"感染対策"の名で飲食店がアルコールの提供自粛を求められる日々がさらに続くことになりましたが、昨日の朝日新聞の"オピニオン&フォーラム"に「『令和の禁酒令』の先」という、興味ある識者の声が掲載されていました。岡本勝広島大学名誉教授はアメリカの禁酒法の歴史とその不平等感という"副作用"について分析。作家の町田康氏は「飲むか飲まないかは自分で決めること。酒飲みは月単位で飲むのではなく、今日は飲みに行きたい、という1日単位で飲んでいる。飲むなと言われたら苦しいのです」と飲んべえの心理を。新潟県佐渡の「真野鶴」5代目蔵元尾畑留美子さんは「酒はもともと神とつながるツール。そして、酒には人と人とをつなぐ力があります。コミュニケーションもちょっとしたアイデアも酒場の空気感から生まれます。人々が引き裂かれている今、酒場が再び多...再び人と人とを結ぶ酒場の空気感を!。
伊勢佐木町の有隣堂で見付けた「文学横浜」(文学横浜の会)第52号。横浜市近郊で活動する文学横浜の会が発行する同人誌です。同会は3年前に芥川賞作家の宮原昭夫氏ら約50人が参加。総合文芸誌「ヨコハマ文芸」の発行や文学講演会なども開催しているそうです。さっそく、4〜5編をピックアップして読んでみました。タイトルが目にとまった「横浜赤レンガ倉庫」(藤野燦太郎/作)。みなとみらい地区の赤レンガ倉庫を見ていると、孫に連れられてきた老人が、大正元年の小学校6年生の時にこの赤レンガ倉庫の完成を目にしたということで、その後、何度もこの老人に話を聞いた、鶴見にあった煉瓦工場の思い出話。汗にまみれ、過酷な労働の末に生産されたひとつひとつの赤レンガ。「今日も倉庫の前は大勢の若者であふれているが、それを造った人のことは誰も知らない…」。同人誌「文学横浜」52号の「横浜赤レンガ倉庫」。
昨日の大相撲夏場所千秋楽は21場所ぶりに大関に復帰した照ノ富士が、同じ大関貴景勝との壮絶な優勝決定戦を制して、2場所連続4度目の優勝を果たしました。ところで、大相撲ばかりでなく、歌舞伎の世界でも使われる「千秋楽」という言葉。この語源について調べてみました。意味としては「興行最終日」ですが、語源は例によって諸説あるようです。①雅楽演奏の最後に奏じられる曲名から由来する②現在でもおめでたい婚礼の時に謡われる「高砂」の最後の句から転じた③「秋」には"みのり"に通じ、「楽」には神に捧げる舞う姿で、盛況のうちに無事、興行を終えらることを喜ぶ気持ちをあらわしている④「千秋」には長い年月という意味があり、「千歳」や「万歳」とともにおめでたい言葉〜などがあるそうです。個人的には②と③がミックスされて使われるようになったのでは、...大相撲や歌舞伎で使われる「千秋楽」の語源。
このところ、アンドレ・ギャニオンやジョージ・ウィンストン、日本では倉本裕基などのヒーリング音楽をよく聴いていますが、これは女性ピアニストのジャネット・アレキサンダーのデビューアルバム「STILLPOINT」。「静けさの中で」や「再会」、「約束」、「朝の散歩」などのタイトルから想像されるように、彼女のピアノとギター、ヴァイオリン、ベースが絡む爽やかな音色がなんとも気持ちいい!。作曲にあたりジャネットはシアトルの美しい自然の情景や家族、友だちとの日々のふれあい、また、読んだ詩や小説からインスピレーションを受けた、とコメントしているようです。このCDを飾る写真も彼女の作品といいますから、温もりある癒しのサウンドが想像されるところです。癒しの女性ピアニスト〜ジャネット・アレキサンダー。
