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【本の感想】横山秀夫『出口のない海』
横山秀夫 『 出口のない海 』は、ふとした心のゆれから特攻隊に志願してしまった青年の生涯を描いています、戦争青春小説の王道スタイルですが、何のために命をなげうつのかという問に逡巡し、やっと出した主人公の結論が、本作品に輝きを放っているようです。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/31 07:00
【本の感想】クリスチアナ・ブランド『領主館の花嫁たち』
クリスチアナ・ブランド 『 領主館の花嫁たち 』は、英国らしい幽霊譚の体裁をとりながら人の奥底に潜む憎しみの発露を描いています。幽霊譚としては恐ろしくはありませんが、見返りを求める愛があっけなく憎しみに陥る人間の性(さが)に寒々とするでしょう。 作品 の評価:★★★★★
2020/01/30 07:00
【本の感想】生垣真太郎『フレームアウト』
生垣真太郎 『 フレームアウト 』は、ミスリードさせる仕掛けが巧妙に埋め込こまれたミステリです。ありがちなサイコスリラーを逆手にとって読者を迷路に誘い込んでしまいます。1979年のニューヨークを舞台とした騙し絵的な作品というところでしょう。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/29 07:00
【本の感想】沼田まほかる『猫鳴り』
沼田まほかる 『 猫鳴り 』の描写には突き放したような距離感がありますが、そこに包み込むような暖かさを伺い知ることができるのは、著者の筆力ゆえですね。猫を見つめる著者の視線からは、絶望をも織り込んだ人の生き様に対する賛美を感じます。 作品 の感想:★★★★☆
2020/01/28 07:00
【本の感想】津村巧『DOOMSDAY-審判の日-』
津村巧 『 DOOMSDAY-審判の日- 』は、米国の地方都市に突然降り立った二体の異星人がひたすら住民たちを殺戮するというお話です。次々にたおれていく人々には、悲惨さも感じなければ、破滅的な可笑しさも伝わりません。そもそも異星人の目的が想像がつくのですよね。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/27 07:00
【本の感想】乾くるみ『Jの神話』
乾くるみ 『 Jの神話 』は、女子高で起きた死亡事件が人類創世まで遡るという大風呂敷を広げます。全寮制女子高にステレオタイプの妄想をぶちこんだ感があり、不快な気分にさせらるでしょう。発想は面白いのですが、気色悪さを引きずります。Jの神話とは言い得て妙ですね。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/26 07:00
【本の感想】蘇部健一『六枚のとんかつ』
蘇部健一 『 六枚のとんかつ 』は、ふん!「バカミス」と投げ出してしまうような作品ではありません。確かに、連作短編のうちのいくつかは、「なんじゃこれ?」とうなだれてしまうのですが、本格ミステリの芳醇な香りを味わえるものはあります(いいすぎか)。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/25 07:00
【本の感想】ジェイ・マキナニー『ランサム』
ジェイ・マキナニー 『 ランサム 』は、『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』で一世を風靡した著者の長編第2作にあたります。都会的でスカした雰囲気を期待すると外してしまいます。只今迷走中!な人物を主役に据えているのは同じですが、おしゃれテイストの全くない、暗く鬱屈した作品なのです。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/24 07:00
【本の感想】鮎川哲也『黒い白鳥』
鮎川 哲也 『 黒い白鳥 』は、タイトルのブラックスワンが誰も予想しなかった事象を表すとおり不可能犯罪ミステリです。壁にぶちあたりながら試行錯誤を繰り返し、乗り越えていく粘り強さが、鬼貫警部の真骨頂。アリバイ崩しの冴えが光る極上の本格ものです。 作品 の評価:★★★★★
2020/01/23 07:00
【本の感想】綿矢りさ『憤死』
綿矢りさ 『 憤死 』は、タイトル作を含む四作品が収録された短編集です。著者初の短編集なんですね(?)。本作品集は、世にも奇妙な物語的なホラー風味のもので、結論から言うと、期待を外されてしまいました(タイトル作だけは、愉しいのですよ)。 作品 の評価:★★☆☆☆
2020/01/22 07:00
【本の感想】ケン・グリムウッド『ディープ・ブルー』
ケン・グリムウッド 『 ディープ・ブルー 』は、ファンタジーよりのSF作品です。イルカが高度な知性を持っており、イメージを交信の手段として、独特の文化を形成しているという設定。ありがちなのだけれど、太古の昔から存在する知識の共有体と、それに順応する海洋哺乳類といった世界観は新鮮です。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/21 07:00
