常盤貴子さんのフォトエッセイ「小さな幸せで満たす日々」を読みました。偶然、書店で「お渡し&握手会」が開催されることを知ったのがきっかけで手にした1冊です。冒頭に「私の好きを集めてみました」と書かれている通り、この「小さな幸せで満たす日々」は常盤さんの好きなものがたくさん詰まっている本です。使っている食器やカゴ、お気に入りのリュックやスニーカー、美容と健康のために使っているタオルやソックスのことなど...
本、ゲーム、音楽、映画の感想などを書いてます。ショートストーリーや創作詩も書いてます。
基本的にノンジャンルで面白いと思ったことを自由に書いてます。最近の話題ばかりでなくちょっと懐かしいものも取り上げています。
葉真中顕の小説「ロスト・ケア」を読みました。長澤まさみさん主演で映画化され公開中ですね。その話題性とは関係なく、なかなか面白い作品でした。とても変わった小説です。一応、ミステリーにジャンル分けされるのかも知れませんが単純に推理ものと位置付けられないような内容です。メインになっている題材は現代日本における大きな問題の一つである介護です。家庭における介護、施設における介護などその現場の風景と関わる人々...
コンセプトはディストピアとガールということで、おもしろそうなので読んでみました松崎有理さんの「シュレーディンガーの少女」。タイトルからしておもしろそうですからね。「猫は50%生存している」のシュレーディンガーです。全部で六つの短編が収録されています。65歳になったら一律に人が死ぬように設計された世界を描いた「六十五歳デス」。基準以上の肥満の人は殺されてしまう世界を描いた「太っていたらだめですか?」。数...
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常盤貴子さんのフォトエッセイ「小さな幸せで満たす日々」を読みました。偶然、書店で「お渡し&握手会」が開催されることを知ったのがきっかけで手にした1冊です。冒頭に「私の好きを集めてみました」と書かれている通り、この「小さな幸せで満たす日々」は常盤さんの好きなものがたくさん詰まっている本です。使っている食器やカゴ、お気に入りのリュックやスニーカー、美容と健康のために使っているタオルやソックスのことなど...
永野芽郁ちゃんと大泉洋さん主演の映画「かくかくしかじか」を観て来ました。この映画は、今年、映画館で何度も予告編を観ている内にだんだん観たい気持ちが強くなって行った作品です。期待に違わず、良い作品でした。明子は漫画家になりたいという夢を持ちながらも、特にこれといったアクションも起こさず少女漫画を読み漁っているだけの日々を過ごしていた。美大を卒業した漫画家というのはカッコいいだろう。明子は、そんな甘い...
映画「アマチュア」を観ました。主演は「MR.ROBOT」のエリオット・オルダーソン役でお馴染みのラミ・マレック。彼が主演するというので公開前から注目していた作品です。チャーリー・ヘラー(ラミ・マレック)はCIAで暗号作成・解読を行う仕事に就いていた。ある日、突然の悲報が彼のもとに舞い込む。妻のサラが出張先でテロリストに殺害されたというのだ。悲しみに暮れるチャーリーは妻を殺害したテロリストたちについて調査する内...
坂本龍一さんが書かれた本、「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」を読みました。教授は2023年3月28日に亡くなられました。2014年に中咽頭ガンが発覚し、寛解後、2020年に直腸ガンが発覚した教授。さらに、その後、他臓器にもガンが転移していることが分かりました。この本は、ガンと闘いながらも最後まで精力的に音楽活動を続けた教授の最晩年を綴った自伝です。ガンの告知を受けてからの闘病生活のこと。「戦メリ」という代表作...
映画「野生の島のロズ」、ようやく観て来ました。もっと早く観る予定だったんですが今年の冬の厳しさか体調を崩していたので、ちょっと遅くなりました。もうメチャクチャ面白かった。原作が児童文学だからか物語がシンプルで、最初から最後まで一気に見せる感じの作品です。シンプルな作品は良い。主人公たちの言動に集中できる、感情が移入しやすい。自分もその物語の中の一員になったかのように感じられる。今作では自然がいっぱ...
劇映画「孤独のグルメ」を観て来ました。言わずと知れた松重豊さん演じる井之頭五郎が自分なりにこだわって、日々、食べ歩くテレビシリーズ「孤独のグルメ」の劇場版作品です。最初は観に行くかどうか迷いがありました。「孤独のグルメ」は大好きですから作品が面白いのは分かってます。ただ、おじさんが御飯を食べているだけの映像を果たして映画館まで出かけて大きなスクリーンで観たものかどうかと……。結果は、観に行って大正解...