作家の阿刀田高氏がエッセイ集の中で、「子どもの登場する小話は、わけもなくほほえましい」(「子どものユーモア」)ということで、その中の小話をひとつ〜。動物園の檻の前で、父親が子どもに「ほら、ごらん。あれがライオンだ。ものすごく強いんだから。檻から出てきたら、パパだってズタズタに切り裂かれちゃうぞ」。すると子どもが「ねえ、パパ。その時はボク、何番のバスでお家に帰ればいの?」。ところで、久しぶりに晴れ渡った先日、近くの久良岐公園を散歩していると、小学校低学年くらいの兄弟が競い合いながら坂を登ってきて、兄らしい子が「お前、ここまで120秒も遅れたぞ」と言うと、弟は「え〜っ、そんなに遅れたの〜っ」。この兄弟、本当に時間の感覚がわかっているのかな?。子どものユーモアはわけもなくほほえましい。
梅雨の季節に入る貴重な晴れ間。個人宅の庭を開放して、自慢の花や緑を公開する「横浜市栄区オープンガーデン」がこの週末3日間(14〜16日)開催されているということで、さっそく栄区の特派員が取材してくれました。開催地域は☆風の丘ガーデン☆小山台オープンガーデン☆桂台地区オープンガーデン(写真)☆上郷ネオポリスオープンガーデン〜で、開放時間は午前10時から午後4時まで。桂台地区オープンガーデンは美しく咲くバラに手作り小屋や小物を配し、ワクワク感のある庭づくり。全国オープンガーデンコンテストで銀賞を受賞したそうです。ところで、横浜市栄区では誰もが四季折々に咲く花の彩りを感じ、心豊かに生活できるよう街中に花いっぱいの空間を創ることを目指しているようです。なお、同区の「紫陽花花まつり」は6月12日から20日まで予定されてい...栄区で個人宅の庭を開放するオープンガーデン。
特集が興味あるときに購読している雑誌「MRPARTNER」。6月号の特集の"写真家とめぐるスコットランド"は、できれば一度は訪ねてみたい憧れの国。写真は明治の文豪・夏目漱石が滞在した南ハイランドの「ダンダーラックホテル」です。明治政府の国費留学第1号として留学した漱石はロンドンの喧騒の中で神経をすり減らして過ごし、ここ清らかなピトロホッリーで心身ともに癒され、「草枕」の草稿が書かれたといわれています。漱石が訪れた10月は紅葉の美しい季節。このホテルは現存しているので、漱石が滞在した部屋は今も残されているそうてます。ラウンジで静かに読書に耽る夏目漱石に思いを馳るのも、かけがえのないひとときになることでしょう。夏目漱石が心を癒したダンダーラックホテル。
イギリスから豊かな生き方を考える雑誌「MRPARTNER」。6月号の特集はできればこれから訪れてみたい国のひとつ"写真家とめぐるスコットランド"ということでさっそく開いてみました。写真家でクリエイティブディレクターの加藤秀氏のハイランド地区10の町の美しい風景が誌面を飾っています。因みに加藤氏は昨年の「IPA2020国際写真賞」に入選。内外で高い評価を受けているようです。ところで、イギリスの新型コロナ感染対策も3回のロックダウンを経て、少しずつ収束に向かっているとのこと。早めのワクチン接種が効いたのかな。スコットランドの人たちにとっての語らいの場であるパブの賑わいが想像されます。なお、「MRPARTNER」の次号の特集は日本初"ヴィクトリア時代の忘却の紅茶"が予定されているようです。写真家・加藤秀氏の美しいスコットランドの町。
