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kisanjin
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2009/02/27

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  • あえて言おう、カスであると!

    コーヒーグラウンズ(coffee grounds)とは何か? 3つある。1つは、コーヒー農園(正確には圃場)。この場合の‘grounds’は、「場」である。もう1つは、飲み終わったコーヒーカップの底に残った固形の沈殿物。この場合の‘grounds’は「澱(おり)」である。残り1つは、コーヒーを抽出した後の残滓。この場合の‘grounds’は「滓(かす)」である。意味が3つもあるから、ややこしい。ちなみに、グラウンド(ground)は「砕く」意の...

  • マイナスにとびこめ

    ばくはつだ! ばくはつだ! ばくはつだ! げいじゅつだ!べらぼうな ゆめはあるか でたらめを やってごらんじぶんの なかに どくをもて じぶんのさだめに たてをつけうまくあるな きれいであるな ここちよくあるなマイナスに とびこめ タローマン 【でたらめに他人の歌を歌えばいいんだよ】 音楽、それはいつも人々の心を楽しませるものである。しかし、またそれにより心かき乱される者たちもいる。2023年1月18日...

  • 朝ごはんのコーヒー

    ふと、『朝ごはんと俳句365日』(船団の会:編 人文書院:刊 2018)という本が目にとまって読んでみた。曰く、《…この本には二〇一七年五月から二〇一八年四月に及ぶ一年間の朝ごはんが記録されている。記録したのは俳句グループ「船団の会」の会員たちである》(坪内稔典 「はじめに」)と。 さて、『朝ごはんと俳句365日』に取り上げられた365の‘朝ごはん’から、私はコーヒーを含めた嗜好飲料を拾ってみた。もちろん...

  • 愛の宙吊り

    岐阜県現代陶芸美術館のあるセラミックパークMINO(岐阜県多治見市)は、磯崎新(1931-2022)が設計したもので、2002年10月12日にオープンした。同日の深夜(正確には日本時間で日付が翌13日へ変わった頃)にバリ島で爆弾テロ事件が生じた。この事件について後に鳩山邦夫(1948-2016)は、《私の友人の友人がアルカイダなんですね。(略) 彼はバリ島のあの中心部の爆破事件に絡んでおりましたけれども、私は彼の友人の...

  • 逝きし世の狂児

    2022年12月25日、渡辺京二が逝った。石牟礼道子(1927-2018)が死んでから1779日後である。臼井隆一郎とオオヤミノルと前山光則の文を抄出しながら、渡辺京二(1930-2022)とコーヒーを追って悼む。 《植民地化した地方を、コーヒーや砂糖という国際的商品のモノカルチャー化してゆくことを最初にやったのはオランダで、その場所はジャワです。以来、西インド、南米、アフリカがそ.ういった国際商品の産地とされ、...

  • 蕎麦に居るね 53

    【はす太郎】 「ゆで太郎」で蕎麦を食すこと時折、秋から冬へ。 2022年9月25日、ゆで太郎システム尾張旭195号店(初訪)で「冷し薬味そば」にクーポンでかきあげ添え。同年9月29日、ゆで太郎システム大口町191号店(以下同)で「冷し薬味そば」にクーポンで海老天付き。同年11月5日、「海老としめじのかきあげそば」(冷)。 同年12月3日、「小柱と春菊のかきあげそば」(冷)、冬の無料クーポンを得る...

  • 兎追いし

    壬寅(じんいん)のとなりにだれかがそっと腰かけた。壬寅はとなりの干支に訊いた。「あなたはいったいだれですか?」 となりの干支はほほえんだ。「私の名前は癸卯(きぼう)です」 2022年12月9日、白川公園(名古屋市中区栄)で〈ボールをつかむ爪の上の野兎〉を観る。彫刻家のバリー・フラナガン(Barry Flanagan 1941-2009)による作品(ブロンズ製 1989-1990)で、宙へ跳び出しそうなウサギが公園北西出入口(水...

  • 卯は宇宙の卯

    コーヒーにウサギ注ぎてマンデリンとかモカとかの差がわからない (鳥目散帰山人) 【卯は宇宙の卯 其ノ壱 スマトラウサギ】 スマトラウサギ(Sumatran striped rabbit:Nesolagus netscheri)に新春の賀詞を騙らせてから12年を経て、また卯(う)年。この間、インドネシアのスマトラ島に棲むスマトラウサギは、2017年2月に南スマトラ州ラヤ山の生物保護区で地元のコーヒー農家に目撃され、2018年2月に南スマトラ...

  • 新しい戦前

    「徹子の部屋」に出演したタモリ(森田一義)は、「来年はどんな年になりますかね?」と黒柳徹子から問われて、「誰も予測できないですよね、これはね。でも、何ていうかな、‘新しい戦前’になるんじゃないですかね」と答えた(テレビ朝日系 2022年12月28日放送)。 2023(令和5)年は‘新しい戦前’になるのだろうか? ‘新しい戦前’はいつからで、いつまでなのだろう? 《岸田文雄首相が率いる自民・公明政権は、日...

  • アウォード2022発表!

    日本珈琲狂会と日本コモディティコーヒー協会が、アウォード2022を発表する。 “CLCJ Award 2022”(日本珈琲狂会アウォード2022)発表! 【ヴェルジ賞】(Verde Award)「世界コーヒー選手権大会のロシア参加停止」 : Specialty Coffee Association(SCA) 〔授賞理由〕 スペシャルティコーヒー協会(SCA)は、ロシア軍によるウクライナ侵攻を批難するという理由で、同団体が主催するWorld Coffee Championships(...

  • 暗褐色の小噺 2

    【暗褐色の小噺】「こちらのお店は自家焙煎ですか?」「はい、そうですよ」「焙煎機が見えませんね」「この店にはありません」「え?」「焙煎しているのは地球の裏側にある私の自宅ですよ。だって自家焙煎だもの」〔Twitter 2022.12.17〕 【暗褐色の小噺】「こちらのお店は自家焙煎ですか?」「はい、そうですよ」「マスターが焙煎しているのですか?」「いいえ、違います」「え?」「私が焙煎したコーヒーではあなたにとって他家...

  • 暗褐色の小噺

    【帰山人のコーヒーQ&A】コーヒーのコクって何ですか?マイルドじゃない感じをコクと呼びます。そうネスレ日本が位置付けているのですから異論は認めません。〔Twitter 2022.11.07〕 【暗褐色の小噺】「オススメは?」「紅茶だね。ウチは珈琲屋だけど紅茶もこだわって、リーフでしか淹れないしリーフでしか売らない」「ティーバッグは?」「ダメ。味がどうこうより手間を惜しんじゃダメだよ」「コレは何ですか?」「あぁ、新発...

  • 珈琲呟語 5

    珈琲呟語(こーひーげんご)。TwitterやFacebookでつぶやいたコーヒー関連のもの、ここ約1ヵ月間分から少し拾う。 コーヒーの熱狂的マニア(髙津晶史氏)の部分を観た。 「なるほどなぁ、出る方も撮る方も、こう演(や)るのかぁ」という意味合いで、なかなか学ぶところが多かった。同時に、コーヒーの世界が遥か遠くへ消えていく感じも味わえた。 〔2022.11.04〕相変わらず手厳しい。オレでもここまで言えない(笑)番組は作...

