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人生とは、生きるとは、幸せとは、 について考えています。 あとは読んだ本の感想など。

たかあきら
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越前市
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越前市
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2009/01/12

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  • 20年間ありがとうございました

    昨日gooブログが11月でサービス終了するとアナウンスがありました。突然の事で驚きましたが、始まりがあれば必ず終わりがあるのが当たり前なんですね。思えばこのブログも開設してから今年の11月で丸20年でした。そんなに人気のないブログでしたが楽しく続けてくることができました。その間に訪れてくださった沢山の方々、本当にありがとうございました。そして、gooブログのスタッフの皆様お疲れ様でした。長い間お世話になりありがとうございました。20年間ブログを続けてこれて幸せでした。このブログは本日で終了します。沢山の思い出に感謝を込めて、さようなら。20年間ありがとうございました

  • ホテルジューシー / 坂木 司

    ☆☆都会に暮らす女子大生が、夏休みの短期アルバイトで沖縄の海辺にあるようなリゾートホテルではなく、国際通り近くの街中の雑踏にある小さなホテルで働く事になる。そのホテルのオーナー代理は、不眠症で昼と夜中では性格が異なる二重人格みたいな人で、午前中だけ掃除のアルバイトに来る双子のクメばあとセンばあは、沖縄特有のアバウトな人達で、他には料理上手な食事担当の比嘉さん、それからいろいろ訳アリな宿泊客らや沖縄で知り合った人との交流の中でのひと夏の思い出物語。主人公は、ホテルのみんなからヒロちゃんと呼ばれ親しまれるが、このヒロちゃんの性格が生真面目な頑張り屋なものだから、良くも悪くも緩くてテキトーでのんびりな沖縄気質の職場の中で戸惑ったり、失敗したり、怒ったり、悩んだりする事になる。そこへ持ってきてオーナー代理が、昼と...ホテルジューシー/坂木司

  • 女系家族(下) / 山崎豊子

    ☆藤代は、共同相続財産の中で矢島家の所有する山林に一番得があると思い、宇市と勝手に付いてきた姉妹らと共に山林の様子を見に行った時の事を踊りの師匠に話したら、師匠は何か腑に落ちない所があって後日に宇市には内緒で、もう一度藤代と見に行った。千寿の婿養子は、店の棚卸に不審な点がある事に気付き千寿に相談し宇市をそれとなく疑う。叔母の芳子は、暖簾分けしてもらった自分の店の経営が思わしくないため、雛子を養女にして雛子が相続する財産を自分のものにしようと企てる。だから芳子は、先んじて雛子にすり寄りいろいろ親身にしていたのかと納得した。藤代は、矢島家の山林を相続しようと企む中で、山林の状態を確認できるまで4回目の親族会議の開催を遅らせるために怪我をした足が治るまで開催しないと言い、雛子は相続する骨董品の掛け軸の行方が分か...女系家族(下)/山崎豊子

  • 女系家族(上) / 山崎豊子

    ★大阪の船場で代々老舗の木綿問屋を営む矢島家は、女系家族で娘と店の番頭を代々結婚させてきた。母親は6年前に亡くなり、今回4代目の婿養子の嘉蔵が死んで矢島家は、出戻り長女の藤代、結婚して婿養子を迎えている次女の千寿、まだ未婚の三女の雛子の3姉妹がいたが、それほど3人の仲がいいわけではなかった。そして、4代目が生前中から店を実際に切り盛りしていたのは大番頭の宇市だった。他には母親の妹である叔母の芳子は、婿養子を迎えて店を暖簾分けしてもらい商売をしていた。父親の葬儀の後日、親族を集め嘉蔵の遺言状が発表され遺産の配分が明かされた。私は財産分与の事はよく分からないが、読んだ限りはそこそこ平等に分配されているのではと思ったが、長女なのに暖簾を継いで家名になれなかった事が不満の藤代、自分の夫が5代目になり、これから店を...女系家族(上)/山崎豊子

  • メアリー・ケイト / ドゥエイン・スウィアジンスキー

    ★☆主人公のジャックは、空港のバーで隣に座った見知らぬ美人女性ケリーから突然「あなたのドリンクに毒を盛った」と言われ「あなたは10時間後に死ぬ」と告げられる。最初は変なナンパか新手の詐欺だと思い相手にせずホテルへ帰ったが、やがて女性が言っていた通りの症状が表れ慌てて空港へ引き返しケリーを見つけるが、ケリーから「解毒剤が欲しかったら、私がトイレに行く時も片時も離れないで」と言われる。一方、国土安全保障省の諜報組織CI-6の工作員コワルスキーもケリーを追い確保するよう指示を受け行動していた。このケリーという謎の女性を中心に2人の男の運命が翻弄される。普通に考えたらジャックは、ケリーを捕まえて警察に行くか病院に行くだろうと思うが、ケリーが言うには、私は科学者で実験施設の事故で体内に無数のナノマシン(通称メアリー...メアリー・ケイト/ドゥエイン・スウィアジンスキー

  • 一の悲劇 / 法月綸太郎

    ☆主人公の男性は、6年前に人妻と不倫していたが、妻を愛している事を再認識し短期間で関係を断った。しかし、その女性が自分を捨てた主人公に罰を与えるようにわざと家族と共に近くに引っ越してきて、息子は6年前のあなたとの子供だと言った。実際にその子供は、主人公と同じような身体的特徴を持っていた。そして主人公は、かつての不倫相手の女性から執拗に関係再開を迫られる。そんな折、誘拐事件が起こり主人公の息子が誘拐されたが、それは犯人が主人公のかつての不倫相手の女性の子供を誤認して誘拐したものだった。子供を間違えた事に気付いていない犯人から主人公へ身代金要求の電話があり警察に連絡する。刑事らと主人公夫婦、誘拐された子供の両親らが固唾をのむ中、主人公が6千万円の身代金を用立て犯人の指示に従い身代金の受け渡しに向かうが失敗し子...一の悲劇/法月綸太郎

  • 院長選挙 / 久坂部 羊

    ☆☆「白い巨塔」ならぬ「面白い巨塔」のコミカル路線な内容なのは読み始めてすぐに分かった。日本最高の国立大学病院で院長が急死するが、病死か自殺か事故死か他殺なのか謎に包まれていた。そんな中で4人の副院長の中から次の院長が選ばれる選挙が行われる事になる。病院内のすべての科の中で人体の要である心臓を扱う循環器内科が一番偉いと豪語する徳富教授。手術の腕は超一流だが内科を毛嫌いしている尊大でセクハラおかまいなしの消化器外科の大小路教授。院内各科の中で最多の収益を上げている事で強気で守銭奴の眼科の百目鬼教授。悪い意味で年長者に対してもハッキリと物を言う院内改革派で一番若く気性の荒い整形外科の鴨下教授。この非常に癖のあるアクの強い4人による次期院長選前の激しい攻防が繰り広げられる。とにかくこの4人が己の利益の事だけを考...院長選挙/久坂部羊

  • CSI:マイアミ 水中の悪魔 / ドン・コルテス

    ★☆☆CSIシリーズのマイアミ編。フロリダ湾にある小島で若い女性の水死体が発見される。女性はレイプされたうえにサメ用の水中銃で撃たれ、更に模造のイルカに噛まれた痕があった。マイアミ・デイド郡警察CSIの主任は、まずは海洋生物学者の所を訪れイルカの生態の調査から始める。CSIチームが捜査に当たる中、第2の事件が発生し、海中に沈んだ車の中から女性の死体が発見され、その女性にも同様の傷痕があり同じ犯人による連続殺人事件と思われた。各方面から捜査を進めていく中で、以前にビーチで友人らと遊んでいた女性が、海中で半魚人に襲われたという情報も入手する。CSIの捜査により犯人は、水中に病的な執着を持ち、ラテックスに性的な興奮を覚え、海軍の海洋哺乳類訓練計画を憎悪している人物だと推測し、動物解放同盟のメンバーの中に犯人がい...CSI:マイアミ水中の悪魔/ドン・コルテス

  • CSI:科学捜査班 鮮血の絆 / マックス・アラン・コリンズ

    ★☆☆☆10年前にラスベガスで発生したキャストと呼ばれる犯人が起こした連続猟奇殺人事件。しかし、事件は解決に至らずお蔵入りとなっていたが、10年後にキャストの手口に酷似した殺人事件が再び発生する。CSIのリーダーは、10年前にキャストを追っていたCSIの元ボスに連絡しCSIのメンバーらと共に事件の捜査に当たる。私は海外小説も割と多く読む方だから慣れていると思うのだが、今回の作品は人の名前、状況、展開が非常に頭に入ってきづらくて、すぐに覚えられた人物がCSIのリーダーである主人公とCSIの元ボスの2人だけで、その他のメンバーは、なかなか名前が覚えられなかった。おそらく個性的なメンバーがいない事が原因だろうと思うし、CSIのメンバー以外の登場人物らの名前も覚えづらくて読むのに結構苦労した。人の名前が覚えられな...CSI:科学捜査班鮮血の絆/マックス・アラン・コリンズ

  • 楽園のカンヴァス / 原田マハ

    ☆画家ルソーの研究家としての経歴を隠して美術館の監視員として働いていた早川織絵に、ニューヨーク近代美術館の学芸部長ティム・ブラウンから彼女が勤める美術館を通して、展覧会にルソーの「夢」を貸し出す条件として織絵を指名してきた。実は2人は、17年前にスイスに住む富豪コレクターに招聘され、彼が所持するルソーの「夢」に酷似した作品が、真作が贋作か見極めた方に絵を譲ると言われ対決、交流した事があった。富豪が2人に課した使命は、7日間の内に手掛かりとなる謎の古書を毎日1章づつ読んで最後に絵画の真贋を判断するというもので、その古書というのが何とも安っぽいルソーの自叙伝みたいな内容で肩透かしを食らったが、その理由も後で明らかになる。最初ティムは、織絵に対して自分の方が知識も鑑定力も上だとマウントを取ろうとするが、織絵の知...楽園のカンヴァス/原田マハ

