三ちゃんのサンデーサンライズ。第515回。令和7年4月20日、日曜日。(いつもとスタイルを変えて)現在は過去でできている未来は過去と現在によってつくられる未来は結果だ先人や先達の教えを参考に生きようとするその時の先人や先達はどこに居るのか「先」というから未来に居そうに見えるが、実は過去の人だ先人先達に学ぶとは、過去の人が生きた経験を元に示した教えが自分の未来へ向かう方向性を示している、ということだろう未来に人は居ない書物もデータも言語も、全て過去のもの、未来には存在しない釈尊も道元禅師も過去の人に違いないその過去を振り返り、その道筋を未来に投影したとき進むべき道が見えてくるということだろう現在とは過去の集合体だ、同じく未来は現在の結果でしかない私の今の言説も行動も、これまでに入手してきた過去の情報を、組み...サンデーサンライズ515ジリジリと
三ちゃんのサンデーサンライズ。第514回。令和7年4月13日、日曜日。4月8日は釈尊降誕会、お釈迦様のお誕生日でした。松林寺のお勤めは月遅れの5月8日に行うことにしています。でも、当日ですし、3月15日に生まれた7番目の孫の祈祷も込めて家族で勤めました。お釈迦様ももちろんですが、全ての命の誕生はありがたいことです。体と心の健康と、よき出会いがありますようにと祈りたくなります。祈りたくなる、というのが人間の特徴、人間たる所以であるでしょう。人の幸せを願い、祈る。この心だけはなくしたくないと思います。4月に入り朝の散歩もできるようになりました。隣の馬頭観音様までのコースを歩きます。片道2キロ弱。ラジオの朗読を聴きながらの朝の楽しみです。観音様では賽銭を上げ、祈願をします。今は「南無観世音菩薩(三唱)、オンアミ...サンデーサンライズ514祈らずにはいられない
三ちゃんのサンデーサンライズ。第513回。令和7年4月6日、日曜日。4月、新年度に入りました。新年度は入学や入社や移動があったりと、新しい環境でスタートを切った方も多いかと思います。私も東北管区教化センター統監という新たな任命を受け、名刺や名札が支給され新入社員のようなドキドキを感じています。この歳になって新たな環境で何ができるか分かりませんが、任を受けた以上精一杯務めようと意を新たにしています。新たな環境には新たな出会いがあります。いい出会いばかりであればいいですが、必ずしもそうではないでしょう。人には相性というものがありますから、苦手な人との出会いはその後の環境として苦痛を感じるかもしれません。でもそれが社会ですから、自分が好きな人ばかりの環境を選ぶことはほぼ不可能でしょう。好きな人も嫌いな人もいる環...サンデーサンライズ513人生の素人
三ちゃんのサンデーサンライズ。第512回。令和7年3月30日、日曜日。金曜日、ミャンマー中央部マンダレー近郊を震源とする大きな地震が起こりました。ミャンマー国内そしてタイ国内にも大きな被害が出ているようです。両国に居るシャンティのスタッフの安否が気遣われますが、なかなか情報が入ってきません。みんな無事であることを祈るばかりです。先週は月曜日から金曜日まで出かけていました。月・火は曹洞宗の宗務庁で、教化センター連絡協議会がありました。全国に9つある管区の、教化センターは布教教化の出先機関という位置づけです。4月1日付で東北管区教化センター統監を拝命することになり出席してきました。それに伴い21年間務めてきた特派布教師を退任しました。火曜日の午後は千葉に向かい、参学師遠藤長悦老師の元へ。一回り違いの申年の老師...サンデーサンライズ512引き受ける覚悟
三ちゃんのサンデーサンライズ。第511回。令和7年3月23日、日曜日。今年は彼岸の中日まで雪がちらつきました。それでも氷点下まで気温が下がることはなくなったので、積もった雪も徐々に少なくなってきています。中日はほとんどの檀家が寺参りに来られるので、駐車場を確保しなければならず、数日前から除雪作業を行いました。まあ何とか間に合ったと思います。今日23日は谷地宿用院の大般若会です。私が初めて宿用院で大般若会の導師を勤めたのは、昭和61年、29歳の時のことでした。まだ住職辞令も出ていませんでしたが、その予定ということで顔見世のような取扱いでした。先代住職は長く町長も務め、曹洞宗の宗会議員でもあった方なので檀家も鼻が高いというような存在でした。亡くなられて4年が経ち、住職が不在であったため、法類ということで私に白...サンデーサンライズ511師檀和合
三ちゃんのサンデーサンライズ。第510回。令和7年3月16日、日曜日。3月11日を気仙沼清凉院で迎えました。やはり被災3県は、それ以外とは違う報道がされていたと思います。たまたま目についた岩手日報の特集記事の一部です。長いですがそのまま引用します。「最後だとわかっていたなら」あなたが眠りにつくのを見るのが最後だとわかっていたらわたしはもっとちゃんとカバーをかけて神様にその魂を守ってくださるように祈っただろうあなたがドアを出て行くのを見るのが最後だとわかっていたらわたしはあなたを抱きしめてキスをしてそしてまたもう一度呼び寄せて抱きしめただろうあなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが最後だとわかっていたらわたしはその一部始終をビデオにとって毎日繰り返し見ただろうあなたは言わなくても分かってくれていたかもしれ...サンデーサンライズ510明日の約束
三ちゃんのサンデーサンライズ。第509回。令和7年3月9日、日曜日。明後日11日は、東日本大震災から14年目を迎えます。被災者ではない人間にとっては遠い昔になるかもしれません。その違いの差は埋めることのできない大きな溝となって今後も横たわっていくのでしょう。もちろん私も被災者ではありません。だから、その痛みは実際には分かり様がないのです。分からないことを分かったように振舞うのは失礼なことですから、静かに見守る以外ありません。遠くから見守り、近くから見守り、でも今年は近くまで行こうかと思っています。遠くからでは分からないその空気感というものがあるでしょう。近くまで行ったからと言って何かできるわけでもありませんが、ただ同じ空気を吸いたいと思います。5日水曜日は松林寺集中講座の企画委員会でした。毎回この企画委員...サンデーサンライズ509命の洗たく場
三ちゃんのサンデーサンライズ。第508回。令和7年3月2日、日曜日。3月に入りました。2月は雪の多い月となりましたが、これからはもうそんなに降ることはないでしょう。春到来の喜びは、雪国の人をもって一番だと思われます。28日金曜日は、1月に急逝した八木澤克昌氏のお別れ会でした。東京グランドホテルに220名に及ぶ人々が参列、別れを惜しんでくれました。それほどに、彼のつき合いが広くその出会いが印象深いものであったのだろうと思います。日本国内での出会いよりも、スラムや難民キャンプ等の困難な状況の中での出会いは、強烈な印象と共にそこに居た八木澤という人間の存在感が強く感じられたということもあるかもしれません。更には、夜のつきあいが良かったので、酒を飲んでいる彼の大きな声と笑顔と熱い抱擁が更に印象を深めていることと思...サンデーサンライズ508熱い泥
三ちゃんのサンデーサンライズ。第507回。令和7年2月23日、日曜日。新潟に来ています。昨日は新潟県第4宗務所布教師研修会における法話でした。布教師の研修会ということで、当初それ向けの講演の準備をしていましたが、1週間前によく聞けば檀信徒も加わった「法話会」なのだと分かり急遽内容を変更して臨みました。たっぷり90分の時間をいただいたので、色々な話をさせていただきました。盛り込み過ぎと分かってはいましたが、たっぷり時間があるとあれも言いたいこれも言いたいとついついてんこ盛りになってしまいます。聴く側で取捨選択してもらえればと思います。皆さんに申し上げたのは「聴き流して欲しい」ということ。ただぼんやり話を聴いて、それでも最後に何か心に引っかかるもの、心に残ったものがあれば、それが今のあなたに必要なもので、それ...サンデーサンライズ507新潟にて
三ちゃんのサンデーサンライズ。第506回。令和7年2月16日、日曜日。先週日曜日に上京し、昨日戻ってきました。令和6年度曹洞宗布教師養成所の3回目で、研修道場に缶詰めで1週間を過ごしました。今年度は主任講師を務めたため、1年間365日、養成所のことが頭から離れませんでした。自分の持っているものしか出せない訳ですから、どうやったら全てを出し切ることができるか考えて考えて務めてきました。ほぼ出し尽くして抜け殻のようになったつもりでしたが、自分が出した以上にいただいて受け取ったものが多く、一回り大きくなったかもしれません。もうこれ以上は増えなくてもいいのですが。それは体重の話です。年間テーマを「法が良薬ならば」として、①根本苦、②社会苦、③生きがい苦に分類して3回学んできました。現代社会の苦悩に仏教は「役に立つ...サンデーサンライズ506無常を学ぶ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第505回。令和7年2月9日、日曜日。今季最大の寒波がやって来てドカッと降りました。一晩に50㎝ほど積もるとなかなかのものです。他所では6時間に85㎝積もった所もあるとのことでその大変さが想像されます。春になれば消えるとは言え、一時期でも大量に積もればその処理に難儀することは雪国でなければ分からないことでしょう。ただ、雪に慣れていない地域に降られるのもそれはそれで大変だと思います。テレビ報道を見ながら雪国の人は「それぐらいの雪で」と鼻で笑うことがありますが、大変なのは雪の量ではなくて慣れていないということなのですから、苦労はそれぞれなのだということです。雪による事故も多発しますから、お互いに十分気をつけましょう。何にしても他人の苦労というものはなかなか分からないものです。他人...サンデーサンライズ505雪に耐える
三ちゃんのサンデーサンライズ。第504回。令和7年2月2日、日曜日。あっという間に1月が過ぎ、2月に突入しました。2月も短いのであっという間に過ぎるのでしょうね。しかし、うるう年の日数調整を2月にしたのは何故でしょうか。しかも、平年が28日でうるう年でも29日という短い月になったのは何故でしょう。きっと理由があるのでしょうねと思います。久しぶりに劇場で映画を観てきました。『サンセット・サンライズ』。監督の岸義幸さんの実家が松林寺の檀家ということで観ておかねばならないと思っていました。主演の菅田将暉が、リモートワークのお試し移住で震災9年後の三陸地方の空き家にやって来るというところからストーリーは始まります。その大家の井上真央がきれいだった。2020年、コロナ過の真っただ中。首都圏から人が来るというだけで大...サンデーサンライズ504サンセット
三ちゃんのサンデーサンライズ。第503回。令和7年1月26日、日曜日。先週は屋根の雪下ろしをした話をしたばかりですが、あの後気温が上がり更に雪ではなく雨が降り、屋根の雪はすっかり融け、参道も地面が露わになりました。気温も降雪も乱高下している異様な冬です。昨年は小雪により農作物に影響が出ました。今年も続くのかと心配されます。地球温暖化は、人間が気づいている以上に深刻化しているのかと思われます。アメリカの大統領が就任早々、パリ協定からの離脱、WHOからの撤退など、大きな政策転換令をいくつも発令しました。さほど影響のない小国であればまだしも、世界トップの国の決定が地球レベルで未来に大きな禍根を残さないか、とても心配されます。特に地球環境は、一旦壊れてしまえば元に戻すことはほとんど不可能ともいえるもので、目の前の...サンデーサンライズ503トランプ占い
三ちゃんのサンデーサンライズ。第502回。令和7年1月19日、日曜日。喪失感をかなり引きずっています。単なる仲間ではなかったんだと改めて感じます。13日山形に帰って、14日はお寺の「おさいど」。16日は小正月と、正月行事が続きました。出かける直前からまとまった雪が降り、水分の多い雪のため重くて難渋しています。屋根の雪が落ちず、茶の間の障子戸が開かなくなりました。昨日は何とか雪下ろしを決行しました。息子と甥っ子が手伝ってくれて何とか難儀なところは終わしました。甥っ子がネットオークションで20万円で購入したという30年物の中古除雪機を持ってきました。彼は自分で整備もできてしまうので、こんな年代物でも使えるようにしてしまいます。寺のガソリン16馬力よりも大きい30馬力ディーゼルなので力が強く、重い雪もよく飛ばす...サンデーサンライズ502人生は短いのだ
1月13日タイで八木澤の葬儀に立ち会いお別れをしてきたことを報告します。10日バンコクの空港から真っすぐ葬儀会場のお寺に向かいました。8日、9日、10日と3日間、18:00から読経が行われるとのことで、10日の読経が本葬という位置づけのようでした。タイの仏式で執り行われるのですが、日本人でもあるし、長く曹洞宗の関係者とかかわってきたこともあるので日本の仏式の読経もさせてもらいたいと思い準備していきました。頼まれもしないのに勝手に戒名を付けて血脈も準備しました。戒名は「慈海昌道禅居士」としました。「慈海」は海のように広大な慈悲心という意味になりますが、師匠ともいうべき有馬実成師の戒名「真海実成」から一字いただきました。「昌道」は「克昌」の一字を使い、明らかな道、堂々とした公明正大な生き方をしたという意味にな...サンデーサンライズ番外穴を埋めるもの
