chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
我 思うこと https://blog.goo.ne.jp/roastblend0718

この世を生きているのは何のため? この世に生かされてるのは何をせよと? 与えられた宿命・使命とは

我 思うこと
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2016/04/28

arrow_drop_down
  • 21(終)

    試験日の朝。学校前には、多くの受験生の姿があった。いくつかの集団。教科書を読みあさる者。「ヤマを張る」者。初めて見る女子制服。隣の市内からも来てる。へぇ、こんなに人気があるのかこの高校。ほとんど手ぶら(筆記用具だけを手に)の状態で教室に入った俺。試験問題に何の疑問を持つこと無く、(そのまんま)覚えこんできた答えを淡々と記入していた。意外に早く1日が過ぎていた。周りからは「あの問題は難しかった」とか「引っ掛け問題が多かったな」など溜息を漏らす者の声が多く聞かれた。やる事はやった。落ちた時は落ちた時だ!妙に清々しい気持ちだった。帰宅して試験が終わった旨を報告。「お疲れ」の一言も返ってこない。「こいつが合格すれば、また金が要る」そんな視線を背中で受けた。合格発表の日。久しぶりに遅くまで寝ていた。養父母はいない。遠くの...21(終)

  • 第2章 13(終)

    我思うに13迎えし試験の日配られた紙特に緊張もせずただ淡々と回答する我引っかけの問題有り誰もが対策練るただ素直に回答する我帰宅し報告する我にねぎらい無しただ黙々と食べし晩飯迎えし発表の日重き布団こもる溜息に縮む体歩く田んぼの中道倍の時間費やす誰もいない告知板高き数字の列見つけし我の番号何度も確認す振返り暫く進んでまた戻る風ぬるし家まで誰とも会わぬ道合格報告すれどよそよそしき顔親の為と変えし高校何故に喜ばん漂う血の壁に戸惑う立ち枯れる我そこに在り我思うに落ちれば暗闇の丁稚奉公だったか第2章13(終)

  • 20(続)

    物凄いショックだった。金槌で胸を叩かれたような衝撃だった。その家の長男として居るからには当然、「家業を引き継ぐ者」であろう当時の常識。長男として生まれた周りの同級生や、町の農家の男達、近所の商店の息子など・・・ほとんどの長男が家業を継いでいた時代。それに習おうと思った俺。そうしなければ、「あそこの家は。あそこの長男は!」と養父母が批判を受ける事に「申し訳ない」という気持ちが最優先していた頃の俺。自分を犠牲にすれば、家は安定する。そう、信じて確固たる決意をした時期だった。なのに・・・。眠れなかった夜。頭にこびりついた「あの言葉」。翌朝、空ろ・・な気持ちで学校へと足を運ぶ俺の姿があった。数日後。考えに考え、悩みに悩みぬいた末に俺は決断した。あの時の決断を翻した。結局、「どうあがこうと、自分の希望が通じない、心が通わ...20(続)

  • 20

    解説20ストーブも何も無い部屋。外の気温とほぼ変わらない、ツギハギだらけの俺の部屋。冬の季節。昔は、今に比べて雪の降る日(雪が積もる日)が多かったような気がする。雪合戦や雪だるま作りなど、それなりに「冬の遊び」は楽しんだが・・・。現在(今の暑い夜でも)冬の季節になると思い出す。凍える身、アカギレの手から滲み出る血、氷を割って雑巾をバケツに浸し、掃除をした日々など。楽しかったな、という思いは稀(まれ)にしか沸いて来ない。高校受験。同学年の空気がゆれていた季節。親しくなった仲間と(一時は)決別しなければならない数ヶ月後の春を感じていた頃。で、当時の俺はどうしていた?何を考えていた?・・・と過去にリンクする。・・・どうでもよかった俺がいる。「どうでもよい」という表現は全部が当てまらないと思うが・・・。『結局は、こんな...20

  • 第2章 12

    我思うに12寒き部屋息白く悴む掌高校選択飛び交う不安級友の溜息技術覚え親孝行す工業高を決める我三者面談担任推すも曇り顔の母かかる費用もったいない一点張り家でぼやく母隣のボンクラ高校へ行け酒飲む父は無言しこり感じる我の腹金の迷惑かける近くの普通高に志願直す試験勉強すると初主張危機感覚えた一ヶ月前暖房は重ね着し溜めた体温のみ摩る手足近づく日の夜初めての高級夜食カップ麺朝日の温もりに目覚めた試験の朝椅子の上開き直り霞消えたの如き軽き心体我思うに我の親孝行は心外なり期待は血繋がりし実子弟の未来家取り第2章12

