「グレて」人間になった木の葉天狗の滑稽譚「天狗田楽」
令和3年10月31日Octoberisover「秋色たけなは(わ)」秋日好天とか。月並みなフレーズを並べてみました(汗)。この時期らしい、情緒のある詩情を綴りたいが、ポエジーが出てこない。大衆文芸・時代劇作家・村上元三の「変化物語」、大型活字本で読んでいます。「河童将軍」に次いで、今回は「天狗田楽(てんぐでんがく)」読感です。鞍馬に棲む木の葉天狗八郎が人間界に興味を持ち、とくに女性(にょしょう)の仕組みを知りたくて、まあ、未知な世界を見てみたい、触れたい思いは、とくに若い天狗としては「止み難い」衝動でした。人間様に憑依してみたが、色と欲の渦巻くおぞましさを知って、散々に、逃げ出したという物語です。作者によると、天狗には性別がない、ということのようです。天狗は男女の営み、つまり生殖によって産まれるものではなく、深...「グレて」人間になった木の葉天狗の滑稽譚「天狗田楽」
2021/10/30 19:00