タルメリック叔父の憂欝~ジェシル番外編
評議院の最高責任者であるタルメリック・ローデンビッキは深いため息をついた。その様子に秘書であるベレッカ・サンピ―ラサは同情の眼差しを送る。「タルメリック様、また、ですか……?」「ああ、そうだ……」タルメリックはベレッカに顔を向け、再びため息をつく。「君は若くて有能で容姿も良い。それだけではなく、三児の母としても見事な物だ……」「ありがとうございます」ベレッカは頭を下げる。「これも、良縁を結んで下さったタルメリック様のお蔭でございますわ」「わしは、わしに関わった者たちが皆幸せになってもらうのが、何よりも好きなのだよ」タルメリックは優しい笑みを浮かべる。「君を妻にしたダングレンも優秀なエンジニアだ。この前『あんな素敵な女性を紹介して頂き、心から感謝いたします。彼女のお蔭で、自分は研究に没頭できます』なんて礼を...タルメリック叔父の憂欝~ジェシル番外編
2024/11/25 09:17