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ザ・競馬予想(儲かるかも?) https://blog.goo.ne.jp/goo0348_2007/

主に競馬予想をしています。綿密な予想をしていますのでレース予想において、参考になるとおもいます。

映画が好きな人もよろしくお願いします。

ディープインパクト
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甲賀市
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甲賀市
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2007/04/21

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  • 映画 女相続人(1949) 女の復讐劇

    文豪ヘンリー・ジェイムズの『ワシントン広場』を原作とする映画化作品が今回紹介する女相続人。内向的で優しい性格な女性だと思って付き合ってみたら、次第に気が強い女性に変貌してしまったなんてことを経験したことのある男性は多かれ少なかれ居るだろう。時々、思わぬことから女性の強さを感じることがあるが、まさに本作の主人公の女性がその通り。前半と後半の性格がガラッと変わるのだが、女性の強さというよりも男性からみれば恐ろしさを感じさせる。父娘そして男女の愛憎を描いたストーリーの紹介を。1850年ごろのニューヨークのワシントン広場の近くにおいて。豪邸を構えていて医者をしているオースティン(ラルフ・リチャードソン)は、美しく社交的な妻が亡くなってしまうのだが、娘のキャサリン(オリヴィア・デ・ハヴィランド)は、なぜか内向的で容...映画女相続人(1949)女の復讐劇

  • 映画 ミッドナイト・エクスプレス(1978) トルコを舞台にした脱出劇

    人間の尊厳を感じさせる映画が今回紹介するミッドナイト・エクスプレス。タイトル名を日本語に直訳すると『深夜特急』ぐらいの意味になるが、暗喩として『脱獄』の意味が含まれる。もちろん本作の内容は列車に乗って旅行するストーリーのはずがなく、脱獄をテーマにした映画。ちなみに本作は実話を基に今や映画監督として巨匠にまで登りつめたオリバー・ストーンが脚本を担当。パワフルでバイオレンスなタッチは彼による貢献度が大きい。そして非常に見所が満載で印象的なシーンが多い映画になっている。アメリカ人が異国の地で絶望感に叩き落とされるストーリーの紹介を。1970年、アメリカが中東諸国との関係を悪化させていた頃。アメリカ人のビリー(ブラッド・デイヴィス)はトルコのイスタンブール空港でハシシ(麻薬)を密輸しようとした罪で当局に逮捕される...映画ミッドナイト・エクスプレス(1978)トルコを舞台にした脱出劇

  • 映画 驟雨(1956) リアルな夫婦生活を描く

    生涯独身の俺にはわからないのだが、おおよそ夫婦の倦怠期というのは結婚して何年目ぐらいから入るのだろう。倦怠期なんか訪れず末永く夫婦ラブラブなんて人も少なからず居るのだろうか?そんなことを、ふと考えさせられた映画が今回紹介する驟雨。ちなみに読み方は『しゅうう』と呼び、意味は『急にどっと降りだして、しばらくするとやんでしまう雨のこと』(goo辞書より)。本作の佐野周二と原節子が演じる夫婦が突然言い合いを始めたり、また元通りになったりする様子の例えとして驟雨がタイトル名になっている。よく夫婦をテーマにした映画に、夫婦の絆を描いた作品を見受けられるが、本作から夫婦の固い絆を感じることはできない。なんせ冒頭から退屈そうに夫婦そろって欠伸をするシーンから始まるのだ。これがごく普通の夫婦関係だと感じさせるストーリーの紹...映画驟雨(1956)リアルな夫婦生活を描く

  • 映画 スリ(1959) 渋い犯罪映画

    フランス映画界の巨匠ロベール・ブレッソンの作品と聞いても個人的に心に響かなかったのだが、前々から気になっていた映画が今回紹介するスリ。本作でスリの仕方を学ぼうと思って観るのは間違い。むしろスリの快感に溺れていく主人公の心理描写に個人的には惹きつけられた。早速だが犯罪から抜け出せない若者のストーリーの紹介を。ミシェル(マルタン・ラサール)は、競馬場で婦人からスリをして成功したかと思いきや1分後には逮捕されてしまう。しかし、証拠不十分で釈放される。だが今度は地下鉄でスリの現場をみてしまい、それを切っ掛けにスリをしまくる。そんな彼に警察やスリのプロも近づいてくるのだが・・・スリのシーンだが、その手際の良さに惚れ惚れする。スリの練習のシーンなんかも描かれており、思わず参考にしたくなる人もいるはずだ。しかし、そんな...映画スリ(1959)渋い犯罪映画

  • 映画 エンド・オブ・ウォッチ(2012) リアル警察映画

    最近はジェイソン・ステイサム主演のアクション映画ビーキーパーの評判が良いようだが、監督のデヴィッド・エアーの傑作が今回紹介するエンド・オブ・ウォッチ。我らが大谷翔平のドジャースの本拠地で知られるロサンゼルスを舞台にしているが、その中でも重犯罪地区であるサウス・セントラルでストーリーが繰り広げられる。日本からも多くの人がドジャーススタジアムへ応援に駆け付ける人が多いと思うが、どんなに間違ってもサウス・セントラル地区に入ってはいけないと忠告しておこう。本作を観ればわかるが、この地域はやばい。ロサンゼルス市警の警察たちだが、日本の警察が天国に思えるぐらい、日常的に命の危険に晒されている。しかも、その犯罪がえげつないのが多いので、警察官になりたがっている人もロサンゼルス市警として働くのはだけは止めろ。ロサンゼルス...映画エンド・オブ・ウォッチ(2012)リアル警察映画

  • 映画 地上(ここ)より永遠に(1953) 軍隊の内部批判

    『シン・レッド・ライン』も映画化されている小説家ジェームズ・ジョーンズによる原作の映画化作品が今回紹介する地上(ここ)より永遠に。腐敗した軍隊の内部を徹底的に批判した映画だが、今ではそのような映画は多く見られるが、本作はそのような映画の走りである。上官に逆らったために苛めや猛烈なシゴキに遭ったりで、強烈なパワハラが描かれている。しかし、本作はパワハラを描きながらも、恋愛、友情も描かれており、感傷に浸れる作品でもあるのだ。早速だが、ストーリーの紹介を。1941年、ハワイのオアフ島において。兵営にラッパ手であるプルーイット(モンゴメリー・クリフト)が転属してくる。彼はボクシングの腕を見込まれて上官のホール(フィリップ・オーバー)からボクシング部に入れと誘われる。しかし、ブルーイットにはボクシングの練習の最中に...映画地上(ここ)より永遠に(1953)軍隊の内部批判

  • 映画 ブローニュの森の貴婦人たち(1945) 女の復讐を描く

    フランスの観光スポットであるブローニュの森だが昼間は安全らしいが、夜はいかがわしい街に変身してしまう治安の悪い場所。フランスへ観光する際は気をつけてください。まあ、夜はドコモ治安が悪いので出歩かないことに越したことはない。とりあえずは俺がアドバイスをしておこう。そんな俺のアドバイスとは関係なく前から観たいと思って観たのが今回紹介するロベール・ブレッソン監督の映画ブローニュの森の貴婦人たち。古い映画であり、内容も古さを感じさせるが、何度も原作が映画化されているピエール・ショデルロ・ド・ラクロの『危険な関係』を思い出させるような恋愛を利用して、自分を裏切った相手を滅ぼそうとするストーリーが描かれている。マリア・カザレス演じる女主人公の遠大な復讐を描いたストーリーを紹介しよう。上流階級で暮らすエレーヌ(マリア・...映画ブローニュの森の貴婦人たち(1945)女の復讐を描く

  • 映画 ダラス・バイヤーズクラブ(2013) エイズへの偏見

    笑える話だが、かつてはエイズっていうのは同性愛者がなるものだと信じられていた。俺も本作が舞台となる1980年代はそのように信じていたし、海外の有名人がエイズに感染したと聞くと、この人は同性愛者だったんだと勝手に決めていた。または少し接触しただけで感染するとも思われていた。そんな偏見を描きつつ、エイズに罹ってしまった患者が余命30日と宣告されながらも生き延びるための戦いを描いた映画が今回紹介するダラス・バイヤーズクラブ。頭が固くて、癒着まみれの政治家たちが作った法律によって不幸を被っている人々がこの世の中に存在しているが、そのような人にも心が響く内容だ。エイズによる偏見に晒されながらも自ら運命を切り拓く男の実話のストーリー紹介を。1985年アメリカ南部のテキサス州ダラスにおいて。電気技師でありロデオのカウボ...映画ダラス・バイヤーズクラブ(2013)エイズへの偏見

  • 映画 アメリカの友人(1977) 危うい友情に感動

    パトリシア・ハイスミス女史の小説を原作とする太陽がいっぱい。アラン・ドロン演じるトム・リプリーを主演にした名作だが、その原作を読んでいない俺は実はその後にもトム・リプリーのシリーズが作られていることを知らなかった。太陽がいっぱいがシリーズ1作目で今回紹介するアメリカの友人は、その第3作目にあたる。今回トム・リプリーを演じるのは怪優デニス・ホッパー。アラン・ドロンとデニス・ホッパーが同じ役を演じているのだが、全くイメージが異なるし、キャラも違う。まあ、映画的には続編でもなく、もちろん太陽がいっぱいを観ていなくても本作から見ていてもオッケー。本作はもちろんサスペンス映画であり、スリルを感じさせる場面もある。しかし、俺はスリルを味わいと言うよりも、男同士の危うさと脆さを抱えた友情に共感を覚えた。ちなみにパトリシ...映画アメリカの友人(1977)危うい友情に感動

  • 映画 近松物語(1954) 男女の逃避行

    今年は外国映画ばかり紹介してないで、日本の映画も当ブログで紹介しようかと思っている。1950年代の日本の映画の面白さに気付いたことがその理由。今まで日本の映画と言えば黒澤明監督作品ばかり見ていたが、他にも素晴らしい映画監督が日本にも居ることを気づかせてくれたのが、自分にとっては良い経験になった。今回紹介するのがフランスのヌーヴェルバーグの映画人にも評価が高い溝口健二監督の映画近松物語。タイトル通り近松門左衛門の人形浄瑠璃を下敷きにして、色々と脚色されているらしい。本作は江戸時代の主に京都を舞台にしているが、昔風の商人が話している関西弁が個人的にはツボ。極道の妻たちにおける関西弁は力が入り過ぎて違和感があるが、本作における少しばかり間の抜けたトーンは心地良い。台詞回しは楽しいが、男女の一途な想いを感じ取れる...映画近松物語(1954)男女の逃避行

  • 映画 エヴァの告白(2013) 移民の歴史がわかる?

    アメリカという国は、ヨーロッパ各国で戦争など悲惨な経験をして、夢や希望を求めて渡ってきた人の集まり。しかしながら、彼らの中には新天地アメリカにおいても挫折を味わう人が多い。先にアメリカに渡ってきた者にとって、後から次々にやってくる移民たちは恐れの対象になっていた現状がある。そんなことを理解させてくれる映画が今回紹介する映画エヴァの告白。ヨーロッパからの移民にとっての玄関口に見える自由の女神が、彼らを笑顔で迎えることは無い。ちなみに本作の原題はTheImmigrant。タイトルの意味するところは『移民』。本作では夢や希望を求めてやって来た移民が、過酷な現実を突きつけられる様子が描かれている。今でもアメリカンドリームなんて言葉に惹きつけられる人が多いが、少しは現実を見せてくれるストーリーの紹介を。1921年の...映画エヴァの告白(2013)移民の歴史がわかる?