  • 集う楽しさ

    2022年12月4日、日本コーヒー文化学会(JCS)による催事をオンライン(YouTube)で視聴した。この第29回年次集会の開会の辞で、井谷善惠(第4代会長)はこう言った。 《…日本コーヒー文化学会は創立30周年を迎えようしております。(略) 次に繋げるために皆(みんな)で何か明るく楽しいことを考えていきたいと思っております。中には「こんなこと言ってもなんか夢物語で終わるんじゃないか」とか「不可能じゃないか...

  • おいしいコーヒーが飲めますように

    『おいしいごはんが食べられますように』(高瀬準子:著 『群像』2022年1月号 講談社:刊 初出/単行本 講談社:刊 2022/第167回芥川龍之介賞受賞)を読んだ。この小説には、‘ごはん’だけでなく‘コーヒー’も登場するが、言葉として表れるだけで飲用の場面は描かれない。以下、抄出(頁数字は単行本による)。 《定時を過ぎて、一息いれようと給湯室へコーヒーを淹れに行った二谷さんを飲みに誘った。二十時過ぎに二人...

  • コスタリカの誘惑

    山本奈衣瑠は、ヤマト運輸のテレビCM「いつものカフェ」篇(2020年11月24日公開)では「J-CAFE」(実は café 1886 at Bosch/東京都渋谷区渋谷)でコーヒーを買っていたが、片岡物産のテレビCM「私はモンカフェ。」篇(2022年10月20日公開)では「RIVERSIDE CLUB」(旧:The Workers coffee/bar/東京都目黒区青葉台)でコーヒーを淹れていた。いずれも、トランジットジェネラルオフィスが運営するカフェが映るCM...

  • ホンジュラスの光と影

    コーヒーを識(し)るとき、「○○を知るための○○章」でお馴染みのシリーズ本‘エリア・スタディーズ’が効(き)くことは、少なからずある。その中でも、2022年夏の新刊『現代ホンジュラスを知るための55章』(中原篤史:編著 明石書店:刊 2022)は、コーヒーを識るに効き目が最強である。以下、同書で木下雅夫が執筆を担った第22章「ホンジュラスとコーヒー 中米「コーヒー大国」の光と影」より一部を抄出。 《中南米が対...

  • もみぢ二景

    2022年11月11日、「まめ蔵」(岐阜県土岐市下石)でコーヒー(タンザニア・サウステラ)を飲みながら店主らと日暮れるまで談ずる。 それから、穴弘法(土岐市土岐津)を2年ぶりに訪ねる。「穴弘法もみじと100地蔵のライトアップ」開催中、池に映る‘逆さ紅葉’を眺め、岩穴の石仏に灯を供え、高山城跡へ登って‘もみぢ’を観る。予想ほどに人出がないので、夜景の‘もみぢ’狩り放題。 2022年11月1...

  • 風土を喰らふ

    喰らうは生きる 食べるは愛する いっしょのご飯が いちばんうまい (映画『土を喰らう十二ヵ月』 キャッチコピー) 『土を喰(くら)ふ日々 わが精進十二ヶ月』(水上勉:著 文化出版局:刊 1978)について、「この本こそ 今、日本で唯一読む価値のある食べ物の本なんだ!」(漫画『美味しんぼ』33 第5話「驚きの味」後編 花咲アキラ:画 小学館:刊 1991)と原作者の雁屋哲は山岡士郎に言わせた。確かに《読む価値のある...

  • 日曜日の遊び方

    愛知県の尾張旭市が「おいしい紅茶日本一のまち」を名乗るようになって11年が経った。これは日本紅茶協会が認定する「おいしい紅茶の店」が、基礎自治体(市・町・村・特別区)別の人口1人当たりの店舗数で最も多くなった2011年より始まった。その後に実店舗数でも最多となった尾張旭市は、今でも《令和3年11月1日時点では、尾張旭市内の15店舗が「おいしい紅茶の店」として認定されており、名古屋市、大阪市と同数で...

  • アートの世界

    【世界を変える?】 2022年10月14日、英国(UK)のナショナル・ギャラリーの第43室で、エコテロリズム団体「ジャスト・ストップ・オイル」(Just Stop Oil)のフィービー・プラマー(Phoebe Plummer)とアナ・ホランド(Anna Holland)が、ハインツの缶入りトマトスープを〈ひまわり〉(フィンセント・ファン・ゴッホ:画 F454 1888)へ投げつけた。 その約31時間後、私は‘ジャスト・ストップ 「ジャスト・ストップ...

  • 珈琲呟語 4

    珈琲呟語(こーひーげんご)。TwitterやFacebookでつぶやいたコーヒー関連のもの、ここ約3週間分から少し拾う。 奥山儀八郎『日本の珈琲』(原題『珈琲遍歴』)の怖ろしさの例:「新元会」pp.83-841. 引用資料〈芝蘭堂新元会図〉自体が西暦表記を1年違えた2. 1のママにした奥山はさらに和暦の「閏」(うるう)を落として誤記3. 原資料と奥山の本とで二重に誤っているネタ元が完成4. 後に寺下辰夫らが引っ掛かって誤謬...

  • 紅茶の日に想う

    11月1日は「紅茶の日」である。日本における「紅茶の日」は、1983年に日本紅茶協議会(翌1984年に日本紅茶協会へ改組)が捏造した故事を掲げて制定された。 《海難にあってロシアに漂着した日本人、伊勢の国(現在の三重県)の船主、大黒屋光太夫他2名は、ロシアに10年間滞在せざるを得なかった。 帰国の許可を得るまでの辛苦の生活のなかで、ロシアの上流社会に普及しつつあったお茶会に招かれる幸運に恵まれた...

  • とどまる・ととまる・のどまる

    寒露(かんろ)末日の2022年10月22日、GALERIE La Paix(ガルリ ラペ:名古屋市昭和区)を訪ねて、小川友美展「とどまる」を観る。 《ここにとどまる じっと動かない 根を張り、地中からいろんな養分を吸収し、地上をささえる 瞬発的に感情を版へぶつけることができるドライポイント(直接凹版技法)の手法で、人間関係の中で生じる情動、身体の感触を版に刻む。 先へ先へ何かを掴もうと、ニードルを持つ手を思うが...

  • テンペスト

    『機動戦士ガンダム 水星の魔女』が、2022年10月より始まった。このテレビアニメは始まったばかりだが、ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)の戯曲『テンペスト』(“The Tempest” 初演1611/松岡和子:訳 筑摩書房:刊 2000)で、その起承転結を愚推する。 《(傍白) 二人とも相手の虜になっている。速やかに事は運んだが、ひと苦労させなくてはなるまい。手軽に勝ち得てはせっかくの宝も手軽にあしらわれる。》 (...