三ちゃんのサンデーサンライズ。第501回。令和7年1月12日、日曜日。大切な人が亡くなりました。八木澤克昌、シャンティ国際ボランティア会理事、66歳。改歳を祝ったばかりの7日、訃報が飛び込んできました。急遽タイに飛び、10日11日、葬儀並びに火葬に参列しました。出会いは年が明けたので45年前、1980年8月でした。サケオ・カンボジア難民キャンプの近くバンキャンに借りていたボランティアの宿舎。22歳の八木澤青年でした。以来人生の3分の2を同じ方向を向いて歩いてきました。同志、仲間、心友、真友、畏友、善友、悪友、同胞、師匠、兄弟・・・・・・どれも当てはまる相手でした。例えば中島みゆきの『二隻の舟』のような。以下は彼が還暦を迎えた時のお祝い会に寄せた文章。ミパドの男「八木沢克昌23歳ボランティア」と、カンボジア...サンデーサンライズ501大切な人との別れ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第500回。令和7年1月5日、日曜日。新年明けましておめでとうございます。2025年、令和7年という年を迎えました。そして、このサンデーサンライズがついに500回目となりました。ブログの書き始めは、2008年9月。16年前のことになります。紙で出していた月刊寺報、松林寺の『いちょう』宿用院の『なあむ』をブログとして転載したのが始まりです。やがて寺報は止めてしまい、こちらのブログのみとなりました。左の欄にあるような(PCの場合)色んなカテゴリーに分けてその時その時の思いを書き綴ってきました。これ以外のカテゴリーもありましたが公開をやめたのもあります。2015年4月からは「三ちゃんのサンデーサンサンラジオ」と題して、毎週日曜日の朝に書くようになりました。あえてラジオの態をなしてい...サンデーサンライズ500改歳を祝う
三ちゃんのサンデーサンライズ。第49回。令和6年12月29日、日曜日。インフルエンザ初感染。日曜日から木曜日まで寝ました。おそらく、19日に東京から戻った時にもらって運んできたのだと思います。21日土曜日の飲み会で一緒だった仲間にもうつしてしまいました。その時は全く症状がなかったのですが、次の日曜日から、体がだるく、くしゃみ鼻水咳と風邪の症状が現れました。発熱は一度だけ、38.3℃に上がりましたがすぐに平熱に戻りました。症状はコロナに罹った時に似ているのでもしかしてと思っていました。火曜日ようやく起き出して病院に行くと、検査の結果インフルエンザ陽性との診断。これがそれかという感じでした。全く気にしていなかったのでワクチンも一度も打ったことはありません。熱が出ればもっと辛いのでしょうが、この程度であればそれ...サンデーサンライズ499インフルエンザ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第498回。令和6年12月22日、日曜日。昨日は冬至でした。朝食にあずきかぼちゃを食べて文化習慣に倣いました。夜飲み会だったのでゆず湯には入りませんでしたが。太陽の光が極まるこの日はまた、新たな太陽の始まりとも捉えられ「一陽来復」としてめでたい気持ちで迎えられたものでしょう。ハロウィンなどよりもずっと意味のある行事だったのです。経済効果は薄いかもしれませんが、意味のある伝統文化は何とかつなげていきましょう。先週は、17日に仙台で東北管区教化センターの「禅をきく会」に行き、藤田一照老師のお話をお聴きしました。そのまま次の日東京へ。特派布教師協議会の一泊二日の勉強会。そしてその後、布教師養成所の事前学習ビデオ撮影と続きました。毎度のことながら、誰もいない所でカメラに向かって話をす...サンデーサンライズ498車の話など
三ちゃんのサンデーサンライズ。第497回。令和6年12月15日、日曜日。今年も押し迫り、来年の予定表の書き込みを行っています。定期的な用事も大分あるので、忘れずに書いておかなければなりません。その他にも依頼を受けた講演など、決まっている用事が数件あります。それに今年の予定表を見ながら、来年の予測をして予定を書き込んでおきます。既に法事の予約も何件か入っているのでそれも記入します。すると、予定表がだんだん埋まってきて、何だか来年も終わってしまったような感覚を覚えます。予定があるだけありがたいことだと受け止めて、一つ一つ立ち向かって行きます。予定があろうがなかろうが、誰にでも日々時間は目の前に立ち現われ、開かれ、迫ってきます。その時の自分の状態を予測することはできません。冷静な判断ができるようにはしておきたい...サンデーサンライズ497縁に随って
三ちゃんのサンデーサンライズ。第496回。令和6年12月8日、日曜日。先週は断続的にみぞれが降りましたがもちろん積もるほどではありませんでした。一転昨日は、いわゆる雪が本格的に降り、少し積もりました。今期初めての除雪機始動です。昨日はボランティア会の古い仲間が取材のために新庄まで来たので、一緒にホテルに泊まり、鴨すきをつつきながらしゃべり、スナックで少し歌も歌いました。本来、昨日まで蝋八接心で本日は成道会なのに何ということでしょう。蠟八(ろうはつ)とは、蠟月八日つまり12月8日のことで、修行道場ではお釈迦様の成道の故事に倣い、この日に向けて12月1日から坐り詰めの行が行われます。それを接心(せっしん)と呼びます。修行時代の一座目、維那和尚さんの「これより接心!」と宣言する新潟なまりの大音声に堂内がピーンと...サンデーサンライズ496成道会
三ちゃんのサンデーサンライズ。第495回。令和6年12月1日、日曜日。12月、師走になりました。今月も若干出かけることはありますが、割と落ち着いて来年の準備が出来そうです。「寺の銀杏が散ると雪が降る」の謂われの通りとなりました。先週、銀杏の葉について書きました。あの後、火曜日の朝に強い霜が降り残っていた葉が一気に全て散りました。この、ある意味潔さは気持ちがいいほどです。風もなかったので、片付けも今のうちにやらないとと思い、手伝いを要請して4人で一気に片づけました。次の日には雨が降り出したので間一髪でした。「濡れ落ち葉」という隠語があるほど、雨に降られると落ち葉は地面にくっついて離れず、特に銀杏葉は片付けるのが難儀です。躊躇しているうちに雪など降られてしまったら春までそのままになってしまう、と思っていたら、...サンデーサンライズ495雪が来た
三ちゃんのサンデーサンライズ。第494回。令和6年11月24日、日曜日。旅行中に一度うっすらと雪が降ったようです。「寺の銀杏が散ると雪が降る」と地元の人間に言われているので、本格的な雪はもう少し先だと思われます。先日の旅行を楽しみに今月初めからの業務を頑張ってきました。19日に帰って来て心地よい脱力感に包まれています。想定通り、底が抜けるぐらい楽しい旅でした。旅館の朝食で飲み、昼食で飲み、もちろん夕食で飲み、移動のバスの中で飲み、飲まないのは飛行機の中だけでした。さすがに飛行機の中でやかんを回すことはしませんでした。それだけ飲んでも誰一人潰れる者はなく、周りに迷惑をかけることもなく、自分の足でしっかりと歩き観光地を巡りました。なかなかたいしたものです。松江城の堀川めぐりでは船頭さんの歌に誘われて故郷の民謡...サンデーサンライズ494銀杏が散れば雪が降る
三ちゃんのサンデーサンライズ。第493回。令和6年11月17日、日曜日。先週は木曜日に北海道から戻り、日曜日から東京でした。今年度2回目の布教師養成所で金曜日まで研修道場に詰めていました。今年度の年間テーマを「法が良薬ならば」として、現代社会の苦悩に仏法がどう応えられるのかを勉強しています。その発想の原点は「現代社会に仏教は役に立つのか」という問いからです。もし現代社会の苦悩に仏教が役立てていないのだとすれば、それは現代に生きる我々僧侶の責任であると言わなければなりません。仏教・仏法が役に立つのかではなく、僧侶が「役に立てているか」の問題です。お釈迦様の教えが2600年ほどの長きにわたって生き続けてきたのは、その時その時代の苦悩に仏教が寄り添い、衆生の救いとなってきたからに違いありません。そこで今年度は、...サンデーサンライズ493役に立つのか
三ちゃんのサンデーサンライズ。第492回。令和6年11月10日、日曜日。先月31日木曜日から7日木曜日まで北海道巡回でした。この間道内では一部降雪がありましたが、道東は割と天気が良く暖かく過ごしました。特に北海道のお寺の本堂は、どこも暖房設備が完璧で法話中汗ばむほどでした。このような長期の法話巡回は今回で最後かなと思われ、最後の晩は少し高級な鮨屋に行き、一人打ち上げをしてきました。お任せというシステムで、ちょうどいい量の食事でした。中で茶碗蒸しが出たのですが、中にはモッツアレラチーズが入っていると。普段あまり好んで茶碗蒸しは食べませんがこれは美味しくいただきました。私の発案でワサビを少し入れてもらったら、これがまたアクセントになって旨かった。少し贅沢して北海道を堪能しました。アメリカの人が選ぶのだからよそ...サンデーサンライズ429真偽を自らに聞く
三ちゃんのサンデーサンライズ。第491回。令和6年11月3日、日曜日。北海道に来ています。昨年に引き続き根室市、標津町、別海町方面の布教巡回です。特派布教とは違い、現地からの直接指名によって巡回しています。二人の布教師で、昨年半分、今年残り半分を担当します。暇であることの問題。人生において、全ての生物が同じでしょうが、本来「暇」という時間はないでしょう。全ての存在が生きる意味があり、同時に他を生かしているのだとすれば、その時間は全て意味のあることだと言えます。お寺の生活は誰から使われるということでもなく、自分で時間の使い方を決められる生活です。ある意味農業と似ていて、やろうと思えばやることは無限にあり、やらないから誰かに責められるという訳でもありません。それでも「今日は何もない」などと「暇」と感じる日、あ...サンデーサンライズ491暇とスマホ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第490回。令和6年10月27日、日曜日。昨日土曜日は、花の鶴楯を創る会の秋の作業、終わって慰労会でした。作業は、山道の急坂に丸太の横木で階段を作る作業でした。上り幅を決め、横木の丸太を2本の杭で押さえ段面を調えていきます。同時に周辺の枝を払い、草を刈っていきます。60段の階段を作るのに今日一日でできるかと思いましたが、手はずが分かってくると作業は早く、15人弱の男たちはちゃっちゃと仕事をこなしていきました。何と昼前には全ての作業を終えました。仕事のできる男たちです。協働作業を終えた後の慰労会が楽しくない訳がありません。次々とビール、酒、焼酎が開けられ、良くしゃべり且つ良く飲みました。この世代の男たちは、長男が家を継ぐということにさほど疑問を感じずにきた最後の世代かもしれませ...サンデーサンライズ490絶滅危惧種
三ちゃんのサンデーサンライズ。第489回。令和6年10月20日、日曜日。好きな俳優の一人西田敏行さんが亡くなりました。色んな役をいい味で演じられていましたね。画面にこの人が現れると安心感を感じたりしました。印象に遺っているのは『遺体明日への十日間』という映画で、東日本大震災の釜石の遺体安置所を舞台にした、ジャーナリストのルポルタージュ、実話が元になっている作品です。西田さんが扮する相葉は葬儀社で勤務経験のある民生委員で、ナンバーが付けられ「死体」として扱われることに心を痛め、自ら申し出て安置所の運営にかかわることになります。ブルーシートが敷き詰められた体育館に次から次へとご遺体が運ばれてきます。雪が降りしきる中そこを訪ねた相葉は、土足のままでは申し訳ないと靴を脱いで裸足で入って行く。「死体ではなく、ご遺体...サンデーサンライズ489一番若い今日
三ちゃんのサンデーサンライズ。第488回。令和6年10月13日、日曜日。昨日12日は母親の命日でした。ごく近い親族で三回忌を勤めました。思い出すことはあっても、寂しいとか悲しいとか、亡くなって以来未だに涙がこみあげてくることはありません。無感情人間になってしまったのか、何なのか理由は分かりません。突然のことだったからかもしれませんが、それでも丸2年も経つのに思い出して感極まるということがありません。逆に不思議な感じです。母は19歳で寺に嫁ぎ、保育士をしながら寺を支え子どもを育ててくれました。その言動から、父である住職よりも寺が好きだったのではないかと思います。まじめで几帳面できれい好きで、怒るということがまずなく笑顔で人に接することができる人だったので寺族に向いていたと思います。子どもの頃体が弱かったらし...サンデーサンライズ488まかせれば自由
三ちゃんのサンデーサンライズ。第487回。令和6年10月6日、日曜日。先週日曜日から土曜日の昨日まで岡山県を巡回していました。矢掛町、高梁市、新見市、津山市、新見市と、5日間6教場での特派布教です。今年度で最後の特派巡回となりますので心してお勤めさせていただきました。実は岡山県は3回目で、前回は6年前の平成30年、西日本豪雨災害のあった年で、教場の予定だった真備町源福寺さんは本堂の天井近くまで浸水し、急遽洞松寺さんに会場を変更して勤めたのでした。その後コロナ過により特派布教は実施されず、昨年はホール2か所においての合同開催だったようで、各寺院を教場にしての開催はそれ以来とのこと、ご縁を感じます。法話の所要時間が90分の設定で、途中休憩をはさんで勤めましたが、それが聞法者にとっては疲れず、話に集中ができてよ...サンデーサンライズ487慈悲の力
三ちゃんのサンデーサンライズ。第486回。令和6年9月29日、日曜日。野党立憲民主党の代表選挙と与党自民党の総裁選挙が相次いで行われました。どちらも一般国民には選ぶ権利がないので、とやかく言えることではありません。ましてや僧侶は、政治に口を出したり関わったりはすべきではないと考えてもいますので、どこ吹く風のように飄然として居ればいいのだと思いますが、それでもこの国の舵取りを任せる人選ではありますので関心を持たない訳にもいきません。結果として、無難な人が選ばれたと思います。立民の方は候補者4人による戦いでした。それぞれカラーがあり、主張もあったようです。党の中でも右寄り左寄りがあって、それぞれ立ち位置が違うのでしょうが、結局極端を避けたという印象でした。それは「政権を取りに行く」という主張が党内をまとめる方...サンデーサンライズ486選べない選挙
三ちゃんのサンデーサンライズ。第485回。令和6年9月22日、日曜日。今日は彼岸の中日です。雨が降り続いています。能登半島では大きな被害が出ている模様です。痛いところに追い打ちをかけるようで心が痛みます。当地では稲刈りも始まりましたが、この雨で休止していつ再開できるのかと気をもんでいます。米不足で米価が若干上がるということで農家にとってはうれしいことです。消費者にとっては大変ですが、米はこれまであまりにも安すぎたと思います。ある程度のところで落ち着いてくれることを望みます。ここに来て夜明けがだいぶ遅くなりました。6時の朝課の際、天気が悪いと回向本の文字が読みにくくなりました。彼岸はやはり季節の分水嶺なのだと実感します。17日地酒を創る会の会合で、次回の酒造りの内容が固まってきました。これまで行ってきた先行...サンデーサンライズ485酒桜
