数週間前、イスラエル軍の攻撃によって全壊したガザ市最大規模の病院アルシファ病院で、イスラエル軍が撤退した跡地から400体を超える遺体が出てきた、と報道された。 そして今またハンユニスで、イスラエル軍撤退後の、ナセル医療複合施設から310体の遺体が見つかった。治療中だった怪我人、病...
日本を離れて26年、異文化のシドニーで観たり聴いたりしたことを書いていきます。
成城大学文芸学部マスコミ課卒。シドニーで看護士、医療通訳をしています。仕事柄 日本からシドニーに来て、病気になったり怪我をした方をお世話することも多く、若い方々からは、シドニーのおかあさんと呼んでもらって、悦に入っています。
プロットは: 17歳の僕と16歳のきみは1年前の作文コンクールで出会い、互いに惹かれ合い恋をしてきみは、時が来ればあなたのものになりたいと言った。きみはその豊かな想像力で高い壁に囲まれ、単角を持つ静かな獣たちがいる街について語り、自分はただの身代わりの影であって、本当の自分は高い...
子供の頃、母にどうして兵衛のおじいちゃんは偉いの?と聞いたら、母は「まるくすのしほんろんをやくしたからよ。」と答えた。それがマルクスの資本論のことだと分かったのは大人になってからだが、母のことばはいつも断言調で付随する説明は一切ない。質問も許さない。 そんな母が言うには、私が小学...
フィリピンで独裁者マルコス政権がピープルズ革命で倒された翌年、まだ混乱状態にあったレイテ島に、建設省から派遣され家族赴任した。2年過すうち何度も殺された共産軍の死体を見たし、危険な目にも合った。ベランダから押し入ってきた族の荒い息をドアごしに聞いて、震えて祈りながら、使えもしない...
大内家の鼻は低くて丸い。 私の鼻は父の鼻だ。そういえば叔父の鼻も大叔父の大内兵衛の鼻も同じだった。その鼻が娘に遺伝して何と、今年11歳のマゴの鼻の形に伝わってしまった。2人の横顔を写真に撮られ、証拠を突きつけられて、ハンサムなマゴに申し訳ない思いでいっぱいだ。 日本とオーストラリ...
いま日本を旅行中の娘たちが月島のホテルに泊まる、と言ったので「昔、反ベトナム戦デモで捕まって月島警察署に13日ぶちこまれた事があった。」と言ったら、「そうか、母が大変お世話になりましたと挨拶してくるわ。」と答えたので大笑いした。こんな軽快で洒落た会話ができる娘に感謝。 機動隊につ...
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数週間前、イスラエル軍の攻撃によって全壊したガザ市最大規模の病院アルシファ病院で、イスラエル軍が撤退した跡地から400体を超える遺体が出てきた、と報道された。 そして今またハンユニスで、イスラエル軍撤退後の、ナセル医療複合施設から310体の遺体が見つかった。治療中だった怪我人、病...
日本は米国、英国、豪国と軍事同盟を結んだ。 かねてから米国、英国、豪国はAUCUS(オーカス)3国間軍事同盟関係にあったが、これに日本が加わって、JAUKUS(ジョーカス)となった。 米国は世界一軍事予算が高く2022年で8769憶ドル、国のGDP比で3.54%だった。英国2.2...
戦争が行われていて、それに大国が一方を加勢して1時間に1人の子供の命が失われることが日常化している。 1480億ドルの軍事援助予算が数か月の論議の末、米国議会下院を通過した。 940憶ドルがウクライナへ。400憶ドルがイスラエルに。180憶ドルが台湾の軍事力強化のために送られる。...
オーストラリア シドニーのボンダイで、先日の土曜日、無差別殺傷事件が起こった。 テロやヘイトクライムではなく、精神分裂病者の犯行だった。土曜の午後買い物を楽しんでいた6人の人々が命を落とし、犯行者は、駆け付けた婦人警官に撃たれたが、30センチ刃渡りのナイフで刺された乳児を含む重体...
重信房子さんが「パレスチナ解放闘争史」を書かれて出版された。 私が大学1年の時、封鎖中の明治大学学生会館を訪れたのが、1968の夏。大学教授の父親と衝突して父を傷つけることも、傷つけられることも嫌になっていて、学館が居心地が良かったこともあって、そのまま家出した。3学年上の重信さ...
