ジウⅢ
―新世界秩序―誉田哲也/中公文庫2009年2月25日初版、2011年7月15日第15刷。読んでみると、なかなか壮大なストーリーというかドラマというか、実に迫力あるダイナミックな警察モノだった。勿論、門倉美咲が主人公なのだが、伊崎基子も負けてはいない。主人公の反面的な役割を、黙々とこなしていくことで話が盛り上がる。最後にどんな悪党が出て来るのかと思っていたが、それがジョーカーであり警備部第一課の課長(警視正)というのはちょっと拍子抜けした。小野、門倉、伊崎の三人が絡んでの宮地健一、ジウの最後の闘争もクライマックスに相応しい。それまで比較的地味に展開してきた話が、ここで一気に爆発するような華々しさだった。地味と言えば主人公の門倉美咲の相棒、東三係主任(警部補)だ。かなりアクティブな人間だが、煮詰まってしまうと打開策...ジウⅢ
2020/02/28 10:21