【本の感想】吉田修一『春、バーニーズで』
吉田修一 『 春、バーニーズで 』は、デビュー作「最後の息子」の登場人物でゲイと同性していた男が主役の連作短編集。10年後の彼は至極まっとうな人生を歩んでますが、平凡な日々の中で違う人生が影を落とします。モラトリアム男の心の揺れが物悲しさを誘います。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/20 07:00
【本の感想】ジョン・ディクスン・カー『絞首台の謎』
ジョン・ディクスン・カー 『 絞首台の謎 』は、予審判事アンリ・バンコランが主役のミステリ シリーズ第2作目です。バンコランは、死者が運転する車、存在しない街の絞首台、そして17世紀の実在の首切役人ジャック・ケッチから届いた脅迫状、といった数々の謎を解くことができるでしょうか。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/19 07:00
【本の感想】乙一『夏と花火と私の死体』
子供の死を扱った物語は苦手ですが、 乙一 のデビュー作『 夏と花火と私の死体 』は読んでいてそれほど嫌な思いをしません。死んでしまった「私」が語り手になっているからか現実感が希薄なのです。まるで隠れんぼをしている子が、オニの様子を窺っているようです。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/18 07:00
【本の感想】ロバート・ラドラム『暗殺者』
ロバート・ラドラム 『 暗殺者 』は、ジェイソン・ボーン三部作の第1弾です。大物テロリスト をあぶりだすべく仕立てられた暗殺者カイン=ジェーソン・ボーン=デルタ=米国情報部員デービッド・ウェブの活躍を描いています。読み進めながらハラハラドキドキは、まさにこのことだと実感するでしょう。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/17 07:00
【本の感想】本多孝好『真夜中の五分前』
本多孝好 『 真夜中の五分前 』は、恋愛小説のside-A、ミステリのside-Bと、二分冊で趣が異なる構成です。謎の決着はもちろんのことですが、本作品は主人公が辛い過去とどう折り合いをつけていくのかが見所です。成長の物語としても読むことができますね。 評価:★★★★☆
2020/01/16 07:00
【Webデザイン】川合俊輔 ・ 大木あかね『ノンデザイナーでもわかるUX+理論で作るWebデザイン』
川合俊輔 ・ 大木あかね『ノンデザイナーでもわかるUX+理論で作るWebデザイン』は、Webサイトをデザインするときに必要な考え方や法則をまとめたものです。 結論から言ってしまうとデザインのノウハウは目新しいものはありま …
2020/01/15 21:00
【本の感想】ドロシー・ユーナック『二度殺された女』
ドロシー・ユーナック 『 二度殺された女 』は、ひとつの殺人事件を違う角度で追いかける女性刑事とジャーナリストの姿を描いたミステリです。ストーリーの進行につれて俗物さをあらわしていく登場人物たち。本作品は、そんななかで孤高の輝きを放つ女性刑事の生き様を活写していきます。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/15 07:00
【本の感想】吉田修一『最後の息子』
吉田修一 『 最後の息子 』は、デビュー作を含む短編集です。三篇とも趣きが随分と違いますが、共通するのは、現実に目を背けている人が登場することでしょうか。何気ない日常の風景に、ネガティブなものを投じると、忘れがたい物語に変じるから不思議です。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/14 07:00
【本の感想】フィル・ナイト『SHOE DOG (シュー ドッグ)』
フィル・ナイト 『 SHOE DOG (シュー ドッグ)』は、ナイキ創業者の手による、創業奮闘記です。美しき起業家人生・・・ではなく、創業から20年弱のなんでもアリアリ、ハッタリ人生が語られます。成功者だからこそ、あの頃はぶっちゃけヤバかったんだよと遠い目ができるのかもしれません。 評価:★★★☆☆
2020/01/13 07:00
【本の感想】積木鏡介『歪んだ創世記』
積木鏡介 『 歪んだ創世記 』は、絶海の孤島で繰り広げられる奇妙奇天烈な物語です。起承転結の“結”から始まり、“起”へと巻き戻りながらストーリーは展開します。メタ・フィクションを逆手にとったような本作品は、大胆な意欲作?それとも奇をてらった一発芸? 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/12 07:00
【本の感想】ロバート・ラドラム『狂気のモザイク』