  • 19

    解説19自分の心(魂)は清らか(正直)で、人を陥れる(だます)などをするのはとんでもない事(人)だ、と素直に信じていた頃。部活の練習で帰宅が遅くなり、まだ部屋の電気も付けずに学生服を脱ごうとしていた時だった。俺の眼の前にある大きなガラス窓。養父が建てかけ中の(ブロックを積んだ)第2の家が暗闇に映る。周りは真っ暗だった。うつむきかけた俺の顔に光があたった。視線を上げた瞬間、上方が眩しく輝いた。何も無いはずの暗い空間。突然、丸い筒状の光る物体が右前方から出現、目で追える程の速さで左に移動、フッと消えた。音もなく。フット現れ、す~っと左に動き、消えた。部屋の中が一瞬、昼間のように明るくなった数秒間の出来事だった。この時、俺の脳裏に浮かんだもの。俺の人生を変えた、「あの日の出来事」が鮮明に蘇った。。小学6年生。夏。養父...19

  • 第2章 11

    我思うに11清き心を信じた頃暗すみに帰りし部屋動かされし顔窓の外横切る円筒の眩き光暫し呆然とす蘇る鮮明な記憶小学六年の夏起きし我見上げる朝焼けの空一点明けの明星しばし見蕩れる何感じたか輝く星に手招く我微笑む突然に近づく星固まる身体しばしの対峙見つめ合う数刻徐々に放物線描き彼方に消ゆ以来星は変速だと信じる我笑う友認めぬ教師見上げれば天の川星一つ動き離れた星と重なり違方に流る見上げれば青き空白雲の間に期待す現れし丸き球目が合うやがて垂直に姿消す凄き速さ話せばキリなし数十話我、思うに変人にならぬ策話さぬ事第2章11

  • 18(続々続)

    俺は、ずっと幼い頃から2階の部屋の1室に寝ていた。寝かされていた。弟や妹達は、下の階で養父母と一緒に寝ていた。小さな小さな裸電球の下で、一年中変わらぬ(せんべい)布団。いつだろうか?床間の部屋で寝ていた時期。薄明るい灯りの下で(隠れるように)マンガ本を読みあさり、視力が低下していった時代(家では漫画本はご法度だった)。ある日、夜中に人の気配を感じて目を覚ました俺。「ん?誰かが横にいる。」そ~っと身体の向きを気配を感じた背中の方に変える。いた。真正面。何で・・誰、この人。俺と同じ体勢でこっちを観ている。女性。しかも髪型が違う。日本髪だった。淡いベージュ色の着物。同じ歳くらいの女性が同じ布団(?)に入っている。その子は笑った。笑い顔が可愛い。俺も笑い返した。なぜか恐怖感は湧かず、むしろ懐かしい感じがした。「姫」とつ...18(続々続)

  • 18(続々)

    ポラロイド写真が流行っていた時代。養父が新しく建てたバイク小屋の2階で、俺は「誰かに」写真を撮られた。「ポーズ!」をと言われ、言われたまま、ただブロックの上に腰掛け、その機械に(少しだけ)微笑んだ。いきなりの発光(ストロボ)と共に飛び出してきた白い銀紙。渡された白い真四角な紙を見ながら、徐々に浮き出てくる俺の顔と背景の山並み。「すごい!何だ、これ!」、「へ~ぇ、これが今の俺の顔?」と感心しながら只、浮き上がる色に見とれる俺。春先の緑が濃ゆくなる夏前の季節だった。「ん?俺の後ろに誰か居る!?」浮き出した俺の顔と背景の山、緑の風景。渡された銀紙を手に持ちながら、後ろに居るはずが無い「人の顔、輪郭」を確認しようと振り返る・・・誰もいない。写真が完成(もう、色が浮かび上がらない)したのを確認した俺。それでも、背中に映る...18(続々)

  • 18(続)

    色々な事を「すっ飛ばして」中学の時代に入った頃に行く。帰宅してから「毎日のノルマ」を終え、宿題をする俺の部屋。いつもの時間。夜10時くらいには「隣近所の皆さん」が普通に布団の中に入っていた時間帯。宿題をしていた俺。し~んとしていた空間。静かになり始めた時間だった。いきなり、階段を踏みしめる音が聞こえる。みシッ、みしっという音がはっきり聞こえた俺は、後を振り向いた。親が階段を上ってきたと・・・。しかし、その半透明な「すり硝子戸」には誰の姿も写っていなかった。音がするのに姿が見えず・・。俺以外、2階の部屋には誰も居ない(寝ない)はずの階。俺は養母がそこに必ず「居る」と思い、「何?」と振り返りながら声を返す俺。だが、「そこ」には誰もいなかった。目を凝らしても、誰の姿も観えなかった。その音に慣れてきた頃には、ミシッ、の...18(続)

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、我 思うことさんをフォローしませんか?

ハンドル名
我 思うことさん
ブログタイトル
我 思うこと
フォロー
我 思うこと

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用