第3609日目 〈〈喪のプロセス〉に異常を来さぬように──清水加奈子『死別後シンドローム』を読みました。〉

第3609日目 〈〈喪のプロセス〉に異常を来さぬように──清水加奈子『死別後シンドローム』を読みました。〉

正直なところをいえば、またこうしてブログを書く日が、ううん、ちがうな、文章を書けるようになる日が自分に訪れるとは、思いもしなかった。こんな日が来た、そんな気になった、と云うことは、すこしは自分のなかで悲しみが癒えて、日常に立ち帰る準備が出来てきた、ということかしらん。──その一助となっているに相違ない、一冊の本がある。 ちかごろ寝しなに、精神を安定させるためという目的あって、清水加奈子『死別後シンドローム』(2020/08 時事通信社)を読んでいます。大切な人をなくして残された人たちが如何にして喪のプロセスを経験してゆくか、それがどのように終わるのか、著者が治療現場で経験したケースも紹介しながら解説した良書。母が亡くなる2ヶ月くらい前かな、その頃に買って、全然読めずに(手を伸ばすことが出来ずに)その日まで机上にあった本でした。 人の死は悲しい出来事で、それが親しい人、大切な人、で..