ロバート・ラドラム 『 狂気のモザイク 』は、チェコ出身のスーパー秘密諜報員が、自身の追手を撃退しながら、恋人の行方を執拗に追い求めるうちに、隠された大いなる陰謀を探り当てるという展開のエスピオナージです。満足感は1,000頁を超す長編を読み切ったことぐらいかなぁ。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/11 07:00
【本の感想】花村萬月『笑う山崎』
花村萬月 『 笑う山崎 』は、非道な限りを尽くす極道を主役に据えた連作短編で、胸が悪くなるような暴力と、情けないほどの純粋な愛が描かれていきます。他者へ暴力が過激さを増すと、家族への愛が溢れ出す理解し難い世界。他の暗黒小説と一線を画しています。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/10 07:00
【本の感想】コニー・ウィリス『リメイク』
コニー・ウィリス 『 リメイク 』は、 新作映画をつくらなくなった21世紀のハリウッドが舞台です。映画ツウ度を試される「細かすぎて伝わらない」小ネタがてんこ盛りになっています。ロマンチックなボーイ・ミーツ・ガール風の近未来SFです。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/09 07:00
【本の感想】氷川透『真っ暗な夜明け』
氷川透 『 真っ暗な夜明け 』は、不可能犯罪を扱ったミステリです。いく度も仮説、検証を繰り返して真相を究明していく探偵氷川の論理思考の冴が印象的。極端な仮説を織り交ぜながら読者を翻弄していく手法はお見事ですね。読者への挑戦状も用意されています。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/08 07:00
【本の感想】高根正昭『創造の方法学』
高根正昭 『 創造の方法学 』は、日本の模倣的な態度を排し、創造の力を重視する西洋の伝統を取り入れるべきだという主張から論理構築の方法論を展開します。頭の中をすっきりさせてくれる明快な論述に感銘を受けました。精読に値する本だと思います。 評価:★★★★★
2020/01/07 07:00
【本の感想】冲方丁『光圀伝』
冲方丁 『 光圀伝 』は、水戸光國の生涯を描いた作品です。武断政治から文治政治へのターニングポイントを背景に、光圀がどのように人間的な成長を遂げていったかに着目しています。青春小説であり、成長小説であり、儒教思想に触れることができる教養小説です。 作品 の評価:★★★★★
2020/01/06 07:00
【本の感想】恒川光太郎『夜市』
恒川光太郎 『 夜市 』は、ホラー小説という冠で敬遠してしまうのは残念です。ホラーというより、ファンタジーの方がしっくりします。ダーク・ファンタジーと言うべきでしょうか。お伽話のように、どこかで聞いたことのあるような懐かしさを覚える物語です。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/05 07:00
【本の感想】土屋隆夫『不安な産声』
土屋隆夫 『 不安な産声 』は、人工授精をテーマにした千草検事シリーズです。生殖医療と倫理の問題がストーリーの中核となっていますが、本作品の救いのない結末そのものが著者の警鐘ともとれますね。叙情的なミステリが好みならばオススメできます。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/04 07:00
【本の感想】ジョン・ヴァーリイ『へび使い座ホットライン』
ジョン・ヴァーリイ 『 へびつかい座ホットライン 』は、著者の未来史<<八世界>>が舞台です。クローン技術が発達した未来世界では、死とは、遺伝子が全て抹消されること。一個の肉体の死に意味はありません。生と性への執着が失われた世界に薄気味悪さを感じます。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/01/03 07:00
【本の感想】吉田修一『初恋温泉』
吉田修一 『 初恋温泉 』は、実在する温泉宿で繰り広げられる、5組のカップルの物語です。湯煙の中に人生の機微が透けて見えるような作品集になっています。ホンワカあり、ほろ苦ありで、身体の芯までじわーんとなるのが、”吉田”温泉の効能なのです。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/02 07:00
【本の感想】ねじめ正一『高円寺純情商店街』
ねじめ正一 『 高円寺純情商店街 』は、昭和の商店街の風景をそのまま写し取ったような連作短編集です。詩人の著者ならではで、言葉の選び方にとても気をくばっているようです。人物や情景が、暖かな目線で生き生きと描かれており、読者の心に染み入ります。 作品 の評価:★★★★☆
2020/01/01 07:00
2020年1月 (1件〜100件)
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