  • 大川パーコで遊ぶ

    私が「大川パーコ」の実物に見(まみ)えたのは2022年7月18日に「カフェ・アダチ ギャラリー」(岐阜県関市)で、また同機を作動させたのは2022年8月12日に「喫茶 星時」(岐阜市)でだった。その後、「大川パーコ」の所有者より改めて直に借り受けて、3回ほど遊んだ(今般の貸出しを快諾された平田敬雄・久美子の両氏に感謝します)。 《如何に上等の珈琲をお求めになつても、入れ方が下手でしたら決して美味し...

  • 五色の襤褸舟

    《内海を巡回する航路があるとします。すると海上の一点は、船の前とも後ろともつきません。しかし私の生まれた座標が、ここからは未来と感じられやすい、というふうには申せましょう》 (津原泰水 「五色の舟」/『NOVA 2 書き下ろし日本SFコレクション』 大森望:編 河出書房新社:刊 2010) 津原泰水(つはら やすみ)が、2022年10月2日に死んだ。そして、どこか余所の世界──SARS-CoV-2が誕生しなかった世界、凄まじ...

  • 珈琲呟語 3

    珈琲呟語(こーひーげんご)。TwitterやFacebookでつぶやいたコーヒー関連のもの、ここ約1ヵ月分から少し拾う。 さて、読んでから読むか、それとも、読んでから読むか… 〔2022.09.12〕 奥山儀八郎(1907-1981)は死んでいなかった!? 講談社はなぜ「口寄せ」記事を掲げて恥じないのか? 〔2022.09.14〕 グッバイ・ゴダール! (悼詞です。作品名としては画像と一致していません) 〔2022.09.14/ジャン=リュック...

  • 珈琲偏歴

    コーヒーを愛好し研究するに俊秀たる旦部幸博(たんべ ゆきひろ)が解説したコーヒー本を読んだ。『日本の珈琲』(奥山儀八郎:著/旦部幸博:解説/講談社学術文庫2735 講談社:刊 2022年9月)である。原題は『珈琲遍歴』で、その初版が四季社より1957年に刊行され、さらに旭屋出版より1973年と1984年に再刊された。今般の復刊は1973年版の『珈琲遍歴』を底本としたものであるが、巻末にあった「日本珈琲文...

  • 秋の珈琲狂句

    10月1日は、「コーヒーの日」(全日本コーヒー協会制定)であり、「国際コーヒーの日」(国際コーヒー機関制定)であり、日本コモディティコーヒー協会(CCAJ)の創設記念日である。いずれも、およびでないし、うんこくさいし、うさんくさいし、ばかばかしい。今秋は、俳句なのか漫俳なのか川柳なのか判らないような珈琲の狂句を吐く。 冷ゆるコーヒー新年度また値上げ(ひゆるこーひーしんねんどまたねあげ) 木犀の香を殺...

  • ロマプロとファーブラ

    ♪ ロマンティック 恋の花咲く 浮かれモード… ‘陶芸’も‘オタ芸’も、芸術と産業の間隙から生じた。だが、‘陶芸’の始原が定かでないのに比して、‘オタ芸’の発祥はモーヲタが打ち始めたことに因ると推定される。その打ち曲「ロマモー」(ロマンティック 浮かれモード/藤本美貴:歌 つんく:詞・曲)は、2002年9月に発売された。その翌10月に岐阜県現代陶芸美術館(岐阜県多治見市)が開館した。2021年11月より施設(空調...

  • 味覚と快楽の螺旋 3

    某ブログのコメント欄で《『美味しいコーヒーって何だ?』は「絞殺る」(しめる)。『私はコーヒーで世界を変えることにした。』は「夢想る」(ゆめみる)。『お望みなのは、コーヒーですか?』は「曲球る」(まがる)。『彼女はカフェオレの夢を見る』は「念波る」(おくる)。『コーヒー学検定《上級》 金沢大学編』は「演技る」(えんじる)。》などと遊ばれていた、その頃に放送されたTVドラマ 『ガリレオ』第2シーズンの第六...

  • 饒舌のパレード

    映画『容疑者Xの献身』(2008)には、原作小説(2005)に登場しない内海薫(柴咲コウ:演)が居た。映画『真夏の方程式』(2013)には、原作小説(2011)に登場している内海薫が居なかった。映画『沈黙のパレード』(2022)には、原作小説(2018)に登場している内海薫が居る。内海薫は居るのか居ないのか?ハッハッハッハッハ…さっぱりわからない。ブレまくってる。問題には必ず答えがある、だけどそれを直ぐに導き出せるとは限ら...

  • 秋夜に珈琲小咄

    三遊亭圓窓(六代目)こと橋本八郎が、2022年9月15日に歿した。そこで、コーヒーの雑話に添えて圓窓による珈琲小咄(こばなし)を拾ってみる。 《名古屋市東区の加藤珈琲店栄店は、テイクアウト用のコーヒーを為替相場に応じて1杯1ドル(税抜き)で販売している。2日に1ドル=140円台に突入したことを受け、3日の販売分は過去最高値の1杯140円となる見通しだ。 名物の「1ドルコーヒー」はSサイズで、税込...

  • デギュラス!

    ジャン=リュック・ゴダール(1930-2022)が2022年9月13日に死んだ。その5年前の2017年9月13日に映画『グッバイ・ゴダール!』(Le Redoutable 2017)がフランスで一般公開された。1968年の五月革命の前後を背景にゴダールの‘政治の季節’を描いた『グッバイ・ゴダール!』において、グレゴリー・ガドゥボワは映画監督ミシェル・クルノー(1922-2007)を演じた。そして、1789年のフランス革命の前夜を背景と...

  • 珈琲呟語 2

    珈琲呟語(こーひーげんご)。TwitterやFacebookでつぶやいたコーヒー関連のもの、ここ約1ヵ半月分から少し拾う。 「アストリッドとラファエル 文書係の事件録」日本語吹き替え版を見逃し配信で観た。コーヒーを飲まないアストリッド・ニールセン(サラ・モーテンセン:演/貫地谷しほり:声)が好い。 〔2022.07.28〕 コーヒー業界が言い募る「ただ苦いだけではない」とか「ただ酸っぱいだけではない」とか、もう聞き...

  • 腹の中に流して 後篇

    〔承前〕 《作品のテーマは「腹の中」。白地に黒い線というモノトーンで表現することが多い水戸部さんが、今回は色彩を採用。 「かつて家族の暮らしがあった私的な場所。生活感、人のいた気配などこの場所や人々と向き合い、感じた思いを表現したい」と意欲を語った。》 (『岐阜新聞』中濃版 2022.08.26 沢野都)《水戸部さんは二〇年の第二十三回岡本太郎現代芸術賞で入選、群馬青年ビエンナーレ2021に入賞するなど注目の...