  • あなたは、誰かの大切な人 / 原田マハ

    ☆☆☆どんなに無能でダメな人間でも、どんなに惨めでダメな人生でも、それでもきっと自分は誰かの大切な人なんだと思いたい、思わせてくれと願いながら読み進めた短編集だったが・・・。大切な人とは、家族だったり、友達だったり、同僚だったり。この作品の中でも、いろんな大切な人との心の関係が描かれているが、ちょっと浮世離れした人とか、端から見たらオシャレでカッコイイ成功した人生を生きているような人とかの話が多くて、私としては正直、もっと身近で普通の地に足が着いている人達の話を期待していたから、それほど感情移入できなくて残念だった。そんな中で「無用の人」の親子関係が、ほんの少しだけ心に引っかかった。スーパーの野菜担当で昇進もできずに長年黙々と働きながらもリストラされた父親。妻からも、その存在を無用と云われた父親。でも、美...あなたは、誰かの大切な人/原田マハ

  • 学生街の殺人 / 東野圭吾

    ★☆☆寂れた学生街にある喫茶店の3階にあるビリヤード場で働く主人公の青年の周りで不可解な連続殺人事件が起こる。まずはビリヤードフロアを担当していた男性が自宅アパートで刺殺され、次は主人公の年上恋人女性が自宅マンション6Fのエレベーター前で刺殺され、更に恋人女性がボランティアで毎週訪れていた児童施設の園長が、学生街に設置されたクリスマス・イルミネーションの前で刺殺される。一連の事件は、この学生街に関係する者の犯行なのだろうか?そして、その犯行動機は?主人公の青年は、殺害された恋人の妹と共に事件を調べていく。話が進んでいく中で、コンピュータのAIテクノロジーが絡んでいる産業スパイである事が浮上してくるが、ミステリー小説だから犯人は、主人公、殺害された人物以外の登場人物の中に必ずいるはずで、ミステリーとしてはイ...学生街の殺人/東野圭吾

  • 菊むすび / 坂井希久子

    ☆☆江戸で料理居酒屋を営むお妙と亭主の只次郎の養女になったお花が、店の常連の人達の人情や料理を通して成長していく姿や、お花の兄的存在(想い人?)の熊吉の葛藤や成長も合わせて描く市井小説。お花の友達のお梅が、薬種問屋の若旦那の所に嫁ぐ事になり、その祝言の席での料理の一部を懐妊して体調の優れないお妙に代わってお花が作る大役を引き受ける。お花は、大好きなお梅に自分の作った料理で勇気づけて幸せの門出を送り出してやりたかった。少し時は流れお妙も妊娠5ヶ月になり腹帯を巻く事になり、常連達がお妙の店に集まり祝いの宴が開かれ、そこでもお花の作った料理が振る舞われ、数日後には、常連のご新造らが集まる女子会もあり、お花は、店の次期女将としてみんなに認められていく。料理小説でもあるから料理が話の中心なのは当たり前なのだが、もう...菊むすび/坂井希久子

  • アキラとあきら / 池井戸 潤

    ★☆小さな町工場を営む両親の下に生まれた瑛と、日本有数の海運会社の社長の息子として生まれた彬。やがて大人になった2人のアキラの運命が交差する時が来る。工場の経営難が続く瑛の家庭では、優しくて力強かった父親が次第に荒れたりふさぎ込むようになり、同じく優しかった母親の笑顔も消え、いつも瑛に優しくしてくれた従業員のヤスさんも辞めなければならなくなり、瑛は両親の様子を伺いながら不安な毎日を過ごしていたが、ついに工場は倒産し、借金取りが大勢押し寄せ工場の機械も家も取られ夜逃げする事になる。そんな両親の苦難苦悩と絶望する姿を見てきて、家族の絶望、自身の絶望を少年時代に経験してきた瑛。それと比べ、もう一人の超裕福な家庭に育った彬だが、海運会社を経営する父親と少し距離を取りつつ、同族系列会社の社長を務める自分勝手で無能な...アキラとあきら/池井戸潤

  • アラスカ戦線 / ハンス=オットー・マイスナー

    ★第2次世界大戦中、アリューシャン列島の端にあるアッツ島を占領した日本軍は、島に飛行場を作りアッツ島を拠点にアメリカ北西部の都市を爆撃する計画を進めていた。しかし、飛行経路のアラスカの気象が障害となるため、精鋭部隊をアラスカに送り込み気象情報を通信し始める。その日本軍を発見し阻止する為にアメリカ軍は、狩猟に長けた精鋭部隊をアラスカに送り込む。過酷を極める極寒の大自然の中で知力と体力を尽くした両陣営の決死の攻防を描いたサバイバル小説。物語の主人公の日本の気象観測隊の指揮官である日高大尉と、アメリカの偵察隊のリーダーであるアラン・マックルイアの2人が、それぞれアラスカに向かうまでの事もしっかり描かれていて、普通、物語の本筋の前フリが長いとダレてしまう事も多いが、骨太な作品のわりには読み易いために逆に期待をそそ...アラスカ戦線/ハンス=オットー・マイスナー

  • ホテル・コンシェルジュ / 門井慶喜

    ★☆☆☆ホテルのコンシェルジュと、そのアシスタントをする事になったフロントの女性スタッフが、難題?を解決していくドタバタコメディーの連作短編集だがマジでつまらない。ホテルのエグゼグティブスイートに長期間滞在している名家の御曹司で大学生の男が、毎回厄介事をコンシェルジュの男性に持ち込んでくるのだが、それがホテル内での事でコンシェルジュが上客のために格段のサービスをするのなら分かるが、コンシェルジュが問題を解決するのが、御曹司の伯母の家での事、御曹司が飲みに行った店での事、御曹司のアルバイト先での事、御曹司の実家での事とか・・・。いくら上客でもコンシェルジュが、そんな事までするかなと読んでいてシラけてしまう。そして、この御曹司がマンガみたいなキャラの世間知らずのお坊ちゃんで、大学を留年し頭の上がらない伯母に、...ホテル・コンシェルジュ/門井慶喜

  • 密航者 / ジェイムズ・S・マレイ、ダレン・ウェアマウス

    ★☆異常な連続小児惨殺事件の陪審員を務めた主人公の大学の女性心理学科長。評議の結果、容疑者は無罪放免となり陪審員らは、被害者児童家族から恨まれ、マスコミや世間からも猛バッシングを受けていた。特に、それらの矢面に自ら立った主人公は、精神的に疲弊し気分のリフレッシュのために子供達と結婚予定の恋人と共に大西洋を渡るニューヨークとイギリス間の豪華客船の旅に出る。しかし、出航直後から不穏な気配を感じ、ついにその船内で、あのサイコパスなシリアルキラーの連続小児惨殺犯と同じ手口の連続殺人事件が起こる。主人公は、あの連続殺人犯が船に乗っていると確信して船内警備員や恋人に訴えるが信じてもらえない。そして、シリアルキラーの魔の手が主人公の双子の子供に迫ってくる。主人公は船内で家族を守る事ができるのか。話は単純明快にスピーディ...密航者/ジェイムズ・S・マレイ、ダレン・ウェアマウス

  • 幻の女 / ウイリアム・アイリッシュ

    ☆80年以上前に書かれた名作サスペンスの新訳版らしい。主人公の男は、離婚で揉めている妻と喧嘩をした後、街で出会った風変わりな帽子を被った女と酒を飲み、食事をし、演劇を観て6時間ほどいっしょに過ごした後、家に帰ったら妻が殺害されていた。警察に妻の殺人容疑で逮捕された主人公は、女と一緒にいたとアリバイを訴えるが、バーやレストランの従業員、タクシーの運転手の誰もが、主人公は1人だけで同伴の女などいなかったと証言される。そして、主人公自身も、その幻の女の容姿を何故かまったく憶えていなかった。本作は、主人公の死刑執行までの5か月間をカウントダウンしていく形で描かれ、その間に主人公の無実を立証しようと刑事、親友、不倫相手の女性が幻の女を捜すために奮闘する。主人公と一緒にいたという女は、普通に考えたら幽霊か主人公の幻覚...幻の女/ウイリアム・アイリッシュ

  • 6時間後に君は死ぬ / 高野和明

    ☆☆他人の未来が見えるという大学院生の山葉圭史が、各話に重要なキーマンの脇役として登場し、女性の運命を予言したり、催眠術で少女の1日の記憶を消したり、女性の恋を占ったりと主人公に関わってくる非現実的な連作短編集。各内容的には、ミステリー、ファンタジー、ホラー、サスペンスとバラエティーに富んでいるが、なんかと云うか絶対的に山葉圭史の存在が釈然としない。「6時間後に君は死ぬ」は、突然に知らない男から「6時間後に君は死ぬ」なんて言われたら、その男が気味が悪くて、女性なら一刻も早く男から離れたいと思うのが普通じゃないのか。「時の魔法使い」は、心温まる良質のファンタジーだが、珠玉のというほどではないまぁまぁの出来だ。でも、いい作品には違いないので、もっともっと細部を練り直して長編で読んでみたい。「恋をしてはいけない...6時間後に君は死ぬ/高野和明