ビートルズ発祥の土地、リバプール生まれの仲間と約束するときは注意が要る。「すんだい、あいと あいと、ゆんぐわん ニード ふんどれっど むねー」と言う。青い目、金髪の彼女の前にして、即答できない。スンダイは日曜サンデーのことで、アイトは8時、次のアイトは今月8日のこと。ユングは、若...
今年のアカデミー作品賞と監督賞も、ゴールデングローブ作品賞と監督賞も、「オッペンハイマー」が獲得した。 原子爆弾を世界で初めて開発した理論物理学者オッペンハイマーの半生を描いた作品だ。 彼は実験を成功させたが、ヒロシマ、ナガサキの被害の甚大さを見て、以降の水爆開発に関わることを拒...
3月10日に開催された2024年、第96回アカデミー賞授賞式で、長編アニメーション映画賞を、宮崎駿の「少年と鷺」(君たちはどう生きるか)が受賞した。 沢山の人が見守る中でステージに上がってオスカー像を受け取る人が、居なかった。前代未聞のことで、受賞式のオルガナイザーにも知らされて...
この 2月29日ガザで、救援トラックが運んできた食糧を待っていた人々が、イスラエル軍の発砲によって112人もが撃ち殺され、数百人が負傷した。 調査によってイスラエル兵の自動小銃と、戦車両方から人々が殺されたことが分かった。 イスラエル政府によると、イスラエル軍は銃撃したことは事実...
昨日2月27日、ワシントンのイスラエル大使館の前で、アーロンブッシュネル空軍兵現役、25歳は、「もはやジェノサイトの共犯ではいられない、パレスチナに自由を」と叫んで自らに火を放ち抗議自殺した。亡くなる前、彼はこう言った。 「私は過激な抗議行動をしている。しかしパレスチナで入植者が...
オーストラリアデイ(建国記念日、アボリジニ国侵略日ともいう)が来ると感傷的になる。28年前のその日、マニラからシドニー空港に、2人の娘を連れて降り立った。空が真っ青だった。 親戚も親しい友達も何のつてもない国に、シングルマザーが子連れで来るなんて、何というクレイジーと言われたが、...
米国民主党政権は、いまガザで子供たちが1時間に1人ずつ殺されていることは、「悲しみに耐えない。イスラエルは1国2政府の基本に戻ってイスラエル軍を撤退させ、ハマスは人質を釈放し停戦を実現し平和をとりもどそう。」と言っている。 彼らが本当にそう思っているのならば、事は簡単だ。今すぐ米...
ノームチョムスキーは、「もしニューレンベルグ戦犯裁判法が一貫して公正に適用され続けていたならば、戦後のアメリカ大統領は全員が絞首刑にされていたはずだ。」と言った。 ベトナム戦争1965-1973、米国は南ベトナムに傀儡政権を作り、ベトナムを侵略した。介入の理由は北ベトナムの民族解...
普段、とうの昔に亡くなった父のことを思い出すことなど全くないのに、FBで親しくしていただいている方がその父上のことを語っているのを読むと、突然降ってきたかのように、自分の父親のことが思い出される。 深く考えてみるまでもなく、とても変な家で育った。 こたつで眠くなって、寄りかかって...
尊厳死 発案から20年近くの論議の末、オーストラリアニューサウスウェルス州(州都シドニー)では、1年半の施行までの期間を経て「自殺ほう助法案」が合法化された。 これでオーストラリア6州全州でこの法が合法となったことになる。2017年にはビクトリア州(州都メルボルン)、2019年に...
セミチズムとシオニズム(SEMITIZM&ZIONISM) 例えば欧米では子供に人道主義を教えるとき「アンチセミチズムは許されません。ユダヤ人を差別したり差別言葉で侮辱することを社会は許しません。」と厳しく教育する。そういった基礎教育を受けてきた子供たちは、ユダヤ人が紀元前のロー...
