読書。『パーソナリティ障害とは何か』牛島定信を読んだ。境界性パーソナリティ障害、反社会性パーソナリティ障害などがパーソナリティ障害としてよく耳目に触れますが、本書ではおよそ九つの「パーソナリティ傾向」とそれらが暴走したときの「パーソナリティ障害」を解説しています。まず、基本として踏まえておく概念から。__________個人は、もともと遺伝素質的基盤にもとづく性格傾向(強迫性、演技性、スキゾイド、サイクロイド)をもって生まれ、幼児期、青年期の生育環境を通過するなかで精神的栄養に浴し、いろいろな社会体験を得て、より社会化された人格を形成するという経過をたどるだろう。これが健康なパーソナリティである。ところが、幼児期から青年期にかけて、さまざまな外傷をはじめとした有害な心理体験をもつと、本来の性格傾向の発達ラ...『パーソナリティ障害とは何か』