コンサートなどで「最後の一曲となりました」と言われ、その曲が終わったら一旦幕が下りる、のではなく緞帳ともいう豪華なカーテンが閉められる。とたんに観衆が立ち上がって拍手を送り続ける。するとほぼ間違いなく再び幕が開き、ではなくカーテンが左右に開き、観衆の拍手に応えるようにもう一曲サービスで聞かせてくれる。こんな一連の動作を「アンコール」と呼ぶと、馬鹿の一つ覚えのように思って来た。今どきアンコールと言う言葉はあまり使わなくて「カーテンコール」というのよと誰かが教えてくれた。我が定年後の人生を「自分のアンコール人生」と思って来た。つまり60歳で一つの幕が下りる。そして新たに始まるおまけみたいな定年後人生こそがアタシのほんまもんの人生だと、少し突っ張ってきた。というか、現役時代ほど周囲に気を使わなくてもいい、少しは...「アンコール!」