  • 映画 ニューオーリンズ・トライアル(2003) 陪審コンサルタントという職業があります

    先日12人の陪審員たちが密室で議論を繰り広げる十二人の怒れる男を紹介したが、あの映画を観ている時に思い出したのが今回紹介するニューオーリンズ・トライアル。『ザ・ファーム法律事務所』『ペリカン文書』等が映画化されているジョン・グリシャムによる原作小説の映画化作品だ。ちなみに本作は法廷劇であり、だいたいそのような映画は弁護士対検事、あるいは弁護士対敵側の弁護士という構図で熱いバトルが繰り広げられる展開が多い。本作もそのような面も少しは見られるが、陪審コンサルタントという者が出てくる。少しばかり陪審コンサルタントの仕事を説明すると、無作為に選ばれた陪審員候補の中から自分の陣営に有利になるように十二人の陪審員を選ぶように陰から弁護士にアドバイスする役割の者。本作においても凄腕の陪審コンサルタントが出てきて、すべて...映画ニューオーリンズ・トライアル(2003)陪審コンサルタントという職業があります

  • 映画 野菊の如き君なりき(1955) 純愛ストーリー

    明治の歌人であり小説家である伊藤佐千夫の『野菊の墓』を原作として映画化したのが今回紹介する野菊の如き君なりき。俺は原作を読んでいないのだが、あの文豪夏目漱石が絶賛。明治時代が背景ながら昭和生まれの自分でも感動できる純愛ストーリー。ちょっとばかり凝った映像技術と話法を駆使した作品としても知られている。古き因習によって引き裂かれる恋愛を描いたストーリーの紹介を。何十年ぶりかで故郷へ帰ろうとしている75歳の老人(笠智衆)が60年前のことを回想する。十五歳の政夫(田中晋二)の母(杉村春子)が病気がちのために、母の姪っ子で17歳の民子(有田紀子)が家の手伝いに来ていた。正夫と民子は小さい頃から仲が良いいのだが、そのことは周囲からは好奇の目でみられることになる。祭りを明日に控えた日のこと。正夫と民子は母の言いつけで、...映画野菊の如き君なりき(1955)純愛ストーリー

  • 映画 十二人の怒れる男(1957) 法廷映画の傑作

    ハリウッドには法廷を舞台にした映画はたくさんあるが、その中でも名作として燦燦と輝くのが今回紹介する映画十二人の怒れる男。ご存知の通りアメリカの裁判は陪審制。本作においては、国民の中からほぼ無作為で選ばれた12人の陪審員たちが、裁判で出された証拠品を基に全員一致の原理で有罪か無罪かを決定する仕組み。国民が有罪か無罪かを決めるとは、まさにザ・民主主義。当時の冷戦時代を考えれば、アメリカのプロパガンダ的な作品といえなくもないが、アメリカの底力を感じさせる映画になっている。殆どの時間が密室で繰り広げられるストーリーの紹介を。陪審室において12人の陪審員たちが集まる。その日は異常に暑い日だった。18歳の少年が父親殺しの疑いを掛けられており、あらゆる証拠からこの少年が父親を殺害したのは明白のように思われた。しかし、1...映画十二人の怒れる男(1957)法廷映画の傑作

  • 映画 浮雲(1955) 時代を感じさせる男女が描かれています

    今年は外国映画ばかりに目を向けていないで日本の映画も観るようにしているのだが、1950年代が日本映画の黄金期とは聞いていたが本当にその通りだと思わせられた作品が今回紹介する映画浮雲。本作が制作されたのが、戦後10年しか経っていない時期。戦後の日本の様子が描かれ、男女の時代の価値観を感じさせる作品でもある。大して働きもせずにカネも持っていない男がなぜかモテモテの映画。そんなダメ男を一途に愛する女性を二十四の瞳で主役を演じた高峰秀子さんが演じる。理屈では理解できない男女の恋愛を描いたストーリーの紹介を。第二次世界大戦中のベトナムにおいて、農林省の技師として働いていた富岡(森雅之)だったが、そこへ農林省から派遣されたのが幸田ゆき子(高峰秀子)。富岡には日本に残してきている妻がいるのだが、2人は恋に落ちてしまう。...映画浮雲(1955)時代を感じさせる男女が描かれています

  • 映画 ノスタルジア(1984) これぞ映像の詩人タルコフスキーの傑作

    映像の詩人と呼ばれるソ連の映画監督であるアンドレイ・タルコフスキー。よく彼の作品は難解だと言われるが、今回紹介する映画ノスタルジアは、その中でも難解レベルの作品。俺も最初観たときは、この監督の映像表現や独特のリズムや意味不明の会話のシーンに惑わさせられたのかよく理解できなかった。しかし、彼の他の作品を観たり、監督の経歴、そして繰り返して観ると意外にストーリーは単純で言いたいことはわかってきた。しかし、この監督の凄さは映像の詩人と呼ばれるだけあり、ストーリー展開よりも映像表現に目を奪われる。水や火をモチーフに用いたり、犬や馬といった動物が唐突に表れたりする。家の中なのに雨が降っていたりするので、何で?と思ったりする人もいるはずだが、こういう作風だとしか答えようがない。そんな彼の映像表現が完成の高みに達してい...映画ノスタルジア(1984)これぞ映像の詩人タルコフスキーの傑作

  • 映画 アバウト・シュミット(2002) 定年退職後の人生を迎える

    俺なんかは年金がもらえたら直ぐにでも退職して年金生活をしたいと思っているが、今回紹介する映画アバウト・シュミットは本作のジャック・ニコルソン演じる主人公は定年退職をしてから、何をしたら良いのかわからずおどおどしてしまう。しかし、我が国日本でも仕事一筋で生きてきた人にとっては、主人公と同じような悩みに直面している人がいるのではないだろうか。家庭のことはできない、趣味は一切ない、子供とコミュニケーションができない等、家に居ても何をしたら良いのかわからない。まるで死人同然のような生き方に陥ることの恐ろしさを痛感している人が多いかもしれない。仕事に一途だった男が、第二の人生をどのように生きていくのか。簡単にストーリーの紹介を。ネブラスカ州のオマハで、生命保険会社を無事に勤め上げて定年退職を迎えた66歳になるウォー...映画アバウト・シュミット(2002)定年退職後の人生を迎える

  • 映画 ブルーベルベット(1986) デヴィッド・リンチ監督のお勧め

    先日亡くなられたデヴィッド・リンチ監督。彼の作品を全部観ているわけではないが、個人的には理解不能な映画を撮るイメージがある。もしかしたらワザとわからない映画を撮っているんじゃねぇ。そんな監督作品の中でも個人的に最も好きな作品が今回紹介するブルーベルベット。変態っぽいアクの強いキャラクターが出てくるし、陰と陽の部分を感じさせる二面性が楽しいサスペンス映画。この監督らしい映像センスを感じさせるが、難解な印象は本作にはない。ちなみにタイトルの意味は『青い布の生地』。主題歌にもなっているが非常に聴き心地の良い曲である。どす黒い部分がありながらも、オールディーズな音楽が素敵なストーリーの紹介を。父親が倒れたことを切っ掛けに大学を休学して、地元に戻ってきたジェフリー(カイル・マクラクラン)。父親の見舞いからの帰る途中...映画ブルーベルベット(1986)デヴィッド・リンチ監督のお勧め

  • 映画 サブウェイ123 激突(2009) 現代風にリメイクされています

    昨日紹介したばかりのニューヨーク市の地下鉄ハイジャックというアイデアが秀逸の1974年製作のサブウェイ・パニックのリメイク作品が今回紹介するサブウェイ123激突だ。単純に面白さだけなら本作の方が上をいくか。サブウェイ・パニックにおける地下鉄公安部長と地下鉄ハイジャック犯のリーダーとの心理戦が非常に楽しい映画だったが、本作品においても息詰まるような心理戦は健在だ。そして現代風にリメイクされているだけに金融危機、インターネットといった極めて現代的なツールが活かされている。色々とリメイク基からの変更点はあるが、その内のいくつかを例に挙げると、全くの役立たずだったニューヨーク市長が本作品ではそれなりに頑張っていたり、帽子、目がね等で同じような格好で変装していた犯行グループが本作品においては変装などせずに堂々と素顔...映画サブウェイ123激突(2009)現代風にリメイクされています

  • 映画 サブウェイ・パニック(1974) 地下鉄ハイジャック

    飛行機のハイジャック事件なら聞いたことがあるが、地下鉄をハイジャックするというアイデアが楽しいサスペンス映画が今回紹介するサブウェイ・パニック。地下鉄の電車をハイジャックして強盗犯たちはどうやって逃げるのかと思わさせる。ハリウッドらしい強盗犯の描き方だが、なかなか頭の良いリーダーがいるのだが、やっぱり気の短い奴も仲間に入っているという典型的なパターンを本作でも踏襲している。また、こういう短気な奴がスリルを盛り上げるのに一役買っているから、このキャラクターは外せないということがハリウッドのサスペンス映画を観ていたらよくわかる。地下鉄公安局警部補と強盗犯との駆け引きが楽しいストーリーの紹介を。ニューヨーク市において地下鉄が4人組の男にハイジャックされるという前代未聞の事件が発生。17人の乗客と1人の車掌が人質...映画サブウェイ・パニック(1974)地下鉄ハイジャック

  • 映画 ラストエンペラー(1987) 中国王朝最後の皇帝の数奇の人生を描く

    中国最後の王朝である清の最後の皇帝であり、後に満州国の皇帝にもなる愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)の波乱万丈の人生を描いた映画が今回紹介するラストエンペラー。違う国家をまたいで2回も皇帝になるとは、羨ましい奴だと思いきや、全く権力を持たしてもらえない名ばかりの皇帝に就かされる溥儀の人生が哀れに感じさせるストーリー。彼の人生には我が国日本も大きく関わっているだけに、非常に興味が惹かれる伝記映画である。激動の中国近現代史を駆け抜ける溥儀の人生を描いたストーリーを簡単に紹介しよう。1950年、中華人民共和国の都市となったハルビンにおいて、ソ連の抑留から帰ってきた多数の中国人の中には戦争犯罪人として溥儀(ジョン・ローン)の姿もあった。政治犯罪人収容所へ送られた彼は所長から厳しく尋問されるのだが、彼が語る内容とは...映画ラストエンペラー(1987)中国王朝最後の皇帝の数奇の人生を描く

  • 映画 孔雀夫人(1936) アメリカ人夫婦のヨーロッパ旅行

    今のアメリカはヒスパニック系の移民が多くなっているが、本作が公開された頃はヨーロッパ系移民の子孫が多かったはず。当時のアメリカ人が先祖のようなヨーロッパに対する憧れ意識を感じさせる映画が今回紹介する孔雀夫人。アメリカ人がヨーロッパの貴族社会に憧れて、田舎者だと自認している様子に非常に興味が惹かれた。ヨーロッパの貴族社会によって貧乏暮らしを強いられた者の中には、アメリカ大陸を渡ってアメリカンドリームを手に入れた者も居るが、それでも彼らの心にはヨーロッパは忘れられない存在だ。働き詰めだったアメリカ人夫婦が新婚旅行とばかりにヨーロッパ旅行に行くストーリーの紹介を。サム・ダズワース(ウォルター・ヒューストン)は20年間経営してきた自動車会社を売却し、これからは自分とは年の離れた妻で35歳の年齢の割に若く見えるフラ...映画孔雀夫人(1936)アメリカ人夫婦のヨーロッパ旅行

  • 映画 用心棒(1961) 痛快娯楽時代劇

    どんな分野の映画を撮らさせても一流の黒澤明監督が娯楽に特化した作品を撮ったのが今回紹介する用心棒。本作を切っ掛けにそれまでの様式にこだわった時代劇のスタイルを変えただけでなく、世界においても本作は影響を与えている。クリント・イーストウッド主演のマカロニウェスタンの荒野の用心棒は完全に本作のパクリだし、ハリウッドもブルース・ウィリス主演のラストマン・スタンディングというタイトルでリメイクしている。まさに世界のクロサワの面目躍如といったところだろう。黒澤明監督作品の全般に言えることだが、本作の凄さに練りに練ったアイデアの巧みさがあるだろう。彼の作品の脚本は黒澤明本人とあと1人か2人を加えて共同でしている。数人で知恵を出し合ってアイデアを出し合っているのだろうと想像できる。『良い映画というのは良い脚本からしか生...映画用心棒(1961)痛快娯楽時代劇

  • 映画 天井桟敷の人々(1945) 大作のメロドラマ

    3時間半の超大作メロドラマを描いたのが今回紹介する映画天井桟敷の人々。フランス映画史に遺る名作であり、パリに生きる人々の恋愛を哀感たっぷりに描いている。本作の凄さに1945年に公開されていることが挙げられるだろう。当然撮影はフランス国内で行われており、まさにその頃はナチスドイツによる影響下でのできごと。よって本作は命懸けで制作されていたのだ。そういう意味ではレジスタンス映画だと言っても良いかもしれない。フランス映画らしい苦みを感じさせるストーリーの紹介を。19世紀前半のパリが舞台。犯罪通りと呼ばれる大通りでは大道芸人見たさで、人々がごった返している。その中には殆ど裸の格好で見世物にされている女芸人のガランス(アル・レッティ)の姿も見られる。彼女は口が達者な無名の俳優フレデリック(ピエール・ブラッスール)に...映画天井桟敷の人々(1945)大作のメロドラマ