  • 腹の中に流して 前篇

    2022年9月3日、中山道太田宿界隈(岐阜県美濃加茂市)で開かれているアート催事を訪ねて遊ぶ。 「きそがわ日和2022 アーティスト・イン・レジデンス 水戸部春菜展 腹の中」 (主催:特定非営利活動法人 きそがわ日和) 《日常が一変することを、人はとてもよく知っていると思う。 きそがわ日和に呼んで頂いて、とても光栄だった。 頑張ろう頑張ろうと意気込んできたものの、悩んで。今も悩んでいる。 なかなか作品が...

  • 蕎麦に居るね 52

    【開店記念500円】 「小木曽製粉所(おぎそせいふんじょ)」(春日井店:愛知県春日井市)が、2022年7月13日に開店した。FC契約によるイフスコダイニング(名古屋市中区)の運営では、大垣店・清須店に続く3店舗目。2022年7月15日に春日井店を初訪、ざるそば(中)にミニ山賊焼き(鶏もも肉の揚げ物)が付く「グランドオープン記念セット」(期間限定/500円)を食す。7月20日にも7月24日にも7月...

  • なつともし2022

    夏灯揺れる珈琲ゼリー食む (なつともしゆれるコーヒーゼリーはむ) 鳥目散帰山人 2022年7月2日、8月20日、8月27日、「コクウ珈琲」(岐阜県美濃加茂市)でコーヒーゼリーを食べる。憩いの時。 2022年7月28日、「まめ蔵」(岐阜県土岐市)でコーヒー(ニカラグア・サンタアナ他)を飲む。近隣でカフェを開く陶磁器業者の話など、憩いの時。2022年8月4日、「珈琲タナカ 御成店」(名...

  • どっこい生きてる 其の弐

    「国際芸術祭「あいち」」は、「あいちトリエンナーレ」(あいトリ)から何が変わったのか? 呼称だけでなく運営組織の会長を県知事から民間人へと変えたものの、事務局の所在は愛知県の県民文化局文化部文化芸術課のままである。だが、「国際芸術祭「あいち」2022」の会場を巡りはじめた私は、前回の「あいちトリエンナーレ2019」とは全く異なることを気付かされた。まず、団扇(うちわ)。前回は会場で無償配布していた団扇...

  • マツリとハコ

    2022年8月7日、島田市博物館(ヒストピア島田/静岡県島田市)を訪ねて、第88回企画展「豪華絢爛嶋田の大祭 継承される威厳と伝統」を観る。 《島田大祭は、大井川鎮護や安産の神として信仰されている大井神社の祭りで、始まりは元禄8(1695)年とされています。3年に一度、寅、巳、申、亥の年に行われ、今年で110回を数えます。 祭りの最終日には、神輿が大名行列・鹿島踊・屋台などを伴って、大井神社から御...

  • 戦争と珈琲

    大東亜戦争終結ノ詔書の玉音放送が流されて日本の敗戦が伝えられてから、77年の歳月が流れた。戦争にとって珈琲とは何であるのか? 珈琲にとって戦争とは何であるのか? この機に、森村誠一による随想を抄出して掲げる。 《戦争中敗色濃厚なとき、無い無いづくしの中で父親は柿の葉っぱから珈琲の代用品を作った。珈琲が好きな父親のおこぼれで苦くて黒い液体が好きになった。 終戦が近くなり、無い無いづくしで配給はイモ...

  • 冷し珈琲は如何にして造るか

    冷し珈琲(アイスコーヒー)は、日本の夏の風物詩である。『新版 角川俳句大歳時記 夏』(角川書店:編 KADOKAWA:刊 2022)では、季語‘アイスコーヒー’を以下のように述べている。 アイスコーヒー ㊂〔三夏〕 冷し珈琲(ひやしコーヒー) コールコーヒー[解説] コーヒーを冷たくした飲み物。やや濃いめのコーヒーを氷を入れたグラスに注ぎ、急冷したり、水で時間をかけて抽出したものを冷やしたりする。成分の中の苦味が涼...

  • どっこい生きてる 其の壱

    例えば「世界基督教統一神霊協会」(統一教会)が「世界平和統一家庭連合」(家庭連合)へと改称(2015.08.26)したように、過去4回(2010・2013・2016・2019)催された「あいちトリエンナーレ」(あいトリ)は5回目で「国際芸術祭「あいち」」へと改称(2020.11.17)した。前回の「あいちトリエンナーレ2019」で「表現の不自由展・その後」に端を発した騒動、その非難から逃れて悪印象を拭うための名称変更であること、論を俟...

  • 夏の遊観

    2022年6月27日、本地の郷(愛知県瀬戸市)を訪れて、半夏生(はんげしょう)を観た。片白草(かたしろぐさ)とも呼ばれるドクダミ科の多年草、その群生地でハチやアブやトンボに混じって、半夏生(7月2日)の5日前の遊び。 2022年7月26日、春日井市立中央公民館(北館)の民俗考古展示室を訪れて、企画展「水と生きる 人と水のつながり」を観る。「遺跡と水害」のコーナーで、《神領第2号墳の南側には区...

  • ツキが落ちたのか?

    ツキが落ちたのか? 2022年で満月がもっとも大きく見えるスーパームーンは7月14日の未明、これにあわせて東京上空で200機のドローンが描く映画宣伝のショウは当初の13日夜も延期した15日夜も荒天によって中止となった。その映画『ムーンフォール』の日本公開は、2022年7月29日にAmazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)の配信で始まった。虧月(きげつ)を経たこの日は朔(さく)、すなわち暗月であり...

  • 4つのパーコ

    過般、「さようなら、小森の部屋」(カフェ・アダチ ギャラリー/岐阜県関市)を訪ねた。これまで「小森の部屋」には、第1回(2020.08.03 談議)と第2回(2021.07.24 談議)と第3回(2022.02.23 不入)と第4回(出張 in 星時 2022.05.31 乱入)に訪ねたが、会場である棟を閉鎖予定とのことで《泣いても笑っても最終回。ふざけても真面目でも最終回》の第5回も訪ねて、小森敦也(カフェ・アダチ店主)と談議(2022.07.18)。ユ...

  • 街は誰のもの?

    真宗大谷派系の学校法人同朋学園が運営する名古屋造形大学は、旧の大草キャンパス(愛知県小牧市)から新たな名城公園キャンパス(名古屋市北区名城)へ、2022年4月に移転した。その新校舎(設計:山本理顕 当時学長/施工:大林組)を、2022年6月25日に訪れた。 名古屋造形大学ギャラリーオープニング企画展 「just beyond」 《作品としては、白い半屋外の空間を意識した渡辺泰幸による無数の小さな陶製の鈴を吊...

  • 珈琲呟語

    珈琲呟語(こーひーげんご)。TwitterやFacebookでつぶやいたコーヒー関連のもの、ここ約1ヵ月分から少し拾う。 栄ミツコシマエヒロバスのブルーボトルコーヒートラック40人待ちの行列を見てから(そもそも並ぶ気はないw)、大須万松寺通り商店街の松屋コーヒー本店まで散歩。冷た~い桃のフローズンを食べながら松下会長と熱~い珈琲談議をしました。 〔2022.06.25〕 結局1960年代のアンナミラーズについてはハッ...

