダムに集い、そして僕が「あいみょん」を「抱けない」という声が鼓膜を伝い、海馬に焼き付かれながら酒を流し込む。 彼らは勿論、好んで僕の情報を聴いた訳じゃない。知り合いでもなんでもなく、同じタイミングに店に居合わせただけだ。 そして僕の声のボリュームが酒の勢いを借りて大きくなっているからで、無理矢理「聴かされた」のである。これはもう、レイプなのかもしれない。一緒にレモンサワーを飲んでいる友人は僕のこの声明に対し、意を唱えた。 「何故…

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 9

    1月6日。 西成の光と闇をずいぶんと満喫したこの数日を振り返りながら目が覚めた。今日も二日酔い。鉄格子がクネクネと、砂漠の陽炎のようにうねるのをみながら、あぁ、昨日も飲み過ぎた。と後悔の念が押し寄せた。 もう正月も明けてしまった。 朝6時。外に出ると沢山の労働者の格好をしたオッサンが9割、若者と外国人が1割くらいいた。 「日当10000円!昼飯付き!」とか、「宿あります!」と手書きで書かれたダンボールをフロントガラスに貼り付けたハイエースの車がゾロゾロと路上に列をなし、その車に沢山のオッサンが吸い込まれていった。 正月は明けたのだ。 いくら西成に馴染んできた!とは言っても、結局僕は蚊帳の外の人…

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 8

    「おうー!あんちゃんマルフクにおったやん!!」 はまちゃんの声はボリューム調整のつまみが壊れたラジオみたいなデカさだ。とりあえず僕のピンクジャケットではまちゃんも僕のことを思い出してくれたらしい。ぼくとはまちゃんの意外な関係性を知った東さんはかなりビビってしまった。 「お、おめえ、はまさんと知り合いだったのか!」 それならそうと早く言えとかなんとか言いながら冷や汗をかく東さん。とりあえず東さんのオラオラは治った。が、逆にこの西成ブリーチははまちゃんがどういう人なのか、どうして東さんがいきなり怒るのをやめてしまったのか、色々と分からなかった様だ。 西成ブリーチははまちゃんに向かって聞いた。 「お…

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 7

    軽い頭痛にうなされながら寝返りをうった。いまの夢はなんだ??知らないおっさんが舌を出している。ぼんやりと目を開ける。一瞬、ここはどこだ?となったのだが、昨日の出来事を思い出し、そしてドヤにたどり着いて倒れ込むように寝たことを思い出した。 窓をガラガラと引いて開けてみると、ロの字の形のドヤの他の部屋の窓が無機質に並んでいるのが見えた。飛び降りられないように鉄格子のようなものもついている。まるで刑務所だ。携帯を開くと、待ち受け画面には10:00という文字が浮かび上がっていた。どうやら5、6時間は寝たらしい。 他のドヤを探してみよう。僕はそそくさと表に出た。強い日差し。正月日和だ。 外には数人の老人…

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 6

    1月5日。深夜0時を回った。 西成の街はどこかしこもシャッターを閉ざし、眠りについていた。その街の街頭の下を、赤い頭とピンクの服がうごめく。 「この辺の飲み屋さんは面白いですよー。ま、私は行ったことないんですがね。」 ヨネさんは行ったこともない店を次々と紹介していた。ふーん、とかへー、とか相槌は打つのだけれど、指差す先の店はどこもシャッターが閉まっているので想像するしかなく、あまりにも空虚なガイドだった。 それでもヨネさんは楽しそうに説明していく。どんどんと小道を抜けていく。裏路地の先に小さな神社があった。 「ここは昔、置屋で働いていたたくさんの女性たちが健康や収入を祈願する場所で有名なんです…

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 5

    少しずつ、空が白んできた。 銀色を帯びた雲が風で流れつつ、新しい一日の始まりを日の出が教えてくれた。 僕は結局どこのホテルにも泊まるつもりはなく、その辺の路上の脇に寝袋をひいて寝た。もちろん、地面に体温を奪われないようにマットは持参していた。 寝袋に包まりながら鬼殺しをチュウチュウと吸う路上の正月。なかなかに趣があった。 生活保護受給者みたいなのや、野良猫みたいな年寄りが僕を可哀想だと横目で眺めながら通り過ぎていく。街は動き出したのだ。僕もそろそろ動かないと。荷物をまとめて、歩きだした。 早朝からオープンしたソープランドの入り口に、たしかに微かな重力を感じながらもふりほどき、広島駅へ向かう。 …

