これは、東南アジアでの体験談。事務仕事が一段落したので、気分転換に現場をちょっと巡回していたところ、何やら人だかりができていた。人だかりはトラブルの可能性が大なので、急いで中心へ行ってみると……。腹にロープを巻き付けられ、両手両足を4〜5人に押さえつけられている男がいた。口の中を切っているのか…
怖い話や怪談が読みやすいブログです。他にも意味怖、謎怖、シリーズもの、都市伝説、画像や動画など多数。
たくさんの怖い話や怪談を読みやすいように掲載しています。画像や動画なども扱っています。怖い世界をどうぞごゆっくり・・・
これは、ガンで亡くなった親父から聞いた話。コンビニでおにぎりを見かけた時に、この話をふと思い出した。親父の親父(以下、ジイちゃん)はマグロ漁をやっていて、一本釣りを生業としていた。一本釣り漁師は組合に何人もいるのだが、ジイちゃんの腕前は中ほど。気弱だったこともあって、パッとしない男で通っていたそう…
これは、山仲間から聞いた奇妙な話。そろそろ日が暮れようかという頃合。一人辿っていた林道で、場違いな物を見つけた。道の真ん中に落ちていた物。それは、『一昔前の携帯電話』だった。近寄った途端、いきなりその携帯が音を上げて震えだした。ミッキーマウスのテーマ。どうやら着信があったらしい。てっきり電池が切れ…
これは、ある老人の話。町外れの山に、かつて"小さな火葬場"があった。彼はそこで働いていたらしい。祭りの打ち上げで一緒になった際、そこでの話を色々と聞かせてくれた。「怖そうな現場ですね。とても私には務まりそうもないです」。そう言う私に、爺さんが答えて曰く。「いや仕事といっても、実際は火の番くらいな…
これは私たち夫婦が10年以上住んでいる、築40年のマンションであったほんのりと怖い話を2つ。<1つ目の話>夫は仕事から帰り、いつものようにマンションの駐車場に車を停めて、地下からの階段を1階に向けて上がった。そして上がりきった1階のホールに、4~5歳くらいのおかっぱの少女が立っていて、「こんばんは…
これは、新宿の某飲み屋での話。ここ二年くらい、俺は通っている飲み屋がある。低い天井にカウンターと小さなテーブル二つだけの小体な店。某有名芸能人がオーナーらしく、たまに芸能人がちょこちょこ飲んでいる。その店を一人で切り盛りしているバーテンはゲイなのだが、いわゆるゲイバーではない。そんな店で…
これは先日、九州へ出張した時に体験した話。仕事を済ませた後、そのまま帰るのも面白くないと思い、近くの山でハイキングでもしていこうと考え、"名前も知らない山"に登った。すんなりと山頂まで到達し、弁当を食べ、帰路を歩いていると、さっき歩いてきた所と似た景色が見えてきた。この時点で薄々迷ったかな?とは…
これは、うちの近所の忌み地にまつわる話。この間まで空き地だった場所に、何かの営業所が建った。去年94歳で死んだ爺さんが言っていたが、ここは『良くない土地』らしい。曰く、爺さんがまだ20代の頃、そこには普通の農家があったそうだが、何かの事情で借金をしてしまい、それが払えなくなって困窮したそうだ…
これは、現代のようにオレオレ詐欺が一般化するよりもずっと前の頃のことだから、未だにあれが何だったのか、よくわからない体験話。ある金曜日、仕事終わり前に親父から電話がかかってきた。ちょうど打ち合わせ中だったので一旦拒否し、打ち合わせ後にコールバックした。…が、出ない。仕事も終わって21時頃…
これは、昔馴染みの話。ある朝、里山を歩いていると、酷い"悪臭"に襲われた。生臭い匂いが、眼下の川原から立ち上ってくる。何か死んでいるのかと下りてみたところ、砂地の上に点々とした窪みが続いていた。ぱっと見た感じでは、"人が歩いた跡"のように見える。藍藻のような物が所々にこびり付いているようで、それが…