三ちゃんのサンデーサンライズ。第484回。令和6年9月15日、日曜日。10日から鶴楯の伐採作業が始まりました。「花の鶴楯を創る会」の今年度事業で、ちょうど山の角にあたる尾根の杉を一筋伐採してもらいました。ここが一番目立つところで、ここに桜を植えれば遠くからもよく見えると思います。400年前の城跡が今も遺り歴史の重みを伝えてくれていますが、地元の人の意識からは遠ざかり関心がなくなって来ています。地域に宝があることを知ることによって故郷に誇りを持ち自信にもつながると思っています。そのために、その存在を認識し大切に後世につなげていきたいと意識してもらうため、みんなが行きたくなるような桜の山にしていこうというのがこのプロジェクトです。4年目を迎えた今年も県のみどり環境事業に採択され予算もつきました。業者の都合で伐...サンデーサンライズ484古人の歩んだ道
三ちゃんのサンデーサンライズ。第483回。令和6年9月8日、日曜日。9月に入って急に涼しさを感じるようになりました。朝晩の空気が違います。温暖化は着実に進んでいて、農作物の適地が北上しています。山形の特産さくらんぼが今年の高温で双子果が多く例年の4割程度の減収となりました。今後さくらんぼの適地は北海道になるかもしれません。ただ、更に北進する可能性もあるわけで、北海道で止まるという保証もありません。山形でマンゴーやパイナップルを作ればいいなどという冗談も笑えなくなります。農作物はその土地の気候に合ったものが特産として作られてきたわけで、気候が変わってしまえば転換を迫られることになるでしょう。品種改良も進んでいることと思いますが、それより先に高温化が進めば間に合わないということもありそうです。自然災害の多発か...サンデーサンライズ483砂の中の銀河
三ちゃんのサンデーサンライズ。第482回。令和6年9月1日、日曜日。今日から9月です。今年は暑い夏でした。水害も台風もありました。静かな秋であればいいなと思います。先日の散歩中らじるらじるの聞き逃しサービスで「歌謡スクランブル」を聴いていました。作曲家浜圭介作品集で相良直美の『ひとり旅』が流れてきました。一瞬、中島みゆきの楽曲『命日』か?と耳を疑いました。とても似ていると感じて検索して聴きくらべてみました。以下です。作詞:吉田旺、作曲:浜圭介、歌:相良直美『ひとり旅』作詞・作曲:中島みゆき、歌:日吉ミミ『命日』歌詞の内容も何となく似ているし、曲の感じもとても似ていると思います。発表時期はそれぞれ、1976年2月と1977年10月なので、『ひとり旅』の方が1年半ほど早いことになります。中島みゆきがそれを参考...サンデーサンライズ482左脳の音
三ちゃんのサンデーサンライズ。第481回。令和6年8月25日、日曜日。23日金曜日は前住職地である宿用院の施食会でした。私が住職の時から昼の暑さを避け夜の法要としました。そのための仏具や環境も整えてきました。それでもこの夏一番のとても暑い夜でした。和尚さんたちはお袈裟までびっしり汗をかいてお勤めされました。総代から「今年は700回大遠忌の年だから瑩山禅師の話をしてくれ」という要望で法要終わって少しお話をしました。檀家からそのような要望が出るというところがありがたい寺だと思います。瑩山禅師は「師檀和合して、親しく水魚の昵(ちか)きを作し、来際一如にして、骨肉の思いを致すべし」との言葉を遺しています。住職と檀家は水と魚の如く親しく、血を分けた親族のように一つになって事にあたりなさい、という教えです。宿用院の住...サンデーサンライズ481貧者の一灯
三ちゃんのサンデーサンライズ。第480回。令和6年8月18日、日曜日。オリンピックが終わって寝不足も徐々に回復しつつ、お盆が終わって疲れがたまっています。今年も地元の親父たちがお墓のお供え用に蓮の葉を準備してくれました。可憐とは程遠い「立小路花蓮の会」の武骨な男たちですが、気持ちはかわいいところがあるのです。今年の夏も暑かったですね。ただ暑いだけでなく湿度も高かったと思います。カラッとした暑さならまだしも蒸し暑いのは不快感が増し体力が奪われる気がします。寝ている部屋にエアコンはないのですが、網戸の窓と扇風機で過ごしました。何故か今年は蚊がいなかったですね。蚊取りもなく寝ていても刺されませんでした。アブはいました。虫よけのオニヤンマを帽子に付けて散歩してアブに噛まれました。戸沢村蔵岡の長林寺さんでは14日、...サンデーサンライズ480お盆を終えて
三ちゃんのサンデーサンライズ。第479回。令和6年8月11日、日曜日。月曜日から金曜日まで島根県隠岐の島でした。今年最初の特派布教です。この島には7年前にも訪れており、懐かしさがありました。人口約1万人の隠岐の島町島後の半数は神道で、仏教は真言宗もありますが曹洞宗寺院が6ヵ寺あります。いずれも檀家数は100軒に満たなく、住職が住んでいる寺は1ヵ寺で2ヵ寺を兼務。あとの3ヵ寺は鳥取県の住職が兼務です。それでもそれぞれの寺院は檀家総代を中心に伽藍を維持し護っていました。木曜日、その1ヵ寺観音寺様は山間に建つ本堂だけの寺院です。檀家数が29軒ですが法要には16名が参加し、出席率50%超えですねと驚きました。法要の準備も後片付けも参加者全員で行い、和気あいあいと集いを楽しんでいるように見えました。次の日、最終日の...サンデーサンライズ479帰省
三ちゃんのサンデーサンライズ。第478回。令和6年8月4日、日曜日。8月に入りました。26日未明からの豪雨により山形県内各地に大きな被害が出ました。最上郡内においても、戸沢村、鮭川村、真室川町、そして最上町でも被害がありました。主要道路は片側通行ながら通行可能となりましたが、JR陸羽東線は未だに不通で復旧のめどが立っていません。郡内で最も被害の大きかった戸沢村蔵岡地区の長林寺さんには青年僧侶が連日泥かきに入り、山を越えました。単身熊本から駆け付けた僧侶もいました。檀家さんも連日作業に加わってくれています。2日、シャンティ国際ボランティア会のスタッフ2名と気仙沼から1名が視察に入り今後についての調査を始めました。ボランティアセンターを訪ねるとのべ400名以上が支援に入っていました。更に夏休みの学生などに期待...サンデーサンライズ478よそ者だからこそ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第477回。令和6年7月28日、日曜日。25日から26日にかけて当地に特別大雨警報が発令されました。全国ニュースでもトップに取り上げられ、各地から安否を気遣う連絡をいただきました。26日朝の段階で、国道47号線が町の西端で土砂崩れによる通行止め、南方の尾花沢、村山方面に抜ける山刀伐峠も土砂崩れにより通行止め、新庄ー鳴子温泉を結ぶ陸羽東線も不通になりました。唯一東側の宮城県に抜ける国道は通じていましたが、半孤立状態となり、物流はストップしました。新聞が来ません。通勤の人が来られないので銀行が臨時休業、町立病院の数科も、スーパーも臨時休業し、開いているドラッグストアに食料品を求めて客が殺到していました。JRの運転は平常に戻り尾花沢方面の道路も通行止めが解除されましたが、新庄方面の...サンデーサンライズ477邯鄲(かんたん)の夢
三ちゃんのサンデーサンライズ。第476回。令和6年7月21日、日曜日。先週は予定表がブランクの日が何日かあって、晴れていれば外の作業を、雨ならば机上の作業か読まなければならない本を読めると思っていましたが、風邪をひいてしまったようです。くしゃみ、鼻水が止まらず頭がボーっとして、ほぼ横になっていました。風邪薬のためもあるでしょうが、朝も起きられず暁天朝課も散歩も休んで、何と12時間ほど寝ていました。鼻づまりで困るのはCPAP(シーパップ)です。睡眠時無呼吸症候群の治療器ですが、鼻から強制的に空気を送り鼻呼吸をさせるものです。これがないと、口呼吸をしていびきをかき、舌が気道を塞ぎ無呼吸となります。睡眠時に脳に酸素が十分に供給されず、様々な機能障害や死亡のリスクが高まるという症状です。CPAPを使用して10年以...サンデーサンライズ476人間はバカなのか
三ちゃんのサンデーサンライズ。第475回。令和6年7月14日、日曜日。先週の続き。考えてみれば、老齢者というのは若者に身を奉げる献体のようなものではないかと思い至りました。以前青森の和尚さんがこんな話をされました。師匠、父親を自宅で看取った。今際の際に父親は自分を枕辺に呼んで、息絶え絶えにこう言った。「看病は、慈悲の、徳を、養う、最大の、修行なり」と。お前はよく看病してくれた、これは慈悲の徳を養うお前の修行だった。そのために、私はこの身を提供してきたのだ。ということだろう。私もわずかばかり父親の介護のまねごとをさせていただいた。父が、要介護状態にならず、元気なままコロリと逝ってしまっていたら今頃どんなに後悔していただろうかと思う。「父親は敵だ」とばかり思って、体に触るどころかまともに声もかけずに過ごしてき...サンデーサンライズ475身を施す
三ちゃんのサンデーサンライズ。第474回。令和6年6月30日、日曜日。日曜日から金曜日まで東京でした。令和6年度曹洞宗布教師養成所の第1回目。合計50名の若き僧が布教師の勉強のために年3回集います。今年度年間テーマに掲げたのは、「法が良薬ならば」。「我は良医の病を知って薬を説くがごとし」と『遺教経』にあります。仏法、仏の教えは衆生を苦悩から救う「良薬」だとしています。であるならば、現代社会の苦悩に対して、仏教はどんな救いー薬を処方することができるのか。苦悩には数々の種類があります。それを以下の3つの種別に分類しました。①根本苦ースピリチャル・ペイン生老病死に代表される人間が生きている限り離れることのできない根本的な苦悩。②社会苦ーソーシャル・ペイン社会的な問題に起因する苦悩。人権、差別、貧困、いじめ、戦争...サンデーサンライズ475老いの自覚
三ちゃんのサンデーサンライズ。第474回。令和6年6月30日、日曜日。今年も早や半年が過ぎようとしています。私の最も業務多端な季節の一山も間もなく終わります。何とか体力ももちそうです。後は11月までのんびりした日々が送れそうです。『獺祭』は酒の名前で有名になりましたが、その意味をご存じの方も多いと思います。獺(カワウソ)は獲った魚を岸に並べる習性があって、それがお供えしているように見えることからその名前が生まれ、詩人や学者が枕元に書物を並べている様子を「獺祭」と呼ぶようになりました。正岡子規も自らの号の一つとして使っていたようです。今私の机もしばらく前から獺祭状態で、明日から始まる布教師養成所の準備で参考の書物を積み上げていました。付け焼刃は否めませんが、少しでも切れ味を良くしようとあれもこれもと渉猟して...サンデーサンライズ474出会いは必然
三ちゃんのサンデーサンライズ。第473回。令和6年6月23日、日曜日。隣のアスパラ畑の先に熊が出たようです。黒い動くものが現れて、猪でもないし、歩き方から犬でも猫でもない、よく見たら熊だったと。山から線路を越えて来たのでしょう。そこは私の朝の散歩道です。次の日からアスパラ畑では熊除けの鈴が鳴っています。他人事ではなくなりました。19・20日、旧友に誘われて千葉県君津の師のもとへ。思えば初めて師のところへ訪ねて行ったのも彼と二人で、今から36年前のことになると思います。以来、羅針盤の点検のように時折訪ねては進路確認をしてきました。ちょうど一回り12年上の師は、年々体の衰えが見え、視力も虫眼鏡でようやく字が読める程度に落ちてきています。それでも懐かしい顔が揃ったということで心から喜んでくれ、「私にも注がせてく...サンデーサンライズ473参不得
三ちゃんのサンデーサンライズ。第472回。令和6年6月16日、日曜日。12日、東北管区教化センター資料作成委員会の会議で仙台泊。懇親会の後、外に飲みに出る力は残っていませんでした。体力が落ちています。今日は広島、呉に来ています。昨日の夜、神応院さんの仏教講話会に呼ばれてのことです。コロナで3年休みましたが、18年ほど前から毎年呼んでいただいています。今は「四無量心」の話を5回にわたって話し、今回が最終話でした。過去のレジュメを繰ってみると、挿入に同じような話が出てきます。一人の人間に経験談や知識が無尽蔵にあるわけではなく、回数を重ねれば同じような話になるのは仕方のないことです。それを怖れることはありません。聞法者も全てを正確に記憶している訳でもないでしょうし、繰り返し聴くことで話者が大事に思っていることが...サンデーサンライズ472広島で何食った
三ちゃんのサンデーサンライズ。第471回。令和6年6月9日、日曜日。先週の集中講座は大変楽しく過ごしました。泣いて笑ってうなづいて、命の洗濯ができたと思います。来場者も喜んで帰られたことが、その表情から読み取れました。打ち上げもいつものことながら、乾杯からMAXの盛り上がりで、65名が爆発したようでした。来場者には申し訳ないことですが、ある意味打ち上げのために講座をやっているようなもので、これがなければここまで続けてこられませんでした。興奮冷めやらぬまま、徐々にクールダウンしながら次の日程へ進んで行きます。5~6日は、永平寺布教師会孝順会に呼ばれて松島で講演でした。大御所の先輩布教師方の前で、震災支援の経験などを話させていただきました。終ってからの懇親会は布教師会だけあってみんなよくしゃべり、聞いている人...サンデーサンライズ471頑張れ体
三ちゃんのサンデーサンライズ。第470回。令和6年6月2日、日曜日。マザーテレサに次のような言葉があります。「自分の家庭の外で人々にほほえむことはたやすいことです。あまりよく知らない人をお世話することは、実はとてもやさしいことなのです。あなたの家の中で毎日会っている家族を、思いやりをもって、やさしく、ほほえみを忘れずに愛し続けることはとても難しいことです。」実にそう思いますね。他人に対しては遠慮もあり、よく見られたいという欲もあり、関係をこじらせたくないという配慮も働いて、ほほえみを以てやさしく接する。あまりよく知らないからこそ、その場限りの大人の接し方ができる。なのに身内に対しては、遠慮なく素の自分が出てしまう。いい面もあるのに嫌な面ばかりが心に残っているから素直にやさしくも親切にもできない。甘えている...サンデーサンライズ470家庭内の平和