  • カシスの舞い / 帚木蓬生

    ★☆☆☆南フランスのマルセイユ、港町カシスを舞台にした医学ミステリー。まず物語の導入部が、フランスの精神医学の講演会の控室での食事会とか、講演場面から始まるが、これがつまらなくて本当に小説での物語の導入部、序盤というのは非常に大事で、これがつまらないと最初から読む気が失せてしまうから非常に残念。その後に大学病院の解剖実習室で首なし死体が発見されるが、普通に考えてとんでもない大事件だと思うのだが、そんなに大学病院内で大騒ぎになっているふうもなくて、主人公の日本人精神科医が地味に調査を始めるだけというのが解せない。それから主人公の周りで不可解な事がいくつか起こるが、大体大学の研究室の教授や助教授らが暴走して脳の人体実験を行っているんだろうとは早い段階で想像がつくし、主人公と恋人の車の中での会話で、恋人も一味の...カシスの舞い/帚木蓬生

  • 素敵な日本人 / 東野圭吾

    ☆☆9編からなる短編集だが、何でタイトルが「素敵な日本人」なのかはまったく意味不明。「10年目のバレンタインデー」は、10年前に別れた女性からバレンタインデーに食事の誘いがあり、いい雰囲気の中でチョコレートらしき物や手紙らしき物を渡されたら、男は誰だって女性が復縁を望んでいるんだと思ってしまうだろう。しかし、女性が個人的に男に激しい恨みと怒りを抱いていて、実はチョコレートらしき物が手錠で、手紙らしき物が逮捕状って、いくら男が10年以上前の事件の真犯人で、10年経って女性が刑事だとしても非常に悪趣味だと思う。そんなの普通に逮捕すればいいだけだと思うが、ベタなミステリーだけどなかなか面白かった。「君の瞳に乾杯」は、主人公の男性(実は刑事)が、業務上横領で指名手配されていた犯人女性を偶然発見して逮捕する所がクラ...素敵な日本人/東野圭吾

  • 海峡 / 伊集院 静

    ☆朝鮮から日本に渡って来て事業で成功した偉大な山のような父親と、大きく深い海のような愛情の母親の間に生まれた主人公の英雄は、父親の経営する店や旅館などで働く50人程の人々と共に大きな家で大家族の様に暮らしていた。そして父親は、その50人全員に心酔され、その息子である英雄も皆から敬われていた。そんな主人公の英雄が、いろんな出会いと別れの中で悲しみ傷つき寂しさを感じながらも成長していく姿を描いた作者の故郷の瀬戸内を舞台にした自伝的物語。泳ぎを教えてくれ、キャッチボールの相手をしてくれ、相手に立ち向かっていく事を教えてくれた優しいリンさんの死。山の村に連れて行ってくれたサキ婆さんと、サキ婆さんの孫でマラソンが得意で英雄が兄のように思っていた良来の朝鮮への帰国。英雄が憧れていた鳩を飼っていたイサムが突然街を去る。...海峡/伊集院静

  • ある男 / 平野啓一郎

    ☆次男を病気で亡くしたバツイチ子持ち女性が、``ある男``と再婚して娘も儲けて3年9ヶ月の間普通に暮らしていたが、その夫になった男が事故死した後に、夫が名前や生い立ちを偽っていたまったくの別人だった事が判明する。女性は、以前に離婚調停の時に世話になった弁護士(何故か物語の主人公)に、夫の正体と死んだ夫が名乗っていた実在の人物の消息の判明、死んだ夫が別人だった事による法的事務手続きを依頼する。女性は、あの穏やかで幸せだった3年9ヶ月の日々は、私と長男、そして2人の本当の娘にとっていったい何だったんだろうと苦悩し、弁護士は、自身が在日3世である事の複雑な思いや妻と家庭内で距離ができて冷めた関係になってしまっている事に、自分の人生はいったい何だったんだろうと苦悩しながら、自分が別人になる事に憧れを持ち、バーで女...ある男/平野啓一郎

  • セブン / 浅暮三文

    ★☆☆秋葉原のラブホで女子高生が、首を絞められた後に非常階段で首を吊った状態で発見される。事件を捜査する帰国子女の主人公は、組織で群れない、長い物に巻かれない美貌の女性刑事で、そんな女性刑事は小説やTVドラマなどでも世の中に履いて捨てるほどあると思う。そんなどこにでもあるような使い古された主人公のキャラの作品で、作者がどのように同系他作との違いを見せて面白く料理するのかに注目して読んだ。読み始めると名前が七で愛称がセブンの女性刑事が、生まれつきなのか、子供の頃に火事で両親を亡くした精神的ショックが原因なのか、人の心を上手く理解する事が苦手な発達障害のような感じの人物だという事が分かる。そして、独りの部屋で飼い始めたばかりのフクロウに事件を相談する妙な癖がある。この辺が、同系他作とは少しだけ違う今回の主人公...セブン/浅暮三文

  • 君が夏を走らせる / 瀬尾まいこ

    ☆☆瀬尾まいこの作品の「あと少し、もう少し」に登場した、ツッパリヤンキー中学生の駅伝ランナーだった少年が、学校にもまともに行かないぐーたらな高校生になって本作の主人公として再登場している。今回は主人公が世話になっている仲の良い先輩から、学校が夏休みの間、奥さんが入院している1ヶ月間の日中だけ先輩の家に来て1歳10ヶ月の娘の面倒を見てくれないかというバイトを頼まれる。まだおむつも取れない幼い娘の子守りを男子高校生にさせるのは危険だしマジでどうかと思うが、最初は頑なに固辞したが先輩夫婦にもいろいろ事情がありやむなく引き受ける事になる。この少年、不良のヤンキーだけど実は凄くいい子なのだが、男子高校生に幼い子供の面倒を、それなりの期間見させたら大体こんな面倒事が起こって、大体こんな感じの状況になるだろうなというこ...君が夏を走らせる/瀬尾まいこ

  • まほろ駅前多田便利軒 / 三浦しをん

    ★☆☆東京の外れにあるまほろ市で便利屋を営む主人公の所に、高校時代の同級生の男が突然転がり込んで来て共同生活する事になる。しかし、その男とは友達でもないし、高校時代に1度も会話すらした事がなかった。ただ高校時代に主人公のちょっとした悪意で、その男は小指を切断する事故に合い、手術で繋げた指はいまだに上手く動かせないようだった。こんなチグハグな2人が、バディを組んで(とは云っても仕事をしているのは大方主人公の方だが)便利屋に依頼が来る仕事を通していろいろ厄介事に巻き込まれながら、ぎこちなくもふれあい次第にお互いを必要としていく。登場人物の病院に入院しているばぁちゃんも、便利屋に犬を預けたまま逃げた家の小学生の女の子も、まほろ駅裏で立ちんぼをしている娼婦の2人も、便利屋に塾の帰りに迎えに来てもらう少年も、親を殺...まほろ駅前多田便利軒/三浦しをん

  • てのひらの闇 / 藤原伊織

    ★☆☆元ヤクザのサラリーマンが、裏社会と政界が繫がる闇に迫るサラリーマン・ハードボイルド小説。一部上場企業の飲料メーカに宣伝部課長として勤める主人公は、2週間後にリストラによる自主退職が決まっていた。そんな時に20年前の入社時に便宜を図ってもらった当時の宣伝部長で現在の会長から呼び出され、会長自身が偶然撮ったという人命救助のビデオを会社製品のCMに使えないかと打診される。しかし、その映像を調べたらCG加工されたものだった。その事を会長に話しCMの件はなしになったが、その夜に会長が謎の自殺を遂げる。主人公は、会長に入社時の恩義もあり会長の自殺と例のビデオの事を調べていく。調べを進めていくと裏社会の人間に突然待ち伏せされ襲われるが、とりあえず普通のサラリーマンだった主人公だが、裏社会相手には、奴ら以上の非情な...てのひらの闇/藤原伊織

  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ / 古内一絵

    ★☆今年中に映像配信会社に買収される事が決まっている老舗映画会社に勤める人達やOBらを、各章ごとに視点の主人公を変えて描く群像劇。社内のみんなが今後の事に疑心暗鬼になっている中、早期退職のリストラが行われようとしているが、そんな中で会社名が消える前に自分の納得のいくやりたい仕事を残そうとする主人公の女性チーム長。上役や周りの様子を伺いながら常に自分の楽な方へと行こうとする一見ダメ上司だが、なかなか曲者な男性グループ長。会社に残れるのか去るのか、恋人と結婚したいのかしたくないのか気持ちの定まらない主人公の部下で契約社員のゆとり女性。まだ会社に勢いのあった90年代には華々しく活躍したが、今の家族関係に疑問を持つ、今回の主人公の企画に協力する女性OB達。主人公に嫉妬し妨害しようとする組織の中の正義を自負する社内...二十一時の渋谷でキネマトグラフィカ/古内一絵

  • 密命 巻之十五 無刀 父子鷹 / 佐伯泰英

    ☆☆当代一の剣客父子の運命、宿命を描いていく「密命」シリーズの第15作目。直心影流の剣の達人の金杉父子と妹の結衣が、訳あって大和柳生の里に逗留していると、金杉父子に剣術の指南を乞う近隣諸国の武士らが毎日集まって来ていたが、中には腕自慢の無頼者が道場破りのように金杉父子に試合を挑んでくる者もいた。その頃、金杉が留守をする江戸では、町火消しのめ組の次の纏持ちの件で、金杉の長女みわの想い人の昇平が、多くの兄貴分を飛び越えて次の纏持ちに内定されて、め組内では第一候補のはずだった兄貴分のドス黒い嫉妬と陰謀が渦巻いていた。そして、兄貴分一派や兄貴分が雇った刺客に狙われる昇平。一方、柳生の里では、柳生藩の家老と金杉父子が催す近隣諸藩の武士を一堂に集めた大稽古大会が行われようとしていたが、そこへ尾張柳生から大会の邪魔立て...密命巻之十五無刀父子鷹/佐伯泰英

