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【本の感想】連城三紀彦『どこまでも殺されて』
連城三紀彦 『 どこまでも殺されて 』は、同じ人物が7度殺されているという、奇妙奇天烈な設定です。ネタばらしまで読者が真相を知ることは難しいので、探偵役の活躍を追うしかないというじれったさはあります。じれてじれて、結局自分は、う~ん、そうきたかぁ と多少脱力したのでした。 作品 の評価:★★★☆☆
2019/12/31 07:00
【本の感想】長嶋有『パラレル』
長嶋有 『 パラレル 』は、妻に浮気をされ離婚を余儀なくされた主人公、元妻、主人公の親友、親友と仲良しのキャバ嬢らのゆるゆるの交流が描かれています。深刻さを胸にしまい込み、折り合いをつけていく様は、あるべきおっさんライフとでも言いましょうか。 作品 の感想:★★★★☆
2019/12/30 07:00
【本の感想】横山秀夫『看守眼』
横山秀夫 『 看守眼 』は、ノンシリーズの短編集です。D県警もF県警も登場しませんが、警察や役所の中のあまり表にはあらわれない人々を主役に据えています。じんわりと胸に迫るほろ苦い後味が、著者ならではです。暗い物語ですが、魅せられますね。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/29 07:00
【本の感想】ウィリアム・カッツ『恐怖の誕生パーティ』
ウィリアム・カッツ 『 恐怖の誕生パーティ 』は、理想の男性と幸福な結婚生活をおくっていた女性が、一転、最愛の夫により死の淵にたたされるというサスペンスです。夫の一部を愛し続けながらも不信感にかられていく様が緊迫感をもって描かれています。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/28 07:00
【本の感想】フレドリック・ブラウン『発狂した宇宙』
フレドリック・ブラウン 『 発狂した宇宙 』は、パラレルワールドに宇宙冒険風味を加え、著者ならではのヒネリを効かせた作品です。有人宇宙飛行がまだまだ先の1949年に刊行されたというのだから驚き!パラレルワールド好きには必読の書と言えるでしょう。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/27 07:00
【本の感想】乙一『さみしさの周波数』
乙一 『 さみしさの周波数 』は、平易で簡潔な文章にじんわりと感動を織り込んている作品集です。羽住都描くところのカバーイラストや挿絵も作品世界にフィットしているし、年齢問わずに楽しむことができます。せつなさに飢えたときにピッタリです。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/26 07:00
【本の感想】舞城王太郎『みんな元気。』
舞城王太郎 『 みんな元気。 』は、いろんな楽しいこと、辛いこと、気味の悪こと、エッチなことをぐるぐるぐるぐるしていったら、こんなお話ができましたよ というような作品です。コトバがコトバをうんで、枝葉をつけて、どんどん広がっていくようです。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/25 07:00
【本の感想】湊かなえ『サファイア』
湊かなえ 『 サファイア 』は、タイトル、内容ともに宝石を象徴的に作品に組み入れた短編集です。人の悪意に焦点をあてた後味の悪いイヤミスはなくて、ほっこり系のミステリが多く収録されています。アタリ、ハズレの振れ幅が大きい著者の作品の中ではアタリです。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/24 07:00
【本の感想】モブ・ノリオ『介護入門』
モブ・ノリオ 『 介護入門 』は、マリファナ片手に、祖母の自宅介護に熱意を傾ける<俺>の日々がつづられた作品です。ポップで攻撃的な文体で、一見おちゃらけてるのやら、怒ってるのやら、ただ毒づいているだけなのやら判然としまっせんが、自分自身への鬱屈したもどかしさを感じることができます。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/23 07:00
【本の感想】伊坂幸太郎『グラスホッパー』
伊坂幸太郎 『 グラスホッパー 』は、亡き妻の復讐に執念を燃やす元教師と、三人の殺し屋が織りなす著者お得意(?)の群像劇。殺し屋たちはそれぞれに魅力的なんですが、物語のキーマン「押し屋」の正体が受入れられるかで本作品の評価が決まってしまいそう。 作品 の評価:★★★☆☆
2019/12/22 07:00
【本の感想】横山秀夫『第三の時効』