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 4

    23時33分。 涙を流しながら見える車窓からの景色は、漆黒の闇だけだったが、車内のアナウンスで流れた「広島」というワードが僕の心に小さなともしびを滾らせた。次第に漆黒の中に点々と灯りが見え始め、車両はホームに流れ着いた。広島だ。 閑散としたホームを抜け、外へ。風が冷たく頬を叩く。広島駅周辺はオフィス街となっており、チェーン店の居酒屋やコンビニなど、面白味に欠けた街並みで、人もまばらにしか歩いていなかった。 よし、ここは過去の戦争の悲惨さ、核原発の恐ろしさをメディアではなくこの目で、更には五感で感じとろうではないか!いざ参らん!原爆ドーム! とは微塵も考えずに「広島 風俗」でGoogleマップで…

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 3

    後悔はしたくない。その一心だった。荷物をそそくさとまとめ、駅に出た。ここからの乗客は居ないのか、すぐさま走り出す電車。ホームには3人の影が取り残された。その時、ユウキは言った。 「まっ、さっきの話、ウソなんだけどな。」 「う、ウソだと?マジかよ〜期待して損しちゃったよ〜。」 「ほら、俺徳山に親戚の家があるから、今日はそこに泊まろうぜ。」 あはは、と笑う2人を少し離れたところから見ていた僕は、ガクガクと震えていた。 もちろん、一月の寒さではない。見ず知らずの土地にカズの陰謀によって放り出されてしまったのだ。なんもないだろ、ここ。 次着の電車が来るまではおよそ2時間程度。ホームで1人待つなんてあま…

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 2

    1月3日。午前11時。 元日に熊本に到着してからは、地元の友人と会っては酒を呑み、と楽しい2日間を過ごし、そしていま、僕は西熊本駅に着いた。無人の改札を抜けてホームに出る。冷たい風が肌を刺すが、正月らしい快晴。なんてめでたいんだ。こんな日にまさか電車にこれから十数時間も電車に乗るバカ野郎なんてきっといないはず。 列車がホームに滑り込んできた。2両車。小豆色の渋い車体が陽の光を浴びてギラギラとしている。田舎の閑散とした車内、と思いきやまさかの満員電車で、もみくちゃにされながらなんとか乗車。え、こんなに乗るやつおるん??? ジャコメッティみたいなポージングのまま博多駅まで行くのかと考えただけで震え…

  • 正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 1

    年が明けた。 2020年、1月1日。令和に改元されてから初めての正月。世の中は浮かれていた。そして当然、浮かれて軽トラとかひっくり返しちゃう渋谷の街も浮かれていて、そこに住むイカれた住人も浮かれていて、この僕も相当に浮かれきっていた。 毎年のこの浮かれきった時期はいつもなら歌舞伎町でおっパブの女の胸の谷間に顔を埋めながら新年の抱負を考えたりしてるのだけど、今年はついに東京を離れることに。 友人に正月に熊本に帰ってこい!との誘いを受け、いつもならアホみたいな飛行機代がもったいないから断るのだけど、なぜか奇跡的に元日の夕方の便が1万3000円で残っており、こりゃしめたわい、しかも羽田空港からやない…

  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語 10

    ここまでの旅を読みたい人はこちら↓ 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語1 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語2 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語3 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語4 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語5 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語6 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語7 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語8 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語9 - しらぼ、 9:0…

  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語9

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  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの旅8

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  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語7

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  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語6

    ぶっはー!!! ここまでの旅を読みたい人はこちら↓ 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語1 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語2 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語3 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語4 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語5 - しらぼ、 11月1日昼12時。 昨夜のマンチ飯から部屋に戻り爆睡した僕らは昼まで寝てしまっていた。 と思ったらどうやらJ君は一足先に何処かへ出かけてしまったらしい。部屋には僕とT君の二人になった。 身体がめっちゃくちゃ痒い。肌には腕も足もビッチリと…