この作品に初めて接したのは、とあるラジオドラマ。朗読される言葉のひとつひとつに心が洗われる想いでした。それが東直子さんの「とりつくしま」です。人は死ぬとどうなるのでしょう。死んだ途端、何も無くなってしまうのでしょうか。人が死んだら、魂だけの存在になって、少なくともしばらくの間は生前と同じように活動できるのではないか。この「とりつくしま」はそんな考えを前提に書かれたお話たちが集まった短編集です。「と...
綾瀬はるか&大沢一菜主演の映画「ルート29」を観て来ました。監督が「こちらあみ子」で有名な森井勇佑だということや、その作品で主演したのが大沢一菜だということなど一切下調べせずに観ました。結論から言うと名作でした。この映画「ルート29」にいわゆるネタバレはありません。物語は綾瀬はるかさん演じるのり子(トンボ)と大沢一菜ちゃん演じるハルが国道29号線をずっと旅して行く。それだけです。その道中でいろんな事件が...
矢部太郎さんが描いた漫画「大家さんと僕」、「大家さんと僕 これから」を読みました。矢部太郎さんといえば「電波少年」で外国語をマスターしてその国の人たちを笑わせる企画に出演していた芸人さん、というのが一番に思い浮かぶ人です。痩せてますよね。小柄ですよね。でも、その病弱なイメージによって、ドラマや舞台にキャスティングされる機会も増えたとか。ドラマでも時々お見かけしますね。目立たない役がとても似合ってる...
やっぱりSFの醍醐味というのは、宇宙空間があってそこを旅する宇宙船があってそれを操る主人公が織りなすドラマにあるな。改めてそう痛感させてくれる作品に出会えました。アンディ・ウィアーの書いた「プロジェクト・ヘイル・メアリー」が、それです。舞台はおそらく近未来。アストロファージと命名された謎の生命体が太陽のエネルギーを食べているということが分かり、人類は滅亡の危機にさらされていた。太陽からの恵みが無けれ...
ドラマ「Fallout」を観ました。ネットから流れて来た広告で知り、すぐに観ました。言わば突発的に観たわけですが、これがとても面白かった。ドラマの原作になっているのは「Fallout」というゲームソフトです。私もXbox版でよく遊びました。世界観が独特のゲームです。舞台となっているのは最後の核戦争が終わった後の世界(愚かにも人類はもう一度核を使った戦争をしてしまったのです)。地表の生物のほとんどは死に絶え、わずかに...
何となくずっと探している小説がありました。それは昔、教科書で読んだ小説でものすごく短い作品。もしかしたら中編くらいの小説の抜粋だったのか。断片的な記憶を頼りに探していたその作品の正体が最近やっと分かりました。きっかけは、安部公房の遺作「飛ぶ男」が文庫化されたというニュースでした。あらすじを読むと、夏の朝に滑空する男が目撃され云々とあります。この「飛ぶ男」という言葉が引っかかり、そういえば昔から探し...
◯「またいつか」あれは東日本大震災のあった年でしたから、2011年になります。その震災が発生した時期に、ネットの生配信番組「松田美穂の部屋」内で初めて松田美穂さんの「またいつか」を聴きました。アカペラで。無伴奏です。楽器がないだけではありません、当時の「松田美穂の部屋」は現在のようにおしゃれなOP・ED曲もなければ音源再生のコーナーもありませんでした。シンとした部屋の中で美穂さんはアカペラで歌い、喋り、静...
久しぶりに良質なSFに出会いました。クリス・ハドフィールドの「アポロ18号の殺人」。上・下巻にわたる長編大作なのですが、アポロ計画の一員になった気分で前へ前へと読んでしまう魅力がありました。米国は次の月面への有人飛行となるアポロ18号計画を進めていた。冷戦下、極秘に進行していたこの計画の目的の中にはソ連の偵察宇宙ステーションの機能停止、月面探査車の破壊といった物騒なものも含まれている。打ち上げに向けて訓...
教授の半生を描いた自伝「音楽は自由にする」を読みました。亡くなられてから3ヶ月余。まだピンと来てないというのが実感です。幼い頃のこと、音楽との出会い、YMO時代のこと、ソロになってからのこと、世界を舞台にした御仕事をしたこと。とてもシンプルにオーソドックスに書かれた自伝で、下手なアレンジをしていないところが教授らしいなと思いました。教授のラジオを聴いていたこともあって、知っていることもかなり書かれて...