これは、私が十数年前に自衛隊に居た時に、ある演習場で起きた不可解な出来事です。当時、夜間歩哨訓練で、穴に二人一組で警戒をしていました。時間も経ち、交代がやって来て、異常無しの申し送りをしてすぐ裏の天幕に入った矢先でした。「うわーっ!!」。今さっき交代したばかりの者の叫び声が響きました。何だ何だと…
不動産管理会社に勤めている知人の体験話を2つ。1つ目は、ある日に「子供と連絡がつかないからアパートの鍵を貸してくれ」と言う人が来たそうだ。身分証を見せてもらうと確かに入居者の保証人だったので、貸し出しは出来ないけれど担当が同行して不在かどうか確認した上で保証人責任で開けましょう、ということになった…
これは、仕事仲間の体験話。山奥の実家に里帰りした折、義父の炭焼きを手伝うことにした。幼い息子も行きたがったので、連れて行くことに。義父は大層喜んだが、一つだけ妙なことを言う。「今夜遅く、日付の変わる頃合には焼き小屋の外に出られないから。トイレは早めに済ませておくか、我慢しろ」と。「どうしてですか?…
これは、96歳になる私の祖母の話。今は介護老人保健施設にいて、親戚たちで順に面会へ行ったり、洗濯物の回収をしたりしている。祖母がいるのは建物の4階なのだが、縁起が悪いとの理由で「5階」と呼ばれている。祖母は認知症も進み、また調子の良い日と悪い日の差が激しくなってきていた。私が面会へ行った日のこと…
よく出会う知り合いがいる。数年おき、数ヶ月おきに、「こんな所で!?」と驚くような場所で出会う知り合いがいる。共通の友人を介しての知り合いであって、直接的にそんな知った仲ではない。俺は向こうの名前と仕事程度しか知らないし、向こうは俺の名前すら憶えているかどうかという程度の関係だが、やたらと妙な所で…
これは去年の夏に体験した、ちょっと怖い話です。私は、鉄道施設の維持管理をする現場仕事をしています。その日の仕事は、線路の上で使うリフト車(軌陸車という車両)の運搬管理でした。軌陸車とは、リフト車の下に車輪が格納されていて、車輪を展開して線路に乗せることで線路を走ることができる車両です。その日は終電…
これは、知り合いから聞いた奇妙な話。地元の峠道を整備しようとした際、『どうしても切れなかった木』があったという。切ろうとした作業員が怪我をしたり、工具や機械が突然動かなくなったりして、結局は皆が近寄るのを嫌がるようになり、放っておかれることになったのだと。他は真っすぐに敷き直された道が、そこだけ木…
昔、爺さんの通夜で起こった不可解な出来事の話。うちの地方の風習なのかもしれないが、通夜の夜は『線香の番』というものがある。通夜の日は夜通し、線香の火を絶やさないように寝ずの番をするという決まり。もう随分と前、うちの爺さんが大往生で亡くなり、当時大学生だった俺と、爺さんの末っ子だった叔父さんとの二人…
これは厳密には山の話ではないが、私はだだっ広い平野の田舎生まれで、山は遠くに青く見えるだけ。そんな土地で『やま』というのは、普通の日本語で『森』のことだ。(『もり』は『林』)。九州の山国から嫁いできた母は、当初「やまを抜けて行く」と言われてきょとんとしたそうだ。そんな『やま』も今は切り開かれて少な…
これは、怪異な体験をした同僚の話。山奥の『湯治場』へ泊まりに行った時のこと。シーズン外れだったこともあり、外湯の広い湯船が貸し切り状態だったそうだ。湯上がりの良い気分で渡り廊下を歩いていると、庭から這い上がってきたモノがあった。真っ黒い、モコモコとした毛の塊。仔犬ほどの大きさで、手足は見えないが…