  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語5

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  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語4

    10月30日 午前2時 激しく鳴るクラクションの音を少しでも聞かなくて済むようにイヤホンをつけて音楽を聴く。午前2時だからって天体観測とか聞くテンションはカケラも持ち合わせてない。 少しずつウトウトと眠りに入ろうとする度に、他の車を追い越したり、舗装されていない道の段差で跳ねたり左右に揺さぶるバスによって強制的に起こされる。 だけど隣のJ君はまるでゆりかごに揺られるかの様に安眠している。微笑んですらいる。羨ましすぎてなんかムカつくからバスの窓から投げ出そうと思った。 いくら頭で観念していても、ジェットコースターの様なフワッと浮き上がる感覚の恐怖だけは拭えなかった。日にちが遅れてしまっても、列車…

  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの旅3

    そろそろアグラにつくよっ! そう相席の夫婦に呼ばれて、ボンヤリとした意識のまま目を覚ました。 約2時間半程、距離で200キロほどの道を進んできた。 200キロはだいぶ進んだなぁ、と思ったが、Googleで見ると全然まだだった。左上の黄色ピンがニューデリー、小さい赤ピンがアグラ、そして我々のゴールであるコルカタ空港は画像右端の赤ピン。その距離1470キロ。 日本の距離で例えるなら茨城県から鹿児島市まで山陽高速を使って1470キロ。200キロだと茨城から熱海くらいだ。まだちょっとしか進んでいない。 慣れ親しんだ列車とも別れを告げ、僕達はホームに降りた。すっかりあたりは暗い。夜の11時。今回は予算を…

  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語2

    10月27日22時過ぎに僕らのタイ航空はインディラ・ガンディー空港に到着した。外に出ることなく通路に入っていくので暑さはよくわからない。 かなり長い通路を抜けて、今回の旅の難所、アライバルビザの発行へ。 もともと日本でインド大使館に行ってクソみたいな手間のかかるビザの取得を済ませてからじゃないといけなかったのが、昨年?あたりから現地でそのままビザがとれるようになったらしい。そんなアライバルビザは日本人くらいが恩恵を受けられるらしく、なんだ、インドいいやつやんっ。ってなった。 ビザを取得して手荷物のベルトコンベアの列に行くと、僕たちだけ遅かったからか、J君のトランクとT君のバックはすでに床に転が…

  • 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語1

    キィ、キィ、ザプン… 聴こえるのは櫂の軋む音と小さな波とボートとが微かにぶつかり合う音だけだった。朝6時。岸辺には色とりどりの衣を着た人達が祈り、体を清めながらも、今にも登るであろう日の光を待ち望んでいた。 風も穏やかで、ガンジスの水面はまるでCGグラフィックの様に規則的に、そしてゼリーの様に弾力があり、なんとも判別つかない鮮やかな色をしている。 根元ギリギリまでガンジャを回して吸った。ゆっくり、息を吐く。煙が空に昇る。景色がかなり鮮明になる。色が濃くなっていく。その時だった。 日が昇った。なぜガンジスの人々が神を信じて生きているのか、少しだけ分かった気がした。 はい、という訳で今回は10月2…

  • 悲しみのクンニ 〜kohhと宮本彩菜と白虎の洞窟〜

    新年早々、インスタで踊る様に羅列されたワードがある。そう、「クンニ」だ。たった3文字しかないのに、あまりにも破壊力のあるその言葉は、早くも今年の流行語大賞を予感させた。 モデルの宮本彩菜に対しその彼氏、ヒップホップアーティストのkohhが2018年を早くもひっくり返す様な勢いでクンニする動画がインスタで公開され、注目を集めた。どうやら宮本彩菜の誤爆らしい。 ブログの閲覧数を1人でも増やしたい僕としては「この手があったか!!」とただ唸るしかなく、この波に乗れとばかりに急いでクンニする為に女性器を部屋中探し回った。しかし冷蔵庫からクローゼット、靴箱の中まで隅々見渡したが、女性器は家に無かった。 震…

