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大衆文化評論家指田文夫の「さすらい日乗」 https://blog.goo.ne.jp/goo1120_1948

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です。多くのジャンルをさ

大衆文化評論家指田文夫の「さすらい日乗」
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2014/09/26

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  • 元は会員制クラブ

    先日、トークイベントをやって泰生ポーチは、管理者の杉浦君に聞いたところでは、「ここは、元は会員制クラブだった」とのことで、天井には立派なシャンデリアが釣り下がっている。以前、映画のトークイベントをやった関内の多目的スペースも、元は高級カラオケ店で、港湾局の好きな人に連れられて行ったことのある場所だった。「ああ、ここに来たことがあるな」と思ったものだが、今は横浜市大のOBが運営しているとのことだ。昔々だが、関内の西側のクラブに局の課長に連れて行かれたことがあり、非常にきれいな女性たちがいた。たぶん、私と同年代だったと思うが、大変に年上の女性に見えたものだ。そこは、いわゆるピアノ・バーで、時間ごとにピアノを弾く方が来て、歌い手の伴奏をしてくれたものだ。もっと、庶民的な場では、「流し」がいて、彼らからは、北島三...元は会員制クラブ

  • 「斎藤さんではないか」とのメールが来た

    一昨日の泰生ポーチでの高橋健太郎君とのトークイベントについて、配信で見てくれた元パシフィコ横浜の白井君から、「国際平和」としたのは、斎藤さんではないかとのメールが来た。斎藤さんというのは、国連大使も務められた斎藤鎮男さんで、横浜での国際会議場建設の検討会議のメンバーの一人だった方である。白井君のメールでは、「どこかの席で、斎藤さんが「国際平和」と言ったのではないか」と戸塚さんから聞いたとのことだった。戸塚さんというのは、みなとみらいの会議場担当で、最初に庶務係長をしていた方で、私はヒアリングするつもりだったのだが、ご都合が悪くてできなかった人だが。いずれにしても、細郷道一元横浜市長は、多くの方のご意見を聞いて、「横浜国際平和会議場」の名を決められたのだな、と改めて思った。斎藤鎮男さんは、国際関係の著作もあ...「斎藤さんではないか」とのメールが来た

  • 関東は守られているね

    日本海側は、大雪で大変のようだ。だが、首都圏などの関東地方には、大雪は少ない。それに気づいたのは、1991年の1月から3月に、英語の研修のために富士宮にいた時のことだ。この間、富士山が、松竹映画のタイトルのように見えるそこでは、3か月間に雪は、二度くらいしか降らなかった。雪は、富士山が防いでいて、静岡側ではなく、山梨側に降ってしまうのだ。このように、富士山から甲州山脈、赤城山など、関東の北側には、大きな山脈がある。これによって関東地方は、大雪の降雪を防いでもらっているのだ。東京や横浜などで、雪が降るのは、まったく別の原因で、台湾付近にできた低気圧が、東に移動してきて、伊豆大島付近を通過するときである。この時に、低気圧が、掃除機のように寒気を吸い込み、それが途中の首都圏で降りるので、降雪となるのだ。大体、1...関東は守られているね

  • われながら凄いと思った ビデオを編集して

    午後は、ウォーマッド横浜の92のビデオをDVDに編集する作業をやっていたが、やはりすごいと思った。92が一番良かったと思うのだが、それにしてもすごかったなあと思った。そして、31年も経っているとは!われながら凄いと思ったビデオを編集して

  • 「国際平和こそ、人類共通の目標であり、課題なんだよ」

    「国際平和こそ、人類共通の目標であり、課題なんだよ・・・」こうおっしゃったのは、横浜市長の細郷道一氏である。横浜市都市計画局のみなとみらい担当の岡本部長と宇野課長(お二人ともすでに亡くなられている)が、国際会議場会社の名前を市長に言いにいった。原案は、(㈱横浜国際会議場で、ICC・ヨコハマだった。すると18代横浜市長の細郷道一氏は、「その国際の後に、平和を入れなさい。国際平和は、なにも左翼勢力の専売特許じゃないんだよ、人類共通の課題なんだよ」と言い、「(㈱横浜国際平和会議場」になったのだ。今日のウクライナへのロシアの侵略や、中国習近平体制の「侵略の恐れ」をみるとき、細郷市長のレベルの高さを感じるのは、私だけだろうか。「国際平和こそ、人類共通の目標であり、課題なんだよ」

