陶弘景
◎冥想と成道陶弘景(456-536)は、万巻の書を読み、天文・暦算・医薬・地理・博物など学識高く、当初役人として、斉国の王子の侍読をやっていたが、その時でも読書と冥想の生活を送っていた。やがて官を辞し、茅山に三層の楼閣を立てて隠棲した。上層に陶弘景が住み、弟子は中層、来客は下層としたが、来客が来ても陶弘景は会うことを厭い、一人の家僕以外は上層に入室することを許さなかった。彼は85歳まで生き、真誥など多数の著作をものしたが、成道は最晩年であって、弟子の桓闓(かんかい)の方が先に成道した。その際、桓闓に陶弘景の成道が遅れた理由を問うと、陶弘景は陰徳は十分積まれているが、肉食で遅れていると答え、それによって陶弘景は、肉食を断ち成道したという。その著作の一つ真誥はチャネリングの書だが、当時は先端技術だったのだろう。当時...陶弘景
2020/03/31 06:08