これは、ある杣人の話。彼はよく山奥の炭焼き場に一人滞在して炭焼きをしているという。「大変ですね。一人で山に籠もっているのは寂しいでしょう?」。私がそう言うと、彼は笑った。「いや、時々はお客さんもあるから、そうは寂しくもない。まぁ訛りが酷くて、意思疎通するのが大変だけどな。酒がかなり好きなようで…
れは、古いアパートでの奇妙な体験話。私はつい最近まで、S県のそこそこ栄えた街に住んでいた。住まいは築40年のわりと年期の入ったアパートだったが、家出同然の引っ越しだったので、そう贅沢も言ってられないと最初に内見した部屋に即決した。3階建ての2階の角部屋で、日当たりも良く、古いアパートのわりには壁も…
これは、私が高校時代の担任の先生が小学生の頃に体験した話。夏休みに父親の田舎の爺ちゃん家に遊びに行った先生は、毎日のように山や川で遊び回っていた。その日は近所の山を探検していると、山中に急に開けた場所を見つけた。そこには、角材を鳥居の色のような朱色に塗ったような木の棒が、直径10メートルほどの円を…
これは、同僚が体験した不思議な話。家族を連れて牧場へ遊びに行った時のこと。山の牧場はとてものどかで、乳搾りをしたり羊を触ったりして楽しんでいた。そうこうしているうち、子供が奇妙なことを訴えだした。「あそこに何かいるよ!」。そう言って、柵を指差す。だが、彼には何も見えない。「何もいないぞ?」と返すと…
これは、盆栽サークルの爺さんから聞いた話。爺さんの住んでいた村より少しだけ都会に近い村(以下、加辺村とする)でそれは起こった。ある日、加辺村に住む婆さんが「神隠しに遭った」と噂になった。その話を聞いた時点では何とも思わなかったが、用事で加辺村の実家に行っていた近所の嫁さんが詳細を聞いてきて…
これは、東北地方の寂れた山村出身のばあちゃんから聞いた話。度重なる飢饉や疫病で、皆が飢えていた悲しい時代のこと。人減らしをしなければ、集落自体がなくなってしまうほど飢えていたという。そんな訳で、公平に誰が生き残るかを決めなければいけなかった。そして村で決めたその方法とは、『宴会を開く』というもの…
これは、奇妙な体験をした友人の話。浅い山で軽めのハイキングを楽しんでいた。午後の中半、道脇の石に腰を下ろし、軽く食べて休憩しようとザックを開けた。菓子パンを取り出していると、視界の隅に何か蠢く物がある。顔を上げると、少し離れた道上に見慣れた形が落ちていた。自分のものと同じくらいの大きさの、『人の右…
これは、盆栽サークルで知り合った爺さんから聞いた話。その爺さんは、今はダム底になってしまった山奥の集落から引っ越して来たという。そこでは春夏秋は農業、冬はマタギ(狩猟)になり、ウサギやタヌキを撃って生計を立てていたそうだ。ここからが本題。爺さんがまだバリバリの現役だった頃、獲物を追って山に入ると…
これは、俺が大学生の頃の体験話。当時、福岡の大学に在籍していたのだが、地元は大分だった。夏休みや冬休みなどの長い休みには、地元に帰って高校時代の友人と遊ぶことが多かった。大学2年のその年も、やはり地元に戻って遊んでいた。ただ大学生で毎日が暇な俺たちは、時間を持て余していた。ビリヤードやダーツで遊ん…
これは、田舎に住んでいた子供の頃の怪異体験話。ある日のこと、地元から一つ向こうの山で遊んでいると、いつの間にか迷っていた。泣きたい気持ちを堪えながら闇雲に歩いていると人の声がする。安心してそちらに行ってみたら、『変なモノ』がいた。ガリガリに痩せた3メートルぐらいある、やたらとでかい人間のような…