  • 審美眼

    「お前の審美眼を見せてみろ。」 悪天候の続く夏のお盆の最終日、僕はそんな挑発的な言葉を受けてしまい、動揺した。審美眼?なんじゃそら。である。 ただ、そう言ってきたおじさんは顎に生えた白毛と金毛の入り混じった髭を指で触りながら、眼は真っ直ぐに僕を見据えていた。お前がどれ程の者か確かめてやろう。とでも言いたげな眼。 僕は戸惑った挙句の果てに、おじさんの問いに答えることにした。緊張からか、背中にはTシャツに滲む程の汗をかいていた。 「いや…ちょっと僕には分かりません。」 おじさんは僕の返答によほど落胆したのか、先程までの鋭い眼光はフッと消えてしまい、ため息をついた。 「世の中は沢山のもので溢れている…

  • 「時間にルーズ過ぎるのは人としてクソだな!」

    「晴海埠頭行 6時59分着」と電光掲示板に輝く文字を見ながら、僕はワナワナと震えていた。背後にはローソン、正面にはバス停を見据える位置。そして、早朝の空は青く澄んでいて、どこまでも高い。腕時計を見ると7時。だが来るべきバスの姿は未だにない。続けて電光掲示板に映る文字には、「4分後到着」とある。なぜ震えているのかというと、僕は当然ウンコをしたい訳で、そこの説明はあまり必要なさそうなので割愛する。ではなぜブルブルとではなく、ワナワナと震えるのか。ここには決定的な違いがある。人が恐怖に追い込まれた時、他に手段もなく、恐れおののきながら震えてその時を待つしかない、そんな時の震えは「ブルブル」と震えるも…

  • 上京タラレバ娘

    僕は割と中華が好きだ。とりあえず最後に片栗粉でトロミをつけとけばいいという安易な考えで炒められた食材達と、日本食にはない独特な味。料理は専ら食べる専門なので、味付けがどうなっているのかは知らないが。その料理に黒酢をぶっかけて食べる。 黒酢が好きで好きでしょうがなく、一時期は黒酢を持ち歩いて使っていたくらいだ。もう元の味なんて分からなくなるくらいに黒酢をぶっかける。料理を作った人の気持ちを考えろ!なんてしばしば言われるのだけれど、そんなの金払って食べる側の自由だと思う。 だから、冒頭で割と好きと書いた。ただ、中華で黒酢を頼むというのは簡単そうで実に難しい。何故なら、テーブルに置かれた黒酢、あれは…

  • その女、デンマーク

    今、左の乳首がヒリヒリする。ブログを書き出してから早いこと8年目になるが、いまでもこんな書き出しでブログを書けると思うと、日本はつくづく平和なものよと感慨深い。 今年も良い年になりそうだ。 さて、本題に戻る。左の乳首がヒリヒリするのだ。何故ヒリヒリするのかというと、それはある1人の女との出会いが全ての始まりだった。また妄想かよ!!と多くの読者は感じるかもしれないが、決してそうではない。初めての出会いは唐突だった。 朝夕が寒くなってきた昨年の10月頃、彼女はショップの店頭にいた。 上野でも有名な、市場や居酒屋が軒を連ねるアメ横から、一本隣の通りに出ると、喧騒も少し治り、そこにはいくつものセレクト…

  • 君に捧げるエンブレム

    世の中の常識を不意に押し付けられる事がある。夜、友人と小汚い立ち飲み屋で酒を飲み交わしながら語りあっていた。年明け早々僕の語る来年の抱負を、まるで僕が存在しないかのように見事にシカトする友人。もはや会話にならない。僕のことが嫌いなんじゃないか。とまで感じるのだけど、これは裏を返せば、「貴様は面白くない話をしている。」と暗に伝えてくれているのかもしれない。こいつとはこれからも仲良くいれそうだ。そんな時、友人が口を開いた。 「君に捧げるエンブレム、面白いよね。」 友人は唐突に僕の話を遮り、話題を変えた。こいつはなにを言ってやがるんだ。冷や汗で背中が湿る。「櫻井翔の演技が上手いよな。」どうやら友人は…