今年のゴールデングローブ賞では、監督賞をクリストファー ノーラン、作品賞では彼の「オッペンハイマー」が受賞した。 原子爆弾を世界で初めて開発した理論物理学者オッペンハイマーの半生を描いた映画だが、日本では拒否反応が強く公開が遅れた。彼は原爆実験の成功で一躍国の英雄になったが、ヒロ...
庭から台所口に回って家の中に入ろうとする時、いつもカーンと物干し竿におでこが当たって澄んだ音がするんだよね。で、、その夜もカーンと、私がいつも立てるのと同じ音がするから、誰かが家に忍び込んだってわかった。と、父が言う。犯人は取っ手をタオルで巻いた大きな出刃包丁をもった強盗だった。...
先日FBで勲章が話題になって、父のことを書いたことで、父の記憶が一挙に蘇ってきた。 父が大学を定年で退官して国から勲章を授与されることになって、父は即座に断ったが、あとで勲章にルビーの宝石がついていたと知って、私がルビーだけ外してもらって来れば良かったのに、と言ったら「今からでも...
アドルフ ヒットラーのナチ式サリュート:直立不動で右手を斜めに上げる敬礼は、ローマ帝国のシーザーが始めた敬礼だ。ローマ帝国の再来を夢見たムッソリーニが、初めに真似をして、それをヒットラーが真似をした。ムッソリーニは、ローマ警士が捧げ持つ権標:ファッシから彼自身の信条を「ファシズム...
いま日本を旅行中の娘たちが月島のホテルに泊まる、と言ったので「昔、反ベトナム戦デモで捕まって月島警察署に13日ぶちこまれた事があった。」と言ったら、「そうか、母が大変お世話になりましたと挨拶してくるわ。」と答えたので大笑いした。こんな軽快で洒落た会話ができる娘に感謝。 機動隊につ...
ロバートケネデイ ジュニアが、「僕が大統領になったら世界中に散らばっている米軍基地を全部閉鎖してアメリカに呼び戻す」、と宣言して民主党から大統領選挙に出馬する意思を示した。市民は生活が大変なのに、外国の米軍基地に若い人達を送らなければならないのは理に合わないという共感と、嵐のよう...
去年の6月に職場で体重120キロ余の患者の車いすを押して、膝を骨折した。水泳がリハビリに良いと言われ、ジムに通って半分沈んだり溺れそうになりながらも泳ぐようになって、約1年経った。自分でも感心するが週に4日から6日、朝6時から泳ぐ習慣ができたおかげで、骨折したのは左だったか右だっ...
オーストラリアで30年近く暮らしナースをしながら医療通訳として登録しているので、夜中でも連休中でも病院から電話で呼び出されることがある。電話通訳で済むこともあるが、車で飛んでいくこともある。この仕事をしていなければ知らなかったことも多く、日本とあまりにも異なるレイプ犯罪について考...
マッチョの国オーストラリアの刑務所では、レイプ犯には2重の警備が付く。ムショにはムショのルールがあり、筋の通った理由で殺人を犯した殺人犯は尊敬されるが、弱いものいじめで卑怯なレイプ犯は、ムショで殺されて当然!といった「常識」があるからだと、NSW州重要犯罪人刑務所に2年半入ってい...
アメリカ人は一番すぐに友達になれる人々だが、米国国家は世界一の殺人集団国家だ。 戦後80年近くやりたい放題をやって世界を壊してきた。 WW2が終わった時、米国は世界の80%の金を保有していた。ドル支えによる金本位のブルトンウッズ体制が1971年まで続いたが、その後も最強ドルが世界...
3月14日のオーストラリア、米国、英国3国の共同声明によるとオーストラリア政府は、中国の威勢からインド太平洋を守るために10数年で33兆円かけて、原子力潜水艦を作ることになったという。FREEDOM(自由)とPEACE(平和)とSECURITY(安全)の為だそうだ。オーストラリア...
都立高校の入試にスピーキングテストが今年から加えられたことで、入試そのものに反対なのに、スピーキングとは!とずっと反感を覚えてきた。 40年ちかく日本を離れ英語圏の社会で働き、暮らしてきたが、英語の能力とは、文法、構文の確かさと、語彙の豊富さで決まると思う。読解力と文章の表現力だ...