横山秀夫 『 第三の時効 』は、事件をめぐって、刑事たちの生き馬の目を抜くような熱いつばぜり合いが展開されます。焦りや苛立ち、嫉妬といった感情がストレートに伝わってきます。そういう中にも、凛とした男の矜持を垣間見せてくれるシーンがありますね。 作品 の評価:★★★★★
2019/12/21 07:00
【本の感想】横山秀夫『顔 FACE』
横山秀夫 『 顔 FACE 』は、D県警の婦警を主役に据えた連作短編集です。信念を貫いたため組織から爪弾きにされてしまった20代の女性が描かれています。嫉妬、悔悟、混迷といった内省的な部分にスポットがあたっているのが本短編集の特徴でしょうか。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/20 07:00
【本の感想】湊かなえ『リバース』
湊かなえ 『 リバース 』は、殺人の告発文で幕を開けます。読者は、早々に目星がつくでしょうから、驚きは大きくありません。 読み進めて いくと、きれいに収まってしまう予感に脱力しかけます。タイトルの意味だけが謎のまま。ところが著者は、ラスト一頁でやってくれるのです。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/19 07:00
【本の感想】皆川博子『光の廃墟』
皆川博子 『 光の廃墟 』は、1966年のイスラエルを舞台にした殺人ミステリです。登場人物それぞれの愛憎が複雑に絡み合って、事件は成り立っています。ピタゴラスイッチのように物事が動いていくのですが、ヒントはあるもののからくりが分かるまで謎は解けません。 作品 の評価:★★★☆☆
2019/12/18 07:00
【本の感想】A・J・クィネル『ヴァチカンからの暗殺者』
A・J・クィネル 『 ヴァチカンからの暗殺者 』は、歴史的事実を取り入れたハラハラドキドキのエスピオナージです。ヴァチカンからの暗殺者のターゲットはアンドロポフ書記長。相棒はなんと美しい修道女!恋愛小説としても楽しめたりするのです。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/17 07:00
【本の感想】絲山秋子『沖で待つ』
絲山秋子 『 沖で待つ 』は、入社からの同期 男女二人の一風変わった友情物語です。男性の太っちゃんは、あの世のひと。久々に再会した幽霊太っちゃんとの想い出がほのぼのとつづられます。感傷を口にせず、温かい気持ちにさせる話の運び方が素晴らしいですね。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/16 07:00
【本の感想】吉村萬壱『バースト・ゾーン』
吉村萬壱 『 バースト・ゾーン 』は、異国のテロリストを殲滅せんと、戦闘員となった市井の人々が奏でるSFテイストの群像劇です。登場人物たちは、品性下劣ともいうべき輩。著者独特の筆致で、誰もが持っている根源的ない厭らしさを、ど直球で突きつけてきます。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/15 07:00
【本の感想】遠藤秀紀『人体 失敗の進化史』
遠藤秀紀 『 人体 失敗の進化史 』は、動物の遺体解剖を通して、ヒトの身体の歴史をひも解くものです。身体の「設計図」という考え方を用いて、進化の過程を説明していきます。進化史の類が苦手な読者にもとっつきやすい内容になっています。 評価:★★★★☆
2019/12/14 07:00
【本の感想】辺見庸『自動起床装置』
辺見庸 『 自動起床装置 』は、通信社の宿直者を時間通りに起床させる「起こし屋」と眠りにまつわる物語です。読み進めていくと、「起こし屋」の語る、眠り哲学というべきものに魅了されてしまいます。とくに、眠りの芯に神様が宿るという考え方は印象的です。 作品の評価:★★★★☆
2019/12/13 07:00
【本の感想】横山秀夫『動機』
横山秀夫 『 動機 』は、D県警シリーズの第二短編集です。鬱屈し切羽詰まった心理状態の人々が織り成す物語は、けっして読後感がよいわけではありません。けれど、彼らの人生それからを思うと感慨一入です。全四編に通底するテーマは自分自身を見つめ直すということでしょう。 作品 の評価:★★★★★
2019/12/12 07:00
【本の感想】ピーター・ストラウブ『扉のない家』
ピーター・ストラウブ 『 扉のない家 』は、著者らしい文芸よりの作品集です。スーパーナチュラルを全面に押し出さず、人間の心理を丹念に描写することで恐怖を煽っているのが特徴的です。じっくりと長い物語の過程を楽しむことができるかが、好き嫌いの分かれ目でしょう。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/11 07:00
【本の感想】三崎律日『奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語 』