一昨日8日、WOWOWシネマは「生誕90年高倉健特集」ということで「鉄道員(ぽっぽや)」(1999年)や「駅(STATION)」(1981年)、「居酒屋兆治」(1983年)など3作品(いずれも降旗康男監督)などを上映。30年くらい前に原作(山口瞳/著)を読んでから映画館で観た「居酒屋兆治」を久しぶりに鑑賞しました。函館の小さな居酒屋の店主(高倉健)と初恋の女性(大原麗子)とのすれ違う思い〜がメインのテーマですが、その居酒屋に夜な夜な集う常連客の皆さんがバラエティに富み、限りなくおもしろい作品となっています。先頃亡くなった田中邦衛をはじめ、池部良、小松政夫、ちあきなおみ、武田鉄矢……。中でも、居酒屋で悪口雑言を撒き散らす伊丹十三の悪態ぶりは抜群!。原作者の山口瞳も居酒屋のカウンターでひと言。エンディングロールに流...函館の小さな居酒屋で繰り広げられる人生模様。
「横浜野毛〜闇市から大道芸のまちへ」(野毛街づくり会編)を読みましたが、平成16年(2004年)、東急東横線桜木町駅廃止の痛手から試行錯誤の街づくりを経て、昨年の横浜新庁舎の移転と野毛の街づくりの底力が相俟って少し光明がさしてきた、ということではないでしょうか。そして、現在のコロナ禍が収束してからの新たなる変貌が期待されるところです。初舞台と言われている旧横浜国際劇場を見上げる「松葉寿し」前の美空ひばり像も落ち着かないことでしょう。東急東横線桜木町駅廃止から新市庁舎の移転。
「横浜野毛〜闇市から大道芸のまちへ」(野毛地区街づくり会編)の制作は、野毛に新しく建設されたマンションだということが「タウンニュース」に掲載されていました。というのは、「野毛は大道芸など、音量や人出で住民に理解を求めるイベントが多く、それらを開催するためには新住民にもこの本を通して、その歴史的背景や街の特異性を知ってもらい、これからの「これからの野毛の街づくりを共に目指す共通認識にできたら」とのこと。そして、気になっていた簡潔な小気味よい文章は、元産経新聞記者の広瀬勝弘さんが担当したそうです。ところで、GWの最終日の5月5日にロープウェイが開業したみなとみらい地区とは反対側の野毛の街を歩いてみましたが、夕方だったのですが、人影はまばら。若い人たちで賑わいをみせているのは、焼肉屋やホルモン専門店だけ。いつもの野毛...新しいマンションの住民ための野毛を知る一冊に。
伊勢佐木町の有隣堂で見付けた「横浜野毛〜闇市から大道芸のまちへ」(野毛地区街づくり会)。100ページ余の文庫本サイズながら、野毛の街の歴史と文化が見開き2ページにひとつのテーマで、しっかり描かれています。戦後の闇市から東急東横線桜木町駅の廃止、大道芸などでの街おこし、そして現在のコロナ禍の状況など、苦境に陥るたびにたくましく復活してきた野毛の姿が克明に描かれています。横浜市の主な出来事の年表と独自の写真も見どころ。これで330円(税込み)は近頃、珍しい!。たくましく復活する横浜野毛の歴史と文化の書。
鎌倉中央公園に向かうため、JR大船駅から湘南モノレールに乗り換える時に目に留まったこの看板。戦後すぐの昭和21年(1946年)創業の宝石・時計・眼鏡・補聴器の専門スタッフを揃えた老舗。テレビ東京の人気番組「アド街っく天国」にも登場したキチンとしたお店です。ライムと共に楽しむメキシコのコロナビールが、一時生産停止に追い込まれてしまいましたが、こういうのって、いい迷惑!。このようなネーミングの商品や企業があるかと思いますが、こんな事態にめげずに頑張ってください!。メキシコのコロナビールが一時生産停止に。
昨日5月4日は「緑の日」。どこか新緑の美しい場所はないかと考え、2〜3年前に写真を撮りにきた鎌倉中央公園に足を運びました。JR大船駅に隣接する鎌倉行きのモノレールで、たしか2つ目の湘南町屋駅で下車。徒歩15分ほどの自然が息づく広大な公園です。公園中央の池の上には大小色鮮やかな鯉のぼりが気持ちよさそうに泳いでいました。この鯉のぼりは市民から譲り受けたものだそうですが、現在は募集を受け付けていないようです。天気も穏やかだったので、家族連れの人たちやお年寄りがベンチに腰掛けてくつろぐのどかな風景。パンフレットによると、この公園は広域避難場所にも指定されているようで、園内には耐震貯水槽や備蓄倉庫も併設。防災公園としての機能も確保しているようです。水と緑の鎌倉中央公園に色鮮やかな鯉のぼり。
