箱根・大平台温泉 玉の湯(神奈川県)p.175

箱根・大平台温泉 玉の湯(神奈川県)p.175

箱根登山鉄道は山の斜面を登るためスイッチバック方式をとり入れジグザグに登る箱根の名物列車であります。箱根湯本駅を出発してふたつ目の駅が大平台駅であります。この辺りは比較的平坦な地形のため、「大平台」の名がついたようで、この付近で3度ものスイッチバックを行い、急峻である塔ノ沢、宮ノ下を登りつめます。 大平台温泉は戦国時代からの古い村落で温泉地になるまでは、ほとんどが椀物や玩具をつくる木地屋だったそうです。昭和24年に地元の有志たちにより温泉を掘り当て、今日では箱根十七湯のひとつとして知られています。 昭和35年創業の「玉の湯」さんも湯宿を営む以前は木地屋だったそうです。軒に千鳥破風がついた趣ある佇まい。玄関では福助が迎えてくれます。 玉の湯さんでは、日帰り入浴は玄関からではなく隣接する蔵から入ります。蔵の中がカフェスペースとなっていて、浴後にこのカフェで挽きたてのコーヒーが頂けるというシステム。 カフェの奥から館内に入り、赤いカーペット敷きの廊下を進んだ先に浴場があります。岩風呂と檜風呂、そして貸切り風呂の3つの浴場があり、この日、男湯で利用できたのが、檜風呂であります。 湯底の木目が美