  • 心に残るイケメン

    人生の中で誰しもが心に残る光景を観てきたことだろう。苦労して登った山頂からの眺め、初めてのデートで一緒に眺めた夜景。それらは幾ばくの時が過ぎ去ろうとも、心の中では鮮やかな色彩を放ち続ける。 僕はなかなかに強烈な友人達がいて、その中の1人にゲイの友達がいる。次々と強かに酔ったノンケの男共をあらゆる手を尽くしては連れ去っていく、北朝鮮の工作員みたいなゲイだ。もはや手抜かりはない。 そんな彼と久しぶりに会った時、彼はまだお酒を呑む前から頬を、日の出の空のような赤色に染め、トロンと虚ろな目をしていた。そうだ。彼は恋をしていた。話を聞くと、その彼(好きになった相手)は今時の塩顔なイケメンだったのよ…と呟…

  • いきすぎた便器

    朝、気持ちをナイーブにさせる出来事があった。仕事の前にトイレで用でも足すかとコンビニへ。最近のコンビニはトイレが綺麗だと客足が伸びるみたいな思想が根付いているものだから、割とトイレが綺麗になっている。昔はトイレが汚かった店舗も見事に改装されていたりして、昔はあんな奴だったけど、ここまで立派に育ったのか。と感慨深いものがあり、胸が熱くなる。さてトイレしようとするのだけれど、便器の蓋を途中まで開けると、そこからが硬くなっていて蓋が開けられないのだ。恐れおののいて手をはなすと、その蓋は再び元の位置まで下がっていき、閉まってしまう。なんということだろう。生まれてこの方、便器に拒絶されたのは初めてであっ…

  • 「残業100時間で自殺は情けない。」

    「残業100時間で自殺は情けない。」とコメントした武蔵野大学教授、長谷川秀夫さんが処分を受けるに至った件。電通に勤める女性が「仕事にいくのが怖い。」等のツイートをしていた事も話題になりました。この一件がTwitterやらニュースタグやらでお盛んになっていて、僕としては非常に良くないと思うんです。何がいけないかって、このコメントがじゃあ亡くなられた女性に失礼極まりないとか、いや確かに情けないよね、とかの内容の部分ではないんですよ。こういう世論とは反したコメントが圧倒的な勢いで叩かれて処分されていく、この世の中が非常に良くないと僕は思う訳です。世の中には様々な人がいる訳で、みんな頭の中じゃ多様なこ…

  • 青春を独り占め

    袋とじが消えた。 あんなに暑かった夏が終わりを告げ、いつの間にか季節が変わりゆく様に、それは消えた。 物質が音を立てて崩れ消えていくような激しさもなく、さざ波が砂浜でうっすらと砂に潜りこんでいく潮の余韻のようだ。 雑誌の袋とじのあるはずのページを開くと、どこか淋しげに袋とじの切り取った余紙が、もうしわけなさそうに少しだけ残っていた。 いつもは成人雑誌なんて読まないし、買うこともない。専らXVIDEOを観るくらいだ。ただ、コンビニに置かれた雑誌の表紙に書かれていた、「青春を独り占め!袋とじ18P!」という文章が僕を魅了した。 何らかの文章を書く人間は絶えずアンテナを張っていて、世の中の溢れかえる…

  • ○んこう少女

    東京では変な事がよく起きる。 田舎では起きないのか、というとそういう訳ではないのだけれど、様々な悩みや欲望を抱えた人間が多く集まる東京は、人間のエネルギーが渦巻いているのかもしれない。 だから外を歩いてたりすると、ダライ・ラマ5世みたいな女子が鼻息を荒げていたり、気持ち悪いキャップとサングラスのデブが歩いていたり、風俗で詐欺にあったと騒ぎ立てる酔っ払いがいたりする。 そんな人達が交錯する東京。そんな場所に生きている一人一人が僕の横を通り過ぎていく度に、彼らにもいままでの人生があって、何かしらの悩みや欲望があるということが不思議で、思わず感慨に耽ってしまう。そこにはドラマがある。そして何かしらの…