  • 映画 二十四の瞳(1954) 教師と生徒の交流を描く

    少子化の波が起きているのに、学校の先生の数が足りてないというニュースが流れた。なぜこのような矛盾が起きているのか。そんなことを考えている時にふと思い出したのが今回紹介する映画二十四の瞳。香川県の小豆島を舞台に新任の女教師と12人の生徒たちの交流を、世界大戦前から戦後にかけて描いている。本作を観たら、私も先生になりたいと思うかどうかは別問題。どちらかと言えば先生という職業は辛いよ、と感じる人が多いか。有名すぎる日本映画だが早速ストーリーの紹介を。小豆島の分校に女性新任教師である大石先生(高峰秀子)がやって来る。しかし、モダンな服装で自転車で通勤するそのスタイルは大人たちからは冷ややかな目で見られていた。そんな苦労がありながらも、教え子である12人の生徒達の純粋な心は大石先生を受け入れる。やがて、大石先生は本...映画二十四の瞳(1954)教師と生徒の交流を描く

  • 映画 赤ちゃん教育(1938) ドタバタコメディ

    超昔の映画にして、ドタバタコメディにして、ナンセンスなギャグが繰り広げられるのが今回紹介する映画赤ちゃん教育。タイトル名だけから想像すると、新婚夫婦の子育て奮闘記を思わせるかもしれないが、我々が想像するようなベイビーなんか出てこない。もっと違う形でベイビーが登場する。とにかく最初から最後までエンジン全開でギャグのオンパレードで、しかもテンポが速い。流れるような台詞と洪水のように出てくるギャグの数々。けっこうノリツッコミのギャグも出てくるのに驚いた。主役のケーリー・グラントの慌てぶりとキャサリン・ヘプバーンのわがままが笑えるストーリーの紹介を。博物館に勤める生物学者デイヴィッド(ケーリー・グラント)は明日に結婚を控えている身。これから100万ドルの寄付を願い出るためにビーボディ弁護士とゴルフをし、その後に呑...映画赤ちゃん教育(1938)ドタバタコメディ

  • 映画 グリーンブック(2018) 白人と黒人のロードムービー

    実話をベースに白人と黒人が人種差別が色濃く残るアメリカ南部を一緒に旅するロードムービーの傑作が今回紹介するグリーンブック。最初はいがみ合いながらも、仲良くなっていくロードムービーのド定番の内容。しかしながら、本作は単に人種を超えた友情を描くだけでなく他にも色々と考えさせられるテーマが描かれている。タイトルの意味だが、黒人が寝泊まりできるホテルを紹介するガイドブックのこと。このような本が存在したということ自体が、人種差別の実態を知らしめている。性格以外にも何から何まで正反対の2人のツアーを描いたストーリーの紹介を。1962年のニューヨークにおいて、ナイトクラブの用心棒をしていたトニー(ヴィゴ・モーテンセン)が店の改装工事のために仕事をなくしてしまう。家庭もありお金に苦労しそうだったのだが、友人の紹介で仕事の...映画グリーンブック(2018)白人と黒人のロードムービー

  • 映画 紅いコーリャン(1989) チャン・イーモウ監督のデビュー作です

    今や中国のみならずアジア映画界の巨匠として名を馳せるチャン・イーモウ監督。そんな彼がいきなりデビュー作で、その才能を世界に見せつけたのが今回紹介する映画紅いコーリャン。彼の作品の特徴として赤色を主とした強烈な色彩映像を挙げることができるだろう。その彼の個性が本作では全面に出ている。内容は前半は純朴な中国人が描かれているが、後半は怒涛の反日映画。思想がグルグルの左巻きの人は思わず手を叩いて喜びそうな内容だ。コーリャンを主原料にした美味しそうなお酒の作り方を学べるストーリーの紹介を。1930年代の中国の寒村において。若い少女である九児(コン・リー)が親子ほど年の離れておりハンセン病に罹っている造り酒屋の主人の元に売り飛ばされる。一旦故郷に帰る途中で山賊に襲われたかと思っていたら、実は造り酒屋で雇われている余占...映画紅いコーリャン(1989)チャン・イーモウ監督のデビュー作です

  • 映画 たそがれ清兵衛(2002) 藤沢周平の原作

    個人的にも大好きな小説家である藤沢周平の原作の映画化作品が今回紹介するたそがれ清兵衛。彼の作品と言えば時代劇であるが、下級に属する市井の人々の悲喜こもごもを描いている。そして、映画化に当たってもその雰囲気は山田洋次監督の手によって見事に描かれている。早速だがストーリーの紹介を。時代は幕末、庄内藩(今の山形県)において。平侍に過ぎない井口清兵衛(真田広之)は仕事の時間が終わると、上司や同僚の誘いを断って、さっさと帰宅していた。付き合いの悪い彼は陰で、たそがれ清兵衛とあだ名をつけられていた。井口は勿論、そんな陰口を叩かれているのは知っていた。しかし、彼は労咳で死んだ妻の薬代と葬式の費用が重なり、そしてボケた母と娘2人の世話をするのには、今の少ない俸禄では到底やっていけない。彼は節約と内職をこなすために真っすぐ...映画たそがれ清兵衛(2002)藤沢周平の原作

  • 映画 黄色いロールス・ロイス(1964) ヨーロッパを舞台にしたオムニバス

    個人的にはオムニバス映画というのは好きでもないのだが、今回紹介する黄色いロールス・ロイスは、明るくて楽しい映画。3編のストーリーから成るが、タイトル名にもなっている黄色いロールス・ロイスが全編に渡って活躍するが、個人的にはいずれのストーリーも恋の場所として提供されているのにウケた。そして、1930年代のロールス、ロイスって、こんな形をしてたんだと少しばかり驚いた。更に驚きなのが当時の大スター達の共演。もちろん今では故人になられた方もいれば、今でも活躍している女優さんも出てくる。戦前から戦中にかけて黄色いロールス・ロイスが活躍するストーリーを紹介しよう。戦前のロンドンにおいて。チャールズ侯爵(レックス・ハリソン)は妻エロイーズ(ジャンヌ・モロー)との結婚10周年記念にロールス・ロイスを購入する。そして自分の...映画黄色いロールス・ロイス(1964)ヨーロッパを舞台にしたオムニバス

  • 映画 西鶴一代女(1952) ひたすら悲劇です

    江戸時代の作家である井原西鶴の原作好色一代女を国際的評価の高い溝口健二監督による映画化作品が今回紹介する西鶴一代女。モノクロの映像に江戸時代を舞台にした映画。それでいてチャンバラのシーンなんか無いので血肉が湧き躍るようなシーンなんか無い。そりゃ~、井原西鶴原作でそんなことを求めるのが無理。逆にマトモな人が観れば深い悲しみに陥るだろう。まあ俺の観方は少し違ったが。ひたすら悲劇に襲われる女性の生涯を描いたストーリーの紹介を。十代の女性であるお春(田中絹代)は京都の御所勤めをしていた。しかし身分の低い勝之助(三船敏郎)の推しの強さに屈して、宿で2人が会っていたところを役人に見つかってしまう。お春は父母を伴なって京都から追放され、勝之助はお春へ『必ず愛する人と一緒になってくれ』と遺言を遺して斬首されてしまう。ある...映画西鶴一代女(1952)ひたすら悲劇です

  • 映画 ゾディアック(2007) 未解決殺人事件

    世の中には未解決事件なんて多々あるが、アメリカで最も有名な未解決殺人事件を描いた実話サスペンス映画が今回紹介するゾディアック。なぜ有名なのかというと、わざわざ警察に犯人だと名乗る男がマスコミや警察に電話で、俺があの場所で人を殺したよと言ったり、これから大量殺人を行うよと言ったり、暗号文を送りつけたり、生放送中のラジオに声で出演(犯人と違う説もあり)したり、警察やマスコミそして住人達を弄ぶような前代未聞の劇場型殺人だったからだ。1968年から1974年にかけて少なくとも5名が殺害された事件にその犯人が関係していたのだが、この殺人事件をゾディアック殺人事件と呼ぶ。実際に起きたゾディアック殺人事件が残した物は何か?それではストーリーの紹介を。1969年のアメリカの独立を祝うカリフォルニア州バレーホでドライブ中の...映画ゾディアック(2007)未解決殺人事件

  • 映画 ブギーナイツ(1997) ポルノ業界の光と闇を描く

    1970年代から80年代にかけてのポルノ業界を群集劇にして描いたのが今回紹介する映画ブギーナイツ。最初に断っておくが、本作はポルノ映画ではない。確かに扱っているテーマがテーマなだけに、際どい表現はある。しかし、本作の見方としてエロ目的ではなく、ダメダメな人間の生き方を優しく見守っていくというのが正しい観方だろう。そして、1970年代のイケイケのポルノ映画が1980年代に陰りを見せるように栄枯盛衰の世界が描かれている。本作はある意味では特殊な世界を描いているが、どこの世界でも同じことが起こっていることが理解できる作品だ。主役が実在したポルノ男優をモデルにしたストーリーの紹介を。1977年、ナイトクラブでアルバイトしていた17歳のエディ(マーク・ウォールバーグ)はお客に来ていたポルノ映画監督のジャック(バート...映画ブギーナイツ(1997)ポルノ業界の光と闇を描く

  • 映画 いつか晴れた日に(1995) ジェイン・オースティン女史の原作

    大ドンデン返しのサスペンス映画というのはよく観るが、大ドンデン返しの恋愛模様を描いたのが今回紹介するいつか晴れた日に。19世紀初めのイギリス社会を鋭く描いた小説家であるジェイン・オースティン女史による分別と多感を原作とする映画化作品が今回紹介するいつか晴れた日に。19世紀初頭のイギリス、女性達の自由に恋愛することの困難さが描かれている。愛情よりもカネの方が上位に来るというパワーバランスがイギリスの女性を大いに苦しめるのだ。さて、二人の姉妹が貧乏に陥りながらも愛情を欲するストーリーの紹介を。貴族のダッシュウッド(トム・ウィルキンソン)が亡くなり、遺言で前妻の息子ジョン(ジェームズ・フリート)に住んでいたノーランドの屋敷を与える代わりに、遺産の500ポンドしか後妻のダッシュウッド夫人、その長女エリノア(エマ・...映画いつか晴れた日に(1995)ジェイン・オースティン女史の原作

  • 映画 七人の侍(1954) 娯楽時代劇に収まらない映画

    日本というよりも世界映画史に燦燦と輝く映画が今回紹介する七人の侍。その凄さはハリウッド映画が本作のリメイクとして荒野の七人という映画を撮るなど現在に至り影響を与え続けていることでわかる。俺が本作を初めて見たのは30年以上前になるが、その時まで日本映画に見向きもしなかったのに本作を観て衝撃を受けた。ハリウッドの大作よりもダイナミックさで優っているではないか。この映画の面白さはクライマックスのアクションシーンは勿論だが、巧みなストーリー展開と単なる勧善懲悪で済まされない奥の深さ。今まで何回か観ているがその度に新しい発見がある。黒澤明監督ってストーリーテラーだったんだと、思い知らされるストーリーの紹介を。戦国時代の農村において。そこは米の収穫が終わると野盗と化した野武士に襲われ、米だけでなく女も連れ去られたりし...映画七人の侍(1954)娯楽時代劇に収まらない映画

  • 映画 ライムライト(1952) 生きる希望があふれてきます

    明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。映画史において最も偉大な映像作家といえば喜劇王とも称されるチャールズ・チャップリンが挙げられるだろう。サイレント時代を経て、トーキーに時代が変わっても名作を作り続けた。彼の作品には社会や政治的メッセージをテーマにぶっこんでくる時があるが、今回紹介するライムライトは純粋なヒューマンドラマだ。もう本作の頃になるとチャップリンも60歳を超えている年齢であり、晩年の作品に当たるだけに、彼の心情が吐露されているように感じる。そして、チャップリンと言えば、ちょび髭、山高帽にステッキを持ち歩いているイメージがあるが、そんな出で立ちを本作では封印している。老境に差し掛かったチャップリン演じる主人公と若きバレリーナとの交流を描いたストーリーの紹介を。今ではすっ...映画ライムライト(1952)生きる希望があふれてきます

  • 映画 コントラクト・キラー(1990) 自暴自棄になっている主人公です

    俺なんかは、人生やってられね~、なんて思って何もかもが面白くない時がある。競馬の馬券が全く的中しない時なんか毎回そのように思ってしまう。そんな時がずっと続くとストレスが溜まってついつい大食いに走ってしまう。そんな俺と同じく人生が嫌になってしまう主人公を描いたのが今回紹介する映画コントラクト・キラー。しかし、この主人公は俺よりもその度合いが深刻なのだが、その様子を見ていると何故か笑えてしまう。まあ、何か楽しいことが一つでもあれば生きていける。俺だってその週の競馬の馬券が外れても、また来週の競馬を楽しみに生きている。さて、誰でも自暴自棄になってしまうことがあるとは思うが、それでも生きていけると思えるストーリーの紹介を。フランス人のアンリ(ジャン=ピエール・レオ)はイギリスの水道局で働いている。そんな彼は友達も...映画コントラクト・キラー(1990)自暴自棄になっている主人公です

