鳴子温泉 滝の湯(宮城県)p.173
前項の早稲田桟敷湯に引き続き、鳴子温泉をお送りします。木地業のさかんなところでもある鳴子ではこけしは相当古くからつくられていたそうです。寛永年間(1624~44)に始まったという漆工業や曲げ物とともに貴重な町の産業となっています。 そんな鳴子で十代続く生活雑器、木地玩具、こけしなどの木地物の製造元・高亀さんでこけし見物させていただきました。 高亀さんオリジナル鳴子こけしをはじめ、年代物の張り子人形、土人形などの展示もあり、作り手の人柄やユーモアまでもが感じ取られ見ていて飽きません。 鳴子温泉ではお馴染みの版画家 大野隆司氏のイラストも飾られています。ネコとこけし、そしてあったかい言葉にホッとさせられます。 そして「週間新潮」の表紙絵で親しまれた画家 谷内六郎氏が絵付けした鳴子こけしがスバラシイ。六郎が描く子供のタッチが鳴子こけしに何の違和感もなくマッチしているのが不思議であります。 高亀さんとは交流があったようで、六郎氏が描いたゴキゲンなマッチ デザインの原画やお手紙などの展示もあります。そして高亀さんの包装紙も六郎氏によるものだそうです。 高亀さんのあとに向かったのは共同浴場「滝の湯
2022/03/30 20:40