鉄道を舞台にした実話で綴る郷愁漂わせるNHK-BSPの番組「沁みる夜汽車」。4月末の再放送ですが、2時間スペシャル版を拝見。ゲストは作家の重松清氏と女優で鉄道ファンの村井美樹さん。東武鉄道の旧下小代駅舎をスタジオにして、番組に対する思いを語り合っていました。番組前半では最も反響の大きかったという「49歳差の友情」のその後を追って、おふたりが登場して変わらぬ交流を紹介。高山茂さんの人柄と三宅希拓君のしっかりした成長ぶりが印象的でした。また、村井美樹さんが訪ねたのは、東北大震災で被災した石巻で亡くなられたお兄さんの遺志を継いで、電車の運転手となることを決めた弟さんの姿などを紹介。新しい物語はありませんでしたが、少々寒そうな駅舎の小雨に煙る夜桜の花びらが幻想的でした。実話で綴る「沁みる夜汽車」の2時間スペシャル。
久しぶりに弘明寺商店街を歩いていると、大岡川に架かる橋の辺りに色鮮やかな鯉のぼりが泳いでいました。昨年は自粛していたこの時期のイベントのひとつ。「鯉が登るように、コロナ禍を突破してほしい」との願いが込められているようです。この鯉のぼりのルーツは戦国時代の幟(のぼり)。江戸時代に入ると「黄河にある急流"竜門"を登った鯉は竜になるという中国の登竜門伝説にあやかろうと、子供の立身出世を願う武士の家々が、鯉のぼりを立てるようになった」(「日本の365日を愛おしむ」本間美加子著)とのことです。しかし、山奥の平家の落人部落では男の子が生まれても、鯉のぼりは立てられなかったという悲しい話も聞いたことがあります。よく考えてみると、鯉が水中でなく、大空を泳がせるという発想がおもしろい!。鯉のぼりのルーツは中国の"登竜門伝説"。
マリリン・モンローが地下鉄の通気口の上で、スカートを翻しているシーンが有名な映画「7年目の浮気」(1955年/アメリカ)。観たことがあるのかないのか、あまりハッキリした記憶がないので、先日のNHK-BSPのプレミアム・シネマで確かめてみました。出版社の編集者であるリチャード(トム・イーウェル)はバカンスに妻子と出掛けるのを見送った後に帰宅すると、2階にはこれも部屋主の避暑旅行に留守番役を頼まれたチャーミングな女性(マリリン・モンロー)が〜。そこから、リチャードの特技である妄想が始まるというコミカルなストーリー。よくも次から次へと妄想と口説きのテクニックが広がるリチャードに感心して見入るばかり。ということは、この映画を観るのは初めてということでした。いろいろスキャンダルを起こしたマリリン・モンローも、1962年に...コミカルなマリリン・モンローの「7年目の浮気」。
昨夜のNHK-BSP「鑑賞マニュアル美の壷」のテーマは"響きあう駅舎"。1つめの壷は「駅から始まる物語」として大正ロマンの門司港駅(福岡県)と大分駅(大分県)。2つめの壷は「駅が作り出す風景」で、夕日の美しい下灘駅(愛媛県)や千頭駅(静岡県)、奥大井湖上駅(静岡県)。そして、最後の壷「駅は人を結ぶ」というわけで、温泉のある水沼駅(群馬県)と芦野公園駅(青森県)が紹介されていました。どの駅の写真も撮ったことはありませんが、絶景の奥大井湖上駅にはぜひ訪れたい撮影スポットです。いつになるのでしょうか。NHK-BSP「美の壷」のテーマは"響きあう駅舎"。
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