  • 映画 群衆(1941) メディアの暴走の怖さを描く

    メディアの役割とは何だろう?最低限として事実を伝えることが挙げられる。しかし、彼らとて視聴率稼ぎや、発行部数の伸びに目が行き過ぎてしまい本来の役割を忘れて暴走することがあるかもしれない。情報を得る手段として今でもテレビや新聞といった媒体を利用することが多い我々だが、そのようなメディアがでっち上げの記事を作り上げてしまうことの恐ろしさを感じることができるのが今回紹介する映画群衆。勝手にヒーローを作り上げて、民衆を扇動する様子が描かれている。そして、メディアを私利私欲に使って権力を握ろうとする人間が現れることの恐怖が本作から知らされる。メディアに踊らさせられる個人の悲劇を描いたストーリーの紹介をしよう。ある地方の新聞社だが経営陣が一掃され、大量の解雇通告を行っている。その中には女性コラムニストのアン(バーバラ...映画群衆(1941)メディアの暴走の怖さを描く

  • 映画 ガンジー(1982) インド独立の父の伝記映画

    どんな残酷な暴力に対しても徹底的な非暴力を貫き、そして絶対に不服従。そして、大英帝国からインドの独立を勝ち取ったマハトマ・ガンディーの生涯を描いた伝記映画の傑作が今回紹介するガンジー。どれだけのエキストラの人数が参加しているのかと思わさせられる圧倒的な映像と共にガンジーの生き様に感動させられる。彼の生き様に影響された有名人物は多い。例えば『IHaveaDream』の演説で有名なアメリカの運動家であるキング牧師、チベット仏教最高の指導者であるダライ・ラマ14世などが挙げられるだろう。俺なんかは、やられたらやり返せ!って直ぐに思ってしまうのだが、本作を観て大いに反省させられた。それではインド独立の父とよばれる男のストーリーを紹介しよう。1893年のイギリス領南アフリカにおいて弁護士をしていたインド人のガンジー...映画ガンジー(1982)インド独立の父の伝記映画

  • 映画 舞踏会の手帖(1937) ロマンチックなフランス映画

    昔、好きだったあの人は今頃はどうしているんだろう?なんて懐かしむ気持ちが時々湧いてくる。しかし、現実を想像するとちょっと怖くなる想いをする映画が今回紹介する舞踏会の手帖。まあ俺みたいに50歳を超えても格好良さとユーモアを維持していれば良いのだが、だいたい俺が想像する50歳超えの男女というのはオッサンにオバハンで期待して会おうとするとショックを受けることが多々ありそうだ。本作はめちゃくちゃ古い映画であり、モノクロの映像。しかし、俺に言わせれば1930年代のフランス映画はサイコ~。哀歓を漂わせる雰囲気に引きずりこまれるのは、この時代のフランス映画ならでは。その中でも本作は人生の酸いも甘いも味わった大人の鑑賞にもってこいの作品だ。1人の女性に対して豪勢な男性が次々に登場するストーリーの紹介を。まだ36歳の年齢に...映画舞踏会の手帖(1937)ロマンチックなフランス映画

  • 映画 グリーンマイル(1999) 感動する死刑映画

    ハリウッドは死刑をテーマにした映画が多い。その中でも特に名作として誉れ高いのが今回紹介する映画グリーンマイル。人気モダンホラー作家スティーヴン・キング原作の同名タイトル小説の映画化作品だ。ハリウッド映画なんてものはリベラルの代弁者みたいなものだから、死刑制度の映画を撮ると反対を訴えかけるような内容が殆ど。しかし、本作はそのようなありきたりなテーマを描いていない。しかも、死刑をテーマにした映画は殆どがガチのリアル志向。しかし、本作は超能力を使う囚人が登場するようなファンタジー映画になっている。観た後はそりゃ~誰もが感動するやろ!となるストーリー紹介を。1930年代のアメリカ南部の刑務所において。死刑囚を収監する刑務所の看守であるポール(トム・ハンクス)のもとに、双子の少女を強姦殺人した罪でコーフィー(マイケ...映画グリーンマイル(1999)感動する死刑映画

  • 映画 テオレマ(1968) 奇妙な映画です

    イタリアの鬼才映画監督であるピエル・パオロ・パゾリーニだが、映画監督以外にも小説家、詩人等と色々な顔を持つ。53歳という若さで死んでいるのだが、生前と同様に死に方までスキャンダラス。この監督について詳しく知りたい人は自分で調べてもらおう。ちなみに俺は彼の作品はアポロンの地獄、豚小屋、アラビアンナイトを観ている。しかしながら、鬼才と呼ばれる映画監督の作品によくあることだが、個人的にはどれもつまらないものばかり。ちなみに本ブログのコンセプトは誰に対しても自信を持ってお勧めできる映画を褒めまくること。そんな時にようやくお勧めできる彼の映画に出会えたのが今回紹介するテオレマ。タイトルの意味はイタリア語で『定理』を意味する。パゾリーニ監督だが調べてもらえればわかるが、共産主義者。そんな彼の思想が出ているストーリーの...映画テオレマ(1968)奇妙な映画です

  • 映画 スモーク(1995) 嘘が人間関係を深めるストーリー

    この世の中は平気で嘘がまかり通ってしまっている。テレビのような印象操作をするような嘘もあれば、どこからの情報かもわからないようなデマを拡散するようなネットを使った嘘や、見栄や私利私欲にまみれた政治家の嘘などは何とも嘆かわしい。しかし、今回紹介する映画スモークに登場する人物達もたくさん嘘をついているが、とりとめのない嘘や、どうでも良いような嘘、人生の苦みを感じさせるような嘘等が多く出てくる。しかし、人間なんて本作に登場する人物だけでなく誰もが嘘をついて生きている。本作に登場する人物達も心の中に葛藤や苦悩を抱えているが、彼らが吐き出す嘘に嫌味を感じない。そして、そんな嘘を通して人間関係の繋がりの奥深さを知ることになる。タイトルのスモークが意味するのは煙草の煙のこと。嘘も現実も煙草の煙のごとく一瞬で消えてしまう...映画スモーク(1995)嘘が人間関係を深めるストーリー

  • 映画 ペイ・フォワード 可能の王国(2001) 恩返しではなくて恩送りです

    よく俺の周りでも見られるのが、「お前のためにやったんだから、お前も俺のために何かしてくれよ!」という恩返し的な発想。酷いのになると「俺が呑み会の幹事をしてやっているんだから、お前ら俺がタダ飲みできるぐらいの会費を払えよ」なんてことを言っているような行いをしている卑怯な奴もいる。こんな奴が市民の財産を守るなんてことを、ほざいて市議会議員になっているのには心の底から腹が立つ。上に立とうとする人間から恩返しを求められることほど、迷惑なことなんかない。クソのような世の中、おっと言葉が汚すぎた。なんだか報われない世の中が良くなるような方法がないものか?なんて思わせる考え方を描いているのが今回紹介する映画ペイ・フォワード可能の王国。残念ながら俺1人が実践しても良くならないが、みんながこのような気持ちを持てば、素晴らし...映画ペイ・フォワード可能の王国(2001)恩返しではなくて恩送りです

  • 映画 ゲット スマート(2008) アクションとコメディの融合

    なんだかんだ言ってもアクションが凄くて、笑える映画というのは楽しめる。アクションとコメディが程よく合致した映画が今回紹介するゲットスマート。元々は1960年代のテレビシリーズが基ネタ。そんなことは知っていても、知らなくてもどうでも良いのだが、多くあるスパイアクション映画に対してオマージュを感じさせられる作りになっている。早速だがストーリーの紹介を。秘密諜報機関コントロールの情報分析官として優秀な能力を持つマックスウェル(スティーヴ・カレル)。しかし、彼は長年にわたり現場の諜報員として働くことを夢見ており、諜報員としてのテストもクリア。ようやく念願の諜報員として現場の第一線で働けるかとおもっていたのだが、チーフ(アラン・アーキン)が優秀な分析官マックスウェルが抜けることに痛手を感じていたために諜報員への異動...映画ゲットスマート(2008)アクションとコメディの融合

  • 映画 ライアンの娘(1970) 圧巻の映像で不倫を描く

    デヴィッド・リーン監督の特徴といえば、アラビアのロレンスに代表されるようなスペクタクルな映像シーンを挙げることができるだろう。他の監督の作品だと見た目が派手なだけで、中身がスッカラカンで内容が乏しい映画も時々見かけるが、今回紹介する映画ライアンの娘については、そんな心配は全くの無用。不倫というモラルを問われるテーマを扱いながらも見所満載の映像と説得力のある内容が繰り広げられる。さて、ストーリーの説明に入る前に本作の時代背景に少し説明した方が良いだろう。現在はイギリス領である北アイルランドとアイルランド共和国がアイルランド島を分裂して存在しているが、本作の時代はアイルランド島全体がイギリス領であった頃を背景にしている。アイルランド人たちは自らの祖国を取り返すためにアイルランドに駐屯していたイギリス軍と対峙し...映画ライアンの娘(1970)圧巻の映像で不倫を描く

  • 映画 深夜の告白(1944) フィルムノワール映画のはしり

    1930年代から1940年代初めにかけてハッピーエンドな作品ばかり制作されてきたハリウッド映画。見知らぬ男と女が出会って何時の間にやら仲が良くなって結ばれる映画が多かった。しかし、そんな映画も第二次世界大戦を経ると世の中の人に暗い影を落とすようになると廃れていき、やがて主流は犯罪映画になっていく。その中でも男が女性の野心に破滅していくタイプのサスペンス映画が多くなる。そのような女性を犯罪映画の分野においてファムファタールと呼び、犯罪映画そのものをフィルムノワールと呼ぶことになる。女優もカワイ子ちゃんだけで売る時代も終わり悪女役も登場するようになってくるのだが、今回紹介する映画はフィルムノワールのはしりであり、とてつもない悪女、ファムファタールが登場する古典的名作である深夜の告白。モノクロ映画ではあるのだが...映画深夜の告白(1944)フィルムノワール映画のはしり

  • 映画 ロリータ(1962) ロリコンの語源になっています

    いい年をしたオッサンが少女に恋愛感情を抱くことをロリコンと呼ぶ。実はその語源ともなったのが今回紹介する映画ロリータ。気持ち悪い映画を想像しそうになるが原作はウラジーミル・ナボコフによる同名タイトルの小説。1955年に出版されて以来、今や20世紀を代表する名作との評判だ。ストーリーの方も40歳を超えているように見える大学教授のオッサンが少女ロリータ(原作では12歳の設定)に恋愛感情を抱くスキャンダラスな内容。実際にヨーロッパの各国においては発禁されていたり、アメリカでも当初はポルノ文学の扱いを喰らってしまったようだ。そんな問題作を出版されてから、それほど間をおかずに映画化されたのが本作であるが、実際のところロリータ役の女性がマセて見えるし、モノクロの画像のおかげでそれほど気持ち悪い印象は受けない。そして、作...映画ロリータ(1962)ロリコンの語源になっています

  • 映画 トゥルーマン・ショー(1998) 嘘構の世界で生きられるか⁈

    もしかしたら俺が今生きている世界は誰かが意図している世界ではないのか?この世界は現実ではなく嘘構ではないのか?本当に俺の母親か?そんな不安に陥ってしまいそうになるのが今回紹介する映画トゥルーマン・ショー。主人公が知らぬ間に虚構の世界で生きることになってしまうアイデアが秀逸な作品だ。本作は表面上の作りはコメディだが、色々と考えさせられることが多い。例えば、人のプライバシーの侵害、人の自由を奪う社会の罪深さを考えさせられたりと言った真面目な問題が浮かび上がってくる。結構悲惨な目に遭っているのに常に笑顔を浮かべている主演のジム・キャリーのおかげで深刻にならずに観ることができる。笑いの中に重大なテーマが描かれているストーリーの紹介を。月明りは綺麗で、海が見える素晴らしい景色を持つ離島で暮らしている保険会社に勤める...映画トゥルーマン・ショー(1998)嘘構の世界で生きられるか⁈

  • 映画 未来世紀ブラジル(1985) 管理社会を皮肉る

    映像の魔術師と言われるテリー・ギリアム監督だが、その奔放なイマジネーションには感嘆する。そんな彼の作品の中でも、その特徴が最も発揮されているのが今回紹介する映画未来世紀ブラジル。本作が制作された時期を考えるとSF映画として驚きの映像を見れるし、本作以降のSF作品においても色々と影響を与えていることが見てとれる。しかし、それ以外にも管理社会の恐ろしさを全編に渡って皮肉っているのが見どころ。我が国ニッポンを含めて民主主義が発展している国では三権分立が確立されているが、権力がすべて官僚に集中してしまうことの恐ろしさを痛感させる内容になっている。まさかとは思うが日本もマイナンバーカードの普及において何もかも個人情報が筒抜けになると、本作のような世界が繰り広げられてしまうかも?なんて警鐘しているようなストーリーの紹...映画未来世紀ブラジル(1985)管理社会を皮肉る