三ちゃんのサンデーサンライズ。第469回。令和6年5月26日、日曜日22日、何ということもなく誕生日も無事に過ぎ、満68歳となりました。自分の寿命は60歳だと想定していた頃が懐かしいです。若かったのでしょうね。年齢は一つの目印であって、年齢によって老人だとか、定年だとか決めることではないはずです。若い体で若い考えを持ちどんどん動けるうちは若いのであって、70歳であろうが80歳であろうがそれによって何かを規制する必要はないでしょう。何歳まで生きようが何歳で亡くなろうが、その人の人生はそれで評価されるものではありませんから、あまり気にする必要はありません。ですから、誕生日だとか、何歳になったとかはあまり意味を感じません。世間並みのことを口にしてみただけのことです。20~22日、東京の曹洞宗本庁で布教師検定会が...サンデーサンライズ469遠慮せずに楽しめ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第468回。令和6年5月19日、日曜日五月寒というのか、田植えの時期は田んぼに水を張るせいか気温が下がります。水鏡のような田んぼに逆さ富士ならぬ、家並や木々が映り、それはそれできれいです。先週あたりから田植えが始まっています。酒米の田植えも昨日無事に終えました。水面に小さな苗が震えるようにひとり立ちしています。仲間とバラバラになり心細そうにも見えます。大きくなるんだよ。寒い日も暑い日も風の強い日もあるかもしれないけど、しっかり根を張って子孫を増やしてね。やはり当地の農業は稲作が基本だと思うのですが、米作りには数々の農機具が必要で、その購入費用が農家の経営を圧迫し、買い替え時期をもって稲作を止める農家が続出しています。稲作の機械化は、結局農機具メーカーのためのものであり、農家の...サンデーサンライズ468なんだか寒い
三ちゃんのサンデーサンライズ。第467回。令和6年5月12日、日曜日。5月8日は月遅れの釈尊降誕会、花まつりでした。毎年恒例の花を1本ずつ持参してのお参りです。季節の流れによって年ごとの花が変化します。椿やチューリップ、桜がある時もありますが、今年は季節が早くつつじやボタン、石楠花やスズランなどが混ざりました。そして今年は、珍しいお客様が参加。京都からとアメリカからの二人の女性です。どういうつながりかといえば、話せば長くなるのですが、京都の森島さんとは40年前に縁がつながりました。永平寺からの行脚の日記「行雲流水」を松林寺の寺報に連載して、それを毎月無著成恭先生に送っていました。その連載が終わった時、先生はそのことを京都の新聞にコラムとして書いてくれました。それを読んだ森島さんが、「その寺報を読みたい」と...サンデーサンライズ467出会いの不思議
三ちゃんのサンデーサンライズ。第466回。令和6年5月5日、日曜日。早や5月に入りました。世の中は連休ということで、移動したり楽しんだりで、季節もいいし、経済効果にもなることでしょう。ただ、日本国民全員が休んでしまえば世の中は回らないわけで、いつもと変わらず働いてくれる人がいるからこそ休めるということも頭の片隅に置いておくべきだと思います。以前ほどではなくなりましたが、お寺も連休はそれなりに忙しい期間となります。連休を利用しての里帰り、併せて先祖の供養をするというのは、ただ遊ぶよりは意味があり連休の使い方としては好ましいことと思います。体調を崩す前の4月15日、東京でビデオ撮影がありました。YouTubeに流すビデオ法話の撮影です。曹洞宗管長のお言葉「布教教化に関する告諭」が毎年年度初めに発布されますが、...サンデーサンライズ466プロンプター
三ちゃんのサンデーサンライズ。第465回。令和6年4月28日、日曜日。先週は失礼しました。UPするだけまでに下書きを完成させていたのですが、何故かすっかり消えてしまっていて、苦し紛れに流した情報でご心配をかけることになってしまいました。若い頃麻雀をしていた時に、「まいったなあ、まいったたぬきは屁で分かる」とか「そうはイカの筋肉質」だとか意味のない慣用句を口にしながら打っていたことを思い出しましたが、facebookにたくさんの皆様からご心配のお声をかけていただき恐縮しました。皆様、弱った者に優しいことだと思いました。自分もそうなので、お言葉にまでしなくても静かにご心配いただいた方もあったのではないかと推察します。そんな全てのお気遣いに、心より御礼申し上げます。お陰様で、軽口が叩けるまでには恢復してきました...サンデーサンライズ465まいったたぬき
三ちゃんのサンデーサンライズ。第464回。令和6年4月21日、日曜日。コロナではないのですがどうも風邪をひいたみたいで、体がだるく節々が痛いので寝て過ごしています。食欲もなく、金曜日の昼から食べていません。今日はだいぶ良くなってきたので起きようかと思っています。このブログの原稿も書いていたのですが何故か全て消えていて復活できません。今から書く気力もないので、今週はここまでとします。また来週お立ち寄りください。サンデーサンライズ464
三ちゃんのサンデーサンライズ。第463回。令和6年4月14日、日曜日。桜が咲き始めると急に春が動き出した感じがします。冬の間だらりんとしていた男たちの顔つきがキリッと真剣な面差しになって、働く農家になってきました。和尚も負けじと、睡蓮と蓮の植え替え、植木に施肥、池の掃除、メダカと亀の外への引越しなどなど、いかにも忙しそうにパタパタと動いています。いつもそうなのですが、作業が終わってから参考資料を見たりして、「ありゃ、違っていた」と気づいても後の祭り、今年は花が咲くかどうか。池の鯉は、昨年鯉屋さんが亡くなって廃業したため、冬越しに預かってもらえなくなりました。池が雪に埋まってしまうことと、イタチがやって来て鯉を引きずっていくと聞いていたため対策を考えていました。鉄工所と相談して、アングルで枠を作り金網を貼っ...サンデーサンライズ463悩みを食べる
三ちゃんのサンデーサンライズ。第462回。令和6年4月7日、日曜日。3日、台湾で大きな地震がありました。1999年、台中で起こった大地震の際訪れた仏教慈濟基金会(慈濟会)の本部がある花蓮市が震源の近くです。慈濟会は、東日本大震災の時も、能登地震の時も現地で大きな支援をしてくれました。今回の地震でももちろんすぐに動き出し、支援活動を進めているようです。日本の報道で、避難所が3時間で開設されたニュースが流れ、そこに慈濟会の名前の入ったテントが映し出されました。そのスピードと的確さが日本の災害支援と比較されていました。学ぶところが大きいと思います。いざという時に最も支援し合ってきた日本と台湾。今回の地震にも支援をお願いします。その気になった時にすぐに行動しないと、気持ちはすぐにしぼんでしまいます。さて、4月に入...サンデーサンライズ462躊躇するな
三ちゃんのサンデーサンライズ。第461回。令和6年3月31日、日曜日。気仙沼の兄が行きたいというので肘折温泉に二泊。雪が迎えてくれて肘折をらしく演出してくれました。何もすることがなく、行くところもなく、風呂に入って、呑んで、寝る、の繰り返し。寝すぎてかえって腰が痛くなったほど。65を過ぎたら睡眠時間を8時間以上とってはいけないとテレビで言っていた、とカミさんの情報ですが、本当かもしれません。寝疲れるということが確かにあるように感じます。記憶は要らないという話はこれまで何度か書いてきました。私の過去は思い出したくないことばかりなので、消し去りたいといつも思っています。それでも、何かの拍子にフッと浮かび上がって来て嫌ーな気持ちになります。そんな時は、浮かび上がってくる途中で頭を振って振り払います。これが意外と...サンデーサンライズ461ブギウギ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第460回。令和6年3月24日、日曜日。彼岸が過ぎて急に陽が伸びてきました。朝5時半の本堂は、障子が白く感じられます。陽は毎日一定の角度で伸びているのでしょうが、急に感じるのは彼岸という節目のせいでしょうか。今頃になって雪が降りはしましたが、地面が温まっていてすぐに消えてしまいます。着実に春は近づいています。全ての人に暖かい春がやってくればいいのですが、冬のような寒さに身を震わせている人が、国の内にも外にもいます。無常であればこそ、やがて春が来る、苦しみは永遠には続かない、と大声で叫びたくなります。そして祈ります。耐えて欲しいと。昨日は宿用院の大般若会でした。住職は、能登半島被災地の早期復興と被災者の身心安寧、世界の戦争紛争の早期終息を祈願しました。祈るだけでは支援は足りない...サンデーサンライズ460富ておごらざるはなし
三ちゃんのサンデーサンライズ。第459回。令和6年3月17日、日曜日。11日朝7時に寺を出て、富山県高岡のお寺に寄って刺身を仕入れて輪島市門前町へ。途中の道があちこちで崩れ、仮のう回路が作られていました。シャンティの支援拠点になっている禅の里交流館に着いたのは夕方6時前。途中休憩や昼食を摂りはしましたが、約11時間かかったことになります。町に入ると、報道で見た通りで、住宅がずいぶん被害に遭っています。「門前町」という名前は、明治時代までここに大本山総持寺があったことが由来で、明治31年の火災の後、44年に横浜に移転しましたが、その跡地に伽藍が復興され「総持寺祖院」と呼ばれるようになったのです。その伽藍が、17年前の地震でやはり大きな被害に遭い、巨費を投じて数年前に復興が終わったばかりでした。北陸新幹線が福...サンデーサンライズ459能登の春
三ちゃんのサンデーサンライズ。第458回。令和6年3月10日、日曜日。3.11が近づいてきて、東日本大震災関連の報道が増えてきました。特に今年は能登半島地震との関連で報じられることが多いようです。被災された方には、忘れたい、思い出したくないと思っている人もいるはずです。犠牲になった愛する人のその時の思いを想像することが、どれほど辛いことか。その日が近づく度にフラッシュバックする痛みに、やり場のない苦痛を味わっているのではないかと想像します。それでも、どれほど想像しても、当人の痛みなど他人に分かろうはずがありません。でも、分からないのは分かっていても、それでも、その痛みの半分でも万分の一でも分けてもらえたらと思う人もいるのです。ボランティアとして支援に駆けつけたいと思う人々は、そう願い現場に赴くのです。被災...サンデーサンライズ458出張縄のれん
三ちゃんのサンデーサンライズ。第457回。令和6年3月3日、日曜日。3月に入りました。3月3日は耳の日、ではなくて、サンデーサンライズの日にしましょう。このブログ以前は「サンサンラジオ」と名乗っていましたし。かといって、何もプレゼントするものはありません。勝手に独り「うんうん」と頷くだけです。ここにきて昨日は雪がどっさり降りました。心配された赤倉温泉スキー場の国スポ(国体)も、前日に奇跡的な恵みの雪が降り、何とか無事に開催されたようで、「うれしかっただろうな」と関係者のことを思い胸を撫で下ろしました。それも終わったので、もう雪を乞う必要もないのですが、今さらという感じです。これまで本当に楽な冬を過ごしました。最後に少し冬らしい気分を味わいながら除雪をしたいと思います。季節はどんどん過ぎています。同時に我々...サンデーサンライズ458アンチエイジング
三ちゃんのサンデーサンライズ。第457回。令和6年2月25日、日曜日。信じられない。何を信じていいのか分からなくなってきた社会です。ネットから流れてくる情報は、果たしてそれが真実なのかフェイクなのか見分けられないと大変なことになる状況です。メールで、重要なアプリの「更新が必要」などという情報を信じて誘導のままに進んでクレジットカード情報まで送信させられ、直後から「おかしい」と感じすぐにカードを止めてもらった経験以来、疑うセンサーが働くようになりました。疑う目が肥えてきたというのか、しかしそれはいいことなのか。特殊詐欺に騙される人が未だになくならないのは信じやすいからで、それはこの国の人々の良い所だとも言えるはず。「信じる者は救われる」と思っていたのが「信じる者は騙される」となってしまっては、この社会は安心...サンデーサンライズ457信じられない
三ちゃんのサンデーサンライズ。第456回。令和6年2月18日、日曜日。『正法眼蔵』に「生死を生死にまかす」という言葉があります。生死は「しょうじ」と読みます。本来の文脈とは違いますが、その言葉を私は「命のことは命にまかせる」という意味に受け止めています。私たちには、自分ではどうにもできないこと、どうにもならないことがあります。特に、生老病死に代表される命の問題は、自分の力ではどうにもなりません。生まれることを選べません。いつ、どこで、どんな体で、男で、女で、親も兄弟も選べません。年老いてどんな状態になるのか、寝たきりになるのか、認知症になるのか。髪が白くなるのか、抜けるのか。選んで病気になる人もいません。病気は勝手に向こうからやってくるものです。どうして私が、どうして家族が、こんな病気にならなければならな...サンデーサンライズ456生死を生死にまかす
三ちゃんのサンデーサンライズ。第455回。令和6年2月11日、日曜日。本当に雪の少ない冬です。元々雪の降らないところはいつもこんなに楽に過ごしているのでしょうね。うらやましいとも思いますが、何か罪悪感のようなものを感じてしまうのは雪国人の性でしょうか。大変さとそれをやり遂げた時の達成感、納得感とは比例するものかもしれません。ここまでくると、もうこれ以上は降らないのだと思います。雪を楽しみにしていた人、雪を仕事としていた人には残念な冬になりました。能登半島の被災者にとっては助かったのでしょうから、それを喜んでいきましょう。15日は釈尊涅槃会です。前日に涅槃団子を丸め、お供えして法要を営みます。その当時のインドの平均寿命は50歳にも満たなかったでしょうから、80歳で亡くなられたお釈迦様はずいぶんな高齢だったと...サンデーサンライズ455世にそしられざる人なし