  • トークイベントをします

    日本で最初の国際的ポピュラー音楽フェステイバルだったウォーマッド横浜についての本が出ました。そこで、高橋健太郎君を迎えて、トークイベントをしますので、ぜひ見に来てください。日時:2022年12月26日(月)18:00〜20:00(開場17:30)会場:泰生ポーチ1F(横浜市中区相生町2-52)TEL090-3497-1468http://www.taisei-po-chi.yokohama/トーク:指田文夫(大衆文化評論家)高橋健太郎(音楽評論家)料金:1drink&書籍付き3000円(本代2200円を含む)限定30名当日18時〜オンラインにて無料配信も行います。視聴ご希望の方は、マルメロまでメールを。【お問い合わせ/予約】マルメロTEL:03-5627-7583FAX:03-5627-7584e-mai...トークイベントをします

  • 悪役俳優が好き

    安部徹ら、悪役俳優が好きだ。天津敏、吉田義男、河津清三郎、西村晃などたくさんいるが、一番好きなのは、石黒達也である。元は前進座で、東宝の他、大映にもよく出ていた。有名なのは、溝口健二監督、市川雷蔵主演の『新・平家物語』での、久我美子の父親で、藤原家なのだが、出世にまったく関係せず、図書守を喜んでやっている役だと思う。ちなみに、この映画のナレーションも石黒である。悪役俳優が好き

  • 「畳の上では死ねないぞ!」

    「畳の上では死ねないぞ!」とは、かつて悪漢が脅す台詞だった。だが、近年では病院で死ぬことが常識になりつつあったようだ。今年、私の知り合いでは、施設に入った後、そこで亡くなったという話が来た。これからは、「畳の上ではなく、施設のベッドで死ぬ」時代になったようだ。「畳の上では死ねないぞ!」

  • 食堂がなくなっていた

    用があって紅葉ヶ丘の神奈川県立図書館に行った。新装されて、9月にオープンしたとのことで、元の書庫のところに立派に建て替えられていた。前の本館は、再整備中で閉まっていた。岡本真さんをはじ「神奈川の図書館を考える会」の皆さんのご努力の結果だと思う。中身を調べるほどの滞在ではなかったので、言わないが、さすがにかって本館の地下にあった食堂、1950年代の学食のようなものがなくなっていたのは時代だと思った。ラーメン、カレーライス、350円程度の昔の町の食堂がそこにはあった。その分は、21世紀になっていたと言えるだろう。だが、女性職員が制服を着ているのは、どうした理由なのだろうか。男性がどうなのかは、この日男性職員を見なかったので、分からないが。これは、民間企業では、銀行などでも制服の廃止の動きがあるのに、ひどく20...食堂がなくなっていた

  • 辻さんは、ご健在らしい

    BS12で、松本清張の『微笑の儀式』を見た。これは、売れない彫刻家の内藤剛志が、殺された女性佳那晃子のデスマスクで作品を作って一時評価されるが、役所広司に事実を暴露されて転落するもの。昭和30年代の厚木基地付近の風俗など結構面白かった。監督は、元松竹の長尾啓司。最後に、死んだ内藤が住んでいた古い木造アパートが出てくる。管理人の女性が、どこかで見たことがあるなあと思うと、辻伊万里さんだった。1995年の作品だが、調べると辻さんは、ご健在のようで、101歳になるはず。「辻伊万里って誰だ」と思うかもしれないが、黒澤明の『野良犬』の最後のシーンで、ピアノを弾いている方である。辻さんは、ご健在らしい

  • 歌声喫茶

    人は、好きずきだが、私にとって大嫌いなものが、歌声運動であり、歌声喫茶である。もちろん、大好きな人もいるのだろうが、私は堪えられない。あの歌い方、みなが心酔している姿は、気持ち悪さの極致である、私には。この辺から、私の民青嫌いは始まっているのだと思う。朝日新聞の夕刊に出ていた記事が、歌声喫茶なのである。歌声喫茶