  • 過ぎ去りし王国の城 / 宮部みゆき

    ★☆☆これと言って何の取柄もない学校でも目立たない中三男子が、成り行きで西洋の古城を描いたスケッチ画を手に入れたが、その絵にアバターを書き込むと絵の中に自分が入れる事に気が付く。そして、隣のクラスの絵が上手いハブられ中三女子に協力してもらい単身絵の中に入るのだが、ちょっと待ってくれ、絵の中に入っても元の世界に戻れるのかどうかも分からないし、絵の世界にどんな恐ろしい敵がいるのかも分からないのに、普通そんな所へ行こうなんて思うわけがない。しかし、何故か平然と少年は絵の中に入って、城に囚われている(住んでいる?)少女を見つける。そして、後日に今度はハブられ女子と2人で絵の中に入るが、そこで同じく絵の中に入って探検している人の良さそうな小太りの中年男性に出会う。更に絵の中に入ると非常に激しく体力を消耗し内臓にまで...過ぎ去りし王国の城/宮部みゆき

  • 宝くじが当たったら / 安藤祐介

    ☆☆☆中堅食品会社の経理課に勤める32歳で年収400万の真面目で気弱な独身男性が宝くじで2億円を当てる。この「宝くじが当たったら」というタイトルだけで庶民の心を擽られ思わず本を手に取ってしまった。しかし、この主人公は頭が悪くて、当たった翌日に宝くじを買った売り場に確認に行き、売り場の周りにいた人達に高額当選者だという事が知れてしまう。更にすぐに当選金の換金のために、会社の仕事で、しょっちゅう訪れている顔馴染の銀行へ行ってしまい、更に更に当選を伝えた母親が、嬉しくて親戚一同や隣近所にも話してしまい顔も名前も知らない遠い親戚が現れ出す。そうこうしている内に、慈善団体から寄付を求める電話が頻繁に掛かってくるようになり、ネットで2億円当選者として顔も名前も勤め先も身バレしてしまい、主人公は、会社の名前がネットに出...宝くじが当たったら/安藤祐介

  • 人体工場 / 仙川 環

    ☆☆主人公の男子大学生が、報酬の良い治験のアルバイトをした後に大学の健診の尿検査で異常が発見される。驚いて治験のアルバイト先のクリニックに連絡を取ってもクリニックは忽然と消えていた。男子大学生は、同じ日にいっしょに治験のアルバイトをした女性を捜し出し、女性にも尿検査で同じ異常がある事が分かり、大学病院の女医の協力を得ながら2人で怪しげなクリニックの調査を始める。そんな中で男性は何者かに狙われ、女性の方は連絡が取れなくなり行方が分からなくなる。主人公らに協力する言葉遣いが乱暴な女医も何となく隠している事がありそうで、前半にチラっとだけ登場した大学病院の院長が事件の黒幕なのではないかと多くの読者が想像できたかもしれない。更に話が進み、あの怪しげなクリニックの医師が不審な謎の死を遂げる一方、行方不明の女性は、父...人体工場/仙川環

  • マスカレード・ナイト / 東野圭吾

    ☆刑事と今回はホテルのコンシェルジュに昇格した女性スタッフのお馴染みコンビが、再びホテル内で起こる事件を解決するマスカレード・シリーズの第三弾。マンションの一室で若い女性の他殺死体が発見され、警察に何者かから、犯人はホテル・コルテシア東京の年末カウントダウン・パーティーに現れると密告状が届く。主人公の刑事は、ホテルのフロントクラークに扮して潜入捜査に入り、もう1人の主人公のホテルの女性コンシェルジュは、年末の宿泊客の対応に追われていた。果たして密告状を書いた人物とは、そして、事件の犯人は、更には密告者と犯人との関係は・・・。前作か前々作でも思ったが、主人公の女性コンシェルジュは、一見非常に優秀な凄腕ホテルウーマンだと思えるが、お客様に非常に無礼だったり、リスクマネージメント的にもヤバそうな行動を取ったりす...マスカレード・ナイト/東野圭吾

  • 雪のアルバム / 三浦綾子

    ☆主人公の女性は、生まれてからずっと母子家庭で育ち、母親が家で男の客を取っている間は、雨が降ろうが雪が降ろうが、ずっと外に出され、ある時は、お金を盗んでなんかいないのに母親から信じてもらえず激しく叱られ、近所の子達からは、泥棒とずっとイジメ続けられ、人と接する事を避ける暗い無口な少女になっていた。更に小学4年生の時に母親の愛人に弄ばれ、大人に対する不信感を思っていたが、そんな彼女が、信仰心の篤い優しい叔母の深い愛情や、一人の心正しい少年との出会いによって暗く沈んだ心が光に照らされていく。しかし、それにしても叔母の死は早過ぎる。よく神仏のような清らかで尊い心根の人は、この世での修行を早く終える事ができて神様の身下に呼び戻されるとか聞いた事があるが、もっと叔母の、その深い愛情で主人公の少女を包み守って導いてあ...雪のアルバム/三浦綾子

  • ワイルド・フォレスト / サンドラ・ブラウン

    ★☆☆カナダの山深い原生林地帯に小型飛行機が墜落する。奇跡的に生き残ったのは、社長令嬢と帰還兵の2人だけだった。2人は生まれ育ちの違いによる価値観の相違や、帰還兵の男性が、過去に女性に辛い経験があり、上流階級の女性に嫌悪感を持っており、共に生き残った女性に冷たく辛辣な態度で接してしまう。そんな2人は、何度も反発や衝突しながらも無事生還するために過酷なサバイバルを強いられる。過去にも何度か、山奥や砂漠、無人島などに取り残された男女の、ほとんど本作と似たようなサバイバル・ラブストーリーを観たり読んだりした事があって、始めの内は、かなりベタ過ぎる内容だと思ったし、きっと幾多の苦難を乗り越えながら、次第に2人の距離が縮まり信頼し合い愛が深まっていくストーリーなんだろうなと予測していたが、実際に大方そうなのだが、2...ワイルド・フォレスト/サンドラ・ブラウン

  • さいはての彼女 / 原田マハ

    ☆☆この短編集に登場する女性達は、これまでバリバリ働いてきたキャリアウーマンで、そんな恋も仕事も頑張り過ぎて傷ついて疲れてしまった心と体を、旅先で出会った人達とのふれあいや、自然に癒されて強張った心と体が少しづつ解けて、また新たに再生していこうとする姿を描いたもの。表題作の「さいはての彼女」は、会社の重要な部下が次々と辞めていってしまうほどの傲慢な女社長が、秘書に嵌められて北海道の最果てへ行くことになってしまい、旅先で耳が聞こえないけどハーレーに乗る明るく元気な若い女性ライダーと知り合う。でも、女性ライダーは、気の荒そうな中年女性の事を、何で最初からあんなに気に入ったのかよく分からなかったが、2人はタンデムで最果てを旅する。いい作品だし、女性ライダーは凄く輝いていて魅力的な女性なのだが、彼女のいろんな事が...さいはての彼女/原田マハ

  • そして、バトンは渡された / 瀬尾まいこ

    ★☆主人公の女子高生の娘は、いろいろな事情で17年間の人生で父親が3人、母親が2人、家族の形態が7回変わったかなり珍しい境遇だ。最初に3歳の時に実の母親が亡くなって、小学生の時に父親が再婚して、その後、父親が継母と別れ娘を置いて海外に単身赴任して、しばらくは継母と2人で暮らしていたが、その後に継母が別の男性と再婚し3人で暮らすようになった。しかし、継母はすぐに夫と別居し娘は2人目の父親である継父と3年ほど暮らしたが、出て行った継母は継父と別れ別の男性と再婚した。そして娘は、また継母の元に戻って新しい次の継父を得たが、継母はすぐにその継父とも別れてしまい娘を置いて出ていき、今はその3人目の父親と娘の2人で暮らしていた。そして、どの親も娘の事を愛してくれて、娘の方も、どの親の事も慕い幸せに暮らしていた。しかし...そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ

  • 水の恋 / 池永 陽

    ☆☆主人公の男性の親友は、渓流釣りで濁流に呑まれての事故死なのか自殺なのか失踪なのか。そして、男性は妻と親友との間に過去に何かあったのかと疑心暗鬼になりながら、消えた(死んだ?)親友の謎を解明するために奥飛騨の神馳淵に生息するという伝説の仙人イワナ(人面魚)に挑む。何で仙人イワナを釣り上げると死んだ?親友の謎が解明できるのかイマイチ意味不明なのだが・・・。でも、人面魚の面相には最初の方から察しがついていたし、多くの読者もそうだっただろう。この物語、一言で言ってしまえば嫉妬深く女々しい優柔不断な男の話で、大学時代に主人公と親友と現在は主人公の妻になった女性の3人は友人同士で、主人公と親友は、女性に対して抜け駆けはしないと誓い合ったが、ある一夜に親友と女性との間に関係があったのではないかと疑っている。それが事...水の恋/池永陽

