里山の石神端書269 やぐら(千葉県南房総市千倉)
千葉県南房総市千倉の大川・東漸寺のやぐら太平洋に面した千倉町の高塚山の山ぎわには、集落ごとに真言宗の寺が並んでいます。その一つ大川の東漸寺の墓地奥の土手に穴を掘った〝やぐら〟のような形の墓地がありました。その中と周辺には江戸時代初期からの墓石が累々と重なっていて、墓石のオンパレード状態。やぐらであれば奥壁に五輪塔などの浮彫があるのですが、それは確認できませんでした。したがってこれをやぐらとすることはできませんが、房総のやぐらについて過去の資料から少し紹介します。やぐらは鎌倉時代の鎌倉に造られた山際の斜面を彫りくぼめて造った墓地。狭い土地の鎌倉で墓地を確保するために考え出された方法で、鎌倉だけで3000基もあるとされています。やぐらという名称について大三輪龍彦氏は『鎌倉のやぐら』(注)で、江戸時代初期の『新...里山の石神端書269やぐら(千葉県南房総市千倉)
2024/02/29 05:55