擬態
ビルの谷間に堕ちた空は不毛地帯 暗闇に気怠さが漂う路地裏では キャッツアイ光らせた黒猫がクラッキング 取り損ねた獲物を眼で追い声を荒げる アンバランスな妄想に酔い始めた僕らは 知らぬ間に目的の無い窮地に追いやられ ひたすらのたうち回る自分の影を追い駆け センセーショナリズム絡ませた 卑劣なナンセンスジョークで炎上 誰が憎いのか愛おしいのか 虚しさ蔽いつくした心を 冷い愛ひと雫たゆませ いたぶり消してくれないか 何が欲しいのか切り捨てたいのか 空虚なシチュエーションが空廻り 残酷な人生も「みなも」で揺れ 無情に捨ててくれないか 悪臭を撒き散らした突き立つ煙突の終焉 眼障りのいい変化にざらついた記…
2021/06/18 16:32