  • 永い言い訳 / 西川美和

    ☆☆主人公の男性は、人気作家でTVなどにもよく出ている有名人で、妻との間には子供はおらず夫婦仲も冷めていた。そんな男性の妻が、友人女性と旅行中に事故で妻と友人女性の2人共亡くなってしまう。しかし、事故のその時、主人公は他の女を妻のいない家に呼び寄せ不倫していた。そして、妻が死んだ数日後も同じように・・・。妻が死んで残された主人公の男性と、友人女性の家族の夫と小学生の男の子と4歳の女の子。夫同士は、それまで面識などなかったが、2人の子供の父親が長距離トラックの運転手で家を空けている事が多く、成り行きで男性は時々2人の子供の面倒を見る事を申し出る。普通よく知らない妻の友人家族に対して、そんな申し出などしないと思うが、その辺の話の持って行き方が、それほど不自然ではなく私的には割とすんなり納得できた。でも、週2回...永い言い訳/西川美和

  • 時計仕掛けの歪んだ罠 / アルネ・ダール

    ★☆スウェーデンで、この1年7ヶ月の間に3人の15歳の少女が失踪する事件が起きていた。捜査に当たるのは、古い高価な腕時計をこよなく愛するストックホルム警察犯罪捜査課の警部。しかし、彼の上司は、この3つの事件を同一人物による犯行という警部の主張には否定的だった。そりゃそうだろう。それくらいの年齢の少女の家出失踪なんて特に珍しくはないだろうから。しかし、警部には上司や他の同僚らには話していない何か心当たりがあるみたいだった。やがて犯人の手先として1人の女性が浮かび上がり署に連行して警部が取調室で尋問する。しかし、この女性の正体は、同じ事件を追う公安警察の潜入捜査官で、あっという間に立場が逆転し、今度は警部が公安に連行され、その女性捜査官に尋問される。実は女性捜査官は、子供の頃に警部と同時期に同じ学校に通ってい...時計仕掛けの歪んだ罠/アルネ・ダール

  • 相剋のスナイパー / アンドリュー・ピーターソン

    ☆☆主人公の元海兵隊スナイパーの男は、親友であるかつての同僚と警備保障会社を経営していた。そこへ元FBI長官から、武器密輸組織に潜入捜査している自身の孫でもあるFBI捜査官の救出作戦に参加してほしいとの依頼が入る。しかし、作戦は失敗に終わり組織のリーダーの末弟を射殺する事はできたが、兄弟2人を取り逃がし組織が隠し持っていたプラスチック爆弾も回収できなかった。武器密輸組織のリーダー兄弟は、末弟を殺したスナイパーを主人公だと特定し激しい復讐に燃え、まず見せしめにFBI支局を爆弾攻撃する。この爆弾テロで主人公といい仲になっていた女性FBI捜査官も重傷を負い、他にも多くの死傷者を出した。怒りの主人公は、どんな手段を使ってでも武器密輸組織の兄弟を追い詰める事を決意する。主人公は、組織の次男の元妻に接触し、敵をおびき...相剋のスナイパー/アンドリュー・ピーターソン

  • 君の膵臓をたべたい / 住野よる

    ★☆☆膵臓の病気で余命が1年もない女子高生と、非常に面倒くさい性格のクラスメイトの陰キャな少年の切なくて儚い中二病の青春恋物語。しかし、一度見たら忘れないインパクトのあるタイトルはいいけど、このタイトルのせいで逆に敬遠もされそうで損をしている所があるかもしれない。病気の少女は、死を前にして本当は絶対に怖くて辛くて悲しいはずなのに、わざと明るく快活に振る舞っているし、少年の方は、そんな少女の病気と死に対して実感がないのか、特に何も思ってなさそうでわりと素っ気ない。ただ少女は、死ぬ前に思い出や生きた証として甘酸っぱい恋愛ごっこがしたくて、自分が自由に転がしやすい大人しい少年を利用しただけという感じがする。もちろん少年の事は嫌いじゃないんだろうけど、途中までは、そこまで本当に好きなのかどうかは怪しい。それにして...君の膵臓をたべたい/住野よる

  • 限界集落株式会社 / 黒野伸一

    ☆☆☆妻子と別れ仕事を辞め、祖父と父が昔に住んでいた田舎にふらっとやって来た主人公の男が、農業の知識も経験もない中、自らが中心となって村人と共に限界集落を農業で立て直していくサクセスストーリー。当然のように村人との意見の食い違いや、獣害問題、役場や農協の妨害など、いろんな問題が発生するのだが、限界集落が農業での新しい事業を始めるなら、行政や農協の協力は不可欠だと思うのだが・・・。行政や農協と対立してどうするんだという感じだ。とにかくどの問題も、それほど大きな苦労もなく、わりと簡単にポンポンと解決していき、他にも漫画でのPRもすぐに大人気になり、新しく始めた事業が僅か1,2年で成果が出て、更に農作物を生産するだけに留まらず、村全体が一大レジャー産業化して事業が巨大に膨れ上がるとか、こんな楽に大成功できるなら...限界集落株式会社/黒野伸一

  • カフーを待ちわびて / 原田マハ

    ☆カフーとは、沖縄与那喜島の方言で、いい知らせ(果報)とか幸せという意味なんだそうだ。そして、主人公である利き手に障害を持つ島の35歳の男性明青が飼っている犬の名前でもある。明青は、北陸に旅行に行った時に神社の絵馬に、島と自身の名前と共に「嫁に来ないか幸せにします」と書いた。そうして数ヶ月した後、幸という女性から「お嫁さんにしてください」という手紙が届き、数週間して幸が島に明青を訪ねやって来て、そこから2人の妙な共同生活が始まるピュアで切ないラブストーリーで、終盤までは胸がキュンキュンする。女慣れしていないシャイな明青は、自分の気持ちを上手く幸に伝えられないし、幸も謎めいていて何か隠している事があるようで、そもそも明青の所に現れた幸が凄い美人だとか、そんな上手過ぎる美味しい話が世の中にあるわけないだろうと...カフーを待ちわびて/原田マハ

  • 危険なビーナス / 東野圭吾

    ☆☆主人公の獣医、伯朗には異父弟の明人がいた。そして、2人の母親は、16年前に一応屋内での事故死という事になっているが不可解な死を遂げていた。そんなある日突然、明人の妻だと名乗る楓という女性から連絡があり、明人が行方不明でいっしょに捜してほしいと頼まれる。伯朗は長い間、明人とは疎遠で最近結婚した事も知らなかった。伯朗は義父の戸籍には入らなかったが、義父の実家の矢神家は資産家で、明人は遺産相続を巡る親族内のトラブルに巻き込まれたのかと思われた。伯朗は、大胆な楓に翻弄されながらも、いっしょに明人を捜していく中で次第に楓に惹かれていく。読んでいて気になるのが、楓の妙に軽いノリと伯朗のまるで中学生のような美人の女性を、すべてエロ目線で見ている事だが、男はいくつになっても大体こんなもんだろう。しかし、楓に他の男が近...危険なビーナス/東野圭吾

  • 教場 / 長岡弘樹

    ★☆☆☆警察学校を舞台にした連続短編集。教官も警察官を目指す生徒も異常者や犯罪者ばっかりで、警察学校の実状を知らない者が読んでも、実際には、こんなわけがないだろうと思うだけでまるでリアリティーがない。ろくでもない胸糞悪いエピソードばかりが続き読んでいて不快になってしまう。作者は、何か警察に恨みでもあるのだろうか。せっかくの興味深い題材を、作者が変な所に力み過ぎなためにつまらない残念な作品になってしまっている。教場/長岡弘樹

  • 置き去りのふたり / 砂川雨路

    ☆☆みちかと太一と空人は大学の親友同士だった。そして、みちかと太一は、それぞれ密かに空人に恋心を抱いていた。しかし、ある日突然、空人は恋人と謎の心中自殺をしてしまう。残された2人に、空人が自殺の直前に書いた2人宛の手紙が届くが、そこには「ふたりをいつまでも恨んでいる」と書かれてあった。親友であり密かに愛する人の突然の自殺に、衝撃と共に喪失感を抱いている上に、親友だとばかり思っていた相手から予想もしない言葉を浴びせられ戦慄し混乱する2人。みちかと太一は、空人の自殺の真相と、自分達を恨んでいた理由を知るためにいろんな人を訪ねて訊いて回るが、そこで明らかになってきた事は、空人には2人に見せていた顔とは違う別の裏の顔があり、性悪で非常に嫌なクズの一面があるという人間だった。私には、どこまでが友達で、どこからが親友...置き去りのふたり/砂川雨路

  • 瓶詰の地獄 / 夢野久作

    ☆☆☆奇妙で怪奇で幻想的な世界観とエロティシズム漂う夢野久作の短編集。作者は、あの有名な奇作「ドグラ・マグラ」を書いた人で、私も昔に「ドグラ・マグラ」は読んだ気がするが、ハッキリと内容までは憶えてないが、非常につまらなかったという印象は残っている。それでこの本作だが、「ドグラ・マグラ」ほど意味不明な難解さはなくまだ読み易い方だが、短編集だという事もあり、どの作品も古典的な内容のシンプルさが鮮烈ではあるけど、やっぱり古典はつまらないかな。表題作の「瓶詰の地獄」なんかは、もっと肉付けして膨らまして長編で書いたら面白そうなのになぁ。でも、近親相姦の性描写でエロ小説になってしまいR15指定とかなりそうかも。「瓶詰の地獄」以外では「一足お先に」が、そこそこ面白かった。瓶詰の地獄/夢野久作