三ちゃんのサンデーサンライズ。第454回。令和5年2月4日、日曜日。先週の日曜日の大相撲千秋楽は、琴の若と横綱照ノ富士の優勝決定戦になりましたが、残念ながら勝ったのは横綱でした。横綱の貫録を見せたというところでしょうか。ただ、琴の若が本割で勝ったので、成績が13勝2敗となり、過去3場所の合計が33勝という判断基準をクリアしたため、見事大関昇進を決めました。まことにおめでたいことです。山形新聞では、何と号外が出ました。現在の琴の若の出身は部屋のある「千葉県松戸市」になっていますが、親方の出身が県内であるということなのでしょう。山形県民の期待の星となりました。これからもさらに上を目指して応援にも熱が入ります。その日曜日の夕方上京し、月曜日から金曜日まで布教師養成所の講師を勤めました。朝5時30分から夜9時まで...サンデーサンライズ454頂上の景色
三ちゃんのサンデーサンライズ。第453回。令和5年1月28日、日曜日。24日、最上の地酒を創る会の今年の新酒を楽しむ会が松林寺でありました。今年も「山と水と、」の新酒、生原酒と生酒が美味しく出来上がりました。会員の特権で一足先にその味を堪能することにしています。会員のみんなが目をキラキラさせて集まって来るので、その味を期待していることが手に取るように分かります。分かりやすい人たち。結果、期待通り、いや、期待以上の美味しさでした。酒好きの自分たちが自分たちの飲みたい酒を自分たちで創った酒です。旨いに決まっていますが、そういう手前味噌ではなく、他の美味しいと評判の酒と比べても全く引けを取らない味になっています。26日から一般販売を開始しました。それにともない先行予約販売は終了しましたが、こちらもお陰様で準備し...サンデーサンライズ453その結果
三ちゃんのサンデーサンライズ。第452回。令和5年1月21日、日曜日。AIが小説も書けるならば法話も作れるのではないか、ということでchatGTPに問いかけてみました。「瑩山禅師の言葉を使って法話を作る」すると、中国の禅師の法話が出てきました。「曹洞宗の瑩山禅師」で問い直すと、出典がよく分からない内容ながら「それらしい」話が出てきました。質問の情報が少ないのだろうと質問を変えてみる。「瑩山禅師『坐禅用心記』の大切な言葉は?」すると、4つの言葉を出してきました。その中の一つ「座禅は、心の迷いを断ち切る鋏のようなものだ」を使って法話を作らせると、「昔々、ある村に瑩山禅師という賢者が住んでいました。ある日、村人たちが賢者のもとに集まり、『どうすれば心の迷いから解放され、平穏な心を手に入れることができるでしょうか...サンデーサンライズ452AIと言葉
三ちゃんのサンデーサンライズ。第451回。令和5年1月14日、日曜日。能登半島地震から2週間が経とうとしていますが、未だに孤立している集落がありそうです。停電、断水も続き、暖房や食料はどうしているのだろうかと気にかかります。倒壊家屋の下の家族を目の前にして助け出せない無念さは、拷問のような苦しみではなかったかと想像します。とにかく今回の被災地は半島という地形にあるため、アクセスが限られ、しかもその主要な道路が各所で大きく寸断され、輸送がままならならないという状態となり、孤立の集落をつくってしまいました。自衛隊が道なき道を徒歩で物資を届けているという状況のようです。このようなことはこれまでの災害でも経験がないことに思います。もちろん、ヘリやドローンでの空輸、海からの物資搬入も行っていることと思います。息子た...サンデーサンライズ451寅さんみたいに
三ちゃんのサンデーサンライズ。第450回。令和5年1月7日、日曜日。被災地と被災地の外では全く温度が違います。それは常にそうです。正月元日に起こった災害ですから特にその差は大きいということは否めません。「大変だね」とは思いながら、災害報道番組だけではテレビは正月を演出できず、お笑いや駅伝に食い入ることになります。結局は他人は他人、自分は自分で、それぞれ幸せを求めて日々を送る以外にありません。ただ、この国の中で起こっていることであり、苦しみを感じている人がいることですから、頭の中の何パーセントかはその苦しみを想像していたいものだと思います。行動として支援活動ができる人は現場にも行ってもらいたいと思いますし、せめて金銭的な支援をと考える人はそれを行動に移して欲しいと思います。「困ったときはお互い様」という単純...サンデーサンライズ450被災地を祈る
三ちゃんのサンデーサンライズ。第449回。令和5年12月31日、日曜日。今年最後の日となりました。大晦日です。今年は早々と大掃除を終わし、新年を迎える準備を調えました。今日はもう除夜の鐘を待つだけです。子どもたちはそれぞれにそれぞれの場所で年越しの晩を迎えるようで、今年は初めてカミさんと二人だけの年越しになります。松林寺の年越しは、食事の前に韋駄天様に「歳徳大善神」を書いて貼り、歳神様を迎える支度をして、家族で読経をします。その時に何故かそれぞれ自分の財布を上げて拝むという習慣になっています。私が子どもの時にはもうそうだったので、おそらくは遅くても先々代からの習慣だったのでしょう。生活に困らないようにという意味合いだったと思います。子どもの友だちが来た時なども、一緒に財布を上げさせてお参りしたものでした。...サンデーサンライズ449大晦日の妄想
三ちゃんのサンデーサンライズ。第448回。令和5年12月24日、日曜日。世間はクリスマスイブということでしょうか。それぞれ楽しい夜を過ごしてくれればいいと思います。仏教徒、就中お寺のお年寄りは漬物の粕煮でも食べていつもの夜を過ごすことになるでしょう。老化現象でしょうか、朝起きると自分の口臭にめまいがするようなことがあります。寝る前に歯を磨き、舌苔も除去し、さらに口内除菌のケアもして寝るのですが、寝ている数時間の間に口の中で何が起こっているのかと不思議でなりません。先日ある方にそのような話をすると、歯のケアはしているのですかと。お陰様で歯だけは丈夫で、歯医者に行ったのはもう5年前のことです。歯石だとか歯周病だとか、虫歯でなくとも口臭の原因になっているものがあるかもしれません。ということで早速歯科医院に行って...サンデーサンライズ448羅針盤を持て
三ちゃんのサンデーサンライズ。第447回。令和5年12月17日、日曜日。東京に来ています。昨日仲間とのミーティングがありました。場所は甥っ子がやっているもつ焼き屋のテーブルを開店前に借りてのこと。甥っ子は同じ業態の2店舗で修行の後、若くして独立、自分の店を持ちました。ちょうどコロナが始まった年で厳しいスタートとなりましたが、前の店からの常連さんがついてきてくれたりして何とか乗り切ってきたようです。ミーティングの後、逞しい甥っ子の姿を見ながら酒と肴を堪能しました。因みに店は駒込駅近くの「もつ焼き高賢」です。旨いと評判の店です。南直哉著の『正法眼蔵全新講』第1巻を落手。読み始めました。完成すれば全15巻に及ぶ大事業ですが、既に巻割はできているようなので、おそらくは執筆のあらかたは終わっているのではないかと思わ...サンデーサンライズ448日本人は何者か
三ちゃんのサンデーサンライズ。第446回。令和5年12月10日、日曜日。位牌堂の下にしまい込んであった角火鉢を引っ張り出してきて、テーブルの間に並べました。冬に火鉢は、宿用院時代からの楽しみで、以前から松林寺でもと考えていましたが、ようやく実現させました。灰をならし、炭をおこし、火鉢に活けて、赤い火をながめるのは、とても心が和みます。檀家衆も、火鉢を囲むと自然に昔のことを話し出します。古い家の囲炉裏端を思い出し、その匂いや寒いけど温かかった暮らしを思い出しているのでしょう。その顔は和やかになっています。炭火は、手指だけでなく心も温めてくれるようです。火鉢の横でお茶をどうですか。何なら熱燗でも。この1週間は、梅花講の総会・成道会、東京で一泊の特派布教師協議会、葬儀が3件、飲み会が3件など、バタバタと過ごしま...サンデーサンライズ446酒さんさん
三ちゃんのサンデーサンライズ。第445回。令和5年12月3日、日曜日。先週の日曜日、大相撲九州場所が幕を閉じました。親方が山形出身ということで後援会に入っている佐渡が嶽部屋の力士を中心に応援していました。琴勝峰が十両優勝しましたが他の力士はあまり奮いませんでした。何といっても関脇琴の若の相撲は一番一番力を込めて観ていました。中盤まで優勝争いに絡む成績で、一気に優勝、大関かと期待が膨らみましたが、終盤大関霧島、平幕竜電戦と連敗し優勝の目は断たれました。残念ですが11番勝ったので来正月場所に望みをつなげます。県出身の北の若も期待を込めて観戦していましたが、新入幕の今場所は残念ながら跳ね返されました。来場所また十両で鍛え上げて上がって来て欲しいと望むところです。部屋としては伊勢ケ濱部屋も気になっています。親方が...サンデーサンライズ445ヘソを忘れるな
三ちゃんのサンデーサンライズ。第444回。令和5年11月26日、日曜日。ついに初雪が来ました。風で落ちたイチョウ葉の上にうっすらと白い毛布がかけられたようです。家に居るとなかなか本が読めません。電車での移動時間が一番の読書タイムだと思います。小林武彦著『生物はなぜ死ぬのか』を読んでいますがまだ途中です。その中で、地球上の生物の誕生は奇跡の連続だったという記述があり、その確率をたとえると「25mプールにバラバラに分解した腕時計の部品を沈め、ぐるぐるかき混ぜていたら自然に腕時計が完成し、しかも動き出す確立に等しい」、それぐらい低い確率だったとあります。それはほとんどあり得ないと思われますが、それでもゼロではない確率の中で生命は誕生したのだそうです。その後「作っては分解し作り変える」つまり「turnover/新...サンデーサンライズ444死者でできている
三ちゃんのサンデーサンライズ。第443回。令和5年11月19日、日曜日。先週7日から14日まで北海道にいました。別海町、根室方面の布教巡回でした。その中で、日本最東端の納沙布岬に連れて行ってもらいました。北方領土に最も近い場所です。岬の灯台まで行くと、海の中に少し傾いた灯台が見えます。これが貝殻島で、距離は3.7㎞。この間に国境があります。終戦まで、四島には17,000人以上の日本人が暮らしていました。終戦と同時にソ連が侵攻し四島を占拠、2年後に全員の日本人が島から退去させられました。多くの島民は島の見える根室周辺に仮住まいし、やがて帰れると期待して待っていたのです。島民の一割ほどの人は富山に移住しました。というのは、多くの富山県民が夏の間の出稼ぎとして昆布漁に来ていて、そのまま島に住んだ人も多かったから...サンデーサンライズ443四島
三ちゃんのサンデーサンライズ。第442回。令和5年11月12日、日曜日。令和5年、2023年のカレンダーも残り少なくなってきました。その分残りの命も少なくなったことになります。ひとびとの命は昼夜に過ぎ去り、ますます減って行く。水の少ない所にいる魚のように。かれらにとって何の楽しみがあろうか。(『ウダーナヴァルガ』無常)朝起きて池を見ると水がガクッと減っていて、浅い水の中で鯉が窮屈そうに泳いでいます。浄水ポンプの調子が悪く循環の途中で水が漏れるらしく、毎日地下水をずいぶん足さなければなりません。鯉にとってはこの水の中が世界、この水の中でしか生きられないので、居住世界が狭くなることは生きづらいことに違いありません。彼らに何の楽しみかある。お釈迦様は実に譬えが上手です。人生の残りが毎日毎日少なくなっていくのに、...サンデーサンライズ442少水の魚
三ちゃんのサンデーサンライズ。第441回。令和5年11月5日、日曜日。11月に入りました。雪囲いも始まっています。このところ、秋なのに三寒四温の日が続いています。柿やらなめこやら秋の味覚も味わうことができました。このまま秋が続けばいいなあ。先週触れた布教師養成所の法話実演でいい言葉を聴きました。「言葉は口から出るのではなく、心から出るのです」なるほど、その通りですね。口は単に音を出す器官。「あー」とか「うー」とか、音は出ても言葉とは言えません。言葉を作るのは心です。「心にもないことを」口にすることはありません。心にある思いが口をついて出てきただけです。「口が滑った」などと、口のせいにしてはダメでしょう。口から出た言葉は全て心から発せられたのです。言ったのは口だと思うと軽く考えてしまうかもしれません。言葉は...サンデーサンライズ441言葉は心から出る
三ちゃんのサンデーサンライズ。第440回。令和5年10月29日、日曜日。先週と今週の土日、2週続けて河北町の寺院の晋山結制退董式です。先住地という関係でどちらも随喜させていただきます。先週の清龍寺さんは法要解説という配役だったので、2日間フル出動でした。日曜日の夕方、清龍寺さんが終わってから上京、5日間の缶詰め状態で布教師養成所でした。今回も、布教師を目指す若き僧たちに強烈な刺激を受けて濃密な時間を過ごしました。普段緩やかに活動する脳みそを、休みなく全速力で活動させなければならない5日間はある意味苦行です。しかし、疲れた脳に意外にも爽やかさが残っているから不思議です。春と秋だけがあればいいなどと甘えた脳みそも、時折酷使することで再活動を始めるのでしょうか。休火山が刺激を受けて再びマグマを燃やすような感じで...サンデーサンライズ440白駒の隙
三ちゃんのサンデーサンライズ。第439回。令和5年10月22日、日曜日。暴力の連鎖がこれ以上広がらないことを切に祈ります。それぞれの紛争には、それぞれに当事者の都合、歴史的、地域的、民族的、経済的、政治的な、そしてタイミングがあるのでしょう。それは当事者以外に分からない事情かもしれません。どんな事情があるにしろ、暴力によって他を傷つける行為が許されるわけではありません。暴力は暴力の連鎖を生み、江戸時代の火事のようにあちこちに飛び火して収拾がつかなくなる状況に陥ることを危惧します。いくら「落ち着いて」「冷静に」と呼びかけても、一度火がついた民衆の心を鎮めることはそうたやすくはないでしょう。アフガニスタン・ミャンマーの軍事クーデター、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの戦闘、力によって相手をねじ伏せよ...サンデーサンライズ439無礼なる妻
アイデア5期日2016年2月タイトル『忘れ米(まい)』ジャンル東日本大震災支援プロジェクト主旨同級生の農家が、震災を忘れないために何ができるかを考えた。農家である自分ができることとして、米を使ったものはないか。3.11に因み311ℊ入りの米を311袋作り、それを食べてもらって思い出してもらう。そういうアイデアの相談を受けて、タイトルを付けた。タイトルアイデア室忘れ米