  • コーヒー問う奇談

    夜まで蒸し暑い時季には、背筋がぞっとするような話題も好い。「コーヒー農園の現場主任」という怪異譚が、『コスタリカ伝説集』(エリアス・セレドン:編 山中和樹:訳 国書刊行会:刊 2022)にあった。実に興味深い、コーヒー問う奇談。以下に、抄出。 《コーヒー園では今頃が草取りや畝(うね)づくりの時期で、月明りのすがすがしい夜、コーヒー農園の現場主任が働くショベルの音が絶えず聞こえるという話である。この現場...

  • 蕎麦に居るね 51

    コロッケ蕎麦の記事が『中日新聞』の特報面にあった(2022年7月1日/『東京新聞』は同年6月27日掲載/宮畑譲:文)。それでは、ちょっとコロッケ蕎麦を追ってみる。 《全国各地で盛り上がるご当地B級グルメ合戦。そんな中、立ち食いそばチェーン「名代富士そば」が、コロッケそばを「東京名物」として広めようと、賛同者を募っている。(略) 何はともあれ、まずは富士そばのコロッケそばをあらためて食べてみた。通常...

  • 一口知識 焙煎篇

    抽出篇に続き、「コーヒー 一口知識(ひとくち ちしき)」の焙煎篇を試行版として僅かに作ってみた。〔初出はTwitterやFacebookなどのSNS。以下は、それらをまとめたもの〕 【手編焙煎】(てあみばいせん)煙はこもりませんが、思いがこもります。手編の焙煎は、素人向きなどと半ば小バカにされますが、マフラーやセーターと並んで「思いがこもり過ぎがちな三大手編迷惑」であることも事実。やり過ぎると、手も重(おも)いで...

  • 蕎麦に居るね 50

    【再訪・初訪】 2022年5月21日、「泉屋」(岐阜県郡上市)で「あまごそば」(温)を食す。雨降る郡上八幡で遊び歩く途次、196日ぶりに再訪。但し、前回は臨時休業でフラれたので「泉屋」で蕎麦を食すのは559日ぶり。そして、郡上八幡で「あまごそば」を食すのは「俄」(にわか)で食べて以来2043日ぶり。優しく澄んだ滋味が好い。 2022年5月29日、「一条蕎麦」(愛知県小牧市)で「鴨ぶっかけ...

  • 一口知識 抽出篇

    試行版として僅かに「コーヒー 一口知識」を作ってみた。まずは、抽出篇から。 〔初出はTwitterやFacebookなどのSNS。以下は、それらをまとめたもの〕 【腐乱ネル】(ふらんねる)ネルドリップの布の保管で、水漬けして常温で放置すると、雑菌が繁殖して傷んだりします。これを「腐乱ネル」と言います。「ネルドリップこそ至上」と無闇に唱える方が日本ではかなり多いですが、これも「腐乱ネル」の一種です。 【ド立派ー】(...

  • キリマンジャロをもう一杯

    君去りしけざむい朝 (あした) 挽く豆のキリマンジャロに死すべくもなく (福島泰樹) 石井隆(いしい たかし)こと石井秀紀が、2022年5月22日に死んだ。《どこのニュースも映画監督と書いているが、俺にとっては、全盛期のヤングコミックでローアングルで女を狙っていた、大好きな漫画家だ。名美、いい女だったな》と、いしかわじゅんは呟いた(Twitter 2022.06.10)。その通りだ。 《いささか旧聞にぞくするが、あの...

  • 近づいて遠ざかる

    コーヒーに近づけば近づくほど、コーヒーから遠ざかってしまう。矛盾しているようで、実は現にある事象だ。 「それって!?実際どうなの課」(日テレ系 中京テレビ)の2022年6月2日の放送で、ワイルドスピード森川(森川葵)がラテアートに挑戦していた。「ROAR Coffee House & Roastery」(ロアーコーヒーハウス&ロースタリー)の松島正史が指導したラテアートは、初級のハートから中級のレインボーチューリップを経て上...

  • パルマコンと紫陽花 三度

    【単葉田子の腐臭】 2022年5月8日、ヒトツバタゴ自生地(愛知県犬山市西洞)を訪れて、花咲く単葉田子(ひとつばたご)を観た。363日前に観た時は私有地だったが、犬山市が昨年度までに調査料・鑑定料・購入費・補償費などで計約832万円(うち約665万円は国庫補助)を投じて今季は公有地となっていた。その変化に係わらず、単葉田子はほのかに甘い匂いを漂わせて白い花を咲かせていた。そこに薄く腐臭も感じて、...

  • あんそろ珈琲の随一

    「あんそろ珈琲」とは、『日本の名随筆 別巻3 珈琲』(清水哲男:編 作品社:刊 1991)と『こぽこぽ、珈琲』(杉田淳子・武藤正人:編 河出書房新社:刊 2017)と『作家と珈琲』(平凡社編集部:編 平凡社:刊 2022)、このコーヒー絡みのアンソロジー3冊を一括りに私が称したものである。このアンソロジー3冊(計102名による計112篇)の中で至高にして随一の作品、それは別役実(1937-2020)による「コーヒー 珈琲」であ...

  • 出来の悪い話

    「ジオンの歴戦の勇士ドアンも、巨大な戦争が生み出した男だ。戦争孤児を守る為に戦う男の姿にアムロは憎しみを越えた戦いをする、爽やかな感動をこめて。機動戦士ガンダム、次回「ククルス・ドアンの島」。君は、生き延びることができるか?」 (永井一郎:声/TVアニメ『機動戦士ガンダム』次回第15話予告 1979.07.07) 《ただ「‘神回’と言われて」とかいろいろおっしゃっていただいたんですけども、何のことはない出来の悪い...

  • 維夏の日乗

    立夏をはさんでコーヒーを喫(の)んで観て聴いて談ずる、維夏(いか)の日乗(にちじょう)。 2022年4月22日、コーヒーアミーゴス中部が主催するオンラインセミナー「コーヒー豆が日本に運ばれるまで from Ethiopia」を視聴する。講師は二宮和則(トランスシーガル)、進行は大西文明(コーヒー サクラ)。《どう言ったらいいかな》と言いながら《かわいそうを商売にしている人もいるが、それはちょっと違うんじゃない...

  • 鐘の音が響く

    映画『トップガン』(Top Gun/1986)は、アート・ショル(1931-1985)に捧げられている。1985年9月16日、曲技パイロットのアート・ショルはピッツS2機に載って『トップガン』制作の空撮中に太平洋へ墜落して死んだ。 1986年に日本で公開されたトム・クルーズ出演の映画は2本、同年12月6日公開の『トップガン』と、その1週後12月13日公開の『ハスラー2』(The Color of Money/1986)である。私は、同年12...