  • さよなら、ムッシュ / 片岡 翔

    ★☆☆主人公の青年が幼い頃に病気で亡くなった母親が、生前に作った縫いぐるみのムッシュは、母親が亡くなったその日から突然に喋り出し動き始める。そんな事あるわけないやないかーっ。あったらなかなかのホラーだと思うが、本作はホラー要素は皆無で、絵本を小説にしたような優しく温かく悲しいファンタジー作品だ。青年は、かれこれ20年もムッシュと共に生活してきたが、亡くなった母親と同じ病気に犯され余命半年と知る事になる。本作は、青年にとって親友であり、兄弟であり、家族であるムッシュとさよならするまでの日々を綴った物語である。普通この手の作品って感動的で泣けるはずなのに、そこまで感動も涙も私は覚えなかった。何でそうなのか理由を考えてみたが、①絵本ではなく小説の中で縫いぐるみのコアラが喋り、自由に動く事にやはり違和感があった。...さよなら、ムッシュ/片岡翔

  • 鴨川食堂まんぷく / 柏井 壽

    ☆☆☆心に秘めた思いや後悔を持つお客が、もう一度食べてみたいと切に願う思い出の料理を捜し出し再現して食べさせるという、そんな食の探偵事務所を併設する父娘が営む京都の鴨川食堂が舞台の連作短編集。探偵調査をするために約2週間ほどかけて日本全国を飛び回る事もあり、その間は食堂を閉めているのだろうから、そんなんで採算が合うのだろうか。そして、そもそも何で食堂が、そんなクソ面倒な事をするのか、又しなければいけないのか意味が分からなかった。思い出の料理を食べさせる飲食店とかいう設定なら、他の小説でもTVドラマなんかでも多分似たのがありそうで、そこは同じようなものでも作者の筆力でカバーして面白い作品を書いてほしい所だが、作者の筆力不足を誤魔化すためと、他の同じような作品との差別化をさせるための特徴として食の探偵事務所と...鴨川食堂まんぷく/柏井壽

  • たゆたえども沈まず / 原田マハ

    (名作、傑作、秀作)19世紀末の華やかなフランス美術界を舞台に、日本の浮世絵をフランスで売り込もうとする美術商の林と助手の重吉。そして、無名画家のゴッホと彼を支える弟の美術商のテオ。この4人を中心にした史実とフィクションを織り交ぜた物語で、ゴッホ以外に、美術商の林と弟のテオも実在の人物らしい。私は、ゴッホの事を世界的に有名な画家として名前しか知らないし、絵画を見るのは好きだけど美術界には興味が無いから、ゴッホの史実が多少歪曲や創作されていても分からないし、物語自体が面白ければいいと思って読んでいた。それで、カバー裏の紹介文に「読み始めたら止まらない」と書かれてあったけど、何か小難しそうなフランス美術界の話で、それはないだろうと思っていたが、本当に本当に面白くて読み始めたらページを捲る手が止まらなくなった。...たゆたえども沈まず/原田マハ

  • サラバ!(下) / 西 加奈子

    ☆☆20年近く特に何も努力する事なく何をやっても上手くいき、人生なんてちょろいものと仕事も女も順風満帆に謳歌してきた歩だが、30歳になって髪が抜け始めてからすべてが狂い出し、モテない若ハゲの無職という底辺にまで転がり落ちてしまう。そんな歩のどうしようもなく惨めな気持ちが痛い。歩のみすぼらしい年上の彼女の澄江の悲しみが痛い。父に裏切られた元婚約者のKさんの悲しみが痛い。下巻では読んでいて登場人物らの心の痛みが刺さるようで苦しかったが、一番辛かったのが、歩が澄江と別れるシーンと、歩の高校時代の親友と大学時代の女友達と歩の3人でいつもつるんでいたのに、歩が1ヶ月ほど実家に帰っている間に、親友と女友達が付き合い始めているという事を歩に告げるファミレスでのシーン。この2つの歩が打ちのめされて傷つくシーンが、この作品...サラバ!(下)/西加奈子

  • サラバ!(中) / 西 加奈子

    ★☆☆エジプトから帰国して両親は離婚し母子3人になった家族は、母方の祖母や叔母の近くに住んでいた。しかし、別れた夫に生活費を出してもらって食わせてもらっているだけの母は、いろんな男と恋愛をするようになり、姉は中学校へも行かなくなり高校進学もしないで変な宗教の教祖様的存在に祭り上げられ、歩は、ヤコブの事もサラバもほとんど忘れ、イケメンだから多くの女生徒らにモテながら、サッカー部に所属していたから学校内カーストでも上位にいた中学生活を満喫していた。歩の高校時代も、それは大きく変わる事はなかったが、あの阪神淡路大震災が起き、歩は家族から逃れるように東京の大学へ行き、更にぬるま湯のような学生生活を送り、姉は宗教から離れ父親の海外転勤にいっしょに付いてドバイへ行ってしまう。こうして歩の家族は次第にバラバラになってい...サラバ!(中)/西加奈子

  • サラバ!(上) / 西 加奈子

    ☆☆父親の赴任先のイランで生まれた主人公の少年の歩には、普通の人っぽい優しい父親と、いつでも自分の直感を信じて決して思いを曲げない自己中な母親と、生まれた時から筋金入りの奇人変人の姉がいた。この姉が、かなりの異常者で、とにかくこんなキ〇ガイが同じクラスにいたら絶対嫌だし、ましてや家族だったら堪らない。姉は今で云う所の精神疾患を伴う発達障害だと思われ、毎日々家や学校で数々の波乱を巻き起こしていき、特に母親は、この姉との日々の攻防に疲れ果て心底辟易していた。歩は、イランでの生活、帰国後の大阪での生活の中で、姉を反面教師にしながら人と波風を立てずに上手く接する方法を学んでいき、家でも外でも素直ないい子の大人しい少年になっていた。そんなクレイジーな姉も、小学校の高学年になってくると少しは落ち着いてはきたが、そんな...サラバ!(上)/西加奈子

  • 時限病棟 / 知念実希人

    ★☆目が覚めたら見知らぬ廃病院のクローズドフロアに拉致監禁されていた、男性外科医2人、女性麻酔医1人、オペ室の看護師2人の計5人。5人はクラウンと名乗る謎の人物から、6時間という制限時間内に廃病院から脱出するリアル脱出ゲームを強いられ、それと同時に、過去のある事件の真相を究明する事も迫られる。そして5人は全員、その事件の重要人物との繋がりがあった。もし制限時間内に脱出できなかったら、1階の待合ロビーに仕掛けられているガソリンに引火させ病院ごと大爆発する事になるらしい。本作は、前作「仮面病棟」と同じ病院が舞台だが、前作の登場人物は出てこない。最初のページに舞台の廃病院の見取り図があるが、これを見るといろいろとツッコミ所が多過ぎる。まず病院の1階に受付がなく、事務所もなく、トイレもない。同じく1階にオペ室があ...時限病棟/知念実希人

  • 沈黙のパレード / 東野圭吾

    ☆湯川教授が登場するガリレオシリーズの第9作目食堂の常連客から愛されていた店の看板娘が失踪してから3年後、他県の屋敷の焼け跡から白骨遺体となって発見される。犯人として1人の男が浮かび上がっていたが、その男は23年前にも女子児童を誘拐し殺害した犯人として検挙されたが黙秘を続け、裁判で証拠不十分として無罪となっていた。そして、今回もまた証拠不十分として釈放されてしまう。その男が食堂に現れ遺族である両親を挑発し、両親と食堂の常連客らの怒りが爆発する。その後、町の一大イベントのパレードの日に、その男が何者かに殺害される。それは、両親や食堂の常連客、知人ら町の人グルの犯行なんだろうか。それを警察捜査に協力する湯川教授が解き明かすといったお馴染みの内容。最初から町の人らの犯行らしいというのは、ミステリー小説的に真相は...沈黙のパレード/東野圭吾

  • レヴェナント 蘇えりし者 / マイケル・パンク

    ☆☆1820年代のアメリカで、罠猟遠征隊にいた主人公の男は、グリズリーに襲われ瀕死の重傷を負う。しかし、主人公の付き添いに残された2人の仲間に裏切られ銃やナイフ、その他の装備も奪われ荒野に1人置き去りにされてしまう。主人公は、裏切った仲間2人に復讐を誓い、歩けないほどの全身大怪我を負いながらも、飢えや寒さ、現地インディアンの襲撃、野生動物との闘いと幾多の苦難を乗り越えて必死に生き抜いて裏切者を追うサバイバル小説。主人公がグリズリーに襲われたのは不運もあるけど、注意を怠った本人の責任もあるし、瀕死の主人公に数日付き添って主人公が死ぬのを待っていた仲間は、自分達の命の危険が増す中で、主人公を置き去りにして見捨てたのはしょうがない事かなと思った。それに対する主人公の激しい怒りも、まぁ御もっともかなとも思うが、仲...レヴェナント蘇えりし者/マイケル・パンク

  • にじいろガーデン / 小川 糸

    ★☆夫と別居しているアラフォー女性の泉は、自殺しようとしていた女子高生の千代子に声をかける。その後2人は意気投合し、お互いに同性愛の恋人として惹かれ合い駆け落ちして、冬は雪深い田舎のボロ家を借りて泉の息子の草介を含め3人で生活する事になる。生活を始めてしばらくすると、千代子が泉と知り合う前に関係を持った男性の子供を妊娠している事が分かり、娘の宝を出産し、母2人と優し過ぎる息子の草介、パワフルでミラクルな娘の宝の4人家族での生活になった。近隣住民からの嫌がらせを受けた後に和解したり、ボロ家を改装してゲストハウスを開業したりして、慌ただしい中にも穏やかで幸せな生活を15年以上送った後に千代子の癌が発覚する。そして、千代子が退院後に家族は、泉と千代子の結婚式とハネムーンを兼ねたハワイ旅行へ行き幸せな家族4人の時...にじいろガーデン/小川糸