三崎律日 『 奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語 』は、奇書を通して昔と今の「価値観の差分」を探る事に挑戦するものだそうです。研究者による狭く深い専門書籍より、広く俯瞰して見る事のできる本書の方が、手軽な分だけ間口が広く興味をそそられる方が多いのではないでしょうか。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/10 07:00
【本の感想】スティーヴン・ジョーンズ 編『フランケンシュタイン伝説-海外ホラーSF短編集』
スティーヴン・ジョーンズ 編『 フランケンシュタイン伝説 - 海外ホラーSF短編集 』は、フランケンシュタインがテーマのホラーアンソロジーです。”モンスターとして生まれた苦悩”みたいなステレオタイプな作品はないので、読んでいて飽きはしなと思います。 作品 の評価:★★★☆☆
2019/12/09 07:00
【本の感想】綿矢りさ『勝手にふるえてろ』
綿矢りさ 『 勝手にふるえてろ 』は、脳内で二股かける主人公の日々が描かれた作品です。オタク女子が妄想と現実の狭間にあって、突拍子もない行動をとるこじれっぷりが実に愉しい。登場人物たちが、イイ女でも、イイ男でもなさそげな所が哀愁を誘うわけですね。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/08 07:00
【本の感想】ピーター・ストラウブ『ゴースト・ストーリー』
ピーター・ストラウブ 『 ゴースト・ストーリー 』は、文学志向の強いホラー作品です。前半と後半では趣が異なります。しっとり、じわじわな恐怖譚を思い描くとハズレるかもしれません。現実と幻想が入り混じったような恐怖を煽り立てるシーンは絶妙なのですが。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/07 07:00
【本の感想】楊逸『時が滲む朝』
天安門の悲劇を頂点とし民主化に揺れた中国。楊逸 『 時が滲む朝 』は、 貧しい農村地帯からエリートへの道を進むべく大学に進学した青年たちの熱狂、そしてその後が描かれています。大人になるということの現実が、寂しさを伴って心に響いてくる一冊です。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/06 07:00
【本の感想】ジョナサン・キャロル『我らが影の声』
ジョナサン・キャロル 『 我らが影の声 』は、名作『死者の書』につづく第二長編です。ダークファンタジーの要素がなくても、小説としてなかなかよくできた作品です。読み進めていくと、突然、日常が不協和音を奏ではじめます。現実そのものが崩壊してしまうような薄気味悪さはありますね。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/05 07:00
【本の感想】伊藤たかみ『アンダー・マイ・サム』
伊藤たかみ 『 アンダー・マイ・サム 』は、思うに任せない高校生たちの日常を描いた青春小説です。左手の親指が長すぎる主人公。幽体離脱をしたことを契機に、親指を通して人の悲しみを知ることになります。設定の妙が十分に生かしきれていないようです。 作品の評価:★★★☆☆
2019/12/04 07:00
【本の感想】薬丸岳『その鏡は嘘をつく』
薬丸岳 『 その鏡は嘘をつく 』は、元法務技官の刑事 夏目信人が主役の長編ミステリです。著者の作品は、答えの出ないテーマを扱っているものが強いインパクトを残します。本作品は、趣が異なりますが、ひとの心の襞に分け入るような展開は、いつもの薬丸節とも言えるでしょう。 作品 の評価:★★★★☆
2019/12/03 07:00
【本の感想】トニイ・ヒラーマン『死者の舞踏場』
トニイ・ヒラーマン 『 死者の舞踏場 』は、ナヴァホ族警察警部補 ジョー・リープホーンが主役のシリーズ第二弾です。ミステリとはいえ、ネイティブ・アメリカンについて知識が乏しいと、味わいはいまひとつでしょうか。シリーズを読み進めながら理解を深めていくタイプの作品なのだと思います。 作品 の評価:★★★☆☆
2019/12/02 07:00
【本の感想】薬丸岳『刑事のまなざし』
薬丸岳『刑事のまなざし』は、通り魔に娘を植物状態にされた元法務技官の刑事 夏目信人が主役のミステリ短編集です。収録作品全7編決は、決して癒えることのない心の痛みが通底しています。夏目は、愛のために人を殺し、愛の裏返しで人を殺してしまう人々の心の奥底を炙り出していきます。 作品 の評価:★★★★★
2019/12/01 07:00
2019年12月 (1件〜100件)
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