オウム真理教に関連する事件の概要 森達也監督の著書『A マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(角川文庫)の内…
『ブッタという男 初期仏典を読みとく』(ちくま新書)清水俊史 著 ② – ブッダの先駆性とは何か –
ブッダの先駆性とは何か ブッダが業と輪廻の思想をどのように捉え、教えの中で位置付けたのかは、近現代においても議…
『ブッタという男 初期仏典を読みとく』(ちくま新書)清水俊史 著 ① – 現代の価値観を反映させたブッダ像 –
大学時代の同級生であり、現在さまざまな分野でご活躍されている四夷法顕さんがFacebookで『ブッタという男 …
『時間の比較社会学』(岩波現代文庫)真木裕介 著 ⑥ – 物象化された時間と現代社会の苦悩 –
これまで、時間の直線化・外部化について大体の話をご紹介しました。今回、本書の中で印象的であった部分を抽出して、…
『時間の比較社会学』(岩波現代文庫)真木裕介 著 ⑤ – 共有時間の創出:牛時計から抽象的時間への進化 –
前回までの記事で、かつての時間感覚は振動的時間感覚であったのが、ユダヤ教などの影響により直線的時間感覚へと変遷…
『時間の比較社会学』(岩波現代文庫)真木裕介 著 ④ – 直線的未来感覚がもたらす社会的変革 –
人類が未来という時間感覚を獲得したことは、単に未来の出来事への不安や煩悩を生み出しただけでなく、大きな可能性を…
『時間の比較社会学』(岩波現代文庫)真木裕介 著 ③ – 直線的・不可逆的な時間感覚の形成 –
直線的・不可逆的な時間感覚の形成 時間の表現方法は文化や宗教によって異なります。 たとえば、ヘレニズム文化(古…
『時間の比較社会学』(岩波現代文庫)真木裕介 著 ② – 繰り返し訪れる時間の感覚:古代人の世界観 –
繰り返し訪れる時間の感覚 現代人の多くは、時間を直線的なものとして捉えています。過去から現在、そして未来へと一…
『時間の比較社会学』(岩波現代文庫)真木裕介 著 ① – 現代人の時間感覚とその相対化 –
今回から『時間の比較社会学』(岩波現代文庫)真木裕介 著の内容をまとめていきたいと思います。「真木裕介」は社会…
『彩花へ – 「生きる力」をありがとう』(河出書房新社)山下京子 著 ③ – 加害者へ馳せた思い –
集中治療室での彩花さん 彩花さんは中央市民病院の集中治療室に運ばれ、意識不明のまま治療が続けられていました。点…
『彩花へ – 「生きる力」をありがとう』(河出書房新社)山下京子 著 ② – 第二事件の詳細 –
事件が起こった3月16日、この日は日曜日で、彩花さんは地域の公共施設で行われる映画を友人4人と観る予定でしたが…
『彩花へ – 「生きる力」をありがとう』(河出書房新社)山下京子 著 ① – 神戸連続児童殺傷事件の概要 –
私たちは、自分本位な生き方から抜け出せないため、「凡夫」と呼ばれます。それに対して、「仏」とは目覚めた者を指し…
『なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか』(青土社)ジョナサン・マレシック 著 ⑥ – 慢心と戦う修道士たちが築いた労働の秩序 –
前回の記事では、古来よりベネディクト会の修道士が「悪霊」と呼んできた「働かなくてはならないという倫理観」と戦っ…
『なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか』(青土社)ジョナサン・マレシック 著 ⑤ – 仕事という悪霊を手懐けたベネディクト会 –
著者がバーンアウト文化から距離を置いた仕事の在り方を模索する中でたどり着いたのが、この〈砂漠のキリスト修道院〉…
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オウム真理教に関連する事件の概要 森達也監督の著書『A マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(角川文庫)の内…
以前、このブログで辻野弥生氏の著書『福田村事件』(株式会社五月書房新社会)所収の当該事件と、この事件を映画化し…
これまで、著者がビジネス思考の果てにうつ病を発症し、その経験を契機として考察した内容をご紹介してまいりました。…
一言で「強さ」と言っても、何が強みとなるのかは、その人が置かれた環境との兼ね合いによって決まります。たとえば、…
言葉の用法によって生まれる意志の概念 著者である井上氏は、自由意志を多元的に捉えることで、「自由と責任はセット…
