御舟の魅力/小林古径と速水御舟(山種美術館)
〇山種美術館特別展『小林古径と速水御舟-画壇を揺るがした二人の天才-』(2023年5月20日~7月17日)冒頭には、この季節にふさわしい古径の『菖蒲』が展示されていた。私は凛として透明感のある古径(1883-1957)の作風が大好き。一方、御舟(1894-1935)は、やや奇を衒った作品が多い気がして、あまり関心がなかった。ところが、実は二人が11歳の年齢差にもかかわらず、親しく交流していたこと、どちらも歴史画・人物画から画業をスタートさせたこと(古径の師は梶田半古、御舟の師は松本楓湖)を会場のパネルで初めて認識した。本展は前後期あわせて、古径46件、御舟22件を展示する。古径のほうがずっと長命なので、作品数も多くなるのは当然のことだ。ほとんどは山種コレクションだが、桃山ふう(?)の華やかな少女たちを描い...御舟の魅力/小林古径と速水御舟(山種美術館)
2023/05/30 22:54