アイデア4期日2011年7月タイトル『漁師のハンモック』ジャンル東日本大震災支援プロジェクト主旨津波で漁船を流された漁師が、網を編む技術を使ってハンモックを試作。その広報と販売を担当。プロジェクト名を『漁師のハンモック』として広報すると大きな反響を呼んだ。結果として1000枚のハンモックを販売した。タイトルアイデア室漁師のハンモック
アイデア3期日2023年10月17日タイトル『恋の裁ちばさみ』ジャンル少女漫画タイトル主人公自分はもてないと思っている服飾デザイナー独身、メガネ惚れやすく、すぐに妄想の世界に入っていく妄想が消えた時、その喪失感を製作のエネルギーに替えて奇想天外な作品を作り上げるキーワード大裁ちばさみ「シャキーン!」それは自身の心を裁ち切る転換の儀式前後裁断今を生きるこのアイデア差し上げます。タイトルアイデア室恋の裁ちばさみ
アイデア2タイトル『百楽』期日2020年7月ジャンル日本酒の銘柄主旨古来より「酒は百薬の長」と云う適量の酒は、どんな薬よりも勝れている、という意味効能的な意味の前に、酒はたくさんの「楽」をもたらす一日の疲れを癒す、心を開放する、友を連れてくる、夢を語る、歌が出るその中心に酒がある酒は百楽の長タイトルアイデア室百楽
アイデア1タイトル『まけない!タオル』期日2011年4月3日ジャンルタオルデザインデザイン青地に白抜きの文字『まけない!』青い空に白い雲主旨東日本大震災支援首にも頭にも巻けない短いサイズのタオル震災に負けない人はおかしいから笑うだけではない、笑うことでポジティブになれるクスッと笑えるユーモアがあれば青い空は、被災地もそれ以外もつながっている空に浮かぶ白い雲を希望として共に目指していくタイトルアイデア室まけない!タオル
三ちゃんのサンデーサンライズ。第438回。令和5年10月15日、日曜日。12日は母の命日でした。亡くなってしまうと本当に早いですね。1周忌法要は、家族の都合に合わせて9日に勤めました。本寺様に導師をお願いし、家族、親戚に集まってもらい懇ろに勤めることができました。母が亡くなるのと相前後してひ孫が3人産まれ計6人になり、全員参列できました。会席もとても賑やかで、その様子を見て母は、きっと目を細めて喜んでくれていたと感じました。あれは本当に突然のことでした。お盆前、出産のために長女が里帰りしてきて、間もなく次女も出産里帰りの予定でしたので、お盆もあるから大変だということで、寝たきりの母を施設にお願いすることになりました。ひ孫の顔を見るのを楽しみに、孫に見送られ手を振って入所したのでした。8月末、長女が無事に出...サンデーサンライズ438一周忌の母
三ちゃんのサンデーサンライズ。第437回。令和5年10月8日、日曜日。10月に入り急に冷え込んできました。春秋がなくなり冬と夏の二季になるなどという予測をする人もいますが、このように暑さから一気に寒さに転じたりすると本当にそうなるのではないかと恐ろしさを感じます。四季のある日本がこの国らしい情緒や文化、習慣を培ってきたのは間違いなく、あいまいともとれる態度や表現も四季の移ろいから生まれた性質なのでしょう。暑さと寒さだけの激烈な表現はこの国らしくないと思います。私のような春と秋だけあればいいと思う人間には真に残酷な予想と言わねばなりません。本当に。3日火曜日から5日木曜日まで、八幡平と十和田湖に遊んできました。7月に布教巡回で秋田を回った時、小坂町のお寺で八幡平のふけの湯の女将に出会い、話の中で、「牧野富太...サンデーサンライズ437十和田湖は
三ちゃんのサンデーサンライズ。第436回。令和5年10月1日、日曜日。10月に入りました。猛暑が長く続いた季節もようやく通常に戻ったようです。高温障害が心配されましたが、酒米の出来は悪くないようで、今年も旨い酒が仕込めると思います。最上の地酒「山と水と、」は本当に評判がよくて、秋までもたずに売り切ってしまいました。次年度増産したいのですが、既に米の量は決まっていて来正月の酒も今年と同じ量になります。その次の種籾は間もなく申し込みが締め切りとなりますので、どうするか協議することになっています。9月29日は道元禅師のご命日でした。瑩山禅師のご命日は旧暦の8月15日で、それを新暦に直すと9月29日になることから、曹洞宗ではこの日を「両祖」の「御征忌(ごしょうき)」と定めています。道元禅師の教えは、いわば「生活禅...サンデーサンライズ436洗面と洗顔
三ちゃんのサンデーサンライズ。第435回。令和5年9月24日、日曜日。19日火曜日から昨日まで、愛知県東海市、知多半島を回っていました。4年ぶりの特派布教の今年2回目の巡回です。特派布教の日程は、事前に巡回不可能日の提出があり、それと各宗務所の希望日程と突き合わせて本庁の担当がマッチングすることになっています。まさか秋彼岸に巡回はないだろうと高をくくって不可の回答をしなかったことで今回の巡回となりました。思い出してみると以前にも同じことがあって、やはり彼岸の中日に京都に派遣されたことがありました。学習していません。ということで、松林寺の彼岸奉詠は宿用院住職に、中日の参拝者対応と後片付けはカミさんにお願いして何とか務めてもらいました。昨日寺に着いたのは夜11時を回っていました。今日はカミさんが孫の運動会に行...サンデーサンライズ435ストレスからの解放
三ちゃんのサンデーサンライズ。第434回。令和5年9月17日、日曜日。先週は相次いで二人の孫の1歳の誕生日でした。まだ1年しか経っていないのかという感じもしますが、それでも生まれたばかりの赤子が歩きそうになるまで成長するのですから、子どもの1年は大きな時間です。大人も同じ時間を過ごしているのですが果たして成長しているのか。先日朝、半分目覚めたまどろみの中、唐突にタイの食べ物を思い出していました。最初の海外がタイで、2か月間居たこともあり、タイは最も馴染み深い国です。気温や文化、生活、人間性など、その国に親しみを覚える要素は色々ありますが、その国が好きと思うかどうかは食事によりますね。私が最も好きな食べ物は、クイティオ・ナームです。クイティオは米粉麺で炒め物にもしますが、ナーム(水)がつくと汁麺になります。...サンデーサンライズ434アロイ・マー
三ちゃんのサンデーサンライズ。第433回。令和5年9月10日、日曜日。急に涼しくなってきました。今朝の本堂は22℃でした。暑さから解放されて清々しいのですが、どこか寂しさを感じるのはどうしてでしょうか。いつも不思議に思います。気温と水温の関係。気温が40℃は危険な暑さと言われますが、風呂の温度40℃はちょうどいいというか少しぬるめに感じるかもしれません。室内プールの適温は29~31℃とされているようです。30℃、気温であれば暑く感じる温度ですが、水温では体が冷えてしまうでしょう。サウナの中の温度は90℃ぐらいですね。熱いと感じますが数分間は入っていられます。ところが、いくら熱い風呂が好き、サウナが好きといっても、90℃のお湯に入ることはできません。その違いは何なのだろうと不思議に思うのです。気体と液体では...サンデーサンライズ433自分の土俵
三ちゃんのサンデーサンライズ。第432回。令和5年9月3日、日曜日。遅ればせながら、話題のchatGPTというものを使ってみました。アプリをダウンロードして、英語の画面だったので、まず最初の質問は「日本語で大丈夫ですか?」と。答えは、「はい、日本語で大丈夫です!どのようにお手伝いできるでしょうか?」と丁寧なもの。気をよくして、『賢愚経』というお経の「貧者の一灯」の元となった部分の漢文を張り付け、「以下の漢文を日本語に翻訳してください」と入力。すると、サクサクと驚くようなスピードで完璧(だと思われる)な内容できれいな日本語になって返ってきました。これなら、全ての事柄に答えてくれそうです。続いて、福島原発から放出される水について。気になっていた、通常の原発から放出されるトリチウムと事故を起こした原発からのトリ...サンデーサンライズ432AIが謝罪?
三ちゃんのサンデーサンライズ。第431回。令和5年8月27日、日曜日。高校野球、仙台育英の連覇はなりませんでした。今回は間違いないと思われましたがなかなか厳しいですね。坊主頭でなくても勝てるんだ、と、ちょっと残念。ヘルメットをかぶっている時は分からないのですが、とるとその下から現れるフサフサした髪に違和感を覚えたのは私だけ?昭和人は、高校野球に勝手なイメージを固定化して押し付けて勝手に期待してしまっていたのでしょうか。純粋さやひたむきさ、真っ黒なユニフォーム、大声、汗、笑顔、涙。スマートさよりもありのまま、イケメンよりもニキビ面、その象徴として坊主頭に感情を託していたように思います。昭和人は、『巨人の星』の花形満にいだいた違和感を今も引きずっているのかもしれません。監督が優勝インタビューで語っていたように...サンデーサンライズ431やらないけどね
三ちゃんのサンデーサンライズ。第430回。令和5年8月20日、日曜日。夜明けの時間が急に遅くなったっように感じます。酷暑の中でも季節は確実に動いています。農作物にもこの暑さと雨不足は影響を及ぼしているようですが、何とか持ちこたえてくれればと願っています。そんな矢先、金曜日夕方、最上町に記録的短時間大雨情報が出ました。1時間に100ミリの雨が降ったということでしたが、幸い心配された被害もなく安堵しました。雨が欲しいといっても、こんなにまとまって降らなくても思います。とにかく今年の夏は高温と降雨不足で農家は悩まされました。生育の悪いアスパラに頭を抱えながらそれでもヘッドライトをつけて夜明け前から働く畑のそばで、ただ坐ったり散歩したりの和尚は肩身の狭い思いをしていました。申し訳けないとも思います。和尚にできるこ...サンデーサンライズ430みんな死ぬんだなあ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第429回。令和5年8月13日、日曜日。お盆に突入しました。先週も暑かったですね。先週も温暖化の話をしましたが、寒い時期に温暖化と言っても「それは結構なことだ」ぐらいにしか受け止められず、深刻には考えられないので、この酷暑の季節にこそ真剣に考えたいものです。これから毎年こんな状況なら、いや、毎年どんどんこれ以上になるとしたなら、どうします?50年前の暮らしを思い返してみると、田舎のほとんどの家にはエアコンというものがありませんでした。家を開け放し、自然の風を取り入れ、良くても扇風機、なければ団扇で過ごしていました。寝ていても団扇の動く親心冷蔵庫の中身は生鮮食品、肉や魚だけで、冷凍食品もありませんでした。野菜や果物は流水で冷やして、それでも冷たいと感じて食べていました。以来、ど...サンデーサンライズ429まだ要らない
三ちゃんのサンデーサンライズ。第428回。令和5年8月5日、日曜日。8月に入っても暑い日が続いています。亡くなる人もいますので、冗談ではありません。ただ、朝坐禅の時、ガラス戸を開け放つと涼気が流れ込んでさわやかです。この暑さが今後も続いて、益々ひどくなっていくのだとしたら、地球上の生命に危機をもたらすでしょう。いや、危機はもう始まっているのだと受け止めなければなりません。金曜日、地球温暖化防止活動推進員のフォローアップ研修がありました。アメリカのデスバレーでは7月、摂氏56℃を記録。国連の事務局長が、温暖化ではなく「沸騰化だ」と発言。ミネラルウォーターで有名なフランスのボルヴィックで、水資源が枯渇の危機。危機的な現状の情報を耳にしました。気温の変化についていけず絶滅を迎えている生命も少なからずあるように思...サンデーサンライズ428燃える家の中で兄弟げんか
三ちゃんのサンデーサンライズ。第427回。令和5年7月30日、日曜日。酷暑が続いています。危険な暑さと注意喚起される通り、命にかかわる気温のようです。年々暑くなっているように感じます。自然災害の多発と無関係ではないでしょう。やはり温暖化を止めていかない限り、快適な夏はなくなっていくのでしょうね。それでも東北の山の端はまだ、朝晩が涼しいだけ過ごしやすいと思います。いずれ、夏の涼しい所を目指して移住が進むかもしれません。受け入れの準備をしておきましょう。朝の散歩のお伴はNHKのらじるらじるです。「朗読の世界」の野坂昭如著『火垂るの墓』を聴いていましたが、月曜日で全6回が完結しました。この作品はアニメ映画が有名で、何度もテレビ放映されました。海軍中尉だった父親は戦争から帰らず、病弱の母は14歳の清太と4歳の節子...サンデーサンライズ427蛍節童女
三ちゃんのサンデーサンライズ。第426回。令和5年7月23日、日曜日。秋田が大変なことになっているようです。被害の全貌はまだはっきり把握できていないようですが、建物被害は1万棟を超えるだろうと予測されているとのこと。水害の支援は時間との勝負と言えます。床上浸水はもちろんのこと、床下浸水であっても、床下の泥をきれいに掻き出さないと後から匂いに悩まされることになります。好天の暑い日が続けば泥水は固まり、そうなってからではそれを取り除くことがとても困難です。固まる前に床板を剥がし、泥を掻き出して水洗いするという作業が必須になるのです。家の中に重機を入れることはできないので、それらは全て手作業となります。ですから、そこは人海戦術、ボランティアの力が求められるところです。既に秋田市内にボランティアセンターが開設され...サンデーサンライズ426生きるための修証義
三ちゃんのサンデーサンライズ。第425回。令和5年7月16日、日曜日。秋田で豪雨災害が起きています。実は、9日日曜日から、14日金曜日まで秋田を特派巡回していました。予定では15日まででしたが、14日の教場を勤めた後、線状降水帯が発生し豪雨の予報が出され、JRも運休を決めたため、今日のうちに帰らないと帰れなくなるということで、急遽予定を切り上げ帰途に就いたのでした。15日の教場の住職からは、みんな楽しみにしていたのに残念、と連絡がありました。本当に残念なことでした。話したいこともたくさんありましたのに。巡回の教場は、小坂町、北秋田市の鷹ノ巣と上杉、能代、男鹿と周り、最後に秋田市金足に回る予定でした。今、豪雨に見舞われているのはちょうどその地域で、半日で7月1か月分の雨が降ったということで、河川の氾濫も起き...サンデーサンライズ425秋田巡回
「ブログリーダー」を活用して、やどかりさんをフォローしませんか?
