勇者乙の天路歴程 023『ヤガミヒメの境遇』
勇者乙の天路歴程023『ヤガミヒメの境遇』※:勇者レベル4・一歩踏み出した勇者「ええと……いちおう確認しておきたいんですけどぉ」「はい、なんでしょうか?」「勇者乙さんは、わたしのことを、どの程度ご存知なんですか?」「あ、はい……」ちょっと面映ゆい。神話世界の話は古希を迎えたわたしでも学校では習っていない。『因幡の白兎』程度のことは紙芝居やアニメなどで大方の日本人は知っているだろうが、それ以上のことはほんの断片的にしか知らない。それも、いろんな映画や小説、アニメなどで知ったもので、どこまで確かなものかは自信が無い。まして目の前で小首をかしげているのは本物の神話世界の神なんだ。例えば、プロの歌手の前で、その歌手の持ち歌を歌うようなもので、めちゃくちゃ緊張してしまう。「あ、そうよね、緊張しちゃいますよね(^_^...勇者乙の天路歴程023『ヤガミヒメの境遇』
2024/05/31 11:53