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  • 長き脚持て余し気味春の駒

    馬や羊、ヤギなどの草食動物の仔は、出産直後から立ち上がり、すぐに歩き始める。そうしなければ、肉食獣や大型の鳥など天敵に襲われて生きてはいけない。それに対して肉…

  • 大蒜を刻み朝から空元気

    退職前は、朝から大蒜のにおいの強い食べ物は当然控えていたが最近は朝食後に人に会うこともないので、朝から大蒜を食べても気にならなくなった。ひとかけのニンニクのみ…

  • 大きめの服の緊張入学児

    北海道の桜開花は例年4月末から5月上旬で、小学校の入学式に桜が咲くことはない。昔は一年生の教科書に入学式に桜の下を母親に手を引かれた新入生の絵があったが、北海…

  • 伸びをする猫を真似るや日の永き

    長い北国の冬も終わり周りの雪もすっかりなくなり、一段と春めいてきた。春分を過ぎて日の永さを感じる日々。あれほど興奮したWBCも侍ジャパンの優勝で閉幕、少しのん…

  • 灰色の世に朱を点すや木の芽時

    北海道の長い冬もようやくおわり春らしくなってきた。今の世の中、ロシアによるウクライナ侵略、収束を迎えつつあるとはいえコロナの蔓延、専守防衛の国是をなげうって敵…

  • パンデミック少し収まり鳥帰る

    世界中を襲った新型コロナウイルス感染症も3年を過ぎてようやく収まりが見え出した。世界中の累積の死者数は690万人という膨大なものだ。約10人に一人が感染し、1…

  • 声変わり心変わりや猫の恋

    声変わりをしたのはいつのことやら、遥かな昔だ。心変わりをしたのもいつのことやら。恋猫を見るたびに、聞くたびに若かりし昔のことを思い出す。今思えばずいぶんと無茶…

  • 生きづらさ抱へ母熊穴を出づ

    去年の秋、北海道東で牧場の牛がクマに襲われる事件が相次いだ。そのヒグマはOSO18と名付けられおそれられた。何度も駆除を試みたがいずれも成功せず、いまだ消息が…

  • 年ごとに重たくなりぬスキー靴

    大昔のスキー靴は、革製が多く、少し柔軟性もあり比較的軽かった。その後プラスチック製のスキー靴に替わり、だんだんと固くなり、ビンディングも金属製になって、靴が重…

  • スキー帽脱ぎレジ袋たたみけり

    以前は1シーズンに20日もスキーに行っていたが、寄る年波のせいか、ここ1・2年は全くスキーに行かなくなってしまった。すこしさみしい。スキーもスキーウエアーもし…

  • 歓声の記憶のままに眠る橇

    ずっと以前に孫たちと遊んだプラスチック製の橇。使用されなくなって地下の物置に入れられたまま眠っている。もうそろそろはやりの断捨離に加えなければならない。昔の木…

  • 自販機の健気冬野の無人駅

    北海道の冬野は雪に埋もれた広大な広がりを持った景である。その中にぽつんと立つ無人駅。以前は人の乗り降りも多く見られたが、今や利用客も少なく、待合室には大きな古…

  • 暗き世をでんぐり返す出初式

    昔は、町ごとに消防の出初式が行われていた。何本かのトビ口で支えられた長い梯子の上で、はしご乗りが曲芸みたいな芸を披露する。江戸時代から続いている伝統芸だ。子供…

  • めでたき句敢えて選ぶや初句会

    月二回の句会に通っている。今週の土曜日が初句会だ。どんな句会になるか、今から楽しみだ。 誰も富士詠まんと黙す初句会 福田甲子雄という具合に、めでたい句が…

  • 往路接戦すぐに切る初電話

    正月は、元旦の実業団のニューイヤー駅伝、そして二日・三日は関東学連の箱根駅伝を見るのが常になっている。今年の箱根は、青山学院大の連覇と、駒大の出雲・全日本・箱…

  • 去年今年立てっぱなっしの譜面台

    去年の春ころから両手の指のしびれがひどくなり、それまで続けてきたリコーダーの演奏ができなくなってしまった。いろいろな医者に診てもらったが、「手のひらクリニック…

  • ファイザーの次はモデルナ後は柚子湯