  • 『傷つける野獣』

    私は、熊井啓は、監督としては大したことないが、脚本家としては優れているというのが私の考えである。これも熊井の脚本で、横浜の銀行で強盗が入り、支店長が殺される。外観は、露亜銀行で、今は某結婚式場になっている建物である。犯人の川地民夫は、バイクで横浜駅に逃げ、特急つばめで東京駅に向かう。警察は、彼の靴と服装を知っていて、張り込んでいるが、車内で大学生から服と靴を強奪していて、すり抜けてしまう。刑事は、水島道太郎、二谷英明、宍戸錠らである。川地は、月島の姉の家に逃げ込む。姉は、高友子である。警察は、数年ぶりに川地が姉のところに来て、映画を見に行って、ニュース映画を見た時、急にいなくなったことを聞く。それは、街頭録音で、いろんな人間が今必要なものを聞かれ、ある女が「それは、30万くらいの金よ」と言っている事を突き...『傷つける野獣』

  • 池広一夫監督の最高作は 『ひとり狼』だろう

    池広一夫監督が、93歳で、テレビの『終着駅』シリーズで、最後の作品とするそうだ。大映時代の最高作は、1958年の市川雷蔵主演の『ひとり狼』だと思う。有楽町のスキヤバシ映画で、田中徳三監督の『怪談雪女郎』との2本立てで見た。冒頭の、ウイリー沖山の大映レコードの主題歌から始まり、最後の語り手の長門勇の「逃げ足も早いぜ・・・」まで、非常に語り口の良い作品だった。これは、捨て子として生まれた主人公の雷蔵が、武士の家で育てられ、その家の娘の小川真由美と恋仲となる。もちろん、卑しい身分の雷蔵と小川真由美の結婚は認められず、「犬め」として家を出され、侠客として生きていく。それを、長門勇と駆け出しの長谷川明男の目を通して描くという筋書きが素晴らしい。小池朝雄らなどの、雷蔵を敵視する連中との殺陣も良い。全体を貫く、市川雷蔵...池広一夫監督の最高作は『ひとり狼』だろう

  • アルゼンチンの国歌

    ワールドカップは、アルゼンチンが優勝した。私は、見ていないが、最後まで見ただろうか。さて、アルゼンチンの国歌は世界で一番長いのだそうだ。終わりそうになって、また始まるもので、確かに長い。それを知ったのは、ボクシングのフライ級戦で、パスカル・ペレスと矢尾板との闘いだったと思う。アルゼンチン、ご苦労さん。アルゼンチンの国歌

  • 歴史の皮肉

    岸田政権が、敵基地攻撃能力を高める防衛力増強を決めた。これは、大問題で、戦後の日本の国是とも言うべき「専守防衛」を捨て去ることになるからだ。だが、考えると歴史には、皮肉な事柄が起きることがある。アメリカのベトナム戦争を止めたのは、民主党ではなく、共和党のニクソンだった。同様に、中国との国交回復をいたのも、反共主義者のニクソンだった。右翼の安倍晋三内閣が終わり、本来は「ハト派」の岸田内閣になったと言うのに、軍拡内閣となった。歴史は、実に皮肉なものである。歴史の皮肉

  • 森繫が出ない映画 『黒い牡牛』

    昨日見た、『黒い牡牛』は、牛と少年の映画で、森繫久彌が絶対に出ない映画だった。彼は言っている「子供と動物が出る映画には出ない。絶対に勝てないからだ」確かにそうで、この両者は、無心に演じるからで、プロの役者の演技も叶わないからである。さすが森繁である。森繫が出ない映画『黒い牡牛』

  • 『黒い牡牛』

    この映画を見たのは、高校生の時に見た記憶があるからで、それを確かめたかったのだ。話は、メキシコの田舎で、農場で働いている一家のこと。牛を育てているが、それは200頭も持っている牧場主のものだが、ある日雌牛が子牛を生み、それは丈夫そうな雄牛だった。息子のレオナルドは、それを牧場主に願い出て、その家のものにしてもらう。息子は、小学生で、学校に行っているが、その女教師の台詞も全部英語という凄さ。全米で公開するには、仕方がなかったのだろうが、誠にひどいもので、グラシアスとかセニョールくらいしかスペイン語はない。牧場主の息子がカーレーサーで、彼が事故死したことで、全財産が競売にされ、牡牛も売られてしまう。その前に、闘牛牛としての品評会のような、地方の闘牛イベントがあり、そこでも彼の牡牛のヒターノは、強さを見せて高く...『黒い牡牛』