これは、カッパにまつわる友人の体験話。子供の頃、山裾に開けた原で遊んでいると、不気味な物を見つけた。川の中程に『緑色の物』が引っ掛かっている。一番の怖い物知らずが水に踏み込み、それを手にして帰ってきた。間近で見た皆が皆、「何だこれ?」と考え込んでしまった。大きさは自分たちの二の腕くらい。緑色で…
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これは、東南アジアでの体験談。事務仕事が一段落したので、気分転換に現場をちょっと巡回していたところ、何やら人だかりができていた。人だかりはトラブルの可能性が大なので、急いで中心へ行ってみると……。腹にロープを巻き付けられ、両手両足を4〜5人に押さえつけられている男がいた。口の中を切っているのか…
小学生の頃、夢に"血でドロドロになった赤ちゃん"が出てきた。僕が部屋の前に立っていると、赤ちゃんがヒタヒタと廊下を進んでくる。なぜかその後ろには祖母が立っており、ニコニコと微笑んでいた。僕は恐怖に包まれ、じわじわと近づいてくる赤ちゃんに向かって「来るな、来るなー!」と叫びながら押し返したが…
これは、夏にまつわる話です。私が通っていた高校の近くに、見晴らしが良いのになぜか毎日のように事故が多発していた十字路がありました。ただ、歩行者が巻き込まれるような事故はなく、どれも車同士がぶつかるというものばかり。奇跡的に亡くなった人はいませんでしたが、私はなんとなく"その原因"に心当たりがあり…
この世は『78対22』という宇宙の法則で成り立っている。キリよく「7対3の法則」や「8対2の法則」ともいわれ、ビジネスなどにも応用されている。科学的に「78対22」という黄金比が証明されているわけではないが、統計の中からこの比率が見つかる例は多く存在する。たとえば……。地球上の海と陸の割合は…
私は昔から結構なビビりで、怖い話なんかは大の苦手。そのわりには、"嫌な気配"をよく感じる。まあ、ただの勘違いかもしれないけれど。当時、私は高校2年だったか。ベッドは窓際にくっつけて置いていて、そこで寝ていた。時間は深夜1時から2時頃。なぜか眠れなくて、ベッドの上で顔を手で覆いながら、なんとか寝よう…
15年ほど前の話になります。小学5年のとき、父が転職した関係で引っ越しをしました。しばらくしてから、そのマンションで『若い女性の霊』を見るようになったのです。現れる時間帯に規則性はなく、夜のときもあれば、昼間に現れることもありました。その霊はいつも怖い顔であちこちを睨みつけていて、とにかく近寄り…
"雨の日"になると思い出すことがある。これは、高校2年の夏休みの時の話。その日、俺は友人の秋山と林の3人で買い物に出かけていた。すると突然、雨が降り出した。傘を持っていなかった俺たちは大慌て。すぐ近くにあった屋根付きのバス停に駆け込んだ。「雨の予報なんて出てなかったよな?」そう言い合っていたら…
私がこの話を聞いたのは、5年ほど前のこと。今は更地になっているが、かつて実家の隣にあった家に、"幽霊が出ていた"という。20年ほど前、その家を工事現場の事務所兼宿舎として貸し出していた時期があり、その頃に幽霊が出ていたそうだ。目撃者は、その宿舎に長期で滞在していた職人のおっちゃんたち。我が家は当時…
これは、2007年10月10日のことです。雪の中を通勤中、吐血が止まらなくなり、道端で転げ回っていたとき、若い研修医のような白衣の男性に抱きしめられました。医者の格好をしていたし、「私、医師の矢島です」と名乗ったのです。そのときの時刻は、朝の7時30分でした。痛みはあるものの、矢島という医師に抱き…
