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私的感想:本/映画 https://blog.goo.ne.jp/qwer0987

映画や小説、本の感想を書いています。ネタばれありです。

映画はメジャー作品から、マイナーなミニシアターまで幅広く。 小説は純文学やミステリ、エンタテイメント系の作品など。国内作家、海外作家問わず読んでいます。

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2009/10/06

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  • 『ヨシュア記』感想

    『ヨシュア記』は神の名のもと、自らの行動を正当化して成された大虐殺の記録である。本書ではその虐殺の様が、ある種誇らしげに書かれている。現代人から見れば信じがたい感覚だ。しかし裏返せばそれは、何かしらの理由と独善的正義感があれば、人間は虐殺を行なっても恥じることがないという事実を記した書とも言えるのだ。そういう意味、『ヨシュア記』は人間の醜さに関する記録とも言えよう。『ヨシュア記』によると、ヨルダン川西岸は主によってイスラエルの人々に与えられた土地であるらしい。それは先祖がそこに住んでいたことに由来するわけだが、その言動からは現在住んでいる人間に対する斟酌はいっさい見られない。すでにその出発点から彼らの独善は始まっている。とは言え、そう語っているのはヨシュアをはじめとした指導者層の話だ。おそらく一般人感覚で...『ヨシュア記』感想

  • 『申命記』感想

    倫理は人間社会において重要なものだが、それが抑圧を伴うことに自覚的であらねばならない。そこで重要になるのは抑圧の程度の問題になる。それが『申命記』を読んだ後に思ったことだ。『申命記』はモーセがヨルダン川の東岸を制圧し、民衆に最後の教えを伝え亡くなるまでを描く。相変わらず侵略行為はやまず、その行動には気が滅入るのだが、それが当時は正義とみなされていたということなのだろう。そして自身の死期を悟ったゆえか、モーセは最後に神の言葉としていくつもの掟を明示していく。そしてその内容は侵略行為と同様に、今の価値観と合わなかった。どれもひどいので、細かくは書かないけど、一番インパクト大なのは奴隷に対する記述だろうか。15章12節以降で、奴隷を六年続けた者は自由にさせられ、贈物を与えよと記している。しかしもしこの家に残りた...『申命記』感想

  • 『民数記』感想

    『民数記』で印象的なのは、モーセの二つの側面だ。一つは、強権的方法で支配を確立させようとする老練な政治家としてのモーセの姿。もう一つは、侵略を次々と成功させていく有能な軍司令官としてのモーセの姿だ。まず、強権的方法で支配を確立させようとする老練な政治家の面から見てみよう。『出エジプト記』では、民からたびたび不平を言われて対応に困っているモーセが描かれていたが、今回でもその姿は健在だ。彼の民衆からの指示は必ずしも絶対ではなく、不平の声はたびたび上がる。彼が大衆の指示を受けて指導者の位置にいられる根拠は、神の仲介者だからという点にある。そしてその支配を明確にするため(と思う)、モーセは神の名のもとにいくつも規定を定めて、支配を確立しようとしている。そんな推論を『出エジプト記』の感想で書いた。しかしそのように対...『民数記』感想

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