  • もう一つのバカバカしかったこと

    横浜市にいて、バカバカしかったことを書いたが、もう一つ思い出した。それは、1996年頃のことで、なぜか高秀市長が、急に2008年のオリンピックに立候補すると言い出した。すでに大阪市が出ていて、「今更むり」とみな思ったが、市長はやる気になったらしい。当時、私は横浜コンベンションビューローにいて、ここと横浜観光協会の合併の仕事をやっていたのだが、急遽オリンピック招致事業を手伝うことになった。やることも大してないので、至急に市内企業から寄付を集めて、それで「桃太郎旗」を作ってみなとみらい地区や横浜駅に出した。高秀さんは、抽象的なことをやってもダメで、ものにして見せないと理解できないので、そうすると以外にも好評だったようだ。だが、ある夜に、大風が吹き、パシフィコのプラザの旗が全部倒れたことがあり、朝から浜崎部長と...もう一つのバカバカしかったこと

  • 『ビージーズ』

    ビージーズは、どこか恥ずかしかった。ある時、彼らを聞いていると、当時結婚していた妻から、「こんな軟弱な音楽を聴いているの」とバカにされたものだ。今回、この映画を見て、少し彼らの独自性が分かった。彼ら3兄弟は、元ミュージシャンの父の下に、イギリスのマン島に生まれた後、オーストラリアに移住し、そこである程度の名声を得てから、さらに成功を目指してイギリスに来る。この辺が、イギリスのグループでも、少し異なる音楽性を持っていたところだろうと思う。イギリスのロック全般への同化と違和が混合しているように見えた。そして、アメリカに行き、映画『サタデー・ナイト・フィーバー』での大ヒットに至る。この映画、日本では、ヒットを危ぶまれていて、大学の先輩の島村さんによれば、配給会社は、どう売ろうか困惑していたのだそうだ。大ヒットの...『ビージーズ』

  • コンピューター2000年問題

    横浜市に40年間いて、一番バカバカしかったことの一つが、1999年末に起きた「コンピューター2000年問題」である。これは、2000年1月1日に、コンピューターが誤作動するという噂だった。みな忘れているだろうが、当時大騒ぎで、横浜市では、高秀横浜市長の厳命で、「事務所、事業所は、すべて12月31日の夜は、誰かをおいて、宿直せよ!」ときた。たぶん、石原信夫官房副長官から言われたのだと思う、このご命令になったのだ。私は、バカバカしいので、総務課の係長3人に任せて、12月31日は、「紅白」を見てきちんと寝て、翌日は妻の実家に行ってお節料理を食べた後、某区役所に行った。すると、徹夜で飲んで、二日酔いになった男たちが、ソファーで寝ていた。何も起こらなかったのは当然だった。私の知り合いの人の小学校の娘さんは、「この日...コンピューター2000年問題

  • 『福沢諭吉』

    慶応大学の創立者福沢諭吉の伝記映画だが、関係者は岡田祐介以外は、慶応の人間がいない。脚本の笠原和夫は日大で、桂千穂は早稲田、プロデューサーの一人の岡田裕も早稲田、監督の沢井信一郎は東京外語大である。慶応出の映画監督は意外にも少なくて、日活の藤井克彦くらいだと思う。テレビの演出家は多いと思うが。藤井は、かなり良い監督で、高校は都立小山台と私の先輩である。恐らく、映画界で一番多いのは、日大で、次いで早稲田だと思う。その理由は、どちらにも映画科や演劇科があったからである。今は、どこの大学にもエンターテインメント系の学部があるが、人集めには面白そうな学科がないとまずいからで、大学はイメージ産業なのだ。さて、私は、慶応の文学部を受けて落ちた。絶対に受かると思っていたので、ショックだった。同様に落ちた小山台の学生には...『福沢諭吉』