  • 変態とパンジー

    《自分のやる事をあらゆる角度から徹底的に研究するのは、野蛮人と農民と田舎者だけである。それゆえ、彼らが思考から事実に到るとき、その仕事は完全無欠である。》 (オノレ・ド・バルザック 「骨董室」/クロード・レヴィ=ストロース 『野生の思考』 大橋保夫:訳 みすず書房:刊 1976 エピグラフ/原著 Claude Lévi-Strauss “La Pensée sauvage” 1962) 『シン・ウルトラマン』 観賞後記(「空疎と傲慢。そして、憂情。」)...

  • アートとコクウ

    小寒末候の2022年1月16日、「コクウ珈琲」(岐阜県美濃加茂市)の店内に小林椋氏の作品が置かれた。マンデリンを飲みながら、気になるような木にならないようなキネティックで奇怪で機械なアートを観た。 穀雨末候の2022年4月30日、「コクウ珈琲」の客席の間に置かれた衝立(ついたて)が伊藤千帆氏と小川友美氏の作品と化していた。イタリアンブレンドを飲みながら、それまでは透明であっても視線を妨げていたモ...

  • 空疎と傲慢。そして、憂情。

    ウルトラマンに穴があるのだとすれば、それは空疎な覗き穴か節穴、あるいは傲慢な抜け穴か落とし穴である。ウルトラマンに穴がないのだとすれば、それは憂情である。 《むろん、『ウルトラマン』がトリック映像の集積であり、怪獣もぬいぐるみで戦闘機もおもちゃの模型だということは、子供の眼にも明らかである。『ウルトラマン』の科学的世界は種も仕掛けもある手品であることを自ら暴露しており、いわばあちこちに「穴」があ...

  • あんそろ珈琲 後篇

    〔承前〕 それでは、「あんそろ珈琲」の各論を一つ。さて、《読んでいる時に詰まったり、引っ掛かったりする、すなわち思考する行為がない読書はつまらない》(庄野雄治 「はじめに」/『コーヒーと随筆』 mille books:刊 2017)という意見もある。『作家と珈琲』(平凡社編集部:編 平凡社:刊 2022)を読んでみると、有吉玉青の「緑の珈琲」に《詰まったり、引っ掛かったりする》。 《母・佐和子が珈琲について書いた文章が...

  • あんそろ珈琲 前篇

    2022年1月にコーヒー絡みのアンソロジーが発売された。『作家と珈琲』(平凡社編集部:編 平凡社:刊 2022)である。 『作家と珈琲』は、『作家の珈琲』(コロナ・ブックス編集部:編 2015)ではない。どちらも平凡社が発行した本だが、同じではない。コロナ・ブックスの「作家の──」シリーズは、『作家の食卓』(2005)から『作家の猫』(2006)・『作家の犬』(2007)・『作家のおやつ』(2009)・『作家の酒』(2009)...

  • 超熟のちぎり絵

    近親者や配偶者を亡くした人は、年が明けると千切ったり貼ったりしたくなるのだろうか? 例えば、和紙ちぎり絵を48歳から始めた亀井健三(1918-2002)、或いは、新聞ちぎり絵を89歳から始めた木村セツ(1929-)。 《そこに思わぬ転機がきた。12月中旬、私の父の死去と翌年正月の服喪がそれである。 静かな寂しい服喪の正月。ふと思いたって中野先生にもらった和紙と手本の短冊を取り出し、自分で貼ってみる気になった。短冊...

  • 味覚と快楽の螺旋 2

    湯川学(帝都大学理工学部物理学科教授)がインスタントコーヒーを好む理由は、‘科学文明の匂いがする’(文藝春秋Web『本の話』 特集「なぜ湯川はインスタントコーヒーを偏愛するのか? ガリレオシリーズとインスタントコーヒーの特別な関係」 2021.09.18)からなのか…さっぱりわからない。実に面白い。 《湯川は立ち上がり、ドアの横にある流し台のところへ行った。「さてと、コーヒーでも飲むかい?」 「俺は結構。どうせイン...

  • コーヒー番組 4

    録りためてあったコーヒー関係のTV番組から7つを一気に観る。それでコーヒーの何かがわかるのか? 「プロフェッショナル 仕事の流儀」の「ロープ1本で、世界の平和を守る」(file:503)を観る。(NHK総合 2022年2月22日放送) 土木技術者の山口宇玄(たかはる)曰く、《ぼく自身はコーヒーが苦手です。子ども舌なんで苦いのがダメなんですよ。ただあの妻がねコーヒーが好きだったんで、嗜好品だったらいいものをなん...

  • 巴里の空の下コーヒーのにおいは流れる

    『パリのすてきなおじさん』(金井真紀:文・絵 広岡裕児:案内 柏書房:刊 2017)を遅まきながら読んだ。巴里(パリ)の空の下コーヒーのにおいは流れるか? 《しばしば取材先でお菓子が出る。喜んでいただく。甘いものが苦手な広岡さんの分までいただく。だが、フランスのお菓子は総じて甘過ぎる。取材が終わる頃には体じゅうに甘味がまわって、わたしは「にがいものか、からいもので中和したい!」と騒ぐことになる。だいた...

  • 連れ連れに苦い

    ‘Iron testicle’(鉄の睾丸)たるユーリー・スコット(Urey W. Scott 1901-1993)は言った…「なぜ人間は憎み合い殺し合うのでしょうか。それは、人間そのものの中にある性(さが)によるものです。戦争を避けるために、私達はよりよく人間を知らなければならない」。 《そこで自由経済の中で人間がどうなってきたか、という問題がありますね。自由経済というのはどうしたって市場主義でしょう。市場としていちばん有効なのは、...

  • 短いから緩やか

    2022年4月16日、シネマスコーレ(名古屋市中村区)で整理券を受け取って、名古屋駅の界隈をうろついて暇を潰す。「BAR DEL SOLE」(バール・デルソーレ)のバンコでエスプレッソを呷(あお)って、じゃあそろそろ観にいこう! ‘フィックス・ワンカット’(固定撮影の1カット実写映像)をテーマとする短編映画祭「ギャラリーN映画展 2022」、gallery N(ギャラリーエヌ/名古屋市千種区)での展示上映は観ていないが...

  • 俗・光風の珈琲

    雨水(うすい)初日の2022年2月19日、催花雨が降る城下町を歩く。「GOAT:」(ゴート/愛知県犬山市)で、カフェラテを喫(の)む。「珈琲ボタン」(愛知県犬山市)で、コロンビア・ピンクブルボンを喫む。「コクウ珈琲」(岐阜県美濃加茂市)で、マンデリンを喫む。土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)末日の2022年2月23日、「カフェ アダチ」(岐阜県関市)で、イタリアンブレンドを喫む。「小森の部屋」...

  • 光風の珈琲

    湯気ほどけ珈琲苦し風光る (鳥目散帰山人) 2022年3月26日、日本コーヒー文化学会(JCS)の焙煎抽出委員会による分科会のオンライン催事(Zoomミーティング)を視聴した。第1部は、『ホーム・コーヒー・ロースティング』を元にした「小型焙煎機による焙煎」に関するディスカッション(だが実際は山内秀文委員長が掲げた‘再現性’問題の捉え方に私と旦部幸博氏がツッコミし続けて菊地博樹氏から「もっと楽しく」と叱...