文化による「論理性」の違いが示される『「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル』 NewsPicks…
自己監視の時代に生きる――経済的規範と評価制度の交差点 現代社会は、経済の論理が個人に深く影響を及ぼす構造を持…
著者は、うつ病を発症する以前から一貫して「経済」に対する問題意識を抱いていました。一方で、病気を発症する前は、…
これは次回の記事でも触れる内容ではありますが、現代に生きる私たちは、経済の論理に強く規定されているといえます。…
「強い自分」を演じ続けた代償~うつ病を発症した経緯 前回も触れましたとおり、著者の井上氏がうつ病を発症した原因…
来月拙寺にご出講くださる宗秀融氏のご法話を探していたところ、毎年ご出講くださっている松月博宣先生の海徳寺You…
今回からご紹介する書籍は、ディスカヴァー・トゥエンティワン、ダイヤモンド社を経て、ソーシャル経済メディア「Ne…
苦難を共有することの意味――儀式と社会的結束 痛みを伴う儀式は、古今東西の社会において見られる現象であり、単な…
社会学者ソースティン・ヴェブレン「顕示的消費」 何かしらの犠牲を受けることで、その人自身にも利益がもたらされる…
Google が提供する NotebookLM は、ユーザーがアップロードした情報をもとにチャット形式の応答を…
2025年5月3日(土)の永代経に、広島県より服部法紹先生がご出講くださいました。法話のないようをいくつか書き…
創られた伝統――ヤンチェンマンガ村の火渡り儀式の起源 芸術に対する大胆な意見で知られているデニス・ダットンとい…
人類の黎明期における儀式と共同体の誕生 人類は、約六〇〇万年から七〇〇万年前にチンパンジーと分岐したと考えられ…
通過儀礼における三段階 儀式の研究者は、「通過儀礼」という用語を用いて、人生における主要なライフステージや変化…
ストレスの功罪:進化の恩恵と健康への脅威 ストレスは、間違いなく機能の進化に寄与してきた、生存のための重要なメ…
再定義される死 前回の記事までは、福岡伸一さんの著書から、私たちを構成する各器官は全体の部品でなく、各細胞が隣…
マップヘイター的に振る舞う細胞 人間を構成する要素は予めDNAという設計図で決定しており、その設計図どおりに各…
生物学者の福岡伸一先生の書籍の内容は法話の中でもよく耳にいたしますが、大方、物事に実体はなく、全ての現象は相互…
PC関係のコード類が乱雑になってきたので、収納グッズを購入し、PC周辺を整理・整頓いたしました。この写真では見…
1990年代以降、日本社会において「教化」の動きが顕在化しました。特に今世紀に入ってから、その動きは法律の変更…
人口急増に対応するために増設された高校普通科と垂直的序列化の関係 1970年頃を境として、高校教育制度の水平的…
日本国憲法・教育基本法の中の「能力」 この見出しでは、第二次世界大戦敗戦から1980年代までの時期に、日本社会…
垂直的序列化と水平的多様化の相互抑制 戦前、富裕層や士族出身者を中心して「受験競争」が過熱してゆく現象は局所的…
「能力」という言葉の磁場がもたらす影響 日本の教育における垂直的序列化の支配について、これまで様々に指摘されて…
前回の記事の内容 前回の記事では、本書の問題意識と仮説が述べられています。 私たちの社会における人の評価基準は…
本書の目的 今回から、『教育は何を評価してきたのか』(岩波新書)本田由紀 著についてご紹介します。以前、見てい…
ここ15年ほど、浄土真宗に関する研鑚は、講義の音源を法事の間の移動中や家事の間に拝聴するか、末註(浄土真宗の教…
法事によって伸長される時間間隔 前回に引き続き、東青僧設立60周年の記念講演のパネリストとして出講してくださっ…
死では終わらない物語に支えられる 先日、東青僧設立60周年について報告しましたが、記念行事としてパネルディスカ…
今更感があるのですが、2024(令和6)年1月22日(月)に、東京教区の青年僧侶の会(東京教区青年僧侶協議会〈…
先日(2024年5月17日)、麻布台ヒルズの地下で開催されている会田誠展と東京国立博物館(上野)で開催されてい…
各地で布教をなさる布教使の中には鉄板の法話をお持ちの方もいらっしゃいますが、私の場合、鉄板の法話というものがあ…
ミシェル・フーコーの権力論に則って、「カツアゲ」と同様に、相手が嫌がる便所掃除をさせる状況について考えてみます…
念仏と同じように能動態(する)と受動態(される)で表現するのが難しい事態の一つである「カツアゲ」を解説する前に…
以前、このブログでも紹介した『中動態の世界 意志と責任の考古学』國分功一郎 著 に関する内容です。 『中動態の…