  • 来週には出ます

    これです。アマゾン等で買えます。来週には出ます

  • ヘアービジネスは

    私の父は、若い時から禿げていたようで、母は、見合い写真を見て、「この人、禿げているんじゃないの」と言ったそうだ。その時は、「照明の性だろう」とごまかされたそうだ。それに対して、私は髪が黒く、「指田は苦労していないなあ」といつも言われている。ヘアー・ビジネスは、在日という噂があるが、私も経験したことがある。ある有名な韓国の歌手のコンサートに行った。今はない、新宿のシアター・アプルである。チケット売り場に行くと、「ありますよ・・・」と中年の方が、チケットをタダでくれた。そのとき、思ったのだ「ああ、そうか、この産業は在日なのか」と。ヘアービジネスは

  • 瀬川昌司監督について

    昨日見た『喜劇・大安旅行』の監督の瀬川昌司氏は、私の周辺では非常に評価の高い人だった。主に、テレビ映画の時に、スタッフについた人たちの話なのだが、大変に能率的に撮影されていたとのことだ。彼は、東大を出て、新東宝に入り脚本を書き、すぐに監督になる。新東宝が倒産すると、まず東映東京で監督をし、さらに松竹にも招かれて作品をたくさん作るようになる。特にすごいというものはないが、どれも水準以上で観客と、役者と会社にも満足を与えた。河竹黙阿弥の言う「三親切」の法則である。「役者に親切、見物に親切、金主に親切」である。私は、一度だけその姿を見たことがある。彼の兄の瀬川昌久さんの「戦時下のジャズ」の時だった。席の前の方に、皮ジャンパーを着た、かなり迫力のある男の人がいて、それが瀬川さんで、瀬川昌久さんと話されていたので、...瀬川昌司監督について

  • 生年月日が同じ人間が、また見つかった ペギー・マーチだ

    本の校正をやっていて、いろいろ調べていると、ペギー・マーチに当たり、生年月日が同じだった。「アイ・ウィル・フォロー・ヒム」のペギー・マーチで、1948年3月8日である。以前から知っていたのは、女優の篠ひろ子だった。実は、もう一人いて、横浜市役所の新井貴君である。なぜ、彼と同じか知っているかというと、わざわざ彼が私の席に来て、「同じだよ」と職員証を見せてくれたのだ。なぜ、そんなことをしたのだろうか。たぶん、「本当は俺が座るはずだったのに、お前が来た」と言いたかったのではないかと思うのだ。相当に変わった人だったと思う。生年月日が同じ人間が、また見つかったペギー・マーチだ

  • 松竹への逆輸入 『喜劇・大安旅行』

    1968年、松竹の旅行シリーズの1作目、主人公は紀勢線の専務車掌のフランキー堺で、父親はSLの機関手の伴淳三郎。そこに、新宮駅前で寿司の弁当屋をやっている、笠置静子と新珠三千代の母娘が対置される。紀伊半島は、当時新婚旅行のメッカだったようで、さまざまなカップルが登場するが、メインは独身のこの4人がどうなるかである。いろいろな取り違えもあるが、伴淳と笠置静子は無事夫婦になる。フランキーに惚れているのが、観光船のガイドの倍賞千恵子で、この二人のどちらと一緒になるかが最後のドラマだが、たぶん彼は、依然として新珠をとるだろうことを示唆して終わる。ドラマとしては、なにもないが、このフランキー堺と新珠三智代が松竹に出ているのが不思議である。この二人は、もともとは東宝だったが、この時期は松竹にも出ていた。西河克己の説で...松竹への逆輸入『喜劇・大安旅行』

  • 日本のニュース映画で最大のやらせは

    今日、12月8日は、日本軍の真珠湾攻撃等があり、太平洋戦争があった日である。この大本営発表のニュースの映像は、みな見ているだろうと思う。だが、あの軍人が発表している映像は、実はやらせで、二回目なのである。真珠湾攻撃は、秘匿されていたので、誰も知らず、当時の唯一のニュース映画社だった日本映画社も知らなかったので、撮影できなかった。そこで、急遽駆けつけて、もう一度やってもらって撮影したのである。よく、あれはアメリカに騙されたもので、ルーズベルト大統領は攻撃を知っていたという俗説があるが、これも嘘だと分かると思う。日本のニュース映画で最大のやらせは

