キレイな♂の切ない涙が大好物。fuuのオリジナルBL小説サイトです。現在『甘い秘密』のその後を書いております故、少々…お待ちくださいませm(__)m
翌日、斎藤と重田、勝海が待つ関東山一会の事務所に、三河組の組長林田と顧問の鞆田、若頭の相本がやってきた。「どうぞ」見張りの若中が、扉を開け、3人を中へ入れる。「自分たちが預り知らぬ所で起きたこととはいえ、この度は…」林田が頭を下げ、後ろに控えた2人もそれに
「いや…」鉄二にかける言葉を必死で探すが、出て来ない。「…ごめんな…晶太……俺、アホだな…晶太…ごめんな…」鉄二は、また、晶太の体を摩り出した。ボロボロと涙を零す鉄二に、いつもは犬猿の仲の松下が、自分のハンカチを渡す。鉄二はそれを、会釈と共に受け取り、顔
最終便で神戸に到着した。機内でもイケメンと連れは、冬夷の前列だった為、飛行機を降りてからも少し後ろを歩いてゆく格好になった。2人は冬夷に気付くことなく話しながら歩き、冬夷は一人、黙って歩くので、自然と会話は耳に入ってきた。「飯食お」彼が言う。あまり抑揚のな
4年の時が過ぎ、冬夷は18歳になった。相変わらず体は薄く華奢ではあるが、身長は伸び、輪郭が以前より細くシャープになった。そのせいか、前は甘く見えた大きなアーモンド型の瞳が少しキツくなって、まさに闇に光る猫の目のような印象だ。4年間、伸ばし続けた髪は背中を隠す
事務所のドアがノックされる。「入れ」応接室のドアが開き、松下に先導されカルーが入って来た。顔はまだ腫れている。「呼ぶまで誰も入れるな。お前もそっちで待ってろ」松下に告げ、カルーに向かいのソファを示し、冬夷のパスポートをセンターテーブルに置く。勝海と2人きり
「はぁ……」唯一の行きつけ、メニードーナツ靖国通り店。窓際の2人席に肘をついて座り、大きな溜息をつく。―ここにまた、来ることあんのかなぁ…行ったキリかなぁ……愛着も何もなかったこの国の風景が、急に愛おしく思える。「あ」思わず声が出た。―デジャヴ?ちょっと違
「見た目程は酷かねぇよ?心配ない。明日にはピンピンしてら」カルーの傷の手当てをした後、化膿止めの点滴を着けながら越岩が言い、カルーは、はい、と白い歯を見せて笑った。東京に居て、実は銀座に初めて来たのだが、高級、華やか、といったイメージしかない銀座に、こん
ーここは…何処……比較的ゆったりとしたセミダブルのベッドに、肌触りの良いパジャマのような物を着せられ寝かされていた。カルーと2人で居たホテルに、スーツ姿の男達が数人現れたのは、到着から30分も経っていない頃だった。近づいてきた男に張り倒され、固いマスクのよう
めくるめく快感に、突如、冷水がかけられた。―誰?……少し、迷惑な気持ちで、声の主をぼんやりと見る。「ロイ!」「…カルー?…なに…」目の前に聳え立つ長身は、昨日、一緒に食事をし、それから、生まれて初めて、セックス以外でホテルへ行って、最上階のバーで、ソフト
―勝海?午前2時過ぎの新宿ゴールデン街。間違いなく勝海だ。180を有に越す身長だけでなく、その隆々とした逞しい体躯は、どうしたって目立つ。いつものようにダークなスーツに身を包んだ勝海は、洒落たバーのような所から取り巻きも連れず一人で出てきた。そして、そこに立
「代理。あの黒人、言ってるまんまでした」鉄二が松下と事務所に入って来た。「おう、ご苦労だったな」事務所の応接セットのソファに深く腰掛け、鉄二の弟分である大悟に肩を揉まれている勝海が瞑目したまま労った。「うす。おい、変わる。大悟、代理の茶淹れて来い」「うす
翌日もカルーはやって来た。その日は泊まり希望の客が居て、カルーが来てからものの5分で冬夷は《アザミ》を出た。その次の日も、また次も、カルーは店に来た。ただ、店に来て、大人しくウィスキーの水割りを飲む。冬夷が店に出ると、子どものような笑顔になり、店に入るなり