    新型コロナウイルス感染症が始まって以来、ワクチンを5回接種した。ファイザー製が2回、モデルナ制が3回だ。とりあえずは感染は免れているが、果たしてこの後どうなる…

  • 小春日や舌は切らぬと雀らに

    『舌切り雀』の昔話は少し怖い。心優しいおじいさんと意地悪で欲張りなおばあさんの物語。最後には雀からお礼としておじいさんは小さなつづらをもらい、欲張りなおばあさ…

  • 小春日にこそストレッチスクワット

    朝の散歩だけでは体力を維持するのがむつかしくなってきた。年齢相応に筋肉が落ちて、そのせいか以前に比べて寒さを感じる。やはり筋力をつけるための何かしらの運動が必…

  • 白鳥の編隊飛行無言館

    30羽以上もの白鳥が低空飛行で頭上を超えていった。みごとな鉤型の編隊飛行で、茫然として見送った。彼らは南の方角へ飛んで行ったが、今どきは何をしているのだろうか…

  • 初時雨自転車を駆る中高生

    時雨は突然やってくる。歩いていても自転車に乗っていてもそれは突然やってくる。まあ、この季節、傘を用意するのは当たり前かもしれないが、自転車では傘をさすことはむ…

  • 蜻蛉の薄日に命煌めかす

    秋も深まり、夏の間盛んに飛び回っていたトンボの姿を見ることも少なくなった。たまに見かける蜻蛉の翅もすこし傷つき加減で、透明さも増した感じがする。薄日を浴びなが…

  • 木の葉散る薄日に歳を感じつつ

    毎日の散歩コースの天神山緑地の樹木の紅葉もほぼ盛りを過ぎて、木の葉が落ちだした。相馬神社前の大銀杏もすっかり黄色くなり、一部は歩道を敷き詰めている。老化に抗し…

  • 綿虫の浮きつ沈みつ夕薄陽

    綿虫の季節がやってきた。雪の降る前に大量発生するので雪虫とも呼ばれ、少し詩的な言葉では雪蛍ともいう。生物学的にはトドノネネオオワタムシが正式な名前で、名の通り…

  • 鳴きつのる名も無き虫の大炎上

    SNSは現代社会のコミュニケーションツールとして欠かせない存在となっているが、SNSで知り合った者が犯罪に巻き込まれる事件が多発するなど抱える問題も大きい。ま…

  • 木の実踏む地球の痛み思いつつ

    秋になり散歩中に多くの木の実が落ちているのを見かけるようになった。栗、銀杏、栃の実など多様だが団栗の仲間が多いようだ。落ち葉を踏みしめると時として木の実を踏み…

  • 忘らるる定め瓶詰め山葡萄

    山葡萄にはなぜか大量に採れる生り年と、懸命に探してもなかなか採れない不作の年がある。山葡萄はすっぱいし小粒なので生食には適さず、大量の取れたときには葡萄汁を瓶…

  • 秋の蝶透けつ流れつ仙人峡

    秋の蝶はどことなく弱弱しく感じられる。生き生きと飛び回る春の蝶、元気みなぎる夏の蝶に比べると、やはり鱗粉も取れかかり翅が薄く見え、飛ぶ勢いも衰えて風に流される…

  • 蜻蛉と目が合い過去を振り返る

    秋が進むと蜻蛉が目に付くようになる。日本は弥生時代から水田が作られたためか水辺が多く、そのため蜻蛉の種類が多く「秋津洲(トンボの島)と呼ばれた程だ。庭の畑では…

  • 新豆腐固し豊平川迅し

    世の中どんどん柔らかくなって、豆腐も柔らかいのが多くなってきた。昔の木綿豆腐は、縄で結わいて運んでもも崩れなかったイメージがあるが、昨今の豆腐ではとても無理だ…

  • 旧友の親書舐めたる秋の蠅

    急に気温が下がり、めっきり秋めいてきた。秋とはいえ屋外ではトンボやちょうちょ、蜂などが元気に飛んでいるが蠅は少し元気がなくなるようだ。手紙に貼る切手、以前は一…

  • 秋めくや宇宙ますます膨張す

    台風一過の秋晴れ、空気中のほこりやごみなどが一掃されて真っ青な大空が広がる。このところ安倍元首相の国葬問題、元統一教会の政界への浸透など面白くもないニュースば…

  • 主なき南瓜気ままに蔓伸ばす

    日本各地で人口減少が続き、少子化が進行している。特に北海道の人口減が際立っている。札幌はこれまで旧炭鉱の人たちや農村部、漁村部の人たちが集まるの人口集中が進み…