  • 映画 紳士協定(1947) 人種差別を描いています

    アメリカで人種差別といえば黒人に対する差別を思い浮かべる人が多いと思うが、実は白人同士でもある。特にユダヤ人に対しての人種差別の実像を描いたのが今回紹介する紳士協定。白人同士で見た目は違わないので何処を見て偏見が生まれるのかと思うが、実は名前で判断される時がある。ユダヤ人の名前に多いのが、最後に「~マン」とか「~バーグ」と付く名前。例えば俺が大好きな俳優であるポール・ニューマン、現役の俳優ではダスティン・ホフマン、そして有名映画監督のスティーヴン・スピルバーグもユダヤ系アメリカ人。本作が制作されたのが、まさに反ユダヤ主義が問題になっていた時期であり、偽名を使うユダヤ人も少なからずいた。しかし、今日のアメリカでは前述した有名人やユダヤ人自身の努力もあってユダヤ人に対する感情はマシになっているように思うのだが...映画紳士協定(1947)人種差別を描いています

  • 映画 罠(1949) 八百長に嵌ります

    ハリウッドのお家芸であるボクシング映画が今回紹介する罠。邦題の漢字一文字のタイトルは何とも味気ない。それに少し本作のテーマからもずれているのが残念な気分になる。ボクシング映画に多くの人が求めるのはアメリカンドリームを体現するようなドラマだと思うが、本作はそんな展開を期待すると、それこそ本当に罠に嵌ってしまう。ボクサーとしては既に峠を越えてしまっている中年の男と、そんな彼がボロボロに負けるのを見るに耐えることができない妻。実は2人の夫婦愛を描いた映画である。早速だがストーリーの紹介を。ストーカー(ロバート・ライアン)は中年ボクサーであり、連戦連敗。それでもまだ華を咲かせようと今日も試合に臨む。しかし、この試合で組まれていたのはストーカーが負けるように仕向けられていた八百長。ストーカーのマネジャー達もその八百...映画罠(1949)八百長に嵌ります

  • 映画 落ちた偶像(1948) 嘘と秘密が駆り立てるサスペンス

    純粋な子供と少しばかりイカサマを覚えてしまった大人との対比を上手く利用したサスペンス映画が今回紹介する映画落ちた偶像。子供の視点で描かれているのがユニークであり、大人の事情のせいで巻き添えを喰らってしまった子供の姿が痛々しい。現実として大人の世界でもあるだろう。例えば会社の中で、意見の食い違う二人の上司の板挟みを喰らってしまい、どちらに付けば良いのか悩ましい選択を迫られる時が。アッチを立てれば、コッチが立たず。そんな心理サスペンスを感じさせるようなストーリーの紹介を。ロンドンにある某国の大使館にて。週末を控えて大使館には、大使の息子であるフィリップ少年(ボビー・ヘンリー)と執事であるべインズ(ラルフ・リチャードソン)とべインズ夫人(ソニア・ドレスデル)の3人がいた。フィリップはべインズのことを好きであるの...映画落ちた偶像(1948)嘘と秘密が駆り立てるサスペンス

  • 映画 幽霊と未亡人(1947) ダンディーな幽霊が出てきます

    今回紹介する映画幽霊と未亡人は、か弱い女性をとことん怖がらせるホラー映画、というのは嘘。西洋の幽霊の描き方は、日本のように恨めしや~なんて怨念を込められた怖い描き方よりも、少しばかり人間に寄り添うタイプが多い。例えば文豪ディケンズの『クリスマス・キャロル』なんかはその代表例として挙げられるだろう。そして本作に登場する幽霊だが、ダンディーな雰囲気を漂わせながら困っている女性にアドバイスをしてくれる良い人、じゃなくて幽霊。よって、怖さは全くゼロであり、幽霊と綺麗な女性の素敵な交流が描かれる。幽霊と未亡人の丁々発止のやり取りが漫才のような面白さを感じさせてくれるストーリーの紹介を。ロンドンに住んでいたのだが、若くして未亡人になってしまったルーシー(ジーン・ティアニー)だが、姑と小姑と一緒に生活するのを嫌がって、...映画幽霊と未亡人(1947)ダンディーな幽霊が出てきます

  • 映画 ベルリン・天使の詩(1987) 天使が人間に憧れる

    まだドイツが東西に分裂していた頃のベルリンを舞台に天使たちが人間界に寄り添うストーリーが今回紹介するベルリン・天使の詩。非常に静謐であり、映像もスタイリッシュで荘厳さを感じさせる。そして、大方のイメージを覆すのが天使がオッサンであること。服装も冬用のコートを着ていて見た目は本当に姿は人間とまるで変わらない。しかしながら、天使は人間が何を考えているかを読み取ることができる能力がある。そして、天使の姿は子供からは見えるのだが、大人には天使が見えないという設定。そんな天使たちが悩める大人達に寄り添う姿が印象的。しかしながら、そんな天使でも人間の苦悩を救えないのがもどかしいところ。ある程度本作に登場する天使のキャラを説明したところでストーリーの紹介を。天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)は永遠の命を持ち、太古の時代か...映画ベルリン・天使の詩(1987)天使が人間に憧れる

  • 映画 マグノリア(1999) 主人公が9名の群集劇

    映画の主人公なんてものは大体1人か多くても3人ぐらいだが、今回紹介する映画マグノリアの主人公は9人。その9人にそれぞれのストーリーがあるために3時間の長時間を費やしてしまっている。それだけでも見ていて疲れそうな映画かと思われるかもしれないが、これが結構退屈せずに見れる。特に9人が非常に個性的な面々で多くが有名どころなのが良い。特に当時既に大スターだったトム・クルーズが猛ハッスルしているのが楽しい。9人の別々のストーリーが最後には一つに収束されるというのはありがちであるのだが、本作のテーマは偶然の重なり。本作の冒頭で偶然について、説明がナレーションとして入ってくるのだが、この実話のフィルムを交えての説明が非常に笑わせる。そしてこの偶然の重なりがそれぞれの人物の奥に秘める後悔、悩み、挫折といったものを炙りだす...映画マグノリア(1999)主人公が9名の群集劇

  • 映画 プレイス・イン・ザ・ハート(1984) 自立していく女性を描く

    ひたすら身に降りかかる不幸に嘆くだけで、まるで行動できない人がいる。しかし、切羽詰まった時に根性を発揮できるのも人間の素晴らしさであることを教えてくれるのが今回紹介する映画プレイス・イン・ザ・ハート。本作の主人公は冒頭からとんでもない出来事に襲われ、その後も次々とトラブルに見舞われるが、根性と運そして逞しさで乗り切ろうとする。俺なんかよく自分の境遇に嫌気がさして自暴自棄になりそうになるが、本作を観ると不思議と、まあ生きていりゃ何とかなるんじゃねえ~、なんて思わさせられる。よく考えたら俺も運の良さで人生のピンチを乗り越えてきたことがあったっけさて、どことなく頼りなさそうな女性が自立していくストーリーの紹介を。1930年代の大恐慌の時期であり、アメリカの南部であるテキサス州の小さな町において。エドナ(サリー・...映画プレイス・イン・ザ・ハート(1984)自立していく女性を描く

  • 映画 フォックスキャッチャー(2014) 実話のサイコサスペンス

    アメリカでは実際に起きたデイヴ・シュルツ殺人事件を描いているのが今回紹介する映画フォックスキャッチャー。個人的にはこんな殺人事件があったことを知らなかったので、どことなく全体的に不穏な雰囲気を感じた。しかし、多くの人が知っていると思われるアメリカ人と、こんな殺人事件があったことを知らない日本人が見るのとでは、感覚が異なるか。実は最初はレスリングを舞台にしたスポコン映画かと思っていたのが、全く違った方向へ行くので戸惑ったのだが、実は結構好きな人が多い分野のサイコサスペンスだったことに後から気づいた。しかし個人的に惹かれたのが愛国心の描かれ方。俺の周りには、ネジ曲がった奴が愛国心を強調するのを見掛ける時があるが、うっぷん晴らしに愛国心を強調する人間が我が国ニッポンにも多く見かけるのが何とも嘆かわしい。本作を観...映画フォックスキャッチャー(2014)実話のサイコサスペンス

  • 映画 突然炎のごとく(1962) 奇妙な三角関係のお話

    三角関係というと我が国の政治家のような不倫絡みのドロドロの展開を想像するかもしれないが、本作はそのような展開とはちょっと違う。男二人(もう一人絡んでくるが)と女一人の組み合わせ。しかしながら男二人が一人の女性を奪い合うという展開にはならない。この男女の三人は時には三位一体のごとく仲が良かったりするのだが、女性があまりにも自由気ままに振る舞うのに、男二人が振り回されている印象を受ける。この映画の公開当時はまだ男性社会が幅を利かせていた時代だと思うのだが、そんな社会に鬱憤のたまった女性達は本作のジャンヌ・モロー演じる女性の生き方に憧れを抱くかもしれない。女性の奔放さに振り回される男性のダメっぷりも描かれているストーリーの紹介を。ドイツ人(オーストリア人?)のジュール(オスカー・ウェルナー)とフランス人のジム(...映画突然炎のごとく(1962)奇妙な三角関係のお話

  • 映画 さらば冬のかもめ(1973) ロードムービーの傑作

    1960年代後半から70年代前半にかけてのハリウッドの映画はよくアメリカン・ニューシネマと呼ばれるが、今回紹介する映画さらば冬のかもめはまさにその年代にあたり、アメリカン・ニューシネマの傑作と呼べるだろう。そして本作は仲の良い組み合わせではなく、非常に訳ありの3人組のロードムービーの体裁をとっているところもアメリカン・ニューシネマらしさを感じさせる。アメリカン・ニューシネマに限らず、ロードムービーなんかも多く今まで撮られてきており、多くの傑作を輩出しているが、本作もその例に漏れない。ところどころではコメディタッチを感じさせるのだが、それよりも偉大なるアメリカが幻想だったことをロードムービーで描くことによって閉塞感みたいなものを感じさせる。古き良きアメリカの価値観が壊れたことを感じさせながらも、その中でもが...映画さらば冬のかもめ(1973)ロードムービーの傑作

  • 映画 ラ・スクムーン(1972) フランス製ギャング映画

    ギャングやヤクザをテーマにした犯罪映画なんかは今までも多く制作されてきているが、フランス製の犯罪映画となるとハリウッドのド派手なドンパチとは違って渋い雰囲気がある。そんなフランス製犯罪映画の魅力が詰まっている作品が今回紹介する映画ラ・スクムーン。当時フランス映画界でアラン・ドロンと双璧をなした人気者であるジャン=ポール・ベルモント主演の傑作だ。ちなみに本作で監督を務めるのがジョゼ・ジョヴァンニだが、彼の原作小説(ひとり狼)が基になっており自ら監督に乗り出している。ちなみにこの人は元々が強盗犯。その時の経験を小説に書いてきた人だが、本作も彼の経験が大いに活かされている作品である。早速だが、ベルモンド主演の作品の中でも面白い部類に入るストーリーの紹介を。1943年のマルセイユ。暗黒街であるマルセイユにおいて勢...映画ラ・スクムーン(1972)フランス製ギャング映画

  • 映画 マルコヴィッチの穴(1999) 奇抜なストーリーです

    奇抜なアイデアの映画というのは希少価値なだけにそれほど多くないのだが、そんな中でも今回紹介する映画マルコヴィッチの穴は奇抜なストーリー展開が繰り広げられる。『ミクロの決死圏』という映画では人間が人体の中に入り込んでいたが、本作で入り込むのは人体の中でも脳味噌の中。少しばかり他人が何を考えているか想像してみたくなるが、そんな願いを少しばかり叶えてくれる作品だ。しかし、本作のストーリー展開はそれどころではすまない。本作は少しばかり古い映画ではあるが、今観ると現在に通じる問題にも手を延ばして笑わせ、少しばかり考えさせる。早速だが奇想天外なストーリーを出来るだけネタバレ無しで。人形師であるクレイグ(ジョン・キューザック)はまるで売れない日々をダラダラ過ごし、妻のロッテ(キャメロン・ディアズ)はペットショップ店員で...映画マルコヴィッチの穴(1999)奇抜なストーリーです