  • 外国人には有名な場所

    東京や京都には、日本人はほとんど知らないが、外国人観光客には非常に有名な施設がある。前から聞いていたが、本当に行ったのは、1991年夏のパシフィコ横浜のオープニングイベントの一つとしてやった「国連ピースメッセンジャー都市会議」でのことだった。これは、有名な南学(みなみ・まなぶ)先生を担当として横浜市国際室がやったものだった。私は、その年の正月から3月まで、富士宮にあった国際貿易研修センターに英語研修で派遣されていたので、戻ってきてからは、ほとんどどうでも良い仕事をやらされた。開会日当日は、国際室での電話番で、なかで驚いたのは、「式典で演奏する新日本フィルの方にバイオリンを貸すのだが、会場はどこでしょうか」だった。オーケストラの演奏者の中には、他人が所有する楽器で演奏する人もいるのだ、と。会期が終わった日曜...外国人には有名な場所

  • 『宮本武蔵』

    1961年の内田吐夢監督作品、5部作で、なんども見ているが、ユーチューブにあったので、見る。その後の作品とかなり違うことに気づく。冒頭、関ヶ原で大坂方として負けて泥沼を中村錦之助と木村功が這いずり回っているところから始まる。かなり長くて、ここは満州国に行き、そのまま中国に残って苦闘した内田の体験が反映していると思う。木村は、野盗の情婦だった木暮美千代とできてしまうが、この辺は実に戦後的風景のように見える。それにしても、木暮は戦後的で「実に色っぽいなあ」と思う。武蔵は、伊吹山から故郷の岡山に戻ってくるが、大坂方の残党狩りが行われている。その首領が花沢徳衛と言うのが良い。善人役が多い花沢だが、実に憎々しく、二言目には入江若葉のお通に言い寄る。この人は、戦前からの共産党で、たぶん死ぬまで共産党支持だったと思う。...『宮本武蔵』

  • 下川博が死んでいた

    私の友人で、一番付き合いが長かった下川博が、今年の1月2日に死んでいたことが分かった。少々、驚いた。彼とは、同学年で、ただ彼は一浪して文学部に入ってきたので、劇団では1年下だった。彼は、両親が先生で、私の父も教師だったこともあり、また、私は池上、彼は横浜の本郷台だったので、高田馬場から品川に出て、京浜東北で帰っていたので、自然と話すようになり、いろいろと議論するようになった。一つだけ違うのは、彼は、巨人・長嶋ファンで、私は大学時代から江夏・阪神ファンだったので、そこだけは意見が一致しなかった。彼は、文学部に5年いたのち、大学院に入り、安堂信也先生のゼミに入った。彼は、後に安堂先生の遺稿集を作っているが、これは大変に立派なものだった。私は、横浜で普通の公務員生活をしていたが、2年くらいして、何度か劇場で会う...下川博が死んでいた

  • 警察無線

    私は、中学生時代は、ラジオ少年で、ラジオを作っていた。当時、高価だった受信機を自作し、FM放送を聴いていたこともあり、そこでは柴田南雄先生や小泉文夫先生の現代音楽や民俗音楽等を聴いたものだ。同時に、モダンジャズも好きになり、そこからウォーマッドへの道もできたわけだ。その中で、一時警察無線を聞いていた時期がある。今は違うが、約40年前の当時は、セキュリティーが緩くて、さすがに警察署間の無線などは無理だったが、パトカーと警察署間の無線などは、普通に傍受できた。聴いていると、実にのんびりとしたもので、その大半が、無銭飲食、ボヤ等の類で、大事件などないのだ。「警察も、こんなのに付き合っているのか、大変だなあ」と思ったものだ。ちなみに、傍受するだけでは違反にはならず、他に漏らしたときは、問題になると思うが。さて、こ...警察無線

  • これです 『ウォーマッド横浜 歴史に消えた日本のビッグフェステイバル』

    12月21日に、Pヴァイン社から出ます。1991年夏に横浜で始まったウォーマッド横浜、同時に富山県南砺市で始まった『スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド』前者は、1996年で終わったが、後者は今も行われている。そして、1997年から「フジロック・フェステイバル」が始まるのだ。この本は、ウォーマッド横浜を企画して、実行へと導いた私の本である。多数の写真の他、ピーター・バラカンさんや松村洋氏らの寄稿もいただき、日本におけるフェステイバルの意義、経過等もきちんと記述しています。また、こうしたフェステイバルが、1950年代以降の世界的なサブ・カルチャーの興隆の中で起きたことも書いています。音楽のみならず、映画、演劇等の状況にも触れています。ぜひ、お読みください。これです『ウォーマッド横浜歴史に消えた日本のビッグフェステイバル』