  • 蕎麦に居るね 49

    【初訪の鴨かも】 2021年12月29日、「十割そば 二代目長助」(扶桑店:愛知県扶桑町)で「鴨汁ざるそば」を食す。ファミレスの「ジョイフル扶桑高木店」がコロナ禍による業績不振で2020年12月21日に閉店して約1年後、その跡地でサガミレストランツが新業態の「十割そば 二代目長助」1号店を2021年12月17日に開店。初訪。‘当店自慢’と謳われた「鴨汁ざるそば」、麺も汁も鴨も可もなく不可はあり。 ...

  • 珈琲を捨てよ 旅に出よう

    虚珈新聞 2022(令和4)年4月1日 「凡庸なコーヒーで平和な世界を 新組織の意気」 嘘か?真実か? コーヒーを取り扱う新たな組織「リーグ・フォー・コーヒー・バナリティ」(League for Coffee Banality:略称LCB)、その創設と活動開始が1日に発表された。新組織LCBの構成会員は、日本プレスティージコーヒー協会(Prestige Coffee Association of Japan:略称PCAJ)、AWAKI(アワキ)、Paranoic(パラノイック)、Geo...

  • 崩れて弾けろ

    エチオピアで初めてのカップ・オブ・エクセレンス(Cup of Excellence:CoE)、そのオークションが2020年6月25日に催された。1位と2位のロットを丸山珈琲らが共同で落札した。ラルラリラ。数日後、アディスアベバ郊外でオロモ人の歌手ハチャル・フンデッサ(1986-2020)が射殺された。これに端を発してエチオピア各地の暴動が激化、ハラールではラス・マコンネン(1852-1906)の像が破壊された。ダッダラッダ。それ以前か...

  • 燃えよドラゴン

    「コーヒー豆炎上」という内田春菊(本名:内田滋子)による随想が面白かった。2022年3月8日の日本経済新聞(夕刊 プロムナード欄)に載っていた。だが、その話をする前に、内田春菊のコーヒー遍歴を追ってみる。 《私は、まんが家になる前までは、コーヒーを売る立場の人間でした。売るといっても、豆を販売していたのではなくて、喫茶店とかで、コーヒーをいれて、お客に出して、お金をもらう立場だったという意味です...

  • 災禍の不可抗

    東日本大震災の始まりから満11年を経た。平成23(2011)年3月11日の午後に、東北日本の太平洋岸に津波が襲来して、沿岸の小都市村落を片端から薙ぎ倒し洗い流し、そうして多数の人命と多額の財物を奪い去った。昭和8(1933)年3月3日の同地方に起ったいわゆる「昭和三陸地震」とほぼ同様な自然現象が、約満78年後に再び繰り返されたのである。 《昭和八年三月三日の早朝に、東北日本の太平洋岸に津浪が襲来...

  • それは鉄兵

    三浦義武(1899-1980)が独創したコーヒーを「カフェ・ラール」と名付けたとされる者。「三浦義武のコーヒーを楽しむ会」(1935)の案内に《私は、いつも三浦義武氏の珈琲を、二なきものとして家庭で愛用している》と辞を寄せた者。…それは誰か? 片岡鉄兵(1894-1944)である。それは鉄兵! 《銀座の有名なカフェに入って見よう。こゝで、小ブルジョアの讃美する女給さんを見せて貰ふが好い。そして私たちは、きつとヘドを吐く...

  • しかく・どこか・ふしぎ

    【しかくいけしき】 2022年2月26日、図書館の下でアートな時間。映像作品の展覧会「しかくいけしき」(重田佑介/主催:かすがい市民文化財団)を文化フォーラム春日井のギャラリーで観る。ピクセルアート、小さいのに大きい、暗いのに明るい、カクカクなのに柔らかい、鮮やかなのに朧気(おぼろげ)。何処か不思議。アトリウム音楽祭を聴いて、館を出る。 【こことどこか】 2022年2月26日、図書館の中...

  • カナワクちゃん(仮称) 3

    【カナワクちゃん(仮称)、4つに増える】 2021年6月11日、2つのカナワクちゃん(仮称)は大須の「松屋コーヒー本店」(名古屋市中区)へ鳥目散帰山人によって再び運ばれました。そう、この3ヵ月ほど前に「フレーバーコーヒー」(愛知県西尾市)で「松屋式ドリップの金枠(かなわく)のマスコット化」が松本直樹氏によって発案され、すぐに中川正志氏が試作した個体が1つ。これを受けて、「松屋コーヒー本店」の松下...

  • 夢見るように

    阪神・淡路大震災の発生から27年が経った2022年1月17日、大坊勝次より本が届いた、《キム・ホノ作品集ができましたので一冊進呈いたします》と。 《キムさんの陶芸作品に妙なものがある。どうしてここにこんなものがあるんだろう、と思ってしまうようなものがある。(略) それがキムさんでありキムさんの陶芸であると思う。キムさんはそのように立っているし、そのように歩いている。私はそういう姿をうらやましいと...

  • 喫茶店、10のこと。

    1《実を言うと、私は珈琲があまり得意ではない。(略) それなのに、私は日々せっせと喫茶店に通っている。》 (菊池亜希子 『好きよ、喫茶店』 「はじめに」 マガジンハウス:刊 2017)実を言うと、私は喫茶店があまり得意ではない。それだから、私は日々せっせとコーヒーを淹れている。 2《では、はじめて喫茶店でコーヒーを飲んだのはいつだったろう。高校に通っていたころ、学校の帰りに、バンドを組んでいた仲間と立ち寄...

  • 冬にはハルヒの記憶

    《おはようございます。今朝のベランダ、ベランダのそばの窓辺にコーヒーの木、花も実も期待ばかりです。》 (高北幸矢Twitter @takakitay 2015.02.05)《牛乳の中にあるコーヒーの氷が中で割れたところ。》 (福嶋さくらTwitter @sssacr 2016.09.18) 穏やかだが冷たい風が吹く2022年2月11日、清須市はるひ美術館を訪ねて「福嶋さくら展 正夢」(清須市はるひ絵画トリエンナーレ アーティストシリーズVol.98)を観た。...

  • コーヒー閃粒

    閃(ひらめ)く火で焙られたコーヒーの豆粒が輝くように、昔のコーヒー川柳(せんりゅう)は閃粒(せんりゅう)だったのか? 『月刊 喫茶店経営』(柴田書店:刊)の1987年1月号から12月号まで連載された渡辺幸雄(ワタナベコーヒー東京本社専務)による「コーヒー川柳」を以下に抄出(〔〕内は帰山人による)。 1月号満員になると常連席を立ち 〔縄張りの椅子睨みつけ去る〕開店の明日へ夜更けの飾りつけ 〔手伝...

