やくもあやかし物語2・074『メイソンが一番の男友達になる』
やくもあやかし物語2074『メイソンが一番の男友達になる』黒雲はみるみるうちに広がって、見上げる空のほとんどを覆いつくしていく!覆いつくすにしたがって伸びていくためか、厚みが薄くなって、微妙に血の色を含んだ灰色に変わっていく。端っこの方は山や草原の彼方で見えないんだけど、大地そのものを覆うところまではいかないみたい。四方の空の底からは光が入って来て、チョー巨大なドーム球場の中にいるみたい。「サーカスのテント小屋みたいだ」「夕焼け空を映したプラネタリウム」「巨大なクラゲの下に潜ったみたい」「火星の空みたいだ」みんな口々に感想を言う。出身がバラバラだから、みんなイメージが違うんだけどね。ギャーギャーギャーギャーギャーギャーどこに居たのか鳥たちが怯えて、てんでに飛び始める。ピシピシピシピシピシピシピシ高く飛んだ...やくもあやかし物語2・074『メイソンが一番の男友達になる』
2024/09/30 12:29