これは、かれこれ30年以上も続いている話。私の父は5人兄弟の次男です。そんな父が10歳のときのこと。駄菓子屋からの帰り道、夕方6時の門限が近づいていたため、急いで自転車を走らせていたそうです。父の父、つまり私の祖父は自営業を営む、相当な頑固者。門限を過ぎたとなれば、容赦なく鉄拳が飛んでくるような人…
小さい頃、祖父が病院で亡くなった。両親と駆けつけた時には、もう霊安室に移されていた。両親はじめ、親戚みんなが慌ただしくする中、どういうわけか俺だけが霊安室に残されることになった。「線香は絶対に切らさんようにね」そう念を押され、俺は素直に線香をじっと見つめていた。どれぐらい経っただろうか……。ふと…
ガキの頃に、鍼灸師のジジイから聞いた話。ちょっと変わった幽霊談です。ニューギニアのあたりの、ある戦場でのこと。大規模な戦闘をした部隊があって、その後、その部隊の前線基地に、"夜な夜な死んだ兵士たちが現れるようになった"そうです。彼らは皆、ちゃんと足があり、懐かしそうに「よぉ!」とか言いながら現れる…
僕には小さい頃、親友がいた。親友といっても、人間じゃない。猫だった。その猫は、普通の猫よりひとまわり大きくて、いつも堤防にある陸橋の下にいた。僕がそこを通るたび、気づけばいつも同じ場所にいて、気づけば自然と仲良くなっていた。僕が無邪気にはしゃいでいると、あの猫は目を細めてじっと見守ってくれていた…
私は、貧乏なアパート暮らしの女。お風呂がないので、いつも『銭湯』に通っている。その日、いつもの店が休みだったため、少し離れた場所にある銭湯へ向かった。浴室には数人のオバちゃんたちがいて、楽しそうにおしゃべりしていた。髪を洗っていると、ふと視線を感じた。洗い終えて顔を上げると、自分の前の鏡に、見知ら…
零細企業に勤めていたが、家業を継ぐため、やむなく退職した。その後、その会社は倒産した。それから10年。あの会社の社長の夢を、何度も立て続けに見るようになった。「帰ってきてくれ。もう一度、一緒に仕事をしよう」そんな内容だった。気になって連絡を取ってみると、社長は末期ガンで、余命わずかだということ…
昔、今とは別の仕事をしていた頃のこと。その日は、いつもいる支店とは違うエリアでの営業で、渡された地図を片手に、歩きながら飛び込み営業をする仕事だった。目的のエリアに着き、「さて、行くか」と歩き始めてしばらくすると、地図では黒く塗り潰されていた一軒の近くで、足が止まった。「……あれ?誰かいる……?」…
これは、俺が子どもの頃に体験した話。近所の川で、4人で岩から岩へ飛び移りながら遊んでいた。そのとき、ひとりがうっかり深い場所に落ちてしまった。しかもその川は、前日の雨で増水しており、流れがとても速くなっていた。友達は、あっという間に流されていった。「助けてー! 助けてー!」水面から顔と両手だけを…
俺の家の近所には『オコロビサン』と呼ばれている、地蔵のような不思議な石像がぽつんと建っている場所がある。地蔵かどうかも定かではないのだが、誰からともなくそう呼ばれていて、子供の間ではちょっとした怪談めいた存在になっていた。そのオコロビサンには、昔から奇妙な噂があった。学校からの帰り道などで…
これは、先輩が通っていた中学校での話です。当時の音楽の先生は女性で、昔から"いわく付きのものが見える体質"だったそうです。初めてそういったものを見たのは、子どもの頃のこと。かくれんぼの最中、とある山で首吊り死体を見つけてしまったのが最初の体験だったといいます。友人たちと一緒に、その場に居合わせた…
