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【本の感想】ドナルド・E・ウェストレイク『鉤』
ドナルド・E・ウェストレイク 『 鉤 』は、スランプに陥ったベストセラー作家の狂気を描いた心理サスペンスです。売れない作家仲間に依頼した妻殺し。徐々に壊れていく男の姿が凄まじい。著者のプロットの組み立て方が垣間見えるお得な作品でもあります。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/29 07:00
【本の感想】トマス・H・クック『蜘蛛の巣のなかへ』
トマス・H・クック 『 蜘蛛の巣のなかへ 』は、殺人事件を起こしたあげく自殺してしまった弟の過去を紐解く物語です。謎の小出しで読者を引っ張っていくストーリ展開がクックの真骨頂ですね。すれ違う思いが不幸をうんでいくという湿度の高さがたまりません。 作品 の感想:★★★★☆
2020/02/28 07:00
【本の感想】小杉健治『原島弁護士の愛と悲しみ』
小杉健治 『 原島弁護士の愛と悲しみ 』は、著者のデビュー作を含む短編集です。収録作品は、どれも日本的な情感溢れるもので、ラストのヒネリが効いています。『絆』の原島弁護が登場するタイトル作は、正義の解釈次第ですが、なんともやるせない物語ですね。 作品 の感想:★★★★☆
2020/02/27 07:00
【本の感想】ジョー・R・ランズデール『ロスト・エコー』
ジョー・R・ランズデール 『 ロスト・エコー 』は、物音から、過去にその場所で起きた暴力と、それにともなう恐怖を体感してしまう青年を描いています。サイコメトリックものというよりは、孤独な青年とそれを取り巻く人々の再生の物語となっています。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/02/26 07:00
【本の感想】アダム・ペネンバーグ『バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある』
アダム・ペネンバーグ 『 バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある 』は、バイラル・ループ=口コミ戦略の本質を、事例を踏まえて解説するものです。日本には馴染みの薄いものもあるのですが、なにより、バイラル・ループ起業家たちの野心がすけて見えて面白いですね。 評価:★★★★☆
2020/02/25 07:00
【本の感想】ロバート・ゴダード『蒼穹のかなたへ』
ロバート・ゴダード 『 蒼穹のかなたへ 』は、フォーマットはミステリではあるものの、文芸作品に分類した方が納得できる重厚な作品です。やたらと多い登場人物と錯綜した人間模様、こんがらがったプロット。読みきるのになかなか体力を要するゴダードの名品です。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/24 07:00
【本の感想】鳥羽亮『絆―山田浅右衛門斬日譚』
鳥羽亮 『 絆―山田浅右衛門斬日譚 』は、 実在した死刑執行人 山田浅右衛門吉利が主役の連作短編集です。死に値する罪を犯した人々を中心に、物語がつづられていきます。吉利が彼らの人生に終止符を打つ時にみせる、慈愛、苦悩、怒りが胸にせまります。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/23 07:00
【本の感想】クリス・アンダーソン『フリー―<無料>からお金を生みだす新戦略』
クリス・アンダーソン 『 フリー―<無料>からお金を生みだす新戦略 』は、フリー(無料)の周辺から収益を得るという、経済モデルへのパラダイムシフトを解説するものです。既に語り尽くされた感がありますが、読者を魅了するような説得力には、一読の価値があると思います。 評価:★★★★☆
2020/02/22 07:00
【本の感想】舞城王太郎『熊の場所』
舞城王太郎 『 熊の場所 』は、嫌なことにあえて立ち向かっちゃう小学生の男の子のお話。主人公まーくんがびびりながらチキンを脱却していこうとする過程が愉快で、拍手を送りたくなります。著者は脳内がめまぐるしくなっている状態を描くのが上手いですね。 作品 の評価:★★★★★
2020/02/21 07:00
【本の感想】高嶋哲夫『イントゥルーダー』