医療現場で働くオーストラリアのナースの40%は外国から来たスキルワーカーだ。 もともとこの国は国民の4人に1人以上は外国生まれの移民によって形作られた国だから、驚くにも当たらない。 オーストラリア生まれではない40%のナースの内訳は、外国から来て市民権を取った移民も、私のように日...
原作:エーリヒ レマルク。 1928年にこの作品を発表したレマルクは、これをもとに映画化された映画は上映禁止、出版された本は発売中止、ナチ台頭の時期に重なり敗戦国ドイツの惨状を宣伝したと言うことで国賊とされ、国籍をはく奪され、スイス経由で米国に亡命することになった。 映画の主役を...
原題:THE FABELMANS 原題通りに訳すと「ファベルマン家の人々」を観てとても良かった。 映画監督ステイーブン スピルバーグの自伝。 今、大人でスピルバーグの映画を、ひとつも見たことのない人は少ないだろう。アカデミー賞監督賞を8回ノミネートされて「シンドラーのリスト」と「...
英国の医療崩壊が言われて久しい。もとはサッシャー首相による新自由主義による思い切った医療体制の合理化で公費を抑えるために公立医療を営利目的の企業に売りさばき、医療に極端な予算削減を強いた為、優秀なドクター、ナースらが一斉に海外に流出した事柄の上に、3年間にわたるCOVIDによる医...
健康寿命という2019の厚生省のデータがある。平均寿命は医療技術の高度化や教育の普及によって伸びるばかりだが、健康でいられるのは日本人男性で8.73年、女性で12.07年も平均寿命より短い。何らかの疾病持ち家族や医療施設の世話になりながら、女性では平均して12年も生きる。例えてい...
どうかクジラとイルカを食べないで!!! とても残念なニュース。ある会社が横浜元町と東京2か所に、鯨肉の自動販売機を置いて商売を始めた。諸外国では大きく報道されて、改めて日本人へのバッシングが始まっている。TVニュースでは、飲酒しながら自動販売機で肉を買って血の滴る鯨肉をほうばる日...
1月26日はオーストラリアデイで祭日だ。1770年探検家キャプテンクックがシドニー湾に上陸した後、初代英国総督アーサーフィリップが正式に英国王室による領有宣言をしたのが1778年1月26日だった。 そしてユニオンジャックの下、先住民族アボリジニの大虐殺が始まる。先住民アボリジニは...
岩波茂雄が新しい総合雑誌「世界」を出版したいと、編集者吉野源三郎に初めて語ったのは、1945年8月15日の敗戦直後のことだった。それを吉野から大内兵衛が聞いたのは、1945年9月26日に獄死した哲学者、三木清の通夜の席だった。 三木清と大内兵衛は1921年、22年に、独国ハイデル...
2022は2つの「わるいことのはじまり」があった。まずロシアがウクライナに侵略戦争を仕掛け、ロシア人の多くが住むドンバス地域の独立を要求したのに対し、ウクライナが米国の誘導どうりにそれを拒否し、NATOへの加盟を要求した。ウクライナは戒厳令を布き18歳から60歳までの男子に徴兵を...
今年6月に職場で、体重125キロのおばあさんの車椅子を押して、左膝を骨折した。膝が倍の大きさに腫れて痛くて、この先歩けなくなるかも、と深刻に気に病んだのに、みんなに笑われて悔しかった。ヒビが入ってるけど、ほっとけば自然に治るよ、とカルーく専門医に言われて、サポーターをつけて休まず...
日本は世界に向かって永久に武器を持たず世界の平和のために貢献すると宣言したにも関わらず、安全保障関連3文書によって、よその国にミサイルを撃ち込み、敵の基地攻撃能力を持つ軍事国家になる。武器をそろえるために来年早々「ミサイル増税」を国民に課すという。つくずく日本に民主主義が根着かな...
エイジケアの医療現場に居て認知症患者の人権について考える。 オーストラリアに来て27年、その前はマニラインターナショナルスクールでバイオリンを教えていた。もっと前は日本で業界紙の編集記者をしていた。オーストラリアに来て、医療通訳をしながら公立病院で勤めた後、今のエイジケアで働き出...