小学生の頃、学校帰りに毎日、近道として他人の家の庭を通って帰っていました。その日も、いつものようにその家の庭を通ろうとしたところ、家の前に立っていたおばあちゃんに、「今日は庭を通っちゃダメだよ」と言われました。いつもはニコニコしながら「こんにちは~」と挨拶してくれるおばあちゃんなのに、その日は…
車で大事故に遭い、大怪我と廃車になってしまってから半年。退院してから中古の安い車を買ったのだが、その車がすごく怪しい。車検満タンに全塗装済みにもかかわらず、捨て値で売ってくれた。ひと月の給料で買えるくらいの値段だ。贅沢は言えないのでそれに乗っていたが、ハンドルの下辺り、ちょうど膝が当たる部分に穴が…
これは小学生の頃に教頭から聞いた話で、その教頭の友人の体験談。教頭は昔ライフセーバーだったらしく、友人はその仲間だった。海で行方不明者なんて出ると、夜中まで皆で横一列に手を繋いで探すそうだ。発見が遅れた遺体は酷い有様のようで…。目なんかは最初に取れる。だから目の無い遺体がよく見つかる。ある日…
これは、うちのじいちゃんから聞いた話。ちなみに、じいちゃんは随分と前に亡くなっている。じいちゃんは鉄工所をやっていて、それはそれは腕利きの職人だった。じいちゃんが若い頃、得意先に製氷所があったそうな。その製氷所のオヤジが言うには、"毎朝氷を買いに来る若者"がいたそうだ。出来たばかりの一抱えもあり…
X駅とZ駅の間に、A、B、Cと各駅停車しか止まらない駅が3つ続く。X駅とZ駅との短い距離の間に、この3つの駅はひしめき合うように配置されており、なぜか不思議な存在感を放っている。これは、その路線で通学していた頃の話。僕は毎朝同じ時間の同じ車両の窓際に寄りかかって通学していたのだが、ある朝、A駅で…
これは夢なのか、それとも心霊体験なのか。その日、俺は夜の10時に残業が終わって帰宅した。疲労のせいか、どこか意識が散漫で夢うつつだった。玄関のドアを開けて、真っ直ぐキッチンに向かう。するとそこには、カチャカチャと洗い物をしている母と、母の横にあるイスに座りながら酒を飲んで上機嫌にしている父がいた…
だ高校生の頃の話から始まります。当時、私には彼氏がいました。クールで口数が少ないけれど、かっこいい同級生の彼のことが好きになり、私から熱烈にアタックして付き合うことになりました。付き合うことになったのはいいけれど、彼は私が憧れていたような愛情表現がなかったのです。ぶっきらぼうだし、いつまで経っても…
これは、5年前の夏の体験話。私は人生に疲れ、自殺の名所に1人でやって来ていた。そこは断崖絶壁で下に激しく波が打ちつける、飛び降りるとまず助からないであろう某名所。自分の人生は何処から狂い始めたのか。そんなことを考えながら、断崖から下の海を眺めていた。近くの電話ボックスには、『自殺を考え直そう…
これは、僕が中学1年生の時に体験した話。 むせ返るような暑い夜、僕と同じくオカルト好きな友達2人と共に、地元でも評判の『廃屋』に忍び込んだ。 夏休みということもあり、時刻は雰囲気的に盛り上がりそうな丑三つ時を選んだ。 その廃屋は山の中腹くらいにあり、自転車で行くにはきつかったが、なんとか辿り着いた。
これは、私が小5の時の体験話。祖母が亡くなったので、島根にある母の実家に帰っていた。死因は老衰。みんな悲しかったけれど、「長い間ありがとう」という気持ちで穏やかに葬儀が執り行われた。そして、その夜はお決まりの宴会が始まる。もう夜もだいぶ更けた頃、ある50代くらいの男性が「帰る」と言い出した。ただ…
これは、友人の岡田から聞いた話。岡田は少年の頃から読書が大好きだった。いつも何かの本に夢中になっては、誰かに止められるまで読みふけっていた。彼の家は築十数年の木造2階建て。岡田は2階にある一室を勉強部屋として与えられていた。そんな、ある休日の午後のこと。いつものように自分の部屋で冒険小説に夢中に…