―何だ、あの黒人は…冬夷に続いて入ってきた一際長身の黒人に、何者か?と、若中達にも俄かに緊張が走る。「急いだんだよ、これでも~。うるせーチンピラだな。あれ?アンタ、入ってきちゃったのー?ここ何処か解ってんの?は~、アチィ~」冬夷は端のボックスにドカッと座
暫くは無言でただ、うっとりと勝海の洗浄を受けていた。「俺……」「ん」意識ははっきりしていないが、話したくなった。「3歳の時さ…母親に捨てられたー」無言で勝海が頷くのが何となく見えた。「今晩から…ここが、あんたのおうち…バイバーイ、って走ってった。…すごく…
《アザミ》の長いカウンターの奥、一つ空いているスツールは、いつも勝海が座って冬夷を見つめる指定席だ。そこへ座ると、晴樹がすぐに瓶ビールを持って来て、グラスに氷を2つ入れた。小ぶりのグラスを持ち、晴樹の方へ傾ける。満たされたビールを一気に飲み干し、グラスをも
「…勝海さんッ…お、久しぶりっす…」―どうした?晴樹の様子がおかしい。―毎週来てるのに、久しぶりだと?カウンターにズラリと並ぶ客の背中を見て、納得だ。勝海の胸に柔らかに広がっていた甘いものは一瞬で消え、関東山一会系重田組の勝海圭一郎になる。「おお、これは勝
いつもご訪問ありがとうございます。不良猫様。Toy boy's story17話、18話、19話、20話にて返信させて頂いております。ご確認下さいませm(_ _)m
「お前、ここにいろ。出てくんじゃねぇぞ」晴樹がドアの外に出た。「あ、すみません、まだ営業前で」声だけが聞こえる。冬夷は、ドアに駆け寄り、細く隙間を開け、様子を伺った。2人は40代から50代のゴルフウェアのような格好の男、あとは若く、それぞれ派手なシャツやらTシ
「俺はヘタか?」「は?」約1時間後、勝海は純の新しい部屋を訪れていた。新宿3丁目にある純の自宅は、1LDKのこじんまりとした部屋だ。3人がけの脚のないリクライニングソファに勝手に腰を下ろした勝海は、聞きたくて仕方のないことを唐突に聞いた。何が、と笑いながら純は冷
迎えたい…。勝海を迎えたいのに、14年間で多分、1番痛い。それは痛みと言うより衝撃で。でもどうしても大好きな勝海のものになりたい。勝海に、良かったと言われたい。冬夷に出来ることはセックスだけ。なんで!!数え切れない男どもを狂喜させてきたのに、勝海を喜ばせるど
いつもご訪問ありがとうございます。不良猫様、Toy boy's story・15・16話にて、コメ返させて頂いております。ご確認下さいませ。
触れてしまえばもう、触れない、等と思っていたのが嘘のように、どこもかしこも自分の物にしたい。髪の毛の1本1本にまで勝海の印をつけ、自分の物だと誇示したい。今すぐに繋がりたい。痛いほどに鼓動が早鐘を打つ。こんなになったのは初めてだ。セックスは好きだし、性欲は
呆気に取られている晴樹の横で、勝海は両膝を床につき、伸ばした冬夷の両腕の中に入り込むように身を寄せた。―来てくれた…やっぱり来た…。鼻の奥の方がツン…とした。冬夷は近づいてきた逞しい首に両腕を回し、磁石に吸い付く砂鉄のように勝海にくっ付く。勝海はドロドロ
いつもご訪問ありがとうございますm(_ _)m不良猫様。Toy boy's story11.13.14話にてずず様。Toy boy''s story11話にてコメ返させて頂いております。ご確認下さいませm(_ _)m
「いらっしゃいま…せ、あ……あ、勝海さん…あ、あの…」ボックス席では、ソファに凭れ、大開脚する冬夷の股に、上からブランデーを垂らす客、それを舐める客、手や足に齧り付くようにしている客…黒いシースルーのシャツ1枚だけを裸に残した冬夷は、世界で1番淫らな娼夫だ