  • 珈琲という名の不可解

    日本珈琲狂会(Coffee Lunatic Club of Japan:略称CLCJ)は、2010年の2月6日に生まれた。創設12周年を迎えた今般、珈琲とは不可解なものであることを改めて謳う。 《田巻安里(たまきあんり)は、甚だコーヒーをたしなんでいた。(略) ただ、敏感な友人は、彼がコーヒーをたしなむことは、寧ろ「コーヒーをたしなむこと」をたしなむに近いと思っていた。(略) まれには、コーヒーを飲むことが、一種の苦痛になってい...

  • 多陽性の祝祭

    世はまさに多陽性(たようせい)の時代である。陽性(ようせい)が多いのである。そもそも陽性とは、現象を手っ取り早く解説するために発生したものである。そして「陽性なんか信じない」と誰かが言うたびに、どこかで陽性がまた一人死ぬのである。 世界保健機関(WHO)によれば、2022年2月4日午前2時2分(JST)の時点で、全世界における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の確定症例が累計3億8350万人余、うち...

  • コーヒー番組 3

    録りためてあったコーヒー関係のTV番組から4つを一気に観る。それでコーヒーの何かがわかるのか? 「小さな村の物語 イタリア」の「祖母の老舗バールを守り継ぐ孫娘の奮闘」(第371回)を観る。(BS日テレ 2021年12月25日放送) 第200回(2015年5月30日放送)で紹介したカンパーニャ州の村サン・マウロ・ラ・ブルーカを再び訪ねる回。6年前のカルメン・デ・コチニスは《祖父母の代から50年近く続くバー...

  • 岩波ホールとは何か?

    2022年1月11日、岩波ホールは同年7月29日を以て閉館すると発表した、《新型コロナの影響による急激な経営環境の変化を受け、劇場の運営が困難と判断いたしました》と。岩波ホールとは何か? 雑に考える。 《一九六八年二月九日、岩波ホールの幕は上がった。私はその幕引きの助っ人である。(略) 岩波ホールは主に講演会のためにつくられていた。だがホールを見ていると、音楽会、映画会、詩の朗読などにも使えそうで...

  • たてよこくみん

    国民よ立て! 悲しみを怒りに変えて…立てよ国民! 2021年9月22日、宝島社の企業広告が『朝日新聞』と『読売新聞』と『日本経済新聞』に掲げられた、「国民は、自宅で見殺しにされようとしている」と。 では、私も掲げよう、「地球は、人間を見殺しにする」と。曰く、《今も、ひとりで亡くなっている人がいる。涙がでる。屁もでる。怒りと悲しみでいっぱいになる。悦びと笑いもちょっとある。この星はいつも、こんなこと...

  • 珈琲しかるべし

    ねぇねぇオカムラ、NHK(日本放送協会)の『チコちゃんに𠮟られる』ってテレビ番組、この2022年の秋に放送を終えるって噂があるわね。なんで? なんで、デタラメがどんどん酷くなっていたのにレギュラー放送で4年半も続けるの? ──叱(しか)られて然(しか)るべき、デタラメばかりでつまんねー番組だな。‘珈琲’が話題に取り上げられた場合でも、ボーっと観てんじゃねーよ! 『チコちゃんに𠮟られる』の「食後にコーヒー...

  • 偽書HCR 後篇

    (承前) ──蕎麦の話をされるよりマシですから、続けてください。 あ、そう。クソだな。シリンダー(ドラム)型の業務用焙煎機では熱電対の温度計で測るのは豆温度(Bean Temperature/BT)ってのが前提。もう一つ測るとすれば、排気温度(Exhaust Temperature/ET)って感じなのが昔ながらの日本の業界の常識だったわけさ。で、豆温度(BT)で考えれば、あ、豆温度(BT)って言っても焙煎中のコーヒー豆の温度を精確に示してい...

  • 偽書HCR 前篇

    『ホーム・カフェイン・レイディング お家ではじめるクソ焙煎珈琲』(散智社ドメスティック:刊 2022)は、冬山茶色(ふゆやま ちゃいろ)による新刊である。その想いを著者に訊いた(すべて敬称略)。 ──本を書いたのは、『ホーム・コーヒー・ロースティング お家ではじめる自家焙煎珈琲』(嶋中労・旦部幸博:著 集英社インターナショナル:刊 2021/以下『HCR 元』)がきっかけだそうですね。 きっかけも何も、もう完全パク...

  • ドーナツの複雑な世界

    《春だというのに、微笑んでいる人は数えるほどしかみあたらなかった。そしてそれだってあるいは微笑ではなくて、ただ顔がひきつっていただけなのかもしれなかった。僕は売店で新聞を二紙買い、ダンキン・ドーナツでドーナツを食べ、コーヒーを飲みながらそれを読んだ。(略) ディズニーランドが開園することやら、ヴェトナムとカンボジアが戦争していることやら、都知事選挙のことやら、中学生の非行のことやらが載っていた。(...

  • 風は虎に従う

    【風は虎に従う】 2021年12月18日、尾張信貴山泉浄院(愛知県犬山市倉曽洞)で狛虎(?)を観る。多宝塔から本堂へ登る参道の途中に石造による阿吽一対2頭の狛虎が居る。その台座には《名古屋市中區老松 小川善三郎 昭和九年三月 スルガ町 石曽作》とある。何故に狛虎か? 《聖徳太子が奈良の信貴山で祈願すると、仏法を守る四天王の一つ、毘沙門天が虎を従えて現れた。それは、寅年、寅の日、寅の刻で、廃物派、物...

  • 寅よ、虎よ!

    《新年明けましておめでとうございます。阿蘇山初春興行として、いかがでございましょう。あなたの今年の運勢をパッとお盛んにするこの虎の絵、ね、どうぞ、お近くによって見てやってください。虎は死して皮残す、人は死んで名を残す。私とて絵心のない人間ではない。自分の一番好きな絵は誰にも売り渡したくない、まして気に入らない絵は売りたいわけがない。いっそのこと我が家の庭にある土蔵の中に全部仕舞っておきたい。だが私...

  • 電気猫はコーヒーの夢を見るか?

    《でも、同じ中学生スピリッツ映画として出発した『マトリックス』も、三作目で笑かせてくれたね。 オラクルがネオに「わたし、変わっちゃったでしょ」っていう場面。 でも、律儀に何度も言い訳するんだ。「いろいろあってね」とか言って。 これが『仁義なき戦い』なら、松方弘樹や梅宮辰夫が「オレは死んだ奴に似ているけど偶然なんだ」って言い訳したり、千葉真一に代わって大友勝利演じた宍戸錠が「ちょっとオタフク風邪で」と...

  • アウォード2021発表!

    日本珈琲狂会と日本コモディティコーヒー協会が、アウォード2021を発表する。 “CLCJ Award 2021”(日本珈琲狂会アウォード2021)発表! 【ヴェルジ賞】(Verde Award)「日本インスタントコーヒー協会の解体」 : 一般社団法人全日本コーヒー協会 〔授賞理由〕 全日本コーヒー協会(萩原孝治郎:会長/大山誠一郎:専務理事)は、傘下の会員団体5つのうち日本インスタントコーヒー協会と日本家庭用レギュラーコー...

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