  • 映画 アニー・ホール(1977) ウディ・アレン監督作品の中でも人気

    もうそろそろ90歳に手が届きそうなウディ・アレン監督だが、それでも彼の映画への情熱は衰えないのか年に1本ぐらいのペースで監督業に乗り出している。あまりにも多くの佳作を次々に発表しているが、その中で現在においても人気の高い作品が今回紹介するアニー・ホール。この時期のウディ・アレン監督は監督のみならず主演もこなすのだが、見た目は非常に冴えない風貌をしており、まるでオーラの無い普通のおっさんの出で立ちをしている。本作はロマンチックコメディの分野に入るのだが、そんな風貌を逆手にとり自虐ネタを繰り出し、大人の苦みを出しているのが結構笑える。そして彼の作品の特徴である長いセリフ。本作以前の作品ではドタバタ調のコメディが多かったのだが、そのスタイルは本作で確立したと思えるのだが、そのセリフの内容が非常にアレン監督のイン...映画アニー・ホール(1977)ウディ・アレン監督作品の中でも人気

  • 映画 隠し砦の三悪人(1958) これぞ世界の黒澤

    ここ数年において、スポーツの世界で日本人が多く活躍しているが、日本人で最初に世界の〇〇と言われたのは映画監督の黒澤明だろう。そんな世界の黒澤はヒューマニズム溢れる作品にも名作はあるが、その手腕は娯楽時代劇において最も発揮された。数多ある傑作時代劇作品群の中でも徹底的に娯楽に特化したのが今回紹介する映画隠し砦の三悪人。よく言われることだが、本作はあのSF映画の名作スターウォーズに影響を与えていることで有名。あのショボいロボットコンビは本作に登場するお笑い担当の2人組が基ネタになっている。早速だがストーリーの紹介を出来るだけ簡単に農民の太平(千秋実)と又七(藤原釜足)は報奨金が目当てで山名家と秋月家の合戦に参加するが、ボロボロになって逃げ伸びたところを、屈強そうな男である真壁六郎太(三船敏郎)と出会う。六郎太...映画隠し砦の三悪人(1958)これぞ世界の黒澤

  • 映画 大人は判ってくれない(1959) 自伝的映画

    映画界に一時代を築いたヌーヴェルバーグと呼ばれるフランス映画。その代表的作品が今回紹介する映画大人は判ってくれない。本作を観ると自分の少年時代を思い出させるような作品になっている。本作はヌーヴェルバーグを代表するフランソワ・トリュフォー監督の自伝的映画であるのだが、自分の少年時代を描いている。俺なんかは自分の少年時代の自伝なんかは恥ずかしくて本に書いたり、映画に撮ったりすることを憚られるが、この監督は本作の後も自伝的映画を撮り続けることになる(アントワーヌとコレット二十歳の恋、夜霧の恋人たち、家庭、逃げ去る恋)。本作はこの監督の長編デビュー作品であるのだが、さすがは天才監督は少年時代から、何をやらせても優秀だったんだろうと思いきや、本作に登場する主人公であり、トリュフォー監督の分身でもあるアントワーヌ少年...映画大人は判ってくれない(1959)自伝的映画

  • 映画 ジャージー・ボーイズ(2014) イーストウッド監督によるミュージカル

    最近は自身の都合によりブログの投稿を放置したままにしておりましたが、これからは週一ペースでアップしていこうと思っております。さて、当ブログを読んでいただいている方はもしかしたら気づいておられるかもしれないが、.実はミュージカル映画は殆ど載せていない。理由はいたってシンプルでミュージカル映画が嫌いだから。あのいきなり唐突に歌って踊りだすシーンを見ると個人的に白けてしまうことが多々。実は俺と同じような理由で結構ミュージカル映画が嫌いな人は居るのではないかと思っている。しかしながら、今回紹介するミュージカル映画であるジャージー・ボーイズは、そんな心配は無用。アメリカ音楽界をかつて一世風靡いたフォー・シーズンズのリードボーカルであるフランキー・ヴァリの伝記映画の趣もあり、非常に興味深く観ることができる。ちなみにフ...映画ジャージー・ボーイズ(2014)イーストウッド監督によるミュージカル

  • 映画 山猫(1963) 貴族社会の没落

    そういえば山猫は眠らないというタイトルの軍事アクション映画があったが、それとはまったく関係ない。今回紹介する映画山猫は19世紀半ばの激動のイタリアのシチリア諸島が舞台。本作を理解する上で少しばかりこの時期のイタリアの状況を説明しておく必要があるだろう。現在は長靴の形をしたイタリア共和国として存在しているが、元々はバラバラの国として存在していた(サルディーニャ王国、パルマ公国、両シチリア王国等)。そんな時にイタリア統一運動に大きな働きをしたのが革命軍を率いたイタリアでは有名すぎるガリバルディ。ガリバルディがシチリア島に攻め込んでくることが本作の発端となる。それとシチリア島の状況も少しばかり説明しておく必要もあるか。本作では主人公であるバート・ランカスターが「シチリアは25世紀に渡って他国に支配されてきた」と...映画山猫(1963)貴族社会の没落

  • 映画 マッチポイント(2005) 人生で一番必要な物とは?

    テニスボールがネット上を行き交い、ネットに引っ掛かり真上に上がる。さて、引っ掛かったテニスボールはどちら側に落ちるのか?そんな冒頭シーンで幕開けするのが今回紹介する映画マッチポイント。ロンドンの景色をふんだんに活かしたウディ・アレン監督による愛欲にまみれたミステリー。優柔不断な男が自業自得で大ピンチを招くのだが、いかにして乗り切るのか?というのがこの映画のテーマ。こういう男を主人公にした映画を観ると、果たして俺だったらどんな行動をするのか?と思いながら観てしまう。俺にはもっと違う方法があるように思えたのだが、しかしながら結果が良い方に転ぶかどうかわからない。運命を知るのはネットに引っ掛かったテニスボールのみ。やっぱり人生で一番必要なのはこれだよね~なんて思わせるストーリーの紹介を。ロンドンにおいて。アイル...映画マッチポイント(2005)人生で一番必要な物とは?

  • 映画 バットマン ビギンズ(2005) 誕生秘話です

    DCコミックが送り出した不滅のヒーローであるバットマン。現在に至るまで多くの俳優がバットマンを演じてきたが、最も格好良いのが本シリーズにおけるクリスチャン・ベールが演じるバットマン。そんなシリーズの第一作目が今回紹介する映画バットマンビギンズ。生身の人間であり金持ちの御曹司であるブルース・ウェインが如何にして戦闘能力を身に付けたのか。そんなバットマン誕生秘話が描かれているのが従来のシリーズとは違うところであり、この辺りは個人的には楽しめると同時に、ヒューマニズム性も感じさせらた。すっかり腐敗してしまった生まれ故郷であるゴッサムシティの街に平和を取り戻すために戦い続ける宿命を背負ったバットマンを描いたストーリーの紹介を。少年時代に目の前で両親を浮浪者チル(リチャード・ブレイク)に殺されたブルース・ウェイン(...映画バットマンビギンズ(2005)誕生秘話です

  • 映画 シンシナティ・キッド(1965) 年季が違うぜ

    ギャンブル映画の中でもポーカーを扱った映画は多くあるが、今回紹介する映画シンシナティ・キッドはその中でも名作の部類に入るだろう。ポーカー(スタッド・ポーカー)での対決シーンも見どころだが、天才が凡人以下に叩きのめされるストーリー展開が良い。ギャンブルを生活の生業にすることの厳しさを本作から教えられる。さて、早速だがストーリーの紹介を。アメリカ南部のニューオリンズにおいて。通称シンシナティ・キッドと呼ばれるエリック(スティーヴ・マックウィーン)は地元では無敵のスタッド・ポーカーの名手。その強さはイカサマをしている疑いをかけられるほどだ。ある日のこと、ポーカーの世界ではザ・マンと呼ばれており30年間に及んでナンバーワンに君臨するランシー(エドワード・G・ロビンソン)がニューオリンズの地に降り立つ。そのことを聞...映画シンシナティ・キッド(1965)年季が違うぜ

  • 映画 バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト(1992) チョ~悪です

    本来ならば正義の味方なのに、なぜか映画の悪役でよく使われるのが刑事。そんな映画史上においてもナンバーワンに値する極悪刑事を描いたのが今回紹介する映画バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト。かなりブ千切れた刑事を本作で観れることができる。ありとあらゆる違法行為やモラルに反することに手を染めてしまうように刑事失格どころか、人間として失格。超ダメダメの刑事に対して訪れる運命は如何なるものか?早速だが悪の限りを尽くす刑事がやらかしてしまうストーリーの紹介を。ニューヨーク、ブロンクスにおいて。息子2人を車に乗せて学校へ送り届けるような良きパパに見える警部補(ハーヴェイ・カイテル)。車から息子を下した後に、コカインで一発決めた後に殺人現場へ向かう。現場のことよりも自ら手をだした野球賭博の結果が気になり、しかも...映画バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト(1992)チョ~悪です

  • 映画 ハムレット(1947) モノクロ映像の素晴らしさに感服

    誰もが知っている超有名人のイギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピア。多くの傑作戯曲を遺しているが、現在においても世界の何処かで上演されているだろう。その中でもシェイクスピアの四大悲劇の一つとされ、彼の最も有名な作品はハムレット。今回紹介する映画がそれを原作とする同名タイトル作品。名優ローレンス・オリヴィエが監督、主演を務め、彼はシェイクピア俳優として有名なだけに渾身の作品となっている。ちなみに本作はモノクロ映像であり、それを活かした重厚なセットかつ緻密なカメラワークが素晴らしい。またタイトル名は知っているが、内容は全く知らない人も居る思うが、そんな人でも現在においても通じるテーマが本作では描かれているし、比較的登場人物も少ないのでわかり易い。それでは全体的に憂いをおびた主人公が印象的なストーリーの紹介を...映画ハムレット(1947)モノクロ映像の素晴らしさに感服

  • 映画 アメリカン・ハッスル(2013) 実在の事件が基ネタ

    現在の日本の政治は裏金、キックバック、政治資金記載漏れなどの言葉が連日賑わしており、史上空前の政治スキャンダルの嵐が吹いている。会計責任者に不手際の責任をなすりつける等、何とも醜いことになっている。そして今回紹介する映画が1970年代にアメリカで実際に起こった政治スキャンダルであるアブスキャム事件にヒントを得たアメリカン・ハッスル。強烈な個性を持った登場人物達がドタバタを繰り広げながら笑わせてくれる。一瞬タイトル名だけを見ると「アメリカよ、もうこれ以上ハッスルするな!」なんて思った人も居たかもしれないが、実はこのハッスルには『詐欺』の意味が込められている。そう言えば俺の周りにもハッスルし過ぎて空回り、そして詐欺師みたいな奴が居ることを思い出してしまった。早速だが、こんな事件が本当にあったのか⁈なんて思える...映画アメリカン・ハッスル(2013)実在の事件が基ネタ

  • 映画 ザ・タウン(2010) 強盗稼業です

    最近は二刀流という言葉がよく躍っているが、監督と俳優(主演)の両方をこなしてしまうベン・アフレックも二刀流と言えるだろう。しかしながら最近は監督業も不振だったり、今さらバットマンを演じたりで迷走している感じもあるが、再び監督業に気合いを入れて専念して欲しいと個人的には思う。そんな彼の監督・主演をこなした最高傑作となると今回紹介するクライムサスペンスの傑作ザ・タウンを挙げたい。今ではあんまり有名でもない気がするが個人的には何時までも語り継ぎたい映画であり、ザ・ヒートを思い出させる銃撃戦はテンションがアゲアゲだ。この映画がユニークなのはアメリカ、ボストンのチャールズタウンが舞台であること。ボストンと言えばメジャーリーグに少しでも興味がある人ならば、現在は吉田正尚、かつては松阪大輔、上原浩司といった日本人選手も...映画ザ・タウン(2010)強盗稼業です

  • 映画 レイジング・ブル(1980) デ・ニーロ・アプローチを見ろ!

    先日シルベスター・スタローンとロバート・デ・ニーロのW主演によるボクシング映画のリベンジ・マッチをアップしたのだが、なぜかロバート・デ・ニーロ主演の映画レイジング・ブルを観たくなった。スタローン主演のロッキーシリーズがどん底から立ち上がるような、非常に心地良くなるようなサクセスストーリーを描いていて多くのファンもいる。一方、今回紹介するレイジング・ブルの方だが、同じボクシング映画でもロッキーシリーズとは真逆のような展開。しかし、数多くあるボクシング映画の中でも傑作との評判の名作だ。本作の見所として、ボクシング映画ならではのファイトシーンも見応え充分だが、ロバート・デ・ニーロの代名詞とも言われる究極の役作りにこだわったデ・ニーロ・アプローチ。ボクサー時代の研ぎ澄まされた肉体改造だけでなく、引退してからのブヨ...映画レイジング・ブル(1980)デ・ニーロ・アプローチを見ろ!