  • 排砂管事業

    横浜市港湾局の管財第一係長になった時は、いろいろな事業に会ったが、中で珍しいものの一つが「排砂管事業」で、たぶん誰も知らないだろうと思う。これは、市の事業ではなく、国(建設省河川局)の事業で、鶴見川の土砂を大型パイプで排出して、大黒ふ頭の埋め立て土砂とするものだった。当時、鶴見川の脇を大きなパイプが置いてあって、大黒ふ頭まで延ばし、埋め立てに使っていたのだ。ここには、もちろん、土地の使用料と残土を捨てるときの料金ももらうという、横浜市にとっては、大変においしい事業だった。そして、国は、我々の言うままに、きちんと料金を払ってくれた。大黒での、首都高と357号線の建設については、生意気な建設省の出先の係長と喧嘩したこともあったが、ここでは非常に平和的に事が進んだものだ。鶴見川整備の一つとして紹介しておく。排砂管事業

  • 『わが町Ⅴ』

    渡辺謙主演のシリーズの5作目は、『キングの身代金』で、言うまでもなく黒澤明監督の『天国と地獄』の原作で、これもほとんど同じ。脚本は、鎌田敏夫。臨海部に住む会社社長の綿引勝彦と松本留美の子が誘拐されるが、実は運転手斎藤暁の子だったというのも同じ。違うのは、犯人が黒澤では、貧乏医学生の山崎努だが、ここでは主犯は、元保母の川上麻衣子、相棒の中丸新将の二人組になっている。身代金の取り換えなどがあるが、最後は川上が、6年前のやはり誘拐事件で、警視庁のエリート警部に犯人と間違われたことの仕返しであることが分かる。黒澤作品の、横浜の丘の上に住む三船敏郎と、下部の貧乏長屋に住む山崎の恨みという貧富の差が原因というのはなくなっている。階級的格差の消滅だろうか。最後、二人を身代金も手にして、成田空港から、カナダ航空機で飛びた...『わが町Ⅴ』

  • 『日中戦争下の汪兆銘政権を再考する』

    汪兆銘と言えば、日中戦争中に、中国に親日政権を作ったとして、「漢奸」とされる人物だが、1944年に名古屋の病院で病死している。その原因は、1935年に受けた対日強硬派の一味による銃撃の弾が体内の残っていたものだというのも象徴的である(汪精衛というのは、ペンネームだそうで、本名は汪兆銘)。要は、中国人にとっては、許せない人物だったのだろうか。汪は、広東省に生まれ、生家は大して裕福ではなかったが、勉学は優秀で科挙試験に合格し、日本に留学させられる。法政大で、フランス法学を学び、中国同盟会に入り、当時の清朝の王子の一人(溥儀の父親)の暗殺未遂により、死刑判決を受けるが、終身禁固に減刑されている内に清朝が倒れて無罪になる。辛亥革命の挫折で、渡仏し、1925年の孫文の死で戻り、広州の国民政府の主席になる。以後おおむ...『日中戦争下の汪兆銘政権を再考する』

  • 杵屋は、水間鉄道の親会社

    いろいろと口座のチェックがあり、横浜駅東口に行く。昼は、地下のポルタの杵屋にする。ここは、味も値段もまあまあだと思う。このチェーンは、大阪和泉の水間鉄道の親会社なのだ。水間鉄道は、南海貝塚駅から水間観音までを結ぶローカル線である。元は、この地域の繊維産業の企業の出資によって出来た鉄道であるようだ。南海と関係は深いが、まったくの資本関係等はないようだ。そして、一時会社更生法が適用されたとき、杵屋が完全子会社化したとのこと。鉄道が、飲食をやっているのは多いが、飲食チェーンが、鉄道を子会社に持っているのは珍しいと思う。杵屋は、水間鉄道の親会社

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