三ちゃんのサンデーサンライズ。第515回。令和7年4月20日、日曜日。(いつもとスタイルを変えて)現在は過去でできている未来は過去と現在によってつくられる未来は結果だ先人や先達の教えを参考に生きようとするその時の先人や先達はどこに居るのか「先」というから未来に居そうに見えるが、実は過去の人だ先人先達に学ぶとは、過去の人が生きた経験を元に示した教えが自分の未来へ向かう方向性を示している、ということだろう未来に人は居ない書物もデータも言語も、全て過去のもの、未来には存在しない釈尊も道元禅師も過去の人に違いないその過去を振り返り、その道筋を未来に投影したとき進むべき道が見えてくるということだろう現在とは過去の集合体だ、同じく未来は現在の結果でしかない私の今の言説も行動も、これまでに入手してきた過去の情報を、組み...サンデーサンライズ515ジリジリと
三ちゃんのサンデーサンライズ。第514回。令和7年4月13日、日曜日。4月8日は釈尊降誕会、お釈迦様のお誕生日でした。松林寺のお勤めは月遅れの5月8日に行うことにしています。でも、当日ですし、3月15日に生まれた7番目の孫の祈祷も込めて家族で勤めました。お釈迦様ももちろんですが、全ての命の誕生はありがたいことです。体と心の健康と、よき出会いがありますようにと祈りたくなります。祈りたくなる、というのが人間の特徴、人間たる所以であるでしょう。人の幸せを願い、祈る。この心だけはなくしたくないと思います。4月に入り朝の散歩もできるようになりました。隣の馬頭観音様までのコースを歩きます。片道2キロ弱。ラジオの朗読を聴きながらの朝の楽しみです。観音様では賽銭を上げ、祈願をします。今は「南無観世音菩薩(三唱)、オンアミ...サンデーサンライズ514祈らずにはいられない
三ちゃんのサンデーサンライズ。第513回。令和7年4月6日、日曜日。4月、新年度に入りました。新年度は入学や入社や移動があったりと、新しい環境でスタートを切った方も多いかと思います。私も東北管区教化センター統監という新たな任命を受け、名刺や名札が支給され新入社員のようなドキドキを感じています。この歳になって新たな環境で何ができるか分かりませんが、任を受けた以上精一杯務めようと意を新たにしています。新たな環境には新たな出会いがあります。いい出会いばかりであればいいですが、必ずしもそうではないでしょう。人には相性というものがありますから、苦手な人との出会いはその後の環境として苦痛を感じるかもしれません。でもそれが社会ですから、自分が好きな人ばかりの環境を選ぶことはほぼ不可能でしょう。好きな人も嫌いな人もいる環...サンデーサンライズ513人生の素人
三ちゃんのサンデーサンライズ。第512回。令和7年3月30日、日曜日。金曜日、ミャンマー中央部マンダレー近郊を震源とする大きな地震が起こりました。ミャンマー国内そしてタイ国内にも大きな被害が出ているようです。両国に居るシャンティのスタッフの安否が気遣われますが、なかなか情報が入ってきません。みんな無事であることを祈るばかりです。先週は月曜日から金曜日まで出かけていました。月・火は曹洞宗の宗務庁で、教化センター連絡協議会がありました。全国に9つある管区の、教化センターは布教教化の出先機関という位置づけです。4月1日付で東北管区教化センター統監を拝命することになり出席してきました。それに伴い21年間務めてきた特派布教師を退任しました。火曜日の午後は千葉に向かい、参学師遠藤長悦老師の元へ。一回り違いの申年の老師...サンデーサンライズ512引き受ける覚悟
三ちゃんのサンデーサンライズ。第511回。令和7年3月23日、日曜日。今年は彼岸の中日まで雪がちらつきました。それでも氷点下まで気温が下がることはなくなったので、積もった雪も徐々に少なくなってきています。中日はほとんどの檀家が寺参りに来られるので、駐車場を確保しなければならず、数日前から除雪作業を行いました。まあ何とか間に合ったと思います。今日23日は谷地宿用院の大般若会です。私が初めて宿用院で大般若会の導師を勤めたのは、昭和61年、29歳の時のことでした。まだ住職辞令も出ていませんでしたが、その予定ということで顔見世のような取扱いでした。先代住職は長く町長も務め、曹洞宗の宗会議員でもあった方なので檀家も鼻が高いというような存在でした。亡くなられて4年が経ち、住職が不在であったため、法類ということで私に白...サンデーサンライズ511師檀和合
三ちゃんのサンデーサンライズ。第510回。令和7年3月16日、日曜日。3月11日を気仙沼清凉院で迎えました。やはり被災3県は、それ以外とは違う報道がされていたと思います。たまたま目についた岩手日報の特集記事の一部です。長いですがそのまま引用します。「最後だとわかっていたなら」あなたが眠りにつくのを見るのが最後だとわかっていたらわたしはもっとちゃんとカバーをかけて神様にその魂を守ってくださるように祈っただろうあなたがドアを出て行くのを見るのが最後だとわかっていたらわたしはあなたを抱きしめてキスをしてそしてまたもう一度呼び寄せて抱きしめただろうあなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが最後だとわかっていたらわたしはその一部始終をビデオにとって毎日繰り返し見ただろうあなたは言わなくても分かってくれていたかもしれ...サンデーサンライズ510明日の約束
三ちゃんのサンデーサンライズ。第509回。令和7年3月9日、日曜日。明後日11日は、東日本大震災から14年目を迎えます。被災者ではない人間にとっては遠い昔になるかもしれません。その違いの差は埋めることのできない大きな溝となって今後も横たわっていくのでしょう。もちろん私も被災者ではありません。だから、その痛みは実際には分かり様がないのです。分からないことを分かったように振舞うのは失礼なことですから、静かに見守る以外ありません。遠くから見守り、近くから見守り、でも今年は近くまで行こうかと思っています。遠くからでは分からないその空気感というものがあるでしょう。近くまで行ったからと言って何かできるわけでもありませんが、ただ同じ空気を吸いたいと思います。5日水曜日は松林寺集中講座の企画委員会でした。毎回この企画委員...サンデーサンライズ509命の洗たく場
三ちゃんのサンデーサンライズ。第508回。令和7年3月2日、日曜日。3月に入りました。2月は雪の多い月となりましたが、これからはもうそんなに降ることはないでしょう。春到来の喜びは、雪国の人をもって一番だと思われます。28日金曜日は、1月に急逝した八木澤克昌氏のお別れ会でした。東京グランドホテルに220名に及ぶ人々が参列、別れを惜しんでくれました。それほどに、彼のつき合いが広くその出会いが印象深いものであったのだろうと思います。日本国内での出会いよりも、スラムや難民キャンプ等の困難な状況の中での出会いは、強烈な印象と共にそこに居た八木澤という人間の存在感が強く感じられたということもあるかもしれません。更には、夜のつきあいが良かったので、酒を飲んでいる彼の大きな声と笑顔と熱い抱擁が更に印象を深めていることと思...サンデーサンライズ508熱い泥
三ちゃんのサンデーサンライズ。第507回。令和7年2月23日、日曜日。新潟に来ています。昨日は新潟県第4宗務所布教師研修会における法話でした。布教師の研修会ということで、当初それ向けの講演の準備をしていましたが、1週間前によく聞けば檀信徒も加わった「法話会」なのだと分かり急遽内容を変更して臨みました。たっぷり90分の時間をいただいたので、色々な話をさせていただきました。盛り込み過ぎと分かってはいましたが、たっぷり時間があるとあれも言いたいこれも言いたいとついついてんこ盛りになってしまいます。聴く側で取捨選択してもらえればと思います。皆さんに申し上げたのは「聴き流して欲しい」ということ。ただぼんやり話を聴いて、それでも最後に何か心に引っかかるもの、心に残ったものがあれば、それが今のあなたに必要なもので、それ...サンデーサンライズ507新潟にて
三ちゃんのサンデーサンライズ。第506回。令和7年2月16日、日曜日。先週日曜日に上京し、昨日戻ってきました。令和6年度曹洞宗布教師養成所の3回目で、研修道場に缶詰めで1週間を過ごしました。今年度は主任講師を務めたため、1年間365日、養成所のことが頭から離れませんでした。自分の持っているものしか出せない訳ですから、どうやったら全てを出し切ることができるか考えて考えて務めてきました。ほぼ出し尽くして抜け殻のようになったつもりでしたが、自分が出した以上にいただいて受け取ったものが多く、一回り大きくなったかもしれません。もうこれ以上は増えなくてもいいのですが。それは体重の話です。年間テーマを「法が良薬ならば」として、①根本苦、②社会苦、③生きがい苦に分類して3回学んできました。現代社会の苦悩に仏教は「役に立つ...サンデーサンライズ506無常を学ぶ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第505回。令和7年2月9日、日曜日。今季最大の寒波がやって来てドカッと降りました。一晩に50㎝ほど積もるとなかなかのものです。他所では6時間に85㎝積もった所もあるとのことでその大変さが想像されます。春になれば消えるとは言え、一時期でも大量に積もればその処理に難儀することは雪国でなければ分からないことでしょう。ただ、雪に慣れていない地域に降られるのもそれはそれで大変だと思います。テレビ報道を見ながら雪国の人は「それぐらいの雪で」と鼻で笑うことがありますが、大変なのは雪の量ではなくて慣れていないということなのですから、苦労はそれぞれなのだということです。雪による事故も多発しますから、お互いに十分気をつけましょう。何にしても他人の苦労というものはなかなか分からないものです。他人...サンデーサンライズ505雪に耐える
三ちゃんのサンデーサンライズ。第504回。令和7年2月2日、日曜日。あっという間に1月が過ぎ、2月に突入しました。2月も短いのであっという間に過ぎるのでしょうね。しかし、うるう年の日数調整を2月にしたのは何故でしょうか。しかも、平年が28日でうるう年でも29日という短い月になったのは何故でしょう。きっと理由があるのでしょうねと思います。久しぶりに劇場で映画を観てきました。『サンセット・サンライズ』。監督の岸義幸さんの実家が松林寺の檀家ということで観ておかねばならないと思っていました。主演の菅田将暉が、リモートワークのお試し移住で震災9年後の三陸地方の空き家にやって来るというところからストーリーは始まります。その大家の井上真央がきれいだった。2020年、コロナ過の真っただ中。首都圏から人が来るというだけで大...サンデーサンライズ504サンセット
三ちゃんのサンデーサンライズ。第503回。令和7年1月26日、日曜日。先週は屋根の雪下ろしをした話をしたばかりですが、あの後気温が上がり更に雪ではなく雨が降り、屋根の雪はすっかり融け、参道も地面が露わになりました。気温も降雪も乱高下している異様な冬です。昨年は小雪により農作物に影響が出ました。今年も続くのかと心配されます。地球温暖化は、人間が気づいている以上に深刻化しているのかと思われます。アメリカの大統領が就任早々、パリ協定からの離脱、WHOからの撤退など、大きな政策転換令をいくつも発令しました。さほど影響のない小国であればまだしも、世界トップの国の決定が地球レベルで未来に大きな禍根を残さないか、とても心配されます。特に地球環境は、一旦壊れてしまえば元に戻すことはほとんど不可能ともいえるもので、目の前の...サンデーサンライズ503トランプ占い
三ちゃんのサンデーサンライズ。第502回。令和7年1月19日、日曜日。喪失感をかなり引きずっています。単なる仲間ではなかったんだと改めて感じます。13日山形に帰って、14日はお寺の「おさいど」。16日は小正月と、正月行事が続きました。出かける直前からまとまった雪が降り、水分の多い雪のため重くて難渋しています。屋根の雪が落ちず、茶の間の障子戸が開かなくなりました。昨日は何とか雪下ろしを決行しました。息子と甥っ子が手伝ってくれて何とか難儀なところは終わしました。甥っ子がネットオークションで20万円で購入したという30年物の中古除雪機を持ってきました。彼は自分で整備もできてしまうので、こんな年代物でも使えるようにしてしまいます。寺のガソリン16馬力よりも大きい30馬力ディーゼルなので力が強く、重い雪もよく飛ばす...サンデーサンライズ502人生は短いのだ
1月13日タイで八木澤の葬儀に立ち会いお別れをしてきたことを報告します。10日バンコクの空港から真っすぐ葬儀会場のお寺に向かいました。8日、9日、10日と3日間、18:00から読経が行われるとのことで、10日の読経が本葬という位置づけのようでした。タイの仏式で執り行われるのですが、日本人でもあるし、長く曹洞宗の関係者とかかわってきたこともあるので日本の仏式の読経もさせてもらいたいと思い準備していきました。頼まれもしないのに勝手に戒名を付けて血脈も準備しました。戒名は「慈海昌道禅居士」としました。「慈海」は海のように広大な慈悲心という意味になりますが、師匠ともいうべき有馬実成師の戒名「真海実成」から一字いただきました。「昌道」は「克昌」の一字を使い、明らかな道、堂々とした公明正大な生き方をしたという意味にな...サンデーサンライズ番外穴を埋めるもの
三ちゃんのサンデーサンライズ。第501回。令和7年1月12日、日曜日。大切な人が亡くなりました。八木澤克昌、シャンティ国際ボランティア会理事、66歳。改歳を祝ったばかりの7日、訃報が飛び込んできました。急遽タイに飛び、10日11日、葬儀並びに火葬に参列しました。出会いは年が明けたので45年前、1980年8月でした。サケオ・カンボジア難民キャンプの近くバンキャンに借りていたボランティアの宿舎。22歳の八木澤青年でした。以来人生の3分の2を同じ方向を向いて歩いてきました。同志、仲間、心友、真友、畏友、善友、悪友、同胞、師匠、兄弟・・・・・・どれも当てはまる相手でした。例えば中島みゆきの『二隻の舟』のような。以下は彼が還暦を迎えた時のお祝い会に寄せた文章。ミパドの男「八木沢克昌23歳ボランティア」と、カンボジア...サンデーサンライズ501大切な人との別れ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第500回。令和7年1月5日、日曜日。新年明けましておめでとうございます。2025年、令和7年という年を迎えました。そして、このサンデーサンライズがついに500回目となりました。ブログの書き始めは、2008年9月。16年前のことになります。紙で出していた月刊寺報、松林寺の『いちょう』宿用院の『なあむ』をブログとして転載したのが始まりです。やがて寺報は止めてしまい、こちらのブログのみとなりました。左の欄にあるような(PCの場合)色んなカテゴリーに分けてその時その時の思いを書き綴ってきました。これ以外のカテゴリーもありましたが公開をやめたのもあります。2015年4月からは「三ちゃんのサンデーサンサンラジオ」と題して、毎週日曜日の朝に書くようになりました。あえてラジオの態をなしてい...サンデーサンライズ500改歳を祝う
三ちゃんのサンデーサンライズ。第49回。令和6年12月29日、日曜日。インフルエンザ初感染。日曜日から木曜日まで寝ました。おそらく、19日に東京から戻った時にもらって運んできたのだと思います。21日土曜日の飲み会で一緒だった仲間にもうつしてしまいました。その時は全く症状がなかったのですが、次の日曜日から、体がだるく、くしゃみ鼻水咳と風邪の症状が現れました。発熱は一度だけ、38.3℃に上がりましたがすぐに平熱に戻りました。症状はコロナに罹った時に似ているのでもしかしてと思っていました。火曜日ようやく起き出して病院に行くと、検査の結果インフルエンザ陽性との診断。これがそれかという感じでした。全く気にしていなかったのでワクチンも一度も打ったことはありません。熱が出ればもっと辛いのでしょうが、この程度であればそれ...サンデーサンライズ499インフルエンザ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第498回。令和6年12月22日、日曜日。昨日は冬至でした。朝食にあずきかぼちゃを食べて文化習慣に倣いました。夜飲み会だったのでゆず湯には入りませんでしたが。太陽の光が極まるこの日はまた、新たな太陽の始まりとも捉えられ「一陽来復」としてめでたい気持ちで迎えられたものでしょう。ハロウィンなどよりもずっと意味のある行事だったのです。経済効果は薄いかもしれませんが、意味のある伝統文化は何とかつなげていきましょう。先週は、17日に仙台で東北管区教化センターの「禅をきく会」に行き、藤田一照老師のお話をお聴きしました。そのまま次の日東京へ。特派布教師協議会の一泊二日の勉強会。そしてその後、布教師養成所の事前学習ビデオ撮影と続きました。毎度のことながら、誰もいない所でカメラに向かって話をす...サンデーサンライズ498車の話など