一週間が経ち、また木曜日になった。―なんで来ない……22時には客が引いたのに、22時半を過ぎても重田組はやってこない。冬夷は一人、カウンターに座りドアを背にして爪を噛む。今日は9時に部屋に戻り、入念にシャワーし、髪も洗った。前に客からもらった、男性の性欲を増長
「冬夷、もういいのか?あれ、出かけるの?またメニードーナツか?」生活空間の部屋を出て、準備中のアザミの店内へのドアを入ると、晴樹の声が飛んできた。その問いかけには、いつも通りにスルーだが、答えがないのはイエスだと知っている晴樹は、冬夷の完無視を全く意にも
ぼんやりと意識が回復してきて、自分が寝ていたことに気付く。「勝海…」口をついて名前が出るが、勝海はもういなかった。「夢?…」どこまでが現実でどこからが夢だったのか……変わりばえのしない、いつもの天井を見ながら考える。「見舞いに来る、って電話あって、来るの
いつもご訪問ありがとうございますm(_ _)m不良猫様。Toy boy story・10話にてコメ返させて頂いております。ご確認下さいませm(_ _)m
―『…ぁ洗えよ……アンタ、が…』その一言で、グッタリと放心状態の冬夷を抱き、透き通るような白い体を、事も無げに洗っているのであろう晴樹に抱いていた、自分の中でさえ認めるのが恥ずかしい羨慕が煙となって消えてゆく。軽い膨れっ面で、一気に赤面した冬夷の目が泳ぎ
その顔が、あまりにも優しかった。大金を出し冬夷を買ったと言いながら、実際に冬夷を触り犯すのは、他の男達だけで、勝海本人は、繰り広げられる狂宴を、離れた席で無表情に見ているだけだ。行為に耽り、痴態を晒しながらも、いつもその目に出会う度、ヒュン…と脳底を正気
いつもご訪問ありがとうございます。不良猫様。ずず様。Toy boy's story・8話にて、コメ返させて頂いております。ご確認下さいませm(_ _)m
開店時間にはまだまだ早い午後4時過ぎ。《アザミ》のドアは空いたままドアストッパーで留めてあった。仄暗い店の中へ入ると、カウンターの中で何やら作業をしていた晴樹が顔を上げる。「あ、ども!すみません、勝海さん、わざわざ…」「かまわん。あいつは…どうだ?」「あ、
会えば会うほど『1度でいいから勝海に甘えてみたい…2人きりになりたい…』そんな思いが胸の中で膨らんでゆく。だが、初めて心を揺らした人は、決して自分に触れてはくれない。行為の途中、いつも鉄二に呼ばれるのに、嫌な顔をするだけ。いい具合に乳首を捏ねられ、秘孔を舐
いつもご訪問ありがとうございますm(_ _)m不良猫様。Toy boy story・5話、7話にて、それぞれコメ返させて頂いております。ご確認下さいませm(_ _)m
オス共も夢から冷めたように一人、また一人と立ち上がり、晶太から渡されたおしぼりで手や汚れた場所を綺麗に拭い、人の顔に戻った。鉄二は、さっとトイレに入り、10分ほど篭った後、苦笑いで勝海の向かいの席に座った。勝海は、先程のザワつきを押さえ、スッキリした顔の弟
いつもご訪問ありがとうございます。不良猫様。Toy boy story・5話にて、コメ返させて頂きました。ご確認下さいませm(_ _)m葉月様。Toy boy story・1話にて、コメ返させて頂きました。ご確認下さいませm(_ _)m
最初の方こそ緊張しているようで、ぎこちなかった前田も、生クリームだらけになり、フルーツが盛られた冬夷の胸が、初めての怒りと緊張に襲われているせいで、呼吸が大きくなり、いつもより大きく上下するのを見て、理性は崩壊したらしく、すでに冬夷を舐め回していた仲間達
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