  • 映画 リベンジ・マッチ(2013) 遺恨マッチです

    すっかりガス欠を起こしてしまい久しぶりの投稿。これからはもう少し頻度を上げて投稿しようと思うので今年もよろしくお願いします。さて、今回紹介する映画はボクシング映画の金字塔ロッキーシリーズで一躍大スターに登りつめたシルベスター・スタローン。そして、こちらもボクシング映画の名作として誉れ高いレイジング・ブルで大幅に体重を増加させた役作りで名を馳せたロバート・デ・ニーロ。まさかの2人のW主演によるボクシング映画が今回紹介するリベンジ・マッチ。本作の公開時にシルベスター・スタローンは67歳。ロバート・デ・ニーロにいたっては70歳。老優の2人が裸をさらしてボクシング対決をする。この2人のボクシング対決と聞いて、なせか俺はエイリアンVSプレデターを思い出してしまった。嫌な予感しかしないようなボクシング映画を見せられる...映画リベンジ・マッチ(2013)遺恨マッチです

  • 映画 リンカーン(2012) 偉大なるアメリカ大統領!?

    今でも最も人気のあるアメリカ大統領が第16代大統領エイブラハム・リンカーン。「人民の人民による人民のための政治」で有名な演説、黒人奴隷解放、南北戦争と言ったところで、我々日本人にとっても最も有名なアメリカ大統領の1人である。そんな彼が56歳で凶弾に倒れるまでの数々の立派な業績をまくし立てるのではなく、56年間の人生の内、たった4週間分を殆どの時間を割いて描いたのが今回紹介する映画リンカーン。恐らく本作を観たからと言って、リンカーンは偉いとは多くの人は思えないだろう。大統領として、夫として、父親としてひたすら苦悩する主人公を描いたストーリーの紹介を。1865年の1月。リンカーン(ダニエル・デイ=ルイス)が大統領に再選してから2カ月、4年目に突入した南北戦争は未だに続いており、日々犠牲者が出ることに彼は心を痛...映画リンカーン(2012)偉大なるアメリカ大統領!?

  • 映画 アマデウス(1984) 天才と凡人

    クラシック音楽にたいして興味が無い人でもモーツァルトの名前ぐらいは聞いたことがある人が殆どだろう。音楽もパッと思い出せなくても、聴けば、「あ~、あの曲はモーツァルトだったんだ」とわかる曲を多く遺している。そんな彼の本名はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。この名前のミドルネームに当たる部分をタイトル化した映画が今回紹介するアマデウス。幼少の頃から既にピアノを弾き、6歳で既に作曲を始める等、神童の名を欲しいままにし、そして35歳で夭折するまで現代においてもクラシック愛好家から評価の高い曲を作り続けたモーツァルト。そんな彼の非常に興味深い伝記映画ではなく、ブロードウェイの舞台を映画化した作品。本作の面白いところは数多く流れてくる美しいモーツァルトの曲の数々だけではなく、人間として欠陥だらけに描いていると...映画アマデウス(1984)天才と凡人

  • 映画 ギャング・オブ・ニューヨーク(2002) ニューヨークに対する熱い気持ちが伝わる?

    各ヨーロッパの国々でロクな目に遭なわかった人々が、心機一転と夢を膨らませて、船に乗ってやって来たのがアメリカであり、だからあの国は移民国家と呼ばれる。今はメキシコ経由でラテンアメリカ系の不法移民が多く、合衆国政府もその対策に頭を悩ませているのはご存知の通り。ちなみに今回紹介する映画ギャング・オブ・ニューヨークは19世紀の半ばのニューヨークを舞台にしており、南北戦争、ジャガイモ飢饉によるアイルランド人移民といった歴史的背景をモチーフにギャングの抗争、そして復讐劇が描かれている。最初にイギリスから海を渡ってきたWASP(ホワイト・アングロ・サクソン・プロテスタント)と、彼らにとっては後からやってきて何かと鬱陶しいアイルランド系移民の縄張り争いが、冒頭から血みどろのエンジン全開で描かれている。ド派手なシーンを描...映画ギャング・オブ・ニューヨーク(2002)ニューヨークに対する熱い気持ちが伝わる?

  • 映画 クイルズ(2000) 言論の自由について考えさせられる?

    あの人はドSだ、なんて言ったり言われたりする人が居るが、Sの意味は『サディスト』のこと。実はその語源は実在の人物であるマルキ・ド・サド(サド侯爵)からきている。今回紹介する映画クイルズは、そんな彼の晩年を描いた作品だ。一体、マルキ・ド・サドって何者?と思われる人が居ると思うがナポレオンが活躍していた時代の小説家。そして、その作品の殆どを獄中&精神病院で執筆したという個性的な男だ。そもそも何でそんな場所で彼は執筆しなければならなかったのか?それではストーリーの紹介を。猥褻な文書を発表したことにより、皇帝ナポレオンの指令によって精神病院に入院させられたサド侯爵(ジェフリー・ラッシュ)。彼の書物は全て発禁処分を受けていた。しかしながら、彼はカネの力と機転の良さで理事長であるクルミエ神父(ホアキン・フェニックス)...映画クイルズ(2000)言論の自由について考えさせられる?

  • 映画 スポットライト 世紀のスクープ(2015) 性的虐待事件を追う

    日本で多くの男性アイドルグループを輩出してきたジャニーズ。しかし、今や故人になった前社長ジャーニー喜多川による所属タレントやデビュー前のジャニーズJr.に対する性的虐待が明るみになった数々の事件においてジャニーズは大揺れどころか存亡の危機に瀕して消滅してしまいそうだ。次々と明るみになるジャニーズ事務所の杜撰な会社経営は、芸能界だけでなく日本社会全体を揺るがしている。さて、このような未少年に対する性的虐待事件があまりにも大きく報道されているが、特に日本だけの問題ではない。実は世界中で昔から存在し、特に世界中のカトリック教会で神父が未成年者を性的虐待する事件が頻発していたのだが、そのことを暴き出す切っ掛けになった記者たちの苦闘を描いた映画が今回紹介するスポットライト世紀のスクープ。本作を見るとジャニー喜多川に...映画スポットライト世紀のスクープ(2015)性的虐待事件を追う

  • 映画 摩天楼(1949) アメリカらしさ満載

    この世の中、伝統という言葉に縛られ過ぎてなかなか新しいアイデアが出てこないといった創造力の欠如に陥ってしまっている。特に我が国、ニッポンは旧態依然とした体制がスポーツ、政治、企業に蔓延っており、創造力の無さが嘆かわしいばかりか腐敗まで呼び込んでしまっている始末。新しいアイデアが出てきても、それを恐れる利権にまみれた権力者が圧力を掛かてくるのですぐに潰されてしまう。そんな頑固、利権、権力という壁によって圧し潰されそうになりながらも、自らの信念を一切曲げない建築設計士を描いた映画が今回紹介する摩天楼。古い様式で同じような建物ばかりが並び、それが好まれる時代において、斬新なデザインでアイデアを持つ新進気鋭の設計士の苦闘が描かれている。立身出世のためにすぐに権力に擦り寄る愚か者とは真逆の俺と同じようなタイプの主人...映画摩天楼(1949)アメリカらしさ満載

  • 映画 マッチスティック・メン(2003) これぞ娯楽映画です

    説教っぽい映画が好きな人もいると思うが、多くの人が映画に求めるのは娯楽。個人的に観終わった後に悩まされる映画も好きだが、なんだかんだ言っても痛快な気分にさせられる映画を観た後は得した気分になる。誰もが楽しめる映画として今回紹介するのがマッチスティック・メン。最近は首を捻りたくなるような作品も撮ってしまうが、リドリー・スコット監督が傑作を連発していた時期と重なるので本作が面白くないはずがない。そうは言っても彼らしい重厚な作品を想像すると的を外してしまう可能性はあるが、少しばかり肩の力を抜いたかのようなライトな作品に仕上がっている。主役を演じるニコラス・ケイジのキャラクター設定が面白い。チック症で何かと瞬きを繰り返し、かなり重度な神経症を患っておりパニック障害をしょっちゅう引き起こしている。それゆえか度を過ぎ...映画マッチスティック・メン(2003)これぞ娯楽映画です

  • 映画 カッコーの巣の上で(1975) 人間の尊厳と自由を描く

    日本人の中にはこの世の中は、何て不自由なんだと嘆いている人も居るかもしれない。しかし、他国には未だに生活を見張られている管理社会の国がある。そんなことを思うと日本人に生まれてラッキーだと思う今日この頃である。さて、徹底的に管理された社会において尊厳と自由を求めて戦いを挑む男を名優ジャック・ニコルソンが演じる映画が今回紹介するカッコーの巣の上で。権力を利用して、人間を抑えつける管理社会の酷さを本作から感じることができる。精神病棟内を舞台にしながらも、人間の尊厳と自由を謳い上げるストーリーの紹介を。刑務所での重労働が嫌でメンタルが壊れたふりをして、精神病棟に入院することになったマクマーフィー(ジャック・ニコルソン)。しかし、そこで見たのは婦長であるラチェッド(ルイーズ・フレッチャー)が自らの定めたルールで患者...映画カッコーの巣の上で(1975)人間の尊厳と自由を描く

  • 映画 シェイプ・オブ・ウォーター(2017) 大人向けのファンタジー映画の傑作

    少し前までマイノリティー(少数派)という言葉が社会に躍った。かつてはマイノリティに属する人間(例えばゲイ、黒人、障害者等)は大多数を占めるマジョリティー(多数派)から差別や偏見に晒されてきた。しかし、最近はマイノリティーに属する人でもようやくだが、社会的地位を築いてきたように最近は少しずつだが感じることがある。そんなマイノリティーに対する優しさを感じさせる映画が今回紹介するシェイプ・オブ・ウォーター。本作では人間と半魚人のあり得ない組み合わせの恋愛模様が見れるが、これが結構な感動もの。どうしてディズニーなどに観られるファンタジーがずっと人気があるのか少しばかりわかった気分になった。大人向けのダークファンタジーのストーリーを簡単に紹介を。米ソ冷戦下において。アメリカの機密機関で清掃員として働く女性イライザ(...映画シェイプ・オブ・ウォーター(2017)大人向けのファンタジー映画の傑作

  • 映画 冒険者たち(1967) ロマンが溢れるも・・・

    男2人と女1人が友情及び三角関係に結ばれつつ一攫千金とその夢の果てを描いたのが今回紹介する映画冒険者たち。タイトル名から謎解きをしながら、宝物を探しに出かけるトレジャーハンターのスリルに満ちたアドベンチャー映画を想像すると大間違い。むしろ全編に渡って男同士の友情が描かれている。その中に割って入るようにカワイ子ちゃんが入ってくるが、お互いにその女性に気がいきながらも男の友情は壊れそうで壊れない。なんせ夢はでかいことで共通する2人だが、生き方が不器用なところまで共通しているので、尚更2人の男の友情は熱い。そんな2人、いやカワイ子ちゃんも入れての3人の宝物探し、そして悲劇を味わうことによって三角関係が美しい物に昇華される・・・。それでは大人達のロマンを感じさせるストーリーの紹介を。画期的な車のエンジン開発に挑ん...映画冒険者たち(1967)ロマンが溢れるも・・・

  • 映画 小間使の日記(1964) 上流階級を皮肉る

    かつてのヨーロッパでは貴族社会が存在していた名残りか、映画でも召使いが雇われているシーンを多く見かける。今では余程の金持ちでも、召使いさんを雇うような余裕なんかない。そもそもそのような映画を見ていると、そんな事ぐらい召使いにやらせないで自分でやれ、とついついツッコミを入れたくなってしまう。さて召使いを雇っている上流階級に対して皮肉的な映画を多く撮っているのがルイス・ブニュエル監督。本作でも上流階級に属すると思われる一家の者を変人扱いしているのが笑える。そんな社会でこき使われる召使いの女主人公であるジャンヌ・モローが何かと理不尽な要求や嫌がらせを受けるのだが、なかなかこの主人公が一筋縄ではいかないメンタルを持ち合わせている。上流社会一家のアホさに最初の方はコメディかと思ってたら、途中からはミステリーに変わる...映画小間使の日記(1964)上流階級を皮肉る