これは、俺が高校生だった時の奇妙な体験話。その日、部活で遅くなった俺は、同じく委員会で遅くなった幼なじみの美咲と通学路を歩いていた。「帰ったら親父に怒られるだろうな」。「うん…。でも事情を話せばきっとわかってくれるよ」。そんなことを話してから途中で分かれ、一人で少し歩いた時、目の前にバス停の標識が…
これは、ついさっきあった不思議な出来事。近所の米屋の店先で、店の前に出した長椅子に座っていた米屋のじいさんが、ガックリと肩を落としたような感じでタバコを吸っていた。すると、「ずいぶんとしょぼくれてんなぁー!ボケが始まっちまったかぁ?あぁ?」と大声が聞こえた。見ると、米屋の向かいの酒屋のじいさん…
私は外回りで『無線』を使う仕事をしている。先日、こんなことがあった。いつものように無線で仲間とやり取りをしていたら、自分のだけが何故か混線する。あまりにも酷いのでチャンネルを変えたが、それでもザーザーと余計な音が入ってくる。その場所から移動できなかったので、長く混線が続くことに私はイライラし始めた…
たぶん私は小さい頃に『肉人』に会ったことがある。悪いことをすると、反省部屋という母屋から離れた納戸によく閉じ込められていた。今考えると、放置時間が一晩中や半日から丸一日と長かった。そこは暗くて狭くて、お腹が空いて寂しくて泣いていると、肌色のモヤっとした何かが、顔は無いのにこちらをじっと見ているのが…
これは、旧陸軍での話。ある兵士が地元の女性と恋仲になった。兵士が倉庫の夜番に立つ時が二人の逢瀬の時間で、忍んできた女性と一晩愛を語らっていた。兵士は別れ際、次の夜番の時を知らせ、女性はそれを頼りにまたやってくる。逢瀬は繰り返されるはずだったが、ある日、兵士が高熱を発し、起き上がることもできなく…
昨日の夜、幽霊が出た。初めて幽霊を見た。だいぶ前に死んだ姑が枕元に立っていた。納棺の時には白装束の上にお気に入りの着物を掛けたのに、黒く腐ったような服を着て、恨めしげな顔をして立っていた。ああ、そういえばこの人、「死んだらきちんと供養してもらわないと成仏できない」と思っている人だった。けれど…
これは、高校の修学旅行の時の体験話。夜ご飯も食べ終えた夜の自由時間、ホテルの大部屋に15人くらいの女子で集まり、百物語のように順番に怖い話をすることに。そのメンバーの中に1人、違うクラスの子でほとんど喋らないおとなしい神田さんがいた。怖い話をするよとみんなが大盛り上がりしていた時から、神田さんは…
これは、友人の話。彼の母君は園芸を趣味としている。しかし彼に言わせると、「あれは園芸が趣味というより、本当は土木工事が趣味なんだよ」と。彼の家を訪れた時、「私が作ったのよ」と嬉しそうに見せられたものを思い出した。コンクリート塗りの、それなりに立派な池。中身は何もないけれど、異常に大きな温室。なぜか…
大学に入って少し過ぎた頃、サークルのメンバーでキャンプに行った。私ら1年は女が7人いて、仲良くなったばかりだったので一緒に行動していた。夜にバーベキューをして、女7人でコテージに戻り、ひと息ついていた時だった。最初は他愛もない話をしていたけれど、突然みんなが黙り、部屋は一瞬シーンと静まった。そして…
中学の頃の俺は、あまり友達がいなかった。だけど、一人だけ親友と呼べるくらいに仲の良い異性の友人がいた。小学校からの付き合いで、お互いの家で一緒にご飯を食べたりするほど親しかった。ただ、その友人は結構自分勝手なところがあって、そのせいであまり評判は良くなかった。「その性格、直したほうがいいよ」と…