そんなわけで、映画「ロストケア」も観てきました。もっと早く観に行くべきでしたね、これは。原作を読んでから鑑賞したからというのもあるのですが、とても観やすい作品に仕上がっていたと思います。原作では男性だった検事を女優の長澤まさみちゃんが演じたり、犯行の内容が少し違っていたり、長澤まさみちゃん演じる検事の家庭背景が追加されていたりと原作小説をいくつか大胆にアレンジした脚本でしたが、作品の本質はブレるこ...
葉真中顕の小説「ロスト・ケア」を読みました。長澤まさみさん主演で映画化され公開中ですね。その話題性とは関係なく、なかなか面白い作品でした。とても変わった小説です。一応、ミステリーにジャンル分けされるのかも知れませんが単純に推理ものと位置付けられないような内容です。メインになっている題材は現代日本における大きな問題の一つである介護です。家庭における介護、施設における介護などその現場の風景と関わる人々...
コンセプトはディストピアとガールということで、おもしろそうなので読んでみました松崎有理さんの「シュレーディンガーの少女」。タイトルからしておもしろそうですからね。「猫は50%生存している」のシュレーディンガーです。全部で六つの短編が収録されています。65歳になったら一律に人が死ぬように設計された世界を描いた「六十五歳デス」。基準以上の肥満の人は殺されてしまう世界を描いた「太っていたらだめですか?」。数...
中江有里さんが書かれた「ホンのひととき」を読みました。女優であり作家であり読書家でもあることで知られている中江さんが本について読書について愛情たっぷりに著したエッセイ集です。本書は三部構成で、まず本にまつわるエッセイの数々から始まり、中江さんの読書日記、そしてこれまで書かれた書評へと続きます。読書日記は、ふだんどういう風に本を選び読んでいるか、その情景がうかがい知れる内容でとても楽しめました。本好...
吉田修一さんの短編集「女たちは二度遊ぶ」を読みました。この中の一編がラジオドラマで放送されていてそれを聴いたのがこの本との出会いとなりました。全部で11の物語が収録されています。「どしゃぶりの女」「平日公休の女」「十一人目の女」「CMの女」「ゴシップ雑誌を読む女」とタイトルからして何だか独特で、どんな話なんだろうと興味をそそられます。そして実際に読んでみると、これが予想外の独自性をもつ物語たちでその...
ドラマ「Fallout」を観ました。ネットから流れて来た広告で知り、すぐに観ました。言わば突発的に観たわけですが、これがとても面白かった。ドラマの原作になっているのは「Fallout」というゲームソフトです。私もXbox版でよく遊びました。世界観が独特のゲームです。舞台となっているのは最後の核戦争が終わった後の世界(愚かにも人類はもう一度核を使った戦争をしてしまったのです)。地表の生物のほとんどは死に絶え、わずかに...
何となくずっと探している小説がありました。それは昔、教科書で読んだ小説でものすごく短い作品。もしかしたら中編くらいの小説の抜粋だったのか。断片的な記憶を頼りに探していたその作品の正体が最近やっと分かりました。きっかけは、安部公房の遺作「飛ぶ男」が文庫化されたというニュースでした。あらすじを読むと、夏の朝に滑空する男が目撃され云々とあります。この「飛ぶ男」という言葉が引っかかり、そういえば昔から探し...
◯「またいつか」あれは東日本大震災のあった年でしたから、2011年になります。その震災が発生した時期に、ネットの生配信番組「松田美穂の部屋」内で初めて松田美穂さんの「またいつか」を聴きました。アカペラで。無伴奏です。楽器がないだけではありません、当時の「松田美穂の部屋」は現在のようにおしゃれなOP・ED曲もなければ音源再生のコーナーもありませんでした。シンとした部屋の中で美穂さんはアカペラで歌い、喋り、静...
久しぶりに良質なSFに出会いました。クリス・ハドフィールドの「アポロ18号の殺人」。上・下巻にわたる長編大作なのですが、アポロ計画の一員になった気分で前へ前へと読んでしまう魅力がありました。米国は次の月面への有人飛行となるアポロ18号計画を進めていた。冷戦下、極秘に進行していたこの計画の目的の中にはソ連の偵察宇宙ステーションの機能停止、月面探査車の破壊といった物騒なものも含まれている。打ち上げに向けて訓...