  • 食べるより捥ぐのが嬉しミニトマト

    農家がビニールハウスでトマトやミニトマトを栽培する時には受粉のために花蜂を導入するか、小さな刷毛を使って手で受粉しなければ結実しない。野外では、いろいろな昆虫…

  • 国境は曲・直・破線終戦日

    今年2022年の終戦記念日は、戦後77年目だ。明治維新(1868年)から終戦(1945年)まで77年、終戦から今年まで77年だという。前半の77年は、日清・日…

  • 大地より元気いただく夏野菜

    狭い庭の一部を使ってミニトマト、キュウリ、ズッキーニ、インゲンなどの野菜作りを楽しんでいる。朝どりの新鮮な野菜をいただくのは嬉しいことだが、何といっても収穫の…

  • スーパーの寿司の値札の替わるころ

    ロシアのウクライナ侵略のせいか、このところ物価の高騰が止まらない。世界的に見て原油高、小麦を中心とした食糧不足が続き、日本でもありとあらゆる商品の価格が上がっ…

  • かき氷長蛇の先の至福かな

    やはり夏と言えばかき氷だろう。先日テレビニュースでかき氷屋の前に並ぶ人たちの映像が流れていた。一瞬の涼を求めて多くの人々が列をなして延々と並んでいた。人は並ん…

  • いつの間にワープしたのか蝸牛

    北海道も本格的な夏になり遅まきながら庭のアジサイがようやく咲き出した。アジサイに合う小動物は多分蝸牛だろう。ゆっくりと葉の表面を這っているが気が付くと意外なと…

  • 歯止めなき戦禍と飢饉麦の秋

    ロシアによるウクライナ侵攻から4カ月以上がたった。ウクライナは欧米の支援を受けながら懸命に抵抗しているが、残念ながら東部のドンバス地区はほぼロシアの手に落ちそ…

  • 青と黄の国旗はためく麦の秋

    すべての国の国旗にはそれぞれの国の特徴や象徴をするものを表す図案が使用されている。一番有名なのはフランス国旗か。あの三色旗は自由・博愛・平等をあらわし、米国の…

  • 麦秋や飛び交う鴉禍禍し

    「麦の秋」のイメージは、ゴッホの絵に出てくる麦畑だ。まっ黄色に実った麦畑の上を真っ黒な鴉が飛んでいく。現実では、ロシアのウクライナ侵攻で荒らされた麦畑は鴉の代…

  • にぎやかにバスが吐き出す夏帽子

    猛威を振るったコロナウイルス感染症は、ようやく収束を迎え始めたようで、国も海外からの観光客を迎えるように方向を転換し始めた。厳密な感染対策を施した一部のツアー…

  • 都市機能一旦停止鴨の雛

    鳥の雛が孵化した時に最初に見た動くものをものを親と思いこむ「刷り込み」現象を見つけたコンラート・ローレンツが、ノーベル医学生理学賞を受賞してから来年で50年と…

  • 初郭公ふっと消え去るわだかまり

    以前に比べて札幌で郭公の声を聴くことがすこし減った気がする。初夏の晴れた日,「カッコー」というのどかな声を聴くとなんとなくほっとした気分になる。胸のつかえとい…

  • キャタピラの縦横無尽麦生の地

    ロシア軍のウクライナへの侵攻が続いている。プーチンの妄想に基づく侵略行為だが、まだまだ深刻な事態が続きそうだ。東南部の要衝ナリウポリはほとんどロシア軍によって…

  • 名無しでも声をかければ寄る金魚

    犬や猫などペットには名前を付けてかわいがるのが普通だ。場合によってはインコやカナリアなどの鳥、亀やトカゲなどの爬虫類のペットにも名前を付けることがあるが、金魚…

  • 金魚売り路地もろともに消えにけり

    豆腐売りは、朝夕短調の笛を吹きながら「とーふー・とーふー」と言いながら豆腐や揚げを売り歩き、金魚売りは「きんぎょーい・きんぎょ」、と独特の抑揚をつけて路地を回…

  • 春灯下書架の奥からトルストイ

    ロシア軍によるウクライナ侵攻から二カ月がたった。欧米の軍事援助を受けながらウクライナは必死に抵抗して首都キーウの防衛になんとか成功したようだ。ロシア軍は東部や…

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