高嶋哲夫 『 イントゥルーダー 』は、ミステリというより人間ドラマとしてよく出来た作品です。昔の恋人から突然告げられた息子の存在。そしてその死。主人公は戸惑いつつも我が子の犯罪容疑を晴らすために奮闘します。原発問題に関して未来を予見したような結末には驚きです。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/02/20 07:00
【本の感想】青島幸男『人間万事塞翁が丙午』
青島幸男 『 人間万事塞翁が丙午 』は、戦時中の仕出し弁当屋を舞台とした人情ものです。21歳で嫁に入った主人公ハナの清く、正しく、美しく、逞しい人生がつづられていきます。物のない時代であっても心はとても豊かですね。ちょっぴり元気がもらえます。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/19 07:00
【本の感想】フランシス・アイルズ『殺意』
フランシス・アイルズ 『 殺意 』は、妻殺しを企む男を描いた倒叙ミステリです。三大に数えられるだけあって揺れ動く犯人の心理描写は絶妙です。じれったくも待ちに待ったラストは、お決まりのはずなのですが ・・・ そうきたか!と感嘆してしまいました。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/18 07:00
【本の感想】市川伸一『考えることの科学 推論の認知心理学への招待 』
市川伸一 『 考えることの科学 推論の認知心理学への招待 』のメインテーマは人間の推論について心理学的な立場から眺めてみることです。認知心理学や社会心理学の推論研究に基づいているので確率論や統計学が苦手でも理解できるでしょう。読み返す度に違った気づきを与えてくれます。 評価:★★★★★
2020/02/17 07:00
【本の感想】筒井康隆『魚籃観音記』
筒井康隆 『 魚籃観音記 』は、孫悟空と観音様の濡れ場をひたすら書きつづっています。宗教観の違う国なら大変な問題になっているでしょう。冒涜的ともいえる毒が著者の持ち味。もっとも、エロ表現の多彩さに笑ってしまうばかりで歓喜法悦には程遠いのですが。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/02/16 07:00
【本の感想】フィリップ・K・ディック『ヴァリス』
フィリップ・K・ディック 『 ヴァリス 』は、狂気へ誘われた男が、秘密教義を著していく過程を描いています。神学、哲学、心理学、歴史学が、渾然となって捻り出された教義は、難解この上ありません。ディックの精神世界と博覧強記ぶりに圧倒される作品です。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/15 07:00
【本の感想】逢坂剛『斜影はるかな国』
逢坂剛 『 斜影はるかな国 』は、スペイン内戦に身を投じた日本人義勇兵を追うミステリです。1936年と現在が錯綜しながら物語は進みます。謎の殺し屋、隠された財宝、洞窟内での死闘という冒険小説の趣もありラストの驚きの真相まで一気に読ませてくれます。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/14 07:00
【本の感想】ブライアン・ガーフィールド『ホップスコッチ』
ブライアン・ガーフィールド 『 ホップスコッチ 』は、引退し老境に差し掛かった男が、世界を相手に一泡吹かせようと試みます。 プロットだけを読むと、”賞味期限切れ”男たちに夢と勇気を与える物語のようですね。ラストはもうひと華あっても良いんじゃないでしょうか。と、感情移入してしまいました。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/02/13 07:00
【本の感想】花村萬月『皆月』
「みんな、月でした。がまんの限界です。さようなら」。 花村萬月 『 皆月 』は、 しょぼくれた40男が、新しい自分を発見していく物語です。中年版ビルドゥングスロマンというところでしょうか。自己再生ものの定番ですが、ロードノベルでもあります。 作品 の感想:★★★★☆
2020/02/12 07:00
【本の感想】原田マハ『#9(ナンバーナイン)』
原田マハ 『 #9(ナンバーナイン) 』は、パッとしない女子が、ひとかどの男に見初められ、才能を開花させてしまうというシンデレラ・ストーリーです。ボーイ・ミーツ・ガールのありふれたラブストーリーとは違って、せつなさをきっちりと印象付ける重厚な仕上がりになっています。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/11 07:00
【本の感想】鮎川哲也『憎悪の化石』