  • 会えなくて良かった

    今日、日赤でCT検査の順番待ちをしている時に、看護師さんが〇〇さんと名前を呼んだ。〇〇さんとは、自分がもう36年も前に初めて本当に好きになった女性で、告白してフラれた後も丸3年間は、本当に本当に片時も忘れた事がなかった人だった。そして、その名前が呼ばれたら2つ隣の長椅子に座っていた中年の女性が立ち上がって、検査室に向かってこちらへ歩いてきた。私の前を通った時、私は長椅子に座りながら下からそっと見上げた。そうしたら、その中年女性は、私の知っていた〇〇さんではなかった。その瞬間、あぁ良かったって思った。だって日赤にCTを撮りに来るというのは何かしらの病気に違いないから。自分をフッた相手だけど、やっぱり健康で幸せでいてほしいんだなと、自分の気持ちを確認できた。私にもまだ小さな優しさが残っていた。会えなくて良かった

  • リターン / 五十嵐貴久

    ☆☆☆10年前に猟奇殺人事件を起こしたシリアルキラーで、銃弾を胸と腹に2発撃ち込まれても不死身の、まるで映画「13日の金曜日」のジェイソンようなモンスターのリカと名乗る女が、10年の時を経て新たに動き出す。本作は、その不死身のモンスターに対する女刑事を中心に描かれている。まず、この作品には大きなミスがある。小学生らが、犯人の女が運転する車を朝の8時に見たと言って確定事項になっているのに、3ページ後には何故かいきなり7時30分に変わってしまっている。これはちょっと看過できない。なんでこんなありえないミスが起こるんだろうか。いったい校正はどうなっているんだ。他にも、刑事が上司に何の相談も連絡もなしに、勝手に犯人と接触交渉し抜け駆けして1人で逮捕に向かうなんてあるわけがないし、麻酔を打たれて意識のない成人男性や...リターン/五十嵐貴久

  • 不安だけど頑張る

    人生には辛い事、嫌な事、先行きが不安な事が多過ぎる。それでも、みんな頑張って生きている。自分も頑張るしかない。そんな中でも、無事に生かされている幸せに感謝。不安だけど頑張る

  • 天日干し

    朝から天気がいいから毛布を2枚干した。心もいっしょに天日干しできたらいいのに。今日も無事に生かされている事に感謝。天日干し

  • 黒猫の小夜曲 / 知念実希人

    ☆この世に大きな悔いや未練を残し地縛霊となって縛られて浮かばれない魂を救うために、我が主様(神?)から地上に使わされた天使or死神?のような霊的存在が、黒猫の姿を借りて浮かばれない魂達を成仏させていく。まずは記憶喪失の若い女性の魂を、交通事故で昏睡状態の別の若い女性の体に一時的に入れて蘇らせ、黒猫の飼い主及びパートナーとして話の中心に置き、その後に妻に寄り添う製薬会社の会長の魂、殺人事件の犯人を逮捕できないまま病死した刑事の魂、恋人の酷い裏切りに遭った生きている女性と救っていく中で、それらの人達が、製薬会社に関する事件に繋がっている事が明らかになっていく。第三章の話で、アフリカにボランティアに行った男が、現地でタトゥーを入れてエイズになるのだが、周囲でエイズが蔓延しているような所で、タトゥーを入れるような...黒猫の小夜曲/知念実希人

  • 愛されない

    まともに人を愛せなかった。そして、誰からも愛されなかった。それでも頑張って生きてきた。こんな人生でも感謝できる事は沢山ある。世話になった人達に感謝、自分自身に感謝。愛されない

  • 予想通り

    自分の容姿、性格、能力、財力を考えれば将来の自分なんて大体想像ができる。私も子供の頃から予想がついていたし、その予想は大方当たっていた。でも、それは与えられた運命と自分自身が選んできた事だから・・・。予想通り

  • あの頃の

    あの頃の君はもういない。でも、あの頃から続く自分は今もここにいる。愛が消えても思い出は残る。ありがとう、あの頃の君、あの頃の自分。あの頃の

  • 今日まで生きてきた。

    私は今日まで生きてきた。苦難、苦悩、無能の中で生きてきた。辛くて苦しくて寂しくて虚しかったけど、自分なりに頑張って懸命に生きてきた。そんな私に誰もご褒美はくれないけど、生かしてもらってきた事がご褒美なのか罰なのか。それでも与えられた幸せに感謝しながら明日からも淡々と生きる。それしかできないから。今日まで生きてきた。

  • 聖なるメシアの遺産 / ジェームズ・ベッカー

    ★☆☆刑事と大英博物館の学芸員の元夫婦が、敵の追跡や攻撃をかわしながら、イギリス、エジプト、インドを股にかけ、遥か昔に封印されたキリストの聖遺物を探し求める冒険アクション小説。主人公の元夫婦に対する敵が、聖遺物を手に入れ、その未知の力で途方もない大金を得ようとする企業の創業者と、キリスト教を守るために人を殺してでも聖遺物を破壊して永久に誰の目にも触れさせたくない神父と2人いるのだが、序盤の方で企業の創業者の男が、美術品の鑑定が行われている貴族の館を警護する主人公の刑事の携帯にGPSを仕込むが、ただ単に学芸員の元妻に頼まれて館を警護していただけで聖遺物の事など知りもしないし、ましてや聖遺物を追ってもいない段階でGPSを仕込む理由がなくて話に無理がある。そもそも、絶対に後世の誰にも知られてはいけないはずのキリ...聖なるメシアの遺産/ジェームズ・ベッカー

  • 父と母に感謝

    生前の父の事は、嫌いでバカにしてずっと蔑んできたけど、父が一生懸命に働いてくれたからこそ家族の幸せがあったんだ。父の人生は、つまらない人生だったのかもしれないけど、それでも凄く大きな意味のある立派な人生だったんだと今は思えるようになった。それと比べて私の人生は、誰かのためになっていたりするのか。私の人生に何か意味はあるのか。でも、私が生きて来れたのも、私の幸せのすべては、父と母がいてくれたからこそのものだ。今はただ父と母に深く深く感謝しかない。父と母に感謝

  • 私の人生

    私の人生は、苦難の人生。私の人生は、苦悩の人生。私の人生は、無能の人生。それでも私の人生は、幸せな人生でもあった。だから今日まで生かされてきた事に感謝。私の人生

  • 春の晴天

    今日は、雲ひとつない春の晴天。世の中も、自分の人生も、ずっと晴天ならいいのに。それでも今日も無事に生かされている幸せに感謝。春の晴天

  • ラスト ワン マイル / 楡 周平

    ☆☆宅配業務で業績を伸ばしてきた大手運送会社。しかし、ここへ来て大口取引先の大手コンビニチェーンから相次いで切られ、更には相手の創成期から支えてきたネット通販会社からも運送料値下げの無理難題を押し付けられ窮地に陥っていた。そこで起死回生を図るべく新しいネット通販ビジネスを考案し、不義理な憎きネット通販会社に対抗していく。作者は、ビジネスに詳しいかもしれないが、読者には、そんなにビジネスに詳しくない人もいるだろう。登場人物の会話に主語が抜けていたりすると、逆に取り違えて読んでしまい意味不明になった事が何度かあったし、他にも紛らわしい言い回しで意味不明になった事もあった。作品を多くの人に存分に楽しんでもらうためには、それらにもう少し配慮が必要だったと思う。作中で、テレビとネット通販が繋がれば誰もパソコンでネッ...ラストワンマイル/楡周平

  • ありがとうの言葉を大切に

    人から何かしてもらったら、ありがとうと言うようにしている。もちろんそんなのは当たり前の事だけどね。そして、大切なのは、ありがたいという気持ちを持つだけでなく、ちゃんと相手に、ありがとうと言葉にして言う事。これからも忘れずにいたい。今日も無事に生かされている事に感謝。ありがとうの言葉を大切に

  • 感謝豊来

    生きるとは、命がある事、生活できる事。人生には辛い事が本当に沢山あるけど、それでも今日まで生かされてきた幸せに感謝。感謝豊来

  • 偽善でもいい

    それが結局は、自分のための偽善でもいい。やらないよりはまし。偽善でもいい

  • 素直な人になりたい

    本当の自分と、素直な自分。似ている事の様で少し違うのかもしれない。このブログには、すべての自分をさらけ出しているわけではないが、本当の自分を書いていると思う。でも、素直な自分の方はどうなんだろうか。なるべく素直な気持ちを書こうとはしているけど・・・。今日も住む家がある事、母親が居てくれる事、ご飯が食べれる事、お風呂に入れる事、安心して眠れる事。これらの決して当たり前じゃないありがたい幸せに感謝。素直な人になりたい

  • 失念

    昨日、父親の命日だったのを姉に言われるまで完全に忘れていた。毎朝やっている母親のボケ防止テストで時々母親に訊いていたのに。自分にとって父親とは、やはりその程度の存在だったのか。失念

  • 春の希望

    昨日は、新しい春の門出、未来への希望として素晴らしい晴天で本当に良かった。今はまだ何かと不便で嫌だと思うかもしれないけど、いつか未来に夢を結ぶ事になるはずだ。きっと神様も祝福してくれているんだと確信が持てるような青空だった。そんな晴天の春の空に大きな希望の花が咲いた。私も頑張って生きていつか車が納車されるのを待とう。今日も無事に生かされている事に、未来に希望を持てる事に感謝。春の希望

  • タイトルが入力されていませんよ

    子供の頃、自分は何に成りたい、何に成れると思っていたんだろうかと思い返せば、自分は落ちこぼれだし無能だから何にも成れないんだろうなって思っていたような気がする。あの頃の自分の予想は、ほとんど当たっていたけど、自分の将来が分かる程度には頭が良かったのかな?タイトルが入力されていませんよ

