『M-1グランプリ2021』決勝感想~はたして漫才は学習可能であるのか否か~
今年は無名の初出場者が多いとの前評判だったが、蓋を開けてみれば最終決戦に残った三組は、いずれも昨年の決勝経験者。これをどう見るべきか。『M-1』では、初登場時が圧倒的に有利だという定説もあった。何度も出場していたり、テレビへの露出が増えていくうちに、インパクトが弱まってどんどん獲りにくくなっていくという説。今回でいえば、敗者復活から上がってきたハライチが、まさにそういう状況であったかもしれない。前年の上位陣が退いたところに、その下に甘んじていた層が繰り上がる。これはもっとも順当な図式であるようにも思えるが、漫才という芸事において、そこまで確実に努力が報われるものなのか、どうか。今大会の最終決戦…
2021/12/20 01:41