三ちゃんのサンデーサンライズ。第469回。令和6年5月26日、日曜日22日、何ということもなく誕生日も無事に過ぎ、満68歳となりました。自分の寿命は60歳だと想定していた頃が懐かしいです。若かったのでしょうね。年齢は一つの目印であって、年齢によって老人だとか、定年だとか決めることではないはずです。若い体で若い考えを持ちどんどん動けるうちは若いのであって、70歳であろうが80歳であろうがそれによって何かを規制する必要はないでしょう。何歳まで生きようが何歳で亡くなろうが、その人の人生はそれで評価されるものではありませんから、あまり気にする必要はありません。ですから、誕生日だとか、何歳になったとかはあまり意味を感じません。世間並みのことを口にしてみただけのことです。20~22日、東京の曹洞宗本庁で布教師検定会が...サンデーサンライズ469遠慮せずに楽しめ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第468回。令和6年5月19日、日曜日五月寒というのか、田植えの時期は田んぼに水を張るせいか気温が下がります。水鏡のような田んぼに逆さ富士ならぬ、家並や木々が映り、それはそれできれいです。先週あたりから田植えが始まっています。酒米の田植えも昨日無事に終えました。水面に小さな苗が震えるようにひとり立ちしています。仲間とバラバラになり心細そうにも見えます。大きくなるんだよ。寒い日も暑い日も風の強い日もあるかもしれないけど、しっかり根を張って子孫を増やしてね。やはり当地の農業は稲作が基本だと思うのですが、米作りには数々の農機具が必要で、その購入費用が農家の経営を圧迫し、買い替え時期をもって稲作を止める農家が続出しています。稲作の機械化は、結局農機具メーカーのためのものであり、農家の...サンデーサンライズ468なんだか寒い
三ちゃんのサンデーサンライズ。第467回。令和6年5月12日、日曜日。5月8日は月遅れの釈尊降誕会、花まつりでした。毎年恒例の花を1本ずつ持参してのお参りです。季節の流れによって年ごとの花が変化します。椿やチューリップ、桜がある時もありますが、今年は季節が早くつつじやボタン、石楠花やスズランなどが混ざりました。そして今年は、珍しいお客様が参加。京都からとアメリカからの二人の女性です。どういうつながりかといえば、話せば長くなるのですが、京都の森島さんとは40年前に縁がつながりました。永平寺からの行脚の日記「行雲流水」を松林寺の寺報に連載して、それを毎月無著成恭先生に送っていました。その連載が終わった時、先生はそのことを京都の新聞にコラムとして書いてくれました。それを読んだ森島さんが、「その寺報を読みたい」と...サンデーサンライズ467出会いの不思議
三ちゃんのサンデーサンライズ。第466回。令和6年5月5日、日曜日。早や5月に入りました。世の中は連休ということで、移動したり楽しんだりで、季節もいいし、経済効果にもなることでしょう。ただ、日本国民全員が休んでしまえば世の中は回らないわけで、いつもと変わらず働いてくれる人がいるからこそ休めるということも頭の片隅に置いておくべきだと思います。以前ほどではなくなりましたが、お寺も連休はそれなりに忙しい期間となります。連休を利用しての里帰り、併せて先祖の供養をするというのは、ただ遊ぶよりは意味があり連休の使い方としては好ましいことと思います。体調を崩す前の4月15日、東京でビデオ撮影がありました。YouTubeに流すビデオ法話の撮影です。曹洞宗管長のお言葉「布教教化に関する告諭」が毎年年度初めに発布されますが、...サンデーサンライズ466プロンプター
三ちゃんのサンデーサンライズ。第465回。令和6年4月28日、日曜日。先週は失礼しました。UPするだけまでに下書きを完成させていたのですが、何故かすっかり消えてしまっていて、苦し紛れに流した情報でご心配をかけることになってしまいました。若い頃麻雀をしていた時に、「まいったなあ、まいったたぬきは屁で分かる」とか「そうはイカの筋肉質」だとか意味のない慣用句を口にしながら打っていたことを思い出しましたが、facebookにたくさんの皆様からご心配のお声をかけていただき恐縮しました。皆様、弱った者に優しいことだと思いました。自分もそうなので、お言葉にまでしなくても静かにご心配いただいた方もあったのではないかと推察します。そんな全てのお気遣いに、心より御礼申し上げます。お陰様で、軽口が叩けるまでには恢復してきました...サンデーサンライズ465まいったたぬき
三ちゃんのサンデーサンライズ。第464回。令和6年4月21日、日曜日。コロナではないのですがどうも風邪をひいたみたいで、体がだるく節々が痛いので寝て過ごしています。食欲もなく、金曜日の昼から食べていません。今日はだいぶ良くなってきたので起きようかと思っています。このブログの原稿も書いていたのですが何故か全て消えていて復活できません。今から書く気力もないので、今週はここまでとします。また来週お立ち寄りください。サンデーサンライズ464
三ちゃんのサンデーサンライズ。第463回。令和6年4月14日、日曜日。桜が咲き始めると急に春が動き出した感じがします。冬の間だらりんとしていた男たちの顔つきがキリッと真剣な面差しになって、働く農家になってきました。和尚も負けじと、睡蓮と蓮の植え替え、植木に施肥、池の掃除、メダカと亀の外への引越しなどなど、いかにも忙しそうにパタパタと動いています。いつもそうなのですが、作業が終わってから参考資料を見たりして、「ありゃ、違っていた」と気づいても後の祭り、今年は花が咲くかどうか。池の鯉は、昨年鯉屋さんが亡くなって廃業したため、冬越しに預かってもらえなくなりました。池が雪に埋まってしまうことと、イタチがやって来て鯉を引きずっていくと聞いていたため対策を考えていました。鉄工所と相談して、アングルで枠を作り金網を貼っ...サンデーサンライズ463悩みを食べる
三ちゃんのサンデーサンライズ。第462回。令和6年4月7日、日曜日。3日、台湾で大きな地震がありました。1999年、台中で起こった大地震の際訪れた仏教慈濟基金会(慈濟会)の本部がある花蓮市が震源の近くです。慈濟会は、東日本大震災の時も、能登地震の時も現地で大きな支援をしてくれました。今回の地震でももちろんすぐに動き出し、支援活動を進めているようです。日本の報道で、避難所が3時間で開設されたニュースが流れ、そこに慈濟会の名前の入ったテントが映し出されました。そのスピードと的確さが日本の災害支援と比較されていました。学ぶところが大きいと思います。いざという時に最も支援し合ってきた日本と台湾。今回の地震にも支援をお願いします。その気になった時にすぐに行動しないと、気持ちはすぐにしぼんでしまいます。さて、4月に入...サンデーサンライズ462躊躇するな
三ちゃんのサンデーサンライズ。第461回。令和6年3月31日、日曜日。気仙沼の兄が行きたいというので肘折温泉に二泊。雪が迎えてくれて肘折をらしく演出してくれました。何もすることがなく、行くところもなく、風呂に入って、呑んで、寝る、の繰り返し。寝すぎてかえって腰が痛くなったほど。65を過ぎたら睡眠時間を8時間以上とってはいけないとテレビで言っていた、とカミさんの情報ですが、本当かもしれません。寝疲れるということが確かにあるように感じます。記憶は要らないという話はこれまで何度か書いてきました。私の過去は思い出したくないことばかりなので、消し去りたいといつも思っています。それでも、何かの拍子にフッと浮かび上がって来て嫌ーな気持ちになります。そんな時は、浮かび上がってくる途中で頭を振って振り払います。これが意外と...サンデーサンライズ461ブギウギ
三ちゃんのサンデーサンライズ。第460回。令和6年3月24日、日曜日。彼岸が過ぎて急に陽が伸びてきました。朝5時半の本堂は、障子が白く感じられます。陽は毎日一定の角度で伸びているのでしょうが、急に感じるのは彼岸という節目のせいでしょうか。今頃になって雪が降りはしましたが、地面が温まっていてすぐに消えてしまいます。着実に春は近づいています。全ての人に暖かい春がやってくればいいのですが、冬のような寒さに身を震わせている人が、国の内にも外にもいます。無常であればこそ、やがて春が来る、苦しみは永遠には続かない、と大声で叫びたくなります。そして祈ります。耐えて欲しいと。昨日は宿用院の大般若会でした。住職は、能登半島被災地の早期復興と被災者の身心安寧、世界の戦争紛争の早期終息を祈願しました。祈るだけでは支援は足りない...サンデーサンライズ460富ておごらざるはなし
三ちゃんのサンデーサンライズ。第459回。令和6年3月17日、日曜日。11日朝7時に寺を出て、富山県高岡のお寺に寄って刺身を仕入れて輪島市門前町へ。途中の道があちこちで崩れ、仮のう回路が作られていました。シャンティの支援拠点になっている禅の里交流館に着いたのは夕方6時前。途中休憩や昼食を摂りはしましたが、約11時間かかったことになります。町に入ると、報道で見た通りで、住宅がずいぶん被害に遭っています。「門前町」という名前は、明治時代までここに大本山総持寺があったことが由来で、明治31年の火災の後、44年に横浜に移転しましたが、その跡地に伽藍が復興され「総持寺祖院」と呼ばれるようになったのです。その伽藍が、17年前の地震でやはり大きな被害に遭い、巨費を投じて数年前に復興が終わったばかりでした。北陸新幹線が福...サンデーサンライズ459能登の春
三ちゃんのサンデーサンライズ。第458回。令和6年3月10日、日曜日。3.11が近づいてきて、東日本大震災関連の報道が増えてきました。特に今年は能登半島地震との関連で報じられることが多いようです。被災された方には、忘れたい、思い出したくないと思っている人もいるはずです。犠牲になった愛する人のその時の思いを想像することが、どれほど辛いことか。その日が近づく度にフラッシュバックする痛みに、やり場のない苦痛を味わっているのではないかと想像します。それでも、どれほど想像しても、当人の痛みなど他人に分かろうはずがありません。でも、分からないのは分かっていても、それでも、その痛みの半分でも万分の一でも分けてもらえたらと思う人もいるのです。ボランティアとして支援に駆けつけたいと思う人々は、そう願い現場に赴くのです。被災...サンデーサンライズ458出張縄のれん
三ちゃんのサンデーサンライズ。第457回。令和6年3月3日、日曜日。3月に入りました。3月3日は耳の日、ではなくて、サンデーサンライズの日にしましょう。このブログ以前は「サンサンラジオ」と名乗っていましたし。かといって、何もプレゼントするものはありません。勝手に独り「うんうん」と頷くだけです。ここにきて昨日は雪がどっさり降りました。心配された赤倉温泉スキー場の国スポ(国体)も、前日に奇跡的な恵みの雪が降り、何とか無事に開催されたようで、「うれしかっただろうな」と関係者のことを思い胸を撫で下ろしました。それも終わったので、もう雪を乞う必要もないのですが、今さらという感じです。これまで本当に楽な冬を過ごしました。最後に少し冬らしい気分を味わいながら除雪をしたいと思います。季節はどんどん過ぎています。同時に我々...サンデーサンライズ458アンチエイジング
三ちゃんのサンデーサンライズ。第457回。令和6年2月25日、日曜日。信じられない。何を信じていいのか分からなくなってきた社会です。ネットから流れてくる情報は、果たしてそれが真実なのかフェイクなのか見分けられないと大変なことになる状況です。メールで、重要なアプリの「更新が必要」などという情報を信じて誘導のままに進んでクレジットカード情報まで送信させられ、直後から「おかしい」と感じすぐにカードを止めてもらった経験以来、疑うセンサーが働くようになりました。疑う目が肥えてきたというのか、しかしそれはいいことなのか。特殊詐欺に騙される人が未だになくならないのは信じやすいからで、それはこの国の人々の良い所だとも言えるはず。「信じる者は救われる」と思っていたのが「信じる者は騙される」となってしまっては、この社会は安心...サンデーサンライズ457信じられない
三ちゃんのサンデーサンライズ。第456回。令和6年2月18日、日曜日。『正法眼蔵』に「生死を生死にまかす」という言葉があります。生死は「しょうじ」と読みます。本来の文脈とは違いますが、その言葉を私は「命のことは命にまかせる」という意味に受け止めています。私たちには、自分ではどうにもできないこと、どうにもならないことがあります。特に、生老病死に代表される命の問題は、自分の力ではどうにもなりません。生まれることを選べません。いつ、どこで、どんな体で、男で、女で、親も兄弟も選べません。年老いてどんな状態になるのか、寝たきりになるのか、認知症になるのか。髪が白くなるのか、抜けるのか。選んで病気になる人もいません。病気は勝手に向こうからやってくるものです。どうして私が、どうして家族が、こんな病気にならなければならな...サンデーサンライズ456生死を生死にまかす
三ちゃんのサンデーサンライズ。第455回。令和6年2月11日、日曜日。本当に雪の少ない冬です。元々雪の降らないところはいつもこんなに楽に過ごしているのでしょうね。うらやましいとも思いますが、何か罪悪感のようなものを感じてしまうのは雪国人の性でしょうか。大変さとそれをやり遂げた時の達成感、納得感とは比例するものかもしれません。ここまでくると、もうこれ以上は降らないのだと思います。雪を楽しみにしていた人、雪を仕事としていた人には残念な冬になりました。能登半島の被災者にとっては助かったのでしょうから、それを喜んでいきましょう。15日は釈尊涅槃会です。前日に涅槃団子を丸め、お供えして法要を営みます。その当時のインドの平均寿命は50歳にも満たなかったでしょうから、80歳で亡くなられたお釈迦様はずいぶんな高齢だったと...サンデーサンライズ455世にそしられざる人なし
三ちゃんのサンデーサンライズ。第454回。令和5年2月4日、日曜日。先週の日曜日の大相撲千秋楽は、琴の若と横綱照ノ富士の優勝決定戦になりましたが、残念ながら勝ったのは横綱でした。横綱の貫録を見せたというところでしょうか。ただ、琴の若が本割で勝ったので、成績が13勝2敗となり、過去3場所の合計が33勝という判断基準をクリアしたため、見事大関昇進を決めました。まことにおめでたいことです。山形新聞では、何と号外が出ました。現在の琴の若の出身は部屋のある「千葉県松戸市」になっていますが、親方の出身が県内であるということなのでしょう。山形県民の期待の星となりました。これからもさらに上を目指して応援にも熱が入ります。その日曜日の夕方上京し、月曜日から金曜日まで布教師養成所の講師を勤めました。朝5時30分から夜9時まで...サンデーサンライズ454頂上の景色
三ちゃんのサンデーサンライズ。第453回。令和5年1月28日、日曜日。24日、最上の地酒を創る会の今年の新酒を楽しむ会が松林寺でありました。今年も「山と水と、」の新酒、生原酒と生酒が美味しく出来上がりました。会員の特権で一足先にその味を堪能することにしています。会員のみんなが目をキラキラさせて集まって来るので、その味を期待していることが手に取るように分かります。分かりやすい人たち。結果、期待通り、いや、期待以上の美味しさでした。酒好きの自分たちが自分たちの飲みたい酒を自分たちで創った酒です。旨いに決まっていますが、そういう手前味噌ではなく、他の美味しいと評判の酒と比べても全く引けを取らない味になっています。26日から一般販売を開始しました。それにともない先行予約販売は終了しましたが、こちらもお陰様で準備し...サンデーサンライズ453その結果
三ちゃんのサンデーサンライズ。第452回。令和5年1月21日、日曜日。AIが小説も書けるならば法話も作れるのではないか、ということでchatGTPに問いかけてみました。「瑩山禅師の言葉を使って法話を作る」すると、中国の禅師の法話が出てきました。「曹洞宗の瑩山禅師」で問い直すと、出典がよく分からない内容ながら「それらしい」話が出てきました。質問の情報が少ないのだろうと質問を変えてみる。「瑩山禅師『坐禅用心記』の大切な言葉は?」すると、4つの言葉を出してきました。その中の一つ「座禅は、心の迷いを断ち切る鋏のようなものだ」を使って法話を作らせると、「昔々、ある村に瑩山禅師という賢者が住んでいました。ある日、村人たちが賢者のもとに集まり、『どうすれば心の迷いから解放され、平穏な心を手に入れることができるでしょうか...サンデーサンライズ452AIと言葉
三ちゃんのサンデーサンライズ。第451回。令和5年1月14日、日曜日。能登半島地震から2週間が経とうとしていますが、未だに孤立している集落がありそうです。停電、断水も続き、暖房や食料はどうしているのだろうかと気にかかります。倒壊家屋の下の家族を目の前にして助け出せない無念さは、拷問のような苦しみではなかったかと想像します。とにかく今回の被災地は半島という地形にあるため、アクセスが限られ、しかもその主要な道路が各所で大きく寸断され、輸送がままならならないという状態となり、孤立の集落をつくってしまいました。自衛隊が道なき道を徒歩で物資を届けているという状況のようです。このようなことはこれまでの災害でも経験がないことに思います。もちろん、ヘリやドローンでの空輸、海からの物資搬入も行っていることと思います。息子た...サンデーサンライズ451寅さんみたいに