  • 映画 戦火のかなた(1946) 戦争の悲惨さがわかります

    第二次世界大戦の末期において、アメリカを中心とする連合軍は1943年7月10日にシチリア島に上陸してから1945年4月にイタリア全土をナチスドイツから解放する。連合軍はイタリアのバルチザンと協力してナチスドイツと戦ったのだが、これが2年近くも掛かっているのだから、相当激しい戦闘が繰り広げられていたに違いない。この時の状況をアメリカ軍、バルチザンからの目線で描いた映画が今回紹介する戦火のかなた。ちなみに本作は1946年に公開だからイタリアが解放されてから公開までに1年ぐらいしか経っていないことになる。確かに映像は瓦礫の山のシーンもあったりで戦争の生生しい雰囲気が出ている。この戦後の映像の機材を持ち出して素人の俳優を使ってロケ撮影を敢行しているところは、まさにネオリアリズモの作風を感じさせる。ちなみに本作は6...映画戦火のかなた(1946)戦争の悲惨さがわかります

  • 映画 赤ひげ(1965) お医者さんになる人は必見

    山本周五郎原作の小説赤ひげ診療譚を原作とする映画化作品が今回紹介する赤ひげ。多くの名作を生みだしてきた黒澤明監督の作品の中でも人気が高い映画だ。小石川養成所が舞台になっているのだが、この場所について少しばかり説明しておこう。江戸時代は八代将軍徳川吉宗の時に江戸に設置された無料の医療施設。当時の江戸は人口増加が著しく、その中には貧困に陥ってしまう人もいた。そんな人でも必要な医療処置を受診できるために設置されたのだ。そこでの老医師と青年医師の師弟関係、そして彼らとそこに集まる貧しき病人達との交流が描かれている。まったく病を治せないような医者のことをやぶ医者と呼ぶが、だったら逆に名医と呼ばれる医者とはどのようなものか。末期症状の人でも治せてしまう医者のことか、重い症状に罹っている病人を即効で元気にさせてしまう医...映画赤ひげ(1965)お医者さんになる人は必見

  • 映画 ダークナイト(2008) ジレンマに悩みまくる主人公

    バットマンシリーズの第2章の2作目。前作のバットマンビギンズでは、どんなことがあっても人殺しをしてはいけないという当たり前のことを教えられ、どんな凶悪な人間に対しても鉄拳制裁はするが、けっして自らの手で殺すことはしなかった。それはバットマン自身のルールであり、正義のあり方でもあった。それは彼の崇高な精神だと言えるのだが、逆に弱点にもなりえる。その弱点を執拗に突いてくる凶悪な敵であるジョーカーとの死闘を描いたのが今回紹介する映画ダークナイト。ゴッサムシティを犯罪から守るためにコウモリのコスプレをしながら犯罪者を叩きのめすが、そのことによって犯罪者は増えるばかりか、偽バットマンまで登場させてしまう始末。そもそもバットマンはゴッサムシティの市民を守るために行っているのだが、その行いは法の範疇を超えていて、バット...映画ダークナイト(2008)ジレンマに悩みまくる主人公

  • 映画 約束の土地(1975) 3人の若者達の野望を描く

    19世紀のポーランドの工業都市ウッツを舞台にした映画が今回紹介する約束の土地。しかしながら、多くの日本人にはあまりにも馴染みの少ない地方だろう。よって、少しばかりこの当時の時代背景及び舞台設定を説明しておこう。ポーランドという国は歴史上において何回も消滅しては復活している国家。ちなみに当時はソ連、プロイセン(今のドイツ)、オーストリアによる分割統治されていた頃。本作においてもルーブルやマルクといったロシアやドイツの通貨が流通している。そして当時のウッツだが繊維工業が盛んで、多くの工場が立ち並んでいた。ちなみに本作でも工場が立ち並んでいる景観は当時の様子を感じれるし、工場での作業もド迫力の映像を見せる。物語は旧態依然としたウッツがこのまま続けば未来はないだろうと、資本家達に反乱する若者達の姿が描かれる。さて...映画約束の土地(1975)3人の若者達の野望を描く

  • 映画 バットマン ビギンズ(2005) アメコミの人気者

    日本のアニメは世界レベルと言われるが、ことアニメの映画化となるとハリウッドのアメコミに比べてビジュアル、内容においてはレベルは落ちてしまう。そりゃ~、ハリウッドはカネがあるから負けるに決まっているだろう、なんて意見も聞こえてきそうだが、なんてったって内容の深みが違う。さて、アメコミで最も映画化されてきたヒーローと言えばコウモリの格好をした主人公のバットマンだろう。特にタイトル名が表すようにバットマンの誕生秘話を描いたのが今回紹介するバットマンビギンズ。そんな誕生秘話なんてティム・バートン監督版のバットマンで知ってるよ、なんて言う人も居るだろうと思うが、そんな人でも本作を観れば、そうなの~?の連続。なぜ主人公の青年はバットマンになろうとしたのかが、かなりじっくりと描かれる。それは普通の青年が両親を殺されたこ...映画バットマンビギンズ(2005)アメコミの人気者

  • 映画 インターステラー(2014) 壮大なSF映画

    いつもその抜群のアイデアで楽しませてくれるクリストファーノーラン監督が、宇宙を舞台に壮大な人間ドラマを描いたのが今回紹介する映画インターステラー。CGを使わずにビルをぶっ壊すのが好きな監督なだけに、SF映画ではあるがどこか懐かしいローテクな作風を感じさせる。特にお喋りなだけでなく冗談好きの長方形のロボットが使い勝手が悪そうに見えるのに大活躍するのが個人的にはツボだった。まあ宇宙を舞台にした映画なんか殆どが嘘くさいものばかりだが、本作はアメリカの理論物理学者のキップ・ソーンをスタッフに迎えたガチな宇宙観が展開される。そして宇宙に関連する専門用語がけっこうな割合で飛び交う。例えばブラックホール、相対性理論、ワームホール、特異点、ガルガンチュア、重力・・・等など。専門用語やそれらの関連性の説明されるが、これがな...映画インターステラー(2014)壮大なSF映画

  • 映画 邪魔者は殺せ(1947) 瀕死になりながらの逃亡

    タイトルから想像すると、酷い内容の映画を想像してしまう。ちなみにタイトルの原題はOddManOut。意味は「残りもの、余りもの」「仲間はずれ」といったところ。個人的には原題の方もおかしいと思うのだが、もっとおかしいのが邦題の付け方。この映画のどこに邪魔者が居たのか?そして、殺せなんて命令している奴も出てこない。確かに主人公のバックボーンは決して褒められないが、なかなか最後は感動できるストーリーだし、人殺しをしているシーンはあるが、観ている間は主人公がそこまで悪い奴に見えない。むしろ、自分も怪我を負ってフラフラになりながら逃亡している姿に悲しみすら感じさせるストーリーが今回紹介する映画邪魔者は殺せ。そして本作が面白いのが単なる逃亡記録のような構成になっているのではなく、主人公が逃亡中に出会う最中に偶然にも居...映画邪魔者は殺せ(1947)瀕死になりながらの逃亡

  • 映画 モンパルナスの灯(1958) 悲劇の天才画家モディリアーニ

    35歳の若さで夭折した悲劇の天才画家であるアメディオ・モディリアーニ。今では彼の名前は有名だし、作品は日本でも観れるが、生前はまるで売れなくて著しく評価が低かった。さて、西洋絵画が好きな俺の彼の作品のイメージだが、その多くは女性をモデルにしており、現実離れした細長い面持ちで、目の描き方がまるでアーモンドみたいで個性的。誰の絵画の作品か知らされてなくても、これはモディリアーニの作品だと見た瞬間にわかる。正直なところ俺から見ればデッサン力があるとは思えず、大してデッサン力がない画家達が取り上げられる印象派と呼ばれる連中よりも劣るような気がする。しかし、絵の評価なんていうのは上手い下手で決まるわけではない。時々絵画展を観に行くことがある俺だが、実際に絵画を観ると絵画集のような本で観るのと大違い。生で観るとやはり...映画モンパルナスの灯(1958)悲劇の天才画家モディリアーニ

  • 映画 マネー・ショート 華麗なる大逆転(2015) 経済に詳しい人なら・・・

    世の中には凄い人が居るというのを改めて感じさせてくれるのが今回紹介する映画マネー・ショート華麗なる大逆転。世界中を大不況に陥らさせたリーマン・ショックによって、多くの人が貧困に叩き落とされた。アメリカの金融システムだけに止まらず、グローバリズム経済の欠点をモロに痛感したのはアメリカ人だけでなく、世界中の人が痛感した。しかし、そんな金融システムを逆手にとって大儲けをした人間が居る。彼らは多くの人がどん底に陥ってしまった中で、どのような手段を使ったのか。ちなみに本作は経済をテーマにした映画だから、経済用語がこれでもかと容赦なく出てくる。所々で重要な経済用語についての説明はセレブな登場人物達が分かり易く説明してくれるのだが、経済に詳しくない人は1回説明されただけでは理解できない。よって、本作を観る前にリーマンシ...映画マネー・ショート華麗なる大逆転(2015)経済に詳しい人なら・・・

  • 映画 アメリカン・ドリーマー 理想の代償(2014) 石油業界の闇

    本作は夢が溢れるようなタイトルが付けられているが、原題はAMostViolentYear。直訳すれば『最も暴力的な年』といったところ。さて今回紹介するアメリカン・ドリーマー理想の代償だが、1981年のニューヨークが舞台。この当時はまだ俺は愛くるしい小学生だったのだが、すでにこの頃からニューヨークは治安が悪いと聞かされていた。本作を観ていてもニュースが流れるシーンが非常に多いのだが、その中で聞かれるのが多くの発砲事件。それも日常茶飯事的に発生していたことを映画はリアルに伝えてくれる。まあ、暴力が日常茶飯事的に行われ、目にしたり、被害に遭ったりするような世界において、まずは自分の身を守るために銃の一丁ぐらいは持っておこうか、なんて思ったりするのが普通のような気がするが、本作の石油会社を経営する主人公は銃を持つ...映画アメリカン・ドリーマー理想の代償(2014)石油業界の闇

  • 映画 若草の萌えるころ(1968) 青春映画ですが・・・

    原題をいじくって、ロクでもない邦題で公開される外国映画があるが、今回紹介する映画若草の萌えるころがまさにそれ。この邦題のおかげで本作の魅力まで損なわれてしまった。ちなみに原題はTanteZita。意味はフランス語で『ジタ叔母さん』。確かにこの原題を知ると、このまま邦題として使う気など起こらないのもわかる。まあ、俺だったら『優しかった叔母さん』なんて邦題を付けたかな。本作は邦題のタイトル名からして青春映画のように思う人が多いだろう。確かにそのような側面はある。しかしながら青春映画だけで片づけてしまうと、観終わった後に全く感動が無い映画。むしろ原題が『ジタ叔母さん』だということを知ってから観ると、少しばかり感動を得られる。早速だが、ストーリーの紹介を。少女にピアノを教えていたオバサンが、レッスンを終えて少女が...映画若草の萌えるころ(1968)青春映画ですが・・・

  • 映画 黄金の腕(1955) 麻薬がテーマですが・・・

    1960年代までのアメリカ映画においてヘイズ・コードと呼ばれる色々と規制される項目があった。例えば、裸、ベッドシーン等等。その中には麻薬をテーマにした作品もヘイズ・コードに引っ掛かるが、そんなタブーをぶち破って制作された映画が今回紹介する黄金の腕。本当に世の中には悪い奴がたくさん居るが、本作も薬漬けから抜け出して人生を一からやり直そうとするフランク・シナトラ演じる主人公の脚を引っ張る奴が登場する。とことん弱みに付け込んで利益を貪ろうとする悪党は何時の世にも居るのが本作を観ればわかる。さて、麻薬を断ち切れない意志の弱い男だけでなく、他にも弱い人間が登場するストーリーの紹介を。六カ月の療養生活を終えて故郷に戻ってきたフランキー(フランク・シナトラ)。彼は『黄金の腕』と異名を付けられるほどの凄腕ディーラー(トラ...映画黄金の腕(1955)麻薬がテーマですが・・・

  • 映画 ザ・ギフト(2015) 贈り物攻撃です

    7月7日は七夕の日、ではあるが他にギフトの日としても制定されている。俺は七夕の日は短冊に願い事を書くのに必死でプレゼントを贈ることなど全く頭に無かった。しかし、ギフトの日だったと聞いて俺の頭に浮かんできたのが、タイトル名通りズバリである、今回紹介する映画ザ・ギフト。正直なところ肝心の7月7日からだいぶ日が経ってしまったの感は否めないが。俺は面倒臭がりの人間だから、贈り物を考える時間が苦痛なのだが、貰う方なら何でもオッケー。それでも時々だが、まるで空気が読めていないような、ありがた迷惑な贈り物を貰う時もあったりした。さて、本作のストーリーがまさにそれ。最初は俺も貰って嬉しい白ワインだったのが、次第にエスカレートしていき最後にもらうプレゼントは・・・何だか嬉しくなるようなタイトル名だが、観終わった後にショック...映画ザ・ギフト(2015)贈り物攻撃です

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