  • 詐欺は人を傷つける

    彼は深く、深く傷ついていた。 顔は憎しみの重圧に耐えかねたように醜く歪んでいた。血の気の失せた青白い頬と対照的な赤く煮え滾る充血した目はあまりに悲惨だった。小刻みに肩を震わせながら、彼は、神に命乞いをするかのように静かに、しかし力強く、僕に言った。 「俺は…騙されたんだ。」 ーーーーーーーーーーーー 昨今、詐欺が多発している。「日本は詐欺大国だ。」と感じている人が多いかもしれない。昨今のオレオレ詐欺や特殊詐欺は厳罰化が進む中で被害総額は一向に減らない。 平成20年頃から盛んになったオレオレ詐欺や特殊詐欺。しかし、詐欺認知件数と人口比率で計算すると、詐欺大国と呼べるのはむしろ韓国だ。日本に比べ偽…

  • キミハボクノセンタクキ

    強い陽射しに照らされた西口公園は月曜日の昼間とあって、閑散としていた。早口で喋る中国人、ポケモンGOをしているだろう姿の若者が数人。 大した理由も目的もない空洞な人達を惹きつける何かがきっと西口公園にはあるのかもしれない。 気圧の流れで集まった小さな雲達が目的もなく一つの入道雲となって空に浮かんでいる、ここはあんな場所なのかもしれない。 そしてそんな自分もその内の1人なのかも知れない。ダンは自虐的な笑みを口元に浮かべながら楽器を置き、ベンチに座った。 昨夜長年一緒に活動してきたのに解散したバンド「ass kisser」のことよりも、ダンにとっては一緒に暮らしていた女の子のことで頭がいっぱいだっ…

  • 高畑裕太の逮捕に先駆けて物申す

    先日、日本のメディアを衝撃が駆け抜けた。 23日未明、前橋市内のビジネスホテルで女性従業員に乱暴しけがをさせたとして、俳優の高畑裕太容疑者が逮捕された。 警察によると、ホテルの電話を使って女性従業員にアメニティの歯ブラシを自分の部屋に持ってくるよう依頼し、従業員が部屋の前まで来たところ、無理やり部屋に連れ込んだ。また、調べに対し「女性を見て欲求が抑えられなかった」と供述し、容疑を認めている。 事件があったホテルには、映画の撮影のため宿泊していて、部屋に入る前はスタッフと酒を飲んでいたと話しているということで、警察は、当時の状況を詳しく調べている。 (ニュース記事より抜粋) 僕はからっきしメディ…

  • 無くしものをしないようにしよう

    目標を立てた。 あれは確か小学生の頃だったろうか。クラスで月毎に1人ずつが目標を立てるのだけど、「たくさん手をあげて発表する」「ろうかを走らないようにする」といった他のクラスメートの目標に対して、僕の「無くし物をしないようにしよう」という目標はやや異質だった。 ただ、結局は月毎の目標を立てたところで、掲げた目標などすぐに皆忘れていて、手を挙げるどころか居眠りする奴、廊下をリオオリンピックのジャスティン・ガトリン並みに全力で駆け抜ける奴、そして物を片っ端から無くしまくる僕がいた。 目標という壁を乗り越えてこそ達成できるものだが、あの目標を掲げてから10年以上も経つが、未だに忘れ物や無くし物が後を…

  • 大丈夫だよ。

    大丈夫だよ。 こんな心強い言葉が他にあるだろうか! ストレス社会の現代の中で、常に不安や恐れを抱えながら生きている人々にとってはかけがえのない言葉だ。 叱責はもちろんだが、頑張れ!といった言葉も励ましというよりプレッシャーになる方が多分にあるだろう。その中でこの、「大丈夫」という言葉は全身にのしかかる負担を取り除いてくれる唯一の言葉だと思う。 元々の語源をたどるとこの「大丈夫」というのは和漢異義語というもので、中国の言葉がそのまま伝わってきている。周の時代の成人男性の身長を一丈と表したところから丈夫という言葉が生まれた。 大きく、力強い男がいる。そんな安心感が伝わってくる言葉だ。 そんな、「大…