  • 新車を購入

    車を買ってしまった。とは言っても納車は予定では1年4カ月先だ。そんな1年4ヶ月も先まで自分が生きているか分からないし、生きてたとしても寝たきりとかになっていて車に乗れない状況になっているかもしれないし、世の中が天変地異で、とんでもない事になっているかもしれない。だから、今回の車の購入は、今までで一番長く迷ってしまった。でも、人間生きていく中で夢や希望があれば嬉しいし頑張れるかもしれないから、1年4カ月先までワクワクドキドキで待っていられたらいいんだけど。新車を購入

  • 調教部屋 / ポール・フィンチ

    ☆☆イギリス各地で38人もの女性が失踪する謎の事件が起きていた。事件を捜査するのは、国家犯罪局内の厄介者でアウトローな部長刑事で、担当を外されても独自に勝手な捜査を続けようとしていた。犯人の犯罪者集団は、クライアントから高額な料金を取り依頼された女性を誘拐し、クライアントにレイプさせ、その後に女性を殺害するという闇ビジネスを展開していた。主人公の部長刑事は、38人の中の1人の被害者女性の妹と共に犯人グループに迫る。オーソドックスな刑事サスペンス物で、それ以上でも、それ以下でもない普通な作品。しかし、何でこの手の刑事サスペンス物は、どれも同じように優秀な刑事だが上司の命令通りには動かないはみ出し者の刑事が主人公なんだろうか。オマケに主人公の女上司は元恋人というのも他で何度も目にしたような気がするが・・・。調教部屋/ポール・フィンチ

  • 不安しかない

    子供の頃から未来には不安しかなかった。ポストに郵便物が配達されれば悪い知らせだと思うし、電話が鳴れば悪い知らせだと思ってしまう。満ち足りた今、明るい未来というのを経験してみたかった。不安しかない

  • 監禁面接 / ピエール・ルメートル

    ☆☆会社をリストラされて失業4年目の57歳の主人公の男は、愛する妻との生活のために何とか再就職しようとしていたら運良く一流企業の最終選考に残った。そして、最終選考の試験内容が、その再就職先企業の役員会議を襲撃して役員を監禁、尋問するというものだった。第一部「そのまえ」では、主人公の視点で、妻を愛し真面目な面もあるが、短気で暴力的で短絡的な主人公のクズ人間ぶりを描き、第二部「そのとき」では、最終選考を企画、進行する警備保障会社社長の視点で、崖っぷちで企業側に騙された事を知った主人公は自暴自棄になり、最終選考を行う関係者らに復讐しようとする姿を描き、第三部「そのあと」では、再び主人公の視点で、逮捕され収監された後の主人公を描く。そこであの最終選考の時に、主人公が再就職先企業の裏金を巧みに盗み取った事が明らかに...監禁面接/ピエール・ルメートル

  • 遠い人

    忘れられない人、忘れてはいけない人。もう遠い人だけど人生の大切な思い出。人間だから、人を愛し愛されたい。私が今ここに、こうしていられる事に感謝。遠い人

  • 一人の人を想い続けて

    たとえもう二度と会えなくても、一人の人を何年も何十年も想い続けて。そんな苦しいけど素敵な恋がしたかった。そんな強い人間になりたかった。一人の人を想い続けて

  • 平行線の繫がり

    あの人にLINEで連絡したいけど何も言う事がない。別に「元気でやってる?」だけでも全然いいんだけど・・・。思えばあの人とは平行線の繫がりなんだな。完全に交わる事もないし、大きく離れる事もない。それでいいのかな。そして私は、今日も無事に生かされている事に感謝。平行線の繫がり

  • 心の中から締め出せない人

    一昨日、玄関であの人(3号)を見かけた。少しだけ胸がドキドキした。やっぱり何だかんだ云っても、あの人の事が一番気になるんだろうな。絶対にどうにもできない人なのに・・・。苦しくはあるんだけど、ただドキドキできるというだけでも私は幸せなんだろうな。だから幸せに感謝。心の中から締め出せない人

  • 負け続けてきた人生

    小中学生時代は落ちこぼれで、高校卒業後に就職してからはずっと無能で、20代前半で身体障害者になって、もう負けて、負けて、負け続けて生きてきた人生だった。それでも今日まで生かしてもらえた事に感謝したい。でも、一回ぐらいは大勝利したかった・・・。負け続けてきた人生

  • 生きているから

    その苦しみを知っているから。その切なさも知っているから。それが人間だから。それが生きているって事でもあるから。そのすべてに感謝できる人間でありたい。生きているから

  • 足跡

    歩んできた道に延々と足跡が残る。遠く遠く、近く近く、どこまでも・・・。足跡

  • 歓喜を経験したい

    人生の歓喜があって高揚があって、その後に裏切りとかがあって悲嘆にくれる人もいる。私の人生は不幸で最悪だと思う人もいる。でも、世の中には、その最初の歓喜も高揚も、まったく経験できない人だっている。最後に裏切られてでもいいから、一度でいいから歓喜や高揚を経験してみたいと思う人もいる。一度は、一時期は、楽しくていい思いを経験できたんだし幸せだったんだから、私は、そんな人生が羨ましい。でも、まぁそんな人が結婚詐欺とかに引っかかるんだろうな。歓喜を経験したい

  • 辛く長い道のり

    私の人生は、嫌な事、苦しい事、不安な事だらけで、歓喜の時なんてたったの一度もなくても、それでも辛く長い道のりを歩いていかないといけない。生かされている事に感謝の思いを刻みながら。辛く長い道のり

  • 人生の値打ち

    私の人生には何の値打ちもない。親孝行もしてこなかった。人のためにも何もしてこなかった。当然、世のためにも何もしてない。それでも、こんな私でも生かしてもらっている。その事に感謝の気持ちを忘れてはいけない。人生の値打ち

  • 穏やかに生きたいだけ

    誰だって酷い目、辛い目、悲しい目には遭いたくない。それが怖いから、不安だから、いろいろ先の事を心配してしまう。特別に大きな幸せなんて必要ない。毎日を穏やかに生きたいだけ。ただそれだけ。今の私は、まだ幸せなのかも。だから今日も無事に生かされている事に感謝。穏やかに生きたいだけ

  • フライトプラン / ピーター・A・ダウリング、T・ヘイズ、B・レイ

    ☆☆☆数日前に突然に夫を亡くした女性が、6歳の娘と共にベルリンからニューヨークへ向かう飛行機に搭乗するが、機内で母親が眠っている間に娘が行方不明になってしまい、娘の荷物も搭乗券も消えていて、乗務員も周りの乗客も誰一人として最初から娘の姿を見ておらず、搭乗者名簿にも娘の記載がなかった。更に娘は数日前に父親と共に死亡しているとの情報が示される。母親は半狂乱になりながら必死に娘を捜すが、乗務員や乗客からは精神異常者に見られてしまう。内容的には面白いのだが、ここまで犯人らの犯行が完全に運だけが頼りのいい加減な作品を、私の読書人生で他に読んだ事がない。よくこの杜撰でテキトーなプロットで小説(映画の脚本)を書こうと思ったなと感心してしまうくらいツッコミ所満載だ。(運頼りの犯行のツッコミ所)母娘が夫の棺と共にあの飛行機...フライトプラン/ピーター・A・ダウリング、T・ヘイズ、B・レイ

  • 母への不安

    日々の生活の中で、母親のボケが進むほどに不安になってしまう。私が去年と一昨年、長期間入院したのも影響していると思うと居たたまれない気持ちにもなってくる。それでも明るい気持ちで、生かされている幸せに感謝する事ができるだろうか。母への不安

  • 文明の終焉

    近い将来、文明が破壊され終焉を迎える。日本人で生き残れるのは約600万人。それが本当で実際に起こるなら、何も心配はいらないどころではない。とてつもない大惨事だ。ごく一部の人だけが救われる教えであり導きなら、そんなものに慈悲はない。今日も幸せに感謝している私は、楽に生き残れるとは到底思えないのだが・・・。文明の終焉

  • 抱きしめてやりたい

    この前ふと思った。哀しい自分を、苦しい自分を、愛おしい自分を、ギュっと強く抱きしめてやりたいと。人生辛い事が本当に多かったけど頑張って生きてくれてありがとう。抱きしめてやりたい

  • 人は変われない

    人生経験によって人の思いというのは変えられる事もあるだろう。けれど、根本的な部分で人は何にも変わらないし変われない。良くも悪くも人とはそういうもの。今日も無事に生かされている事に感謝。人は変われない

  • 屋上のテロリスト / 知念実希人

    ☆☆☆太平洋戦争の終戦時に日本は敗戦を受け入れず、日本の国土はアメリカによる西側の民主主義国家と、ロシアによる東側の社会主義国家に分断され、両国の領土の間には高くて長い壁が築かれていた。そして、終戦から70数年後、西側の高校の屋上から飛び降り自殺しようとしていた男子高生を呼び止めた女子高生が、その男子を巻き込んで世の中をひっくり返すためのテロを画策遂行する。テロを首謀する女子高生が日本最大の財閥の会長で、何十億という大金を投入してテロを起こし東西日本を統一しちゃうぞーっという、お寒いギャグにもならない、お子ちゃま向けなチープストーリーで、序盤から予想した通りの結末で終わった。とにかく登場人物全員が、スッカスカのぺらっぺらでまったく魅力がなく、西側の大統領と東側の書記長の存在感の軽さもちょっと酷い。そして、...屋上のテロリスト/知念実希人

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