鮎川哲也『 憎悪の化石 』は、鬼貫主任警部が主役のミステリです。本作品は、真犯人にたどり着くまでに二回のアリバイくずしをおこないます。なかなかお目にかかれない趣向ではあるのですが、”足で訊く”捜査が十分に描かれておらず、物足りなさを感じてしまいます。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/02/10 07:00
【本の感想】ジェームズ・ティプトリー・ジュニア『星ぼしの荒野から』
ジェームズ・ティプトリー・ジュニア 『 星ぼしの荒野から 』は、ファース・トコンタクト、スペース・オペラ、幻想、終末ものとバリエーションが多く、いずれもシニカルで苦い後味を感じるSF短編集。ネビュラ賞受賞作「ラセンウジバエ解決法」は必読です! 作品 の評価:★★★★★
2020/02/09 07:00
【本の感想】志水辰夫『背いて故郷』
志水辰夫 『 背いて故郷 』は、叙情的な作風で知られる作者だけに、登場人物の心情が細やかに描写されているミステリです。いわゆるシミタツ節。くさいセリフ、ストイックな生き方、必然性のない暴力沙汰は皆無。結末は最後の一撃。2度あっ!と言わせます。 作品 の評価:★★★★★
2020/02/08 07:00
【本の感想】塩見鮮一郎『異形にされた人たち』
塩見鮮一郎 『 異形にされた人たち 』は、明治維新後の解放令によって、当時の知識人にあらためて認識された江戸時代の賤民階層について解説を試みるものです。著者がアウトラインを述べそれにそって批評を加えていくので、民俗学の門外漢であっても理解を阻害するこはないでしょう。 評価:★★★★☆
2020/02/07 07:00
【本の感想】島田荘司『切り裂きジャック・百年の孤独』
島田荘司 『 切り裂きジャック・百年の孤独 』は、タイトルどおり切り裂きジャックをモチーフにしたミステリです。現在に発生した連続殺人事件と、1888年切り裂きジャック事件を一気に解決してしまうという奇想天外さ。探偵役はクリーン・ミステリ!です。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/06 07:00
【本の感想】ジョナサン・キャロル『空に浮かぶ子供』
ジョナサン・キャロル 『 空に浮かぶ子供 』は、『月の骨』、『炎の眠り』に続く、ファンタジーシリーズの第3弾です。”知ってはいけない人間と宇宙の隅っこ”。謎は謎として興味深くはあるのですが、その解は観念的過すぎて面白さより小難しさが際立ってしまいました。 作品 の感想:★★★☆☆
2020/02/05 07:00
【本の感想】藤沢周『オレンジ・アンド・タール』
藤沢周 『 オレンジ・アンド・タール 』は、自分って何?という青春小説の定番テーマ扱った作品です。収録されている「オレンジ・アンド・タール」、「シルバー・ビーンズ」の二作品の関係は箱庭の中にある箱庭のよう。綺麗ごとだけで終わっていないところを評価したいと思います。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/02/04 07:00
【本の感想】ブルース・スターリング『塵クジラの海』
ブルース・スターリング 『 塵クジラの海 』は、水のない惑星を舞台にした冒険ファンタジーです。サイバーパンクの旗手のデビュー作がファンタジーとは驚きですが、習作というところでしょうか。ムーブメントの勃興前夜という時間軸でみると、感慨深いですね。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/02/03 07:00
【本の感想】阿部和重『ABC戦争』
阿部和重 『 ABC戦争 』は、深読みさえも拒絶してしまうような作品です。こんなの書きましたが、何か?と開き直っているような。書いていることは分かる。何を訴えているのかがよく分からない。物事はそんな見方もあるんですよと囁かれているようです。 作品 の評価:★★★☆☆
2020/02/02 07:00
【本の感想】原田マハ『あなたは、誰かの大切な人』
原田ハマ 『 あなたは、誰かの大切な人 』は、三十代後半から五十代までの、シングルの女性が主役の短編集です。ひとりきりの人生では、伴侶であれ、親子であれ、友人であれ、自分が誰かの大切な人であると思えるそのことが、心のよりどころなのです。 作品 の評価:★★★★☆
2020/02/01 07:00
2020年2月 (1件〜100件)
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