  • Mother's Day 〜感謝の気持ちを込めて伝えよう〜

    5月8日、今日は母の日だ。世界的にみると実は母の日は定まっておらず、アイルランドやイギリスでは年ごとに変わり、キリスト復活祭の3週間前になるし、オーストラリアでは5月の第2週になる。アメリカでの南北戦争中、「母の仕事の日」(Mother's Work Days)と称して、敵味方問わず負傷兵の衛生状態を改善するために地域の女性を結束させたアン・ジャービス(Ann Jarvis)の娘のアンナ(Anna Jarvis)は、戦後、亡き母親を偲び、母が日曜学校の教師をしていた教会で記念会を行い、白いカーネーションを贈った。(1907年5月12日)これが日本やアメリカでの母の日の起源となっている。現在では…

  • ダイエットしよう

    (2015年11月10日制作)「どうしたいの?」とよく言われる。なんのことかというと、ここ数ヶ月の食生活全般のことである。インスタントを避け、筋トレをし、プロテインを飲み、鶏肉と野菜を食べる。早食いを抑え、炭水化物もむやみにとらない。だけどいま急激なダイエットを目指している訳でもなければボディービルダーを目指している訳でもない。生活習慣を良くしたいだけなのである。太るのが嫌なので、ただ、「細いほうがいい」と言うしかないのである。人生はあっという間、とよくいわれるが、そんなことはない。割と長い。特にチヤホヤされる10代、20代は短くて、残りの余生のチヤホヤされない数十年の方が長い。しかも長寿の国…

  • あの日みたモザイクの向こうがわを僕は忘れない

    (2015年12月22日制作)モザイク。と聞いて貴方は何を連想するだろう。地上波では放送できないような内容だったり、ちょっとエッチな内容だったりに使われる修正のことをイメージする人が大多数であろう。無論、今回のモザイクとはエロな動画のモザイクについてである。ガラス、タイル、木片などを用いた欠片を寄せ集めた芸術品のことを連想した人はとんだ勘違い野郎である。と恐れながら言わせていただきたい。そもそも何故?モザイクは必要なのか。海外では無修正での動画が認められているにも関わらず、なぜ日本では規制がかかってしまうのか?不思議である。そこには日米の深い関係性が?日本の政治の流れは?資本主義とはなにか?そ…

  • Stay with me

    (2016年1月6日制作)日本時間12月6日に発表された第57回グラミー賞。4冠を達成させたサム・スミス。実は筆者と同い年で、年男。猿みたいな顔してからに。最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を掻っ攫っていったサム・スミスによる、「ステイ・ウィズ・ミー」が世界を圧巻させた事は皆様の記憶に新しいのではないか。甘い声と独特なメロディが恋心を歌うシンプルなメッセージに深みを与えている。音楽の世界において、その全てがとは言い難いのだが、ラブソングはシンプルな歌詞で作られる事が多い。なぜなら聴く人には一人一人の恋の物語があって、情景も状況もそれぞれなのである。シンプルな歌詞だからこそ五臓六腑に染み渡る。ここで…

  • つまり分からない方が良いことがこの世にはあるということだ

    (2016年2月25日制作)2月11日、人類は重力波の観測に成功した。これはアインシュタインが唱えていた相対性理論の一つが本当だったことを証明した。地球上では観測が難しい、極微小なエネルギーの通過による振動を宇宙空間で観測したらしい。と、ここまではメディアででてきた情報で知った。人類の進歩は驚異的である。ほんの百数十年前には武士が刀を提げていた時代だったのにいまでは老若男女が歩きスマホしながら闊歩している。とりわけ科学技術の進歩によって、これまで神秘に包まれたまま解明されてこなかった現象や物事が明らかになっていく。今回の発見に関してもそうで、ついに論文上でなく科学的解明を遂げた。これから先も未…

  • 神の啓示〜ギルガメッシュ叙事詩と天空の神エンリル〜

    (2016年1月5日制作)歴史は繰り返す。そう、ローマの歴史家、クルティウスの言葉である。クリトリスでもぐりとぐらでもない。何千年単位、何十年単位と物事によって頻度はそれぞれだが、ある一定の周期で物事は繰り返すのである。それは歴史、といった厳かな感じのものだけではなく、世の中の宗教、戦争などもそうだ。経済、音楽、芸能やアパレルの流行なんかは20年くらいの周期で再ブームが来たりする。その仕組みを理解できている人ほど、達観視できる。未来を読み解くには歴史を学ぶことが一番なのである。ーーーーーーーーーーーーとまぁ、昨夜、この辺りまでいっちょまえなことを書いていたんです。まぁなんて秀才感溢れる文でしょ…

  • 年越しはフリーメイソンと共に…

    (2015年12月31日制作)やぁ。今年も早いもので、もう大晦日ですね。みなさんいかがお過ごしでしょうか?実家に帰省して一家団欒コタツとミカンと紅白なんて方や、彼女と一緒にカウントダウンイベントなんて方もいるかと思います。まぁなんてステキな大晦日でしょう!(白目)そんなこんなで僕は部屋にこもってこうやってブログを書いてある次第です。別に年越しのビックイベントに1人さもしくブログ書いてるのが嫌なんじゃないですよ。ブログ書くのが大好きなんですから年末くらい家で好きなことやって過ごしたいじゃないですか。全然カウントダウンイベントとか羨ましくなんかないからね!とまぁ部屋で1人で目を三角にしながら怒りを…

  • 相武紗季の結婚に先駆けて物申す

    俳優の相武紗季さん(30)が30日、結婚したことを所属事務所を通して発表した。相手は、会社経営の30代の男性という。 正直ね、驚きましたよと。 いやね、別に良いとは思うんですよ。ぼくはね。相武さんには相武さんの人生ってもんがあるじゃないですか。全然悲しくないですよ。全然。はぁ…。 それに社長だからって歳がメッチャンコ離れてて明らか資産目当てだろみたいな感じもとりあえずは無いみたいだしね。そりゃあ相武紗季ファンだった日本国民の皆々様は残念でしょうけども。 とりわけ家庭内でも居場所のないお父様方は、終電間際の満員電車で押しつぶされながら乗る電車の中で見る中吊り広告の相武紗季さんが唯一の救いだった訳…

  • パブロフの犬

    声を大にして言いたい。僕は白衣が大好きだ。むしろ、大好きだ!と、エクスクラメーションマークを付けて良いくらいだ。今回は決して、丸美が以前難病にかかってしまい、余命宣告を受けて泣き崩れる丸美の側で僕はただ棒のように突っ立っていることしかできない、無力な人間だったのだと思い知ったのだけれど、そこで丸美の担当医の熱心な治療のおかげで少しずつ回復し、遂には完治、まさに奇跡としか言いようのないときに、丸美の担当医に泣きながら礼を言うと、担当医はフッ、と鼻で笑い「私はただ仕事を全うしただけです。礼には及びません。」と呟きながら病棟の廊下を歩きだしたときの担当医の背中が、というか白衣がカッコいいから白衣が好…

  • 実録。教団Xに潜入してきた。

    「あなたは神を信じますか?」 きたっ、この言葉だ。目を閉じて座っている僕は思わず瞼の暗闇の中で聞こえる声に敷物の端を、ぎゅうっと握りしめていた… ーーーーーーーーーーーーーー 世界には様々な宗教がある。お祈りをして、「アーメン」(ヘブライ語で、[確かに]の様な意味)と唱えるキリスト教や、ムハンマドを通じて神の教えを広げたイスラム教、インドで広められた仏教。これらは世界的にも有名な宗教で世界宗教とも呼ばれているが、更に分派されたり、新興宗教が生まれたりなどしていて膨大な数の宗教団体が存在する。 とりわけ日本に於いては世界で一番といって良いほどに宗教に関しては寛容で、なんと18万以上もの宗教が存在…

  • 月まで届くからあげくん

    今月、あの、LAWSONの「からあげくん」が発売開始から30周年を迎えた。もはやからあげくんを知らない人の方が少ないんじゃないかってくらいの認知度のあるからあげくん。実はあのパッケージのニワトリみたいなのは、鶏ではなくて妖精らしい。 さて、30周年を迎えたことに関して、様々なメディアで取り上げられたのだが、その時の売上高の表現に、僕は思わず唸った。ここに一文を抜粋させていただく。>>ローソンのヒット商品からあげクンは1986年4月15日に誕生。販売数は累計25億5000万食で並べると月まで到達し、少し折り返したぐらいの距離になるという。みなさんはどう